JP3041226U - 遊戯媒体払い出し機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 読み取りと書き込み装置が簡単にできると共
にカード搬送装置を必要としないか、又はその搬送装置
を使用しても位置決めが精確に行われる必要がなく、カ
ードとの交信がスムーズに行われる遊戯媒体払い出し機
を提供することを目的とする。 【解決手段】 非接触ＩＣカ−ドを読み取りと書き込み
する読み取り手段と書き込み手段を有して、前記カード
に記録されているデータによる遊戯使用金額が設定され
次第該当金額に対応する遊戯媒体を供給することができ
るように作動することを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はカ−ドを利用する遊戯媒体払い出し機、特に、パチンコ玉貸機、パチ スロマシンのメダル貸機等に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、プリペイドカードを使用する遊戯媒体払い出し機、例えば、パチンコ機 の玉貸機が有った。この玉貸機によく使用されている磁気式プリペイドカードは 記録メモリが少なく、会員カードとして使用する場合、会員確認情報、遊戯履歴 情報等を記録することができないので、このような情報は全てパチンコ店のホス トコンピュータに記録されており、玉貸機はその情報を得るため、パチンコ店の ホストコンピュータとの交信をしなければならない。したがって、玉貸機におけ るカードの読み取りと書き込み装置は複雑的で、コストも高くなっている。

【０００３】 上記の問題を解消するため、色々なＩＣカードを使用するパチンコ機或は玉貸 機が提案された。 例えば、特開昭６１−２３８３７０号公報に記載されている”電子カード式パ チンコ機”はその好適な例である。その電子カード（つまりＩＣカード）はマイ クロコンピュータの制御部とＩＣメモリとを有するので、記録機能は強化される と共にプログラムを運行することもできるようになった。

【０００４】 しかしながら、その電子カードとパチンコ機との交信は接続端子群を介して電 気的に連接されることで行われる。この接続端子群についてのゴミ、汚水等の影 響、チャタリング等による溶着の発生、消耗による劣化があって、電気的性能が 不安定的である。

【０００５】 又、前記何れかのカードの読み取りと書き込み装置は精確にカードの位置決め が要求されるカード搬送装置を必要とする。このため、遊戯機のコストを一層高 くさせる。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は以上の問題を鑑み、読み取りと書き込み装置が簡単にできると共にカ ード搬送装置を必要としないか、又はその搬送装置を使用しても位置決めが精確 に行われる必要がなく、カードとの交信がスムーズに行われる遊戯媒体払い出し 機を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するため、本考案に係る遊戯媒体払い出し機は非接触ＩＣカ− ドを読み取りと書き込みする読み取り手段と書き込み手段を有して、前記カード に記録されているデータによる遊戯使用金額が設定され次第該当金額に対応する 遊戯媒体を供給することができるように作動することを特徴とする。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、図面を用いて本考案の遊戯媒体払い出し機を詳細に説明する。

【０００９】 図１は本考案実施例に係る遊戯媒体払い出し機の構成とこれに使用される非接 触ＩＣカードとの交信方式を示すプロック図である。 図１において、本考案の遊戯媒体払い出し機２は非接触ＩＣカード１を使用す るのに用いる読み取り手段２１と書き込み手段２２とを有し、又、遊戯者によっ て遊戯金額を（段階的又は一括的に）設定するための金額設定手段２３と遊戯残 金等を可視的又は音声で表示する表示手段２４と、前記全ての手段をコントロー ルする中央処理装置（ＣＰＵ）２５とを備える。又、図示してない媒体供給手段 （例えばパチンコ玉供給ノズル等）を一体に備えてもよい。

【００１０】 図１による遊戯媒体払い出し機の作動は以下で有り得る。 読み取り手段２１によってカード１の真偽を鑑別し、カード１の金額残高デー タを読み取りして中央処理装置２５に発信する。中央処理装置２５は表示手段２ ４に指令をし、表示手段２４はその残高を表示する。遊戯者は金額設定手段２３ を利用して遊戯金額を（段階的又は一括的に）設定すると、中央処理装置２５は 該当金額に対応する遊戯媒体（例えばパチンコ玉）を供給するよう指令をする（ 例えばパチンコ機についての玉供給装置に発信する）と共に、書き込み手段２２ は減算をもってカード１の金額残高データを書き直して、読み取り手段２１はそ の書き直されたデータを再読み取りして中央処理装置２５に発信する。中央処理 装置２５は表示手段２４に再び指令をし、表示手段２４はその残高を再表示する 。

【００１１】 読み取り手段２１は非接触ＩＣカードによる情報により変調された搬送波信号 を受信する受信手段２１１と、前記受信手段２１１によるアナログ信号を復調す る復調手段２１３と、前記復調手段２１３によるデジタル信号を中央処理装置２ ５に伝送する入力手段２１２とで構成されれている。

【００１２】 書き込み手段２２は、前記中央処理装置２５による信号を伝送する出力手段２ ２２と、該出力手段２２２によるデジタル信号を変調する変調手段２２３と、該 変調手段２２３による無線周波信号を前記ＩＣカード１に発信する発信手段２２ １とで構成されている。

【００１３】 図１によって、本考案の遊戯媒体払い出し機２に使用される非接触ＩＣカード １は電波信号を受信する受信手段１０１と、該受信手段１０１による誘起電流を 整流して基準電圧を提供する電源回路１１０と、前記受信手段１０１によるアナ ログ信号を復調する復調手段１１１と、復調手段１１１によるデジタル信号をカ ード内に備えた中央処理ＣＰＵ１１５に伝送する入力手段１１３と、前記ＣＰＵ １１５による信号を伝送する出力手段１１４と、該出力手段１１４によるデジタ ル信号を変調する変調手段１１２と、該変調手段１１２による無線周波信号を発 信する発信手段１０２と、データを保存するＩＣメモリ１１６とからなるもので ある。 前記したようにカードにおける電源は電源回路１１０によって提供されている が、それに代わって、電池を用いてもよい。

【００１４】 図２は本考案の遊戯媒体払い出し機に使用される非接触ＩＣカードの形状構造 を示す図である。 図２において、非接触ＩＣカード１はプラスチックのカード体にマイクロコン ピュータとＩＣメモリを備えたＩＣチップ１１（図１に示す電源回路１１０、復 調手段１１１、ＣＰＵ１１５、入出力手段１１３、１１４、変調手段１１２等を 含む）を内蔵し、受信手段１０１と発信手段１０２としてのアンテナ１０を埋入 してなるものである。

【００１５】 カード１のＩＣメモリ１１６は１Ｋバイト以上の容量を用いることが可能。こ のため、図１に示すように、カード１に記録されるデータが豊富であり、ＣＰＵ を動かすプログラムも格納される。会員カードとして使用するとき、身分データ 、暗証番号、総遊戯回数、総使用金額、累計当り金額（例えばパチンコ機におい ての累計貯玉金額）、当り金額残高、当日遊戯金額残高、当日当り金額残高等の データを全て記録することができる。このため、遊戯媒体払い出し機はそのよう な情報を得るため、遊戯店のホストコンピュータとの交信を必要とはしなくても よく、遊戯媒体払い出し機におけるカードの読み取りと書き込み装置は簡単に出 来ると共に、一枚の非接触ＩＣカードで再プレイ、景品交換、精算等もできる。

【００１６】 本考案の遊戯媒体払い出し機のカード１のデータを読み取りする流れは以下の 通りである。 （１）非接触ＩＣカード１による（ＣＰＵ１１５が出力回路１１３を通じて出 す）情報により（変調手段１１２に）変調された搬送波信号（発信手段１０２か ら発信する）を受信手段２１１で受信する。 （２）このアナログ信号を復調手段２１３によって復調される。 （３）入力手段２１２によってこの復調手段２１３によるデジタル信号を中央 処理装置２５に伝送する。 （４）中央処理装置２５の指示によって、対応の処理が行われる。

【００１７】 書き込みする流れは以下の通りである。 （１）中央処理装置２５による信号を出力手段２２２によって変調手段２２３ へ伝送する。 （２）該出力手段２２２によるデジタル信号を変調手段２２３によって変調す る。 （３）該変調手段２２３による無線周波信号を発信手段２２１を通じて前記カ ード１に発信する。 （４）カード１において、この無線周波信号が受信、復調、入出力を経てデジ タル信号としてＣＰＵ１１５に伝送される。 （５）ＣＰＵ１１５の指示に従って対応のデータがメモリ１１６に書き込まれ る。

【００１８】 以上に示すように、遊戯媒体払い出し機とカードとの交信が無線電波を用いる ため、接続端子群を介して電気的連接方式を用いる交信より、接続端子群につい てのゴミ、汚水等の影響、チャタリング等による溶着の発生、消耗による劣化が されるようなことがなく、安定性が高くなる。 又、カード搬送装置を必要としないか、又はその搬送装置を使用しても位置決 めが精確に行われる必要がなく、カードとの交信がスムーズに行われて、遊戯媒 体払い出し機のコストが軽減される。

【００１９】 図３は本考案の遊戯媒体払い出し機の実施例に係る形状構造図であり、図３に よって、遊戯媒体払い出し機２Ａ（パチンコ機の玉貸機又はパチスロマシンのメ ダル貸機と理解されてもよい）は全ての部品（図１に示すあらゆる構成手段によ る部品をも含む）を収納する長方体状の箱体２０を有して、箱体２０の一端には パネル２０１が形成されてあり、このパネル２０１には表示部２４０（例えば液 晶モニタ）及び金額設定ボタン２３０が設けられている。又、カード保持手段と しては箱体２０内に内蔵してガイド溝２６０を有するホルダ２６を用いる、且つ 、ガイド溝２６０においてカードを挿入又は引き出しする経路の近辺（本実施例 では、板体２６３）に読み取り手段２１の受信手段２１１と書き込み手段２２の 発信手段２２１（例えば図２に示すようなアンテナ）が取り付けられている。

【００２０】 又、カード１をガイド溝２６０からの引き出しを容易にするため、カードの端 部を挿入口２０４より突出させるカード引き出し機構２７が設けられてもよい。 該引き出し機構２７は固定軸２７３に取り付けられバネ２７２により付勢される 円凸体２７１と、この円凸体２７１の下端に軸２７３と垂直に連接される直棒体 ２７４と、パネル２０１から露出して直棒体２７４端末に連接される押しボタン ２７５とからなるものである。ボタン２７５を押すと、直棒体２７４を介して円 凸体２７１がバネ２７２を克服して回転し、カードは少し移動させられ、その端 部が挿入口２０４から出るようになる。

【００２１】 図４は本考案の遊戯媒体払い出し機の他の実施例に係る構造図であり、図４に よる遊戯媒体払い出し機２Ｂは図３の遊戯媒体払い出し機２Ａに比べ、ただ受信 と発信手段との取り付け構造と、カード収納装置とが相違している。

【００２２】 図４によって、受信と発信手段としてのアンテナ２０６は遊戯媒体払い出し機 のパネル２０１に埋設されていて、カード保持装置はカード１が遊戯媒体払い出 し側の受信手段２１１と発信手段２２１との交信が出来るようにパネル２０１の 外側に設けられている、つまり図４に示すようにカード保持装置としてのホルダ ２０７はそのアンテナ２０６が埋設されたパネル２０１の下端に形成され、例え ば、底部の担持体２０７１と上部の把持体２０７２とからなる。カード１をホル ダ２０７に入れると、遊戯媒体払い出し機との交信が出来る。

【００２３】

【考案の効果】

本考案に係る遊戯媒体払い出し機は非接触ＩＣカ−ドを読み取りと書き込みす る読み取り手段と書き込み手段を設けるため遊戯媒体払い出し機とカードとの交 信が無線電波を用いるので、接続端子群を介して電気的連接方式を用いる交信よ り、接続端子群についてのゴミ、汚水等の影響、チャタリング等による溶着の発 生、消耗による劣化がされるようなことがなく、安定性が高くなって、カード搬 送装置を必要としないか、又はその搬送装置を使用しても位置決めが精確に行わ れる必要がなく、カードとの交信がスムーズに行われて、遊戯媒体払い出し機の コストが軽減される。 又、カードのメモリ容量が大きくなって、カードに記録されるデータが豊富で あり、ＣＰＵを動かすプログラムも格納される。会員カードとして使用するとき 、身分データ、暗証番号、総遊戯回数、総使用金額、累計当り金額（例えばパチ ンコ機においての累計貯玉金額）、当り金額残高、当日遊戯金額残高、当日当り 金額残高等のデータを全て記録することができる。このため、遊戯媒体払い出し 機はそのような情報を得るため、遊戯店のホストコンピュータとの交信を必要と はしなくてもよく、遊戯媒体払い出し機におけるカードの読み取りと書き込み装 置は簡単に出来ると共に、一枚の非接触ＩＣカードで再プレイ、景品交換、精算 等もできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例に係る遊戯媒体払い出し機の構成
とこれに使用される非接触ＩＣカードのプロック図であ
る。

【図２】本考案の遊戯媒体払い出し機に使用される非接
触ＩＣカードの構造図である。

【図３】図１による遊戯媒体払い出し機の１実施例の形
状構造図である。（ａ）は斜視図、（ｂ）は（ａ）の部
分断面図である。

【図４】図１による遊戯媒体払い出し機の他の実施例の
形状構造図である。（ａ）はカードが挿入されていない
状態の斜視図、（ｂ）はカードが収納された状態の斜視
図である。

【符号の説明】

１ カード ２，２Ａ，２Ｂ 遊戯媒体払い出し機 ２１ 読み取り手段 ２２ 書き込み手段

Claims (9)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 非接触ＩＣカ−ドを読み取りと書き込み
   する読み取り手段と書き込み手段を有して、前記カード
   に記録されているデータによる遊戯使用金額が設定され
   次第該当金額に対応する遊戯媒体を供給することができ
   るように作動することを特徴とする遊戯媒体払い出し
   機。
2. 【請求項２】 前記非接触ＩＣカードは電波信号を受信
   する受信手段と、該受信手段による誘起電流を整流して
   基準電圧を提供する電源回路又は基準電圧を提供する電
   池と、前記受信手段によるアナログ信号を復調する復調
   手段と、該復調手段によるデジタル信号をカード内に備
   えた中央処理ＣＰＵに伝送する入力手段と、前記ＣＰＵ
   による信号を伝送する出力手段と、該出力手段によるデ
   ジタル信号を変調する変調手段と、該変調手段による無
   線周波信号を発信する発信手段とからなるものであるこ
   とを特徴とする請求項１に記載の遊戯媒体払い出し機。
3. 【請求項３】 前記読み取り手段は、非接触ＩＣカード
   による情報により変調された搬送波信号を受信する受信
   手段と、前記受信手段によるアナログ信号を復調する復
   調手段と、前記復調手段によるデジタル信号を中央処理
   装置に伝送する入力手段とで構成されれていることを特
   徴とする請求項２に記載の遊戯媒体払い出し機。
4. 【請求項４】 前記書き込み手段は、前記中央処理装置
   による信号を伝送する出力手段と、該出力手段によるデ
   ジタル信号を変調する変調手段と、該変調手段による無
   線周波信号を前記ＩＣカードに発信する発信手段とで構
   成されていることを特徴とする請求項２又は３に記載の
   遊戯媒体払い出し機。
5. 【請求項５】 前記受信又は発信手段はアンテナを用い
   ることを特徴とする請求項２、３又は４に記載の遊戯媒
   体払い出し機。
6. 【請求項６】 前記非接触ＩＣカードと近接して交信す
   るためのカード保持装置を有することを特徴とする請求
   項１、２、３、４又は５に記載の遊戯媒体払い出し機。
7. 【請求項７】 前記カード保持装置は払い出し機内部に
   内蔵して案内を有するホルダを用いて、前記案内におけ
   るカードを挿入又は引出する経路の近辺に前記受信と発
   信手段が取り付けられていることを特徴とする請求項６
   に記載の遊戯媒体払い出し機。
8. 【請求項８】 前記カード保持装置は、前記非接触ＩＣ
   カードが前記受信と発信手段との交信が出来るように、
   前記遊戯媒体払い出し機のパネルの外側に、設けられて
   いることを特徴とする請求項６に記載の遊戯媒体払い出
   し機。
9. 【請求項９】 前記アンテナは遊戯媒体払い出し機のパ
   ネルに埋設されていることを特徴とする請求項８に記載
   の遊戯媒体払い出し機。