JP4262914B2

JP4262914B2 - 自動販売機用表示機

Info

Publication number: JP4262914B2
Application number: JP2001341345A
Authority: JP
Inventors: 善宏中村
Original assignee: Fuji Electric Retail Systems Co Ltd
Current assignee: Fuji Electric Retail Systems Co Ltd
Priority date: 2001-11-07
Filing date: 2001-11-07
Publication date: 2009-05-13
Anticipated expiration: 2021-11-07
Also published as: JP2003141618A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動販売機用表示機に関し、特に自動販売機に取り付けられて各種金額情報を表示する自動販売機用表示機に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、飲料、たばこ、食品等を無人で現金販売する自動販売機は、世界的に普及してきている。
【０００３】
また、ＩＣチップを媒体内部に備えたＩＣカードなどのＩＣメディアは、金融分野、交通分野などを中心に採用が始まり、ＩＣメディアを利用した電子マネーサービス、ＩＤなどの顧客情報管理、ポイントサービスなど様々なアプリケーションが展開されている。こうしたＩＣメディアにより、例えば電子マネーでの飲料購入やポイントの蓄積など、アプリケーションを自動販売機で利用する場合、従来は、ＩＣメディアに対する情報の読み取りおよび書き込みを行うＩＣメディア・リーダ／ライタを、自動販売機の改造を行って外部に別途取り付ける必要があった。近年では、このＩＣメディア・リーダ／ライタを自動販売機の内部に設置する試みがなされている。
【０００４】
さらに、このようなＩＣメディアとして、アンテナを介して非接触の状態で通信を行うことのできる非接触ＩＣメディアが普及してきており、非接触ＩＣメディアに対する情報の読み取りおよび書き込みを行う非接触ＩＣメディア・リーダ／ライタを、自動販売機の内部に設置することが要求されてきている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、自動販売機内の限られたスペースに非接触ＩＣメディア・リーダ／ライタを設置する場合、スペースが確保できず、紙幣の真贋・金種の判定を行う紙幣識別機などをやむを得ず取り外し、そこに非接触ＩＣメディア・リーダ／ライタを取り付けて、自動販売機に非接触ＩＣメディアの読み取りおよび書き込みの各機能を付加しなければならない場合があるという問題点があった。
【０００６】
また、このように設置スペースを確保して取り付けた非接触ＩＣメディア・リーダ／ライタは、取り付け場所の制約上、比較的低い場所に設置されることが多い。そのため、利用者は、非接触ＩＣメディアの読み取りおよび書き込みを行わせにくかったり、そこに表示される金額などを読み取れなかったりする場合があり、利用者にとっては利用しづらいものになっていた。
【０００７】
このような制約が、自動販売機における非接触ＩＣメディアを利用したアプリケーションの普及を妨げる一因ともなっていた。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、非接触ＩＣメディアの利用が可能で、かつ、小型の自動販売機用表示機を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
自動販売機に設けられて各種金額情報を表示する自動販売機用表示機において、筐体の内部に、選択された商品の金額を表示し、非接触ＩＣメディアにより商品を購入する際に、自動販売機で利用可能な金額の情報である利用可能金額情報と、商品購入後の前記非接触ＩＣメディアによる残りの購入後利用可能金額情報とを表示し、貨幣により商品を購入する際に、貨幣の投入金額と、商品購入後の釣銭金額とを表示する機能を有する電子部品実装基板と、前記電子部品実装基板の前記金額情報を表示する面側から見て前記金額情報を表示する領域を囲むように配置され、前記非接触ＩＣメディアと通信するためのアンテナ部を有し前記アンテナ部を介して前記非接触ＩＣメディアの読み取り処理および書き込み処理を行う機能を有するアンテナ基板と、が配置されていることを特徴とする自動販売機用表示機が提供される。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を非接触ＩＣカードによって商品購入を行うことのできる自動販売機の自動販売機用表示機に適用した場合を例に図面を参照して説明する。
【００１２】
図１は自動販売機用表示機の機能ブロック図である。自動販売機用表示機１は、非接触ＩＣカードとアンテナを介して通信するためのアンテナ部２と、商品金額や非接触ＩＣカードに含まれる自動販売機で利用可能な金額の情報である利用可能金額若しくは商品購入後の残りの利用可能金額、または貨幣（硬貨または紙幣、以下同じ）で商品購入が行われる場合における投入金額若しくは釣銭金額を表示する表示部３とを有している。
【００１３】
アンテナ部２には、非接触ＩＣカードに対して情報の読み取りおよび書き込みを行うための無線回路４が接続されている。そして、この無線回路４には、非接触ＩＣカードの読み取り時に、自動販売機用表示機１の内部に設けられた中央演算処理装置（ＣＰＵ）５で認識可能な信号に変換する復調回路と、非接触ＩＣカードへの情報の書き込み時に、非接触ＩＣカードに記録可能な信号に変換する変調回路とを有する信号処理回路６が接続されている。
【００１４】
表示部３には、商品購入前後の非接触ＩＣカードの利用可能金額、商品金額、投入金額または釣銭金額を表示部３に表示する表示部駆動回路７が接続されている。
【００１５】
自動販売機用表示機１の無線回路４に接続される信号処理回路６、および表示部３に接続される表示部駆動回路７は、ＣＰＵ５に接続されていて、その処理が制御されるようになっている。
【００１６】
自動販売機用表示機１は、自動販売機本体に設けられている自動販売機制御部２０に接続され、電源部８により電源の供給を受ける。
さらに、自動販売機用表示機１は、自動販売機制御部２０と通信インタフェース９を介して通信を行うための外部通信回路１０と、自動販売機の利用者によって選択された商品の金額に関する情報である商品金額情報および非接触ＩＣカードに含まれる利用可能金額に関する情報である利用可能金額情報を一時的に格納する外部メモリ１１と、商品が選択された際にブザー音を鳴らすためのブザー回路１２とを有している。これら通信インタフェース９、外部通信回路１０、外部メモリ１１およびブザー回路１２はＣＰＵ５に接続されていて、各処理動作が制御されるようになっている。
【００１７】
また、自動販売機用表示機１には、自動販売機での商品購入を非接触ＩＣカードによって行うか貨幣によって行うかを切り替えることのできるスイッチ１３が設けられている。
【００１８】
図２は自動販売機用表示機の外観図であり、（ａ）は正面図、（ｂ）は側面図である。
自動販売機用表示機１には、その筐体３０の自動販売機前面側に、商品購入後の非接触ＩＣカードの利用可能金額である購入後利用可能金額、商品金額、投入金額または釣銭金額を表示する数字表示部３ａと、自動販売機が通電されて商品の販売中であるか否か、および自動販売機内に釣銭が貯えられているか否かについて、自動販売機の状態を表示する状態表示部３ｂとを有する表示部３が配置されている。
【００１９】
また、自動販売機用表示機１の自動販売機前面側には、商品購入を非接触ＩＣカードによって行うか、あるいは貨幣によって行うかを、商品購入前に利用者側で選択することのできるスイッチ１３が設けられている。
【００２０】
表示部３の背面側には非接触ＩＣカードとアンテナ部２を介して通信するための後述するアンテナ基板が配置されていて、表示部３の前面近傍に非接触ＩＣカードがかざされた場合に、その非接触ＩＣカードと通信できるアンテナエリア４０を形成している。
【００２１】
この自動販売機用表示機１の筐体３０の内部には、アンテナ部２、表示部３、スイッチ１３を動作するあるいはその動作を制御する電子回路を構成する各電子部品が実装された電子回路基板が配置される。
【００２２】
図３は電子回路基板の概略の平面図である。電子回路基板５０は、非接触ＩＣカードとのアンテナ部２を介する読み取り処理および書き込み処理を行うための電子部品が実装されるアンテナ基板５１と、通常の表示機の機能を実現するための電子部品が実装される電子部品実装基板５２とから構成されている。
【００２３】
アンテナ基板５１には、アンテナ部２と、非接触ＩＣカードに対して情報の読み取り処理および書き込み処理を行うための無線回路４および信号処理回路６とが構成される。
【００２４】
電子部品実装基板５２には、表示部３、スイッチ１３のほか、表示部駆動回路７、電源部８、通信インタフェース９、外部通信回路１０、外部メモリ１１およびブザー回路１２の各機能を実現するための電子部品、およびこれらの処理動作を制御するＣＰＵ５が実装される。
【００２５】
電子回路基板５０は、アンテナ基板５１が電子部品実装基板５２の外側に配置されるとともに、アンテナ基板５１と電子部品実装基板５２とが一体で構成されている。このような構成の電子回路基板５０が、図２に示した筐体３０の内部に配置される。また、このアンテナ基板５１と電子部品実装基板５２とは、別体で構成することもできる。
【００２６】
図４はアンテナ基板と電子部品実装基板とが別体で構成された電子回路基板の概略の平面図である。
図４に示した電子回路基板５０ａは、アンテナ基板５１と電子部品実装基板５２とを別々に構成し、電子部品実装基板５２よりも前面側にアンテナ基板５１が配置される。そのため、アンテナ基板５１は、図２に示した筐体３０の内部で電子部品実装基板５２と対向状態で、電子部品実装基板５２から自動販売機前面側の空間内に任意に配置可能となる。したがって、アンテナ基板５１を電子部品実装基板５２に実装されている電子部品の高さに影響されることなく、自動販売機用表示機１の前面から所望の位置に配置することができ、筐体３０の内部での配置の自由度を増すことができるようになる。
【００２７】
上記の構成の自動販売機用表示機１が自動販売機に設置された場合、自動販売機の電源投入により、自動販売機用表示機１に電源部８を介して電源が供給されるとともに、通信インタフェース９を介した自動販売機との通信が可能な状態となる。
【００２８】
ここで、この自動販売機にて商品購入をしようとする利用者は、自動販売機用表示機１の自動販売機前面に設けられたスイッチ１３によって、商品購入を非接触ＩＣカードで行うか貨幣で行うかを選択する。商品購入を貨幣で行う方法は、従来と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【００２９】
スイッチ１３が操作されることによって、非接触ＩＣカードで商品購入が行われるように選択されると、自動販売機用表示機１では非接触ＩＣカードの読み取り待機状態になる。ここで、利用者によって購入商品が選択されると、ブザー回路１２によって商品が選択されたことが利用者側に知らされる。そして、この商品の商品金額情報が通信インタフェース９を介して自動販売機用表示機１に送られる。自動販売機用表示機１は、表示部駆動回路７によって商品金額情報が示す金額を表示部３に表示するとともに、その商品金額情報を外部メモリ１１に格納する。
【００３０】
ここで、読み取り待機状態にある自動販売機用表示機１のアンテナエリア４０付近に非接触ＩＣカードがかざされると、アンテナ部２を介して非接触ＩＣカードに含まれる利用可能金額情報が読み取られる。この利用可能金額情報は、無線回路４で復調され、さらに信号処理回路６で信号処理される。この信号処理された利用可能金額情報をＣＰＵ５が認識すると、自動販売機用表示機１は、表示部駆動回路７によって利用可能金額情報が示す金額を表示部３に表示するとともに、その利用可能金額情報を外部メモリ１１に格納する。
【００３１】
自動販売機用表示機１は、外部メモリ１１に格納された利用可能金額情報と、先に格納している商品金額情報とを比較し、商品購入に際して金額が不足していないか否かを判断する。ここで、自動販売機用表示機１は、金額が不足していないと判断した場合のみ、この利用可能金額から商品金額を差し引き、購入後利用可能金額の情報である購入後利用可能金額情報を生成する。
【００３２】
そして、自動販売機用表示機１は、この購入後利用可能金額情報が示す金額を表示部駆動回路７によって表示部３に表示する。さらに、購入後利用可能金額情報は、信号処理回路６で信号処理された後、無線回路４で変調され、アンテナエリア４０付近にかざされている非接触ＩＣカードにアンテナ部２を介して送信され、この非接触ＩＣカードに含まれている利用可能金額情報が書き換えられる。
【００３３】
このとき、自動販売機用表示機１からは、商品を搬出してもよいことが通信インタフェース９を介して自動販売機制御部２０に通知され、自動販売機側では選択された商品を利用者側に搬出する。
【００３４】
このような自動販売機用表示機１によれば、自動販売機に設置されて各種金額情報を表示する自動販売機用表示機１で、非接触ＩＣカードの情報の読み取りおよび書き込みが可能であり、さらに、従来の貨幣による商品購入時における各種金額情報の表示に加え、非接触ＩＣカードによる商品購入時における金額情報の表示を行うことができる。これにより、自動販売機を改造することなく、非接触ＩＣカードによる自動販売機での商品購入が可能となるとともに、他の装置の取り外しなどをすることなく、従来の自動販売機に省スペースで非接触ＩＣカードの読み取りおよび書き込みの各機能を付加することができる。
【００３５】
さらに、自動販売機用表示機１は、通常、利用者が見やすい位置に設けられるので、非接触ＩＣカードの情報の読み取りおよび書き込みも行わせやすく、その結果表示される金額情報も容易に確認することができる。
【００３６】
また、非接触ＩＣカードの読み取り処理および書き込み処理を行うための電子部品が実装されるアンテナ基板５１と通常の表示機の機能を実現するための電子部品が実装される電子部品実装基板５２とを共に自動販売機用表示機１の筐体３０内部に配置するので、小型化が図られるとともに、自動販売機に別途非接触ＩＣカード・リーダ／ライタを設けるよりも、低コスト化が図られる。
【００３７】
なお、上記の説明では、アンテナ部２を介した情報の読み取り処理および書き込み処理を行うための信号処理回路６、および表示部３を駆動する表示部駆動回路７を、自動販売機用表示機１が備えるＣＰＵ５によって制御する構成としたが、自動販売機制御部２０などに接続して直接制御する構成とすることもできる。この場合、非接触ＩＣカードから読み取った利用可能金額情報は、無線回路４、信号処理回路６を経て、自動販売機制御部２０へと送られ、自動販売機本体に設けられているメモリに格納される。ここで、購入商品が選択されると、商品金額情報は自動販売機本体に設けられているメモリに格納されて、先に格納されている利用可能金額情報が示す金額から商品金額が差し引かれ、購入後利用可能金額情報が生成される。そして、自動販売機制御部２０は、購入後利用可能金額情報が示す金額を、表示部駆動回路７によって表示部３に表示する。
【００３８】
また、本実施の形態では、非接触ＩＣカードによって商品購入を行うことのできる自動販売機の自動販売機用表示機１について述べたが、非接触ＩＣカードのほか、ＩＣチップなどを内蔵したタグ型あるいは時計型などの情報の読み取りおよび書き込みが可能なＩＣチップを備えた各種形状の非接触ＩＣメディアを用いることもできる。
【００３９】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、自動販売機用表示機に、非接触ＩＣメディアに含まれる情報を読み取る読み取り手段、および非接触ＩＣメディアに情報を書き込む書き込み手段を設けた。これにより、自動販売機に省スペースで非接触ＩＣメディアの読み取りおよび書き込みの各機能を付加することができる。
【００４０】
さらに、自動販売機用表示機は、表示される金額情報が利用者に見やすい位置に設けられるので、利用者は、非接触ＩＣメディアの情報の読み取りおよび書き込みも行わせやすく、その結果表示される金額情報も容易に確認することができる。
【００４１】
また、自動販売機用表示機に、読み取り手段および書き込み手段を設けることにより、自動販売機に別途非接触ＩＣメディア・リーダ／ライタを設ける場合に比べて低コスト化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】自動販売機用表示機の機能ブロック図である。
【図２】自動販売機用表示機の外観図であり、（ａ）は正面図、（ｂ）は側面図である。
【図３】電子回路基板の概略の平面図である。
【図４】アンテナ基板と電子部品実装基板とが別体で構成された電子回路基板の概略の平面図である。
【符号の説明】
１自動販売機用表示機
２アンテナ部
３表示部
４無線回路
６信号処理回路
７表示部駆動回路
８電源部
９通信インタフェース
１０外部通信回路
１１外部メモリ
１２ブザー回路
１３スイッチ
２０自動販売機制御部

Claims

自動販売機に設けられて各種金額情報を表示する自動販売機用表示機において、
筐体の内部に、
選択された商品の金額を表示し、
非接触ＩＣメディアにより商品を購入する際に、自動販売機で利用可能な金額の情報である利用可能金額情報と、商品購入後の前記非接触ＩＣメディアによる残りの購入後利用可能金額情報とを表示し、
貨幣により商品を購入する際に、貨幣の投入金額と、商品購入後の釣銭金額とを表示する機能を有する電子部品実装基板と、
前記電子部品実装基板の前記金額情報を表示する面側から見て前記金額情報を表示する領域を囲むように配置され、前記非接触ＩＣメディアと通信するためのアンテナ部を有し前記アンテナ部を介して前記非接触ＩＣメディアの読み取り処理および書き込み処理を行う機能を有するアンテナ基板と、
が配置されていることを特徴とする自動販売機用表示機。
前記アンテナ基板は、前記電子部品実装基板の外側に配置されて一体に構成されていることを特徴とする請求項１記載の自動販売機用表示機。
前記アンテナ基板は、前記電子部品実装基板と別体で構成されていることを特徴とする請求項１記載の自動販売機用表示機。
前記非接触ＩＣメディアは、カード型、タグ型または時計型であることを特徴とする請求項１記載の自動販売機用表示機。