JP3041065U - 椅子カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 手荷物類や雑誌類などで雑然となり易い応接
室内に、着席者の周囲に収納部分が配備されてなる椅子
カバーを提供する。 【解決手段】 座部の周囲に背凭れ部及び肘掛け部等の
構成部位を組合わせてなる椅子の外表面を覆うように設
けた椅子カバーにおいて、前記椅子の外向面部に相当す
る個所に所定範囲にわたる開口部が位置し、床面方向に
所定深さに形成されてなる袋状のポケット部を配設す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、応接用の椅子（ソファ）などに用いられる椅子カバーに関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

待合室や応接室等に設置される椅子やソファにあっては、汚れを防ぐためや室 内の雰囲気を演出するために椅子の表面を覆うように布地製や織物製の椅子カバ ーを装着して使用することがある。 この種の椅子カバーは装着する椅子の形状に合わせて布地などを縫製し表面全 体を覆うようにしたものや、背凭れ部や肘掛け部を部分的に覆うように設けた布 地製・織物製のものや、座部から背凭れ部、あるいは座部から肘掛け部にかかる 範囲を部分的に覆うように帯状に設けたものなどがある。 また、一般的に待合室や応接室等においては、椅子カバーを装着した椅子とと もにマガジンラックや小テーブルなどといった応接用の備品を設置して来訪者に 対する配慮と室内の雰囲気の演出とを図っているのが現状である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前述したマガジンラックや小テーブルなどの備品は必ずしも来 訪者等の着席した椅子の周囲に設置されているものではないことから、未整理の 雑誌等で室内が乱雑になったり、来訪者のカバンなどといった手荷物類の置き場 所に不自由することがあるなどといった問題点が生じていた。 さらには、椅子カバーが装着された椅子は、椅子カバーに皺が寄り易いために 、着席者が離席した場合等には着席状態時の皺が残ったままとなってしまって見 栄えが悪くなり、次回の使用に備えて人手を介して皺の寄ったカバーを直さなけ ればならないといった不都合もあった。

【０００４】 本考案は、上記した事情のもとになされたものであり、その目的とするところ は、椅子カバーの一部に収納用ポケットを設けることにより、来訪者が着席した 椅子の周囲に収納部分が得られる椅子カバーを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記した目的を達成するために、本考案は、座部の周囲に背凭れ部及び肘掛け 部等の構成部位を組合わせてなる椅子の外表面を覆うように設けた椅子カバーに おいて、前記椅子の外向面部に相当する個所に所定範囲にわたる開口部が位置し 、床面方向に所定深さに形成されてなる袋状のポケット部を配設したことを特徴 とする椅子カバーを構成するものである。

【０００６】

【作用】

上記構造としたことにより、本考案によれば、前記ポケット部が来訪者の着席 した椅子の周囲に位置するものとなり、室内における手荷物類の収納や雑誌類の 整理などが容易になされるものとなる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の一形態を図１および図２を参照しながら詳細に説明する 。 図中１は本考案の椅子カバーであって、座部ａの周囲に背凭れ部ｂ並びに肘掛 け部ｃ，ｃの各構成部位を組合わせたクッション体などからなる椅子（ソファ） １０の輪郭形状に対応させて外表面を全体的に覆うように設け、かつ、前記椅子 １０の外向面部に相当する個所に収納用のポケット部２を設けて構成するもので ある。

【０００８】 すなわち前記ポケット部２が配設される外向面部の相当個所とは、図示したよ うに、椅子１０の肘掛け部ｃ，ｃの外側面部に相当する個所や、背凭れ部ｂの後 背面部に相当する個所などであり、着席者と接触する面部には非干渉となる位置 であって着席者に不快感を与えるものではない。

【０００９】 ポケット部２を形成するにあたっては、重畳した布地等の一辺部を開口して袋 状に別体形成したものを前記した外向面部に相当する椅子カバー１の所望個所に 配置し、前記開口を上向きにして縫合するなどして設けたり、あるいは、前記椅 子カバーの外向面部の所定範囲を覆うような布地を上辺部分を開口状態にして直 接に縫合して設けるものであり、該ポケット部２の開口寸法Ｗおよび深さ寸法Ｄ などは目的・用途に対応させて設定すれば良い。

【００１０】 例えば、前記ポケット部を主としてマガジンラックとして使用する場合には、 雑誌類のサイズに対応する開口寸法であって雑誌等の表題部分が視認できる程度 の深さ寸法に設ければ良く、あるいは、幅広の開口寸法で且つ深めの寸法にて広 範囲にわたるポケット部を設定すれば、カバンなどの手荷物類をも収納するもの となる。

【００１１】 なお、ポケット部２は椅子カバー１と同素材のもので設けるほかにも異った材 質の布地や網目状の布地などを用いて構成することも可能であり、また、ポケッ ト部２を椅子カバー１とは別の色や模様柄とすることにより、装飾的な効果も得 られるものとなる。

【００１２】 さらに前記ポケット部２が別体成形されたものであると、ボタンホックや面フ ァスナ等の適宜な着脱手段を用いて椅子カバー１に着脱自在に取付けることも可 能であり、これにより、色や図柄の異なるものを複数種類設ければ選択的に交換 することができ、ポケット部２の意匠を変化させることにより豊富なバリエーシ ョンでの装飾がなされる。

【００１３】 したがって、室内に設置される個々の椅子（ソファ）１０に該椅子カバー１を 装着することにより、いづれの椅子であっても着席者の側方や後背面部に前記ポ ケット部２による収納部分が配備されている状態が実現される。

【００１４】 また、前記ポケット部２内に雑誌などが収納されていると、着席者が離席した 場合に、内容物の重量によって椅子カバー１に対して適度なテンションがかかる ことから、表面に生じていた皺などを解消し易くし、人手によってなされていた 着席前の状態への復元作業が容易なものとなる。

【００１５】 なお、説明においては一人掛け用の椅子（ソファ）に用いる椅子カバーの実施 形態で説明したが、複数人数が着席可能な長椅子用のものにおいても当然に実施 可能であり、その場合には背凭れ部ｂの後背面部等には複数のポケット部２を所 定間隔に並設することもできる。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、座部の周囲に背凭れ部及び肘掛け部等 の構成部位を組合わせてなる椅子の外表面を覆うように設けた椅子カバーにおい て、前記椅子の外向面部に相当する個所に所定範囲にわたる開口部が位置し、床 面方向に所定深さに形成されてなる袋状のポケット部を配設したことを特徴とす る椅子カバーを構成することにより、来訪者の着席した椅子の周囲には前記ポケ ット部が必ず位置するものとなることから、応接室内の小テーブルやマガジンラ ックなどといった備品を用いなくても手荷物の収納や雑誌類の整理などが容易に なされるといった優れた効果が得られる。 さらに、前記ポケット部を椅子カバーとは異なった色や素材などで形成するな どして装飾性を持たせれば、室内の雰囲気の演出にもなり、該ポケット部を選択 的に交換可能に設けることにより、より一層の演出効果が期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の椅子カバーの一実施形態を椅子（ソ
ファ）に装着した状態で示す斜視図である。

【図２】 同じく本考案の椅子カバーのみを別方向から
示す斜視図である。

【符号の説明】

１……椅子カバー ２……ポケット部 １０……椅子（ソファ） ａ……座部 ｂ……背凭れ部 ｃ……肘掛け部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】座部の周囲に背凭れ部及び肘掛け部等の構
   成部位を組合わせてなる椅子の外表面を覆うように設け
   た椅子カバーにおいて、 前記椅子の外向面部に相当する個所に所定範囲にわたる
   開口部が位置し、床面方向に所定深さに形成されてなる
   袋状のポケット部を配設したことを特徴とする椅子カバ
   ー。