JP3041034B2 - 液体封入式エンジンマウント - Google Patents

液体封入式エンジンマウント

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JP3041034B2
JP3041034B2 JP28244090A JP28244090A JP3041034B2 JP 3041034 B2 JP3041034 B2 JP 3041034B2 JP 28244090 A JP28244090 A JP 28244090A JP 28244090 A JP28244090 A JP 28244090A JP 3041034 B2 JP3041034 B2 JP 3041034B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両においてエンジンとそのエンジンが搭
載される車体との間に配され、内部に液体封入部が設け
られた弾性緩衝部材を備えて構成される、液体封入式エ
ンジンマウントに関する。
(従来の技術) 車両においては、エンジンがその作動時に発生する振
動の車体への伝播を緩和することにより、走行時におけ
る車体振動及びそれに伴う車室内騒音の抑制を図るべ
く、通常、エンジンの車体に対する取付けが、弾性を有
して防振機能を備えるものとされた複数のエンジンマウ
ントをエンジンと車体との間に介在させて行われるよう
にされる。斯かるエンジンマウントとして、例えば、実
開昭57−142号公報にも示される如くに、ラバー等によ
り形成された弾性緩衝部材を備え、その弾性緩衝部材
が、内部に液体封入部を有するようにされたものが提案
されている。このような、内部に液体封入部が設けられ
た弾性緩衝部材を備えるものとされた、液体封入式のエ
ンジンマウントにあっては、弾性緩衝部材の内部におけ
る液体封入部が、透孔が設けられた仕切壁により2個の
液室部分に区画されるとともに所定容積の空間を残して
液体が封入されたものとされ、その液体が、エンジンが
生じる振動に応じて、仕切壁に液体流通路として設けら
れた透孔を通じて、一方の液室部分から他方の液室部分
へと流動し、それにより、エンジンの振動に起因する液
圧変化が低減されて、エンジンから車体に伝達される振
動が抑制されることになる。
(発明が解決しようとする課題) 上述の如くの液体封入式のエンジンマウントにあって
は、それを介して車体に取り付けられたエンジンが各種
の運転状態にあるものとされるもとで、エンジンからの
振動が伝達される状況において、アイドリング運転等の
比較的低い回転数のもとでの運転に伴ってエンジンから
伝達される比較的低い周波数範囲の振動に対しては、弾
性緩衝部材の内部の液体封入部における液体が応答し
て、液体流通路として設けられた透孔を通じて2個の液
室部分の一方から他方へと流動し、それにより、エンジ
ンの振動に起因する液圧変化が低減されて、エンジンか
ら車体に伝達される振動が抑制されることになる。しか
しながら、例えば、中程度の回転数あるいは比較的高い
回転数のもとでの運転状態にあるエンジンから伝達され
る、上述の比較的低い周波数範囲より高い中高周波数範
囲の振動に対しては、弾性緩衝部材の内部の液体封入部
における液体が殆ど応答せず、エンジンから伝達される
中高周波数範囲の振動に起因する液体変化は、液体封入
部において液体流通路として設けられた透孔を通じての
2個の液室部分の一方から他方への液体の流動による低
減を受けないものとされ、それにより、エンジンから伝
達される中高周波数範囲の振動が、抑制されることな
く、車体の伝達されることになってしまう。
斯かる点に鑑み、本発明は、内部に液体封入部が設け
られた弾性緩衝部材を備えて構成されて、車両における
エンジンとそのエンジンが搭載される車体との間に配さ
れるものとされるもとで、エンジンから伝達される振動
に対して、そのうちの比較的低い周波数範囲の振動のみ
ならず、それより高周波数範囲の振動に対しても、車体
への伝達を抑制することができるようにされた液体封入
式エンジンマウントを提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上述の目的を達成すべく、本発明の第1の態様に係る
液体封入式エンジンマウントは、エンジンの取付けがな
されるエンジン連結部と、エンジンが搭載される車体に
取り付けられる車体連結部と、エンジン連結部と車体連
結部との間に配され、内部に液体封入部が設けられた弾
性緩衝部材と、液体封入部を第1の液室部分とその下方
に位置する第2の液室部分とに区画するとともに、エン
ジンの比較的低い第1の周波数範囲の振動に応じた第1
の液室部分と第2の液室部分との間における液体流動を
可能とする液体連通路が設けられた隔壁部材とに加え
て、第1の液室部分内において、エンジンが比較的高い
回転数のもとでの運転状態にあるときにはエンジンが比
較的低い回転数のもとでの運転状態にあるときに比して
柔軟性が大とされる弾性支持部材を介して、隔壁部材に
より支持され、エンジンの第1の周波数範囲より高い第
2の周波数範囲の振動に起因する液圧変化の伝達を抑制
する重量部材とが配されて構成される。また、本発明の
第2の態様に係る液体封入式エンジンマウントは、本発
明の第1の態様に係る液体封入式エンジンマウントに備
えられるものと同様のエンジン連結部,車体連結部,弾
性緩衝部材及び隔壁部材が備えられ、それに加えて、第
1の液室部分内において、磁性流体が封入された弾性液
封体と磁性流体に選択的に電圧を印加するための電極部
とを有し、エンジンが比較的高い回転数のもとでの運転
状態にあるときにはエンジンが比較的低い回転数のもと
での運転状態にあるときに比して柔軟性が大とされる弾
性支持部材を介して、隔壁部材により支持され、エンジ
ンの第1の周波数範囲より高い第2の周波数範囲の振動
に起因する液圧変化の伝達を抑制する重量部材が配され
て構成される。
(作 用) 上述の如くに構成される本発明の第1の態様及び第2
の態様の夫々に係る液体封入式エンジンマウントにおい
ては、エンジンから伝達される振動のうちの比較的低い
周波数範囲のものに対しては、主として、隔壁部材に設
けられた液体連通路における液体が応答し、液体封入部
における液体が液体連通路を通じて第1及び第2の液室
部分の一方から他方に流通し、それにより、エンジンの
振動に起因する液体封入部における液圧変化が低減され
て、エンジンから車体に伝達される振動が抑制される。
また、エンジンから伝達される振動のうちの、比較的低
い周波数範囲より高い中高周波数範囲のものに対して
は、主として、第1の液室部分内に配された重量部材及
びそれを支える弾性支持部材が対処するものとされ、斯
かる重量部材及びそれを支える弾性支持部材によって第
1の液室部分内におけるエンジンからの中高周波数範囲
の振動に起因する液圧変化が低減せしめられ、それによ
り、エンジンからの中高周波数範囲の振動の車体への伝
達が抑制される。
しかも、第1の液室部分内に配された重量部材を支え
る弾性支持部材が、エンジンが比較的高い回転数のもと
での運転状態にあるときには、エンジンが比較的低い回
転数のもとでの運転状態にあるときに比して大なる柔軟
性を有するものとなるようにされることにより、液体封
入部が隔壁部材によって液体連通路により連通せしめら
れた少なくとも第1及び第2の液室部分に区画される構
造による、エンジンから伝達される振動のうちの比較的
低い周波数範囲のものに対する抑制と、エンジンが比較
的高い回転数のもとでの運転状態にあるときにおける、
第1の液室部分内に配された重量部材及びそれを支える
弾性支持部材による、第1の液室部分内の液圧変化の低
減とが、一層効果的に達成される。
(実施例) 第1図は、本発明に係る液体封入式エンジンマウント
に関連する液体封入式エンジンマウントを示す。この第
1図に示される液体封入式エンジンマウントは、従来知
られているという状況にはなく、本発明の実施例への導
入役を果たす技術に係るものであるので、本発明の実施
例に先立っての説明に供される。
第1図に示される液体封入式とされたエンジンマウン
ト1Aは、車両に装備されるエンジンにおける所定の箇所
に設けられたエンジン側ブラケット2と、その車両の車
体フレームにおける所定の箇所に設けられた車体側ブラ
ケット4との間に介在せしめられて、エンジンの車体に
対する取付けに用いられるものとされる。そして、エン
ジンマウント1Aは、例えば、ラバー等の弾性材料により
形成された弾性緩衝部材6,弾性緩衝部材6の上端部に固
着された金属製の取付板部7,弾性緩衝部材6の下方半部
にそれを包囲して固着された金属製の環状部材8、及
び、環状部材8の下端部に形成された係合部分8aに係合
するフランジ部分9aが形成された金属製のカップ状部材
9を含んで構成されている。
弾性緩衝部材6の上方半部に凹部11が形成されてお
り、その凹部11には、開口端部側が取付板部7に固定さ
れた金属製のカップ状部材12が固着されている。また、
弾性緩衝部材6における環状部材8によって包囲された
下方半部にも凹部13が形成されており、その凹部13とカ
ップ状部材9の内側空間とによって、密閉空間が形成さ
れている。そして、カップ状部材12の内側空間内に頭部
が配され、その頭部から伸びる螺子部が取付板部7を貫
通して上方に突出するものとされたボルト14及びそれに
螺合するナット15が用いられて、取付板部7に対するエ
ンジン側ブラケット2の取付けがなされており、また、
カップ状部材9の内側空間内に頭部が配され、その頭部
から伸びる螺子部がカップ状部材9の底板部分を貫通し
て下方に突出するものとされたボルト16及びそれに螺合
するナット17が用いられて、カップ状部材9の車体側ブ
ラケット4に対する取付けがなされている。
弾性緩衝部材6の下方半部に設けられた凹部13とカッ
プ状部材9の内側空間とによって形成された密閉空間
は、カップ状部材9のフランジ部分9aに固着された周縁
部18aを有したラバー製のダイアフラム部材18、及び、
ダイアフラム部材18の上方に配され、環状部材8におけ
る括部8bに挿入係合せしめられた金属製の隔壁部材19に
より、第1の空間部21,第2の空間部22及び第3の空間
部23に区画されている。第1の空間部21は、隔壁部材19
によって閉塞された弾性緩衝部材6の凹部13の内側空間
に相当し、第2の空間部22は、ダイアフラム部材18と隔
壁部材19との間の空間に相当し、第3の空間部23は、ダ
イアフラム部材18によって閉塞されたカップ状部材9の
内側空間に相当する。
隔壁部材19は、第1の空間部21側に配置された第1の
金属板部材24と第2の空間部22側に配置された第2の金
属板部材25とによって形成されている。第1及び第2の
金属板部材24及び25は、夫々のフランジ部分24a及び25a
が相互に固着されて一体化されており、また、第1の金
属板部材24が、環状部材8における括部8bに対する挿入
係合部を形成するものとされている。
第1の金属板部材24と第2の金属板部材25との間に
は、環状空間部26が形成されており、第1の金属板部材
24における環状空間部26を形成する部分における所定箇
所に、第1の空間部21と環状空間部26とを連通させる透
孔24bが設けられるとともに、第2の金属板部材25にお
ける環状空間部26を形成する部分における所定箇所に、
環状空間部26と第2の空間部22とを連通させる透孔25b
が設けられている。
第2図にも示される如く、隔壁部材19を形成する第1
の金属板部材24には、その上方となる第1の空間部21側
に、ラバー等により形成された円板状の弾性部材30を介
して、鉄板等の金属板により形成された円板状の重量部
材31が固定されている。弾性部材30及び重量部材31の夫
々には、第1の金属板部材24に形成された透孔24bに対
応する位置をもって、円形の切欠部30a及び31aが形成さ
れて、透孔24bが第1の空間部21に臨むものとなるよう
にされている。
そして、第1の空間部21,第2の空間部22、及び、隔
壁部材19を構成する第1の金属板部材24と第2の金属板
部材25との間に形成された環状空間部26は、例えば、エ
チレングリコールとされる液体が充填せしめられてい
る。即ち、第1の空間部21及び第2の空間部22は、夫々
第1の液室及び第2の液室を形成しており(以下、第1
の液室及び第2の液室に夫々番号“21"及び“22"を付し
て述べる)、また、環状空間部26は、第1の金属板部材
24に設けられた透孔24b及び第2の金属板部材25に設け
られた透孔25bを液体流入出口として第1の液室21と第
2の液室22とを連通させる液体連通路を形成しているの
である(以下、液体連通路に番号“26"を付して述べ
る)。
このような構成を有するものとされたエンジンマウン
ト1Aに、エンジン側ブラケット2を通じてエンジンが発
生する振動が伝達されるときには、エンジン側ブラケッ
ト2からの振動が、取付板部7を通じて弾性緩衝部材6
に伝達され、弾性緩衝部材6内に形成された第1の液室
21における液圧が変化せしめられる。そして、エンジン
マウント1Aにおいては、第1の金属板部材24及び第2の
金属板部材25に夫々設けられた透孔24b及び25bの各々の
径,液体連通路26の内径等が選定されて、弾性緩衝部材
6に伝達される振動のうち、例えば、10Hz及びその周辺
とされる比較的低い周波数範囲の振動に対しては、それ
により生じる第1の液室21における液圧変動に応答し
て、第1の液室21と第2の液室22との間における液体連
通路26を通じての液体流動が生じるようにされている。
従って、弾性緩衝部材6に伝達される振動のうち、例え
ば、10Hz及びその周辺とされる比較的低い周波数範囲の
振動に起因する第1の液室21における液圧変動は、液体
連通路26を通じた第1の液室21と第2の液室22との間の
液体流動による緩衝作用により吸収されて、隔壁部材19
さらにはカップ状部材9を通じての車体側ブラケット4
への伝達が抑制される。その結果、弾性緩衝部材6に伝
達される振動のうち、例えば、10Hz及びその周辺とされ
る比較的低い周波数範囲の振動は、車体フレームへの伝
達が抑制されることになる。
さらに、エンジンマウント1Aに備えられた上述の弾性
部材30及び重量部材31は、夫々の寸法,重量、さらに
は、弾性部材30についての弾性等が選定されて、例え
ば、重量部材31の変位特性が、第3図にあらわされる特
性図(横軸:振動周波数VF,縦軸:変位量DA)に示され
る如くに、周波数を略150Hzとする振動に応じて最大変
位量がとられるとともに、略150Hzより高い周波数の振
動に対してはその変位量が周波数の上昇に伴って急激に
低下するものとされ、また、弾性部材30を含めた振動伝
達特性が、第4図にあらわされる特性図(横軸:振動周
波数VF,縦軸:振動伝達率BA)に示される如くに、周波
数を略150Hzとする振動に対して最大伝達率がとられる
とともに、略150Hzより高い周波数の振動に対してはそ
の伝達率が周波数の上昇に伴って急激に低下するものと
される。それにより、エンジンマウント1Aの、弾性部材
30及び重量部材31が備えられたもとでの振動伝達特性
は、第5図にあらわされる特性図(横軸:振動周波数V
F,縦軸:振動伝達率BT)に示される如くに、略150Hzよ
り高い周波数の振動に対しての振動伝達が、一点鎖線に
より示される弾性部材30及び重量部材31が備えられない
場合に比して、大幅に低減せしめられることになる。
そして、弾性部材30及び重量部材31がこのように選定
されることによって、弾性緩衝部材6に伝達される振動
のうちの、例えば、略150Hz以上とされる、中高周波数
範囲の振動に起因する第1の液室21内の液圧変動は、略
150Hzより高い周波数の振動に対しては低下せしめられ
た伝達率を有するものとされた弾性部材30及び重量部材
31によってその伝達が阻止され、隔壁部材19さらにはカ
ップ状部材9を経ての車体側ブラケット4への伝達が抑
制される。その結果、弾性緩衝部材6に伝達される振動
のうち、例えば、略150Hz以上とされる中高周波数範囲
の振動についても、車体フレームへの伝達が抑制され
る。
上述の如くに、エンジンマウント1Aにあっては、弾性
緩衝部材6に伝達される振動のうち、例えば、10Hz及び
その周辺とされる比較的低い周波数範囲の振動について
は、液体連通路26を通じた第1の液室21と第2の液室22
との間の液体流動による作用によって、その車体フレー
ムへの伝達が抑制され、また、例えば、略150Hz以上と
される中高周波数範囲の振動については、弾性部材30及
び重量部材31の作用によって、その車体フレームへの伝
達が抑制されることになる。
第6図は、本発明に係る液体封入式エンジンマウント
の一例を示す。この例は、第1図に示される液体封入式
エンジンマウントに改良が加えられたものに相当する。
第6図に示される液体封入式とされたエンジンマウン
ト1Bは、第1図に示されるエンジンマウント1Aにおける
弾性部材30に代えて、エンジンの回転数に応じて柔軟性
が変化せしめられる円板状の弾性部材35が用いられ、そ
の他の部分は第1図に示されるエンジンマウント1Aと同
様に構成されたものに相当し、第6図において第1図に
示される各部に対応する部分は、第1図と共通の符号が
付され、それらについての重複説明は省略される。
弾性部材35は、その内部に磁性流体、例えば、エレク
トロ・レオロジカル流体(ER流体)40が封入されたラバ
ー製の弾性液封体35Aを備えて構成されており、弾性液
封体35Aの内部には、ER流体40に電圧を印加するための
一対の電極板38及び39が対向配置されている。ER流体40
は、それに対して所定の電界が作用しない状態において
は比較的低い粘性を呈するが、それに対して所定の電界
が作用するもとではその電界に応じて粘性が高められる
性質を有している。
そして、弾性液封体35Aは、その下面部が第1の金属
板部材24の上面部に固着され、また、その上面部に重量
部材31が固着されていて、第1の金属板部材24上におい
て重量部材31を支持するものとされている。なお、弾性
液封体35Aにおける第1の金属板部材24に形成された透
孔24bに対する部分には、重量部材31に形成された円形
の切欠部31aに連なる円形の切欠部35Bが形成されてい
る。
弾性液封体35A内に配された一対の電極板38及び39の
うち、電極板38は接続端子38Aを通じて電圧発生部50に
接続されており、また、電極板39は接続端子39Aを通じ
て接地されている。電圧発生部50は、フィルタ回路51を
介して、エンジンマウント1Bにより支持されたエンジン
の回転数を検出する回転数センサ52に接続されている。
回転数センサ52は、エンジンの回転数に応じた周波数
を有する検出出力信号Snを発生し、それをフィルタ回路
51に供給する。フィルタ回路51は、低域通過フィルタ特
性を有するものとされ、例えば、1,000rpm以下のエンジ
ンの回転数に対応する比較的低い周波数を有した検出出
力信号Sn(検出出力信号Snmとする)のみを通過させ
て、その検出出力信号Snmを電圧発生部50に供給する。
電圧発生部50は、フィルタ回路51から供給される検出出
力信号Snmの供給に応じて、所定の電圧Veを形成し、そ
れを接続端子38Aを通じて電極板38に供給する。従っ
て、電極板38と電極板39との間に位置せしめられたER流
体40は、エンジンの回転数が、例えば、1,000rpm以下で
あるとき、電極板38に供給される電圧Veによって電極板
38と電極板39との間に形成される電界が作用するものと
されて、それにより粘性が高められ、また、エンジンの
回転数が1,000rpmを越えるものでは、電極板38に対する
電圧Veの供給がなされず、電極板38と電極板39との間に
電界が形成されないので、その粘性が低い状態に維持さ
れるものとされる。このようなER流体40の電極板38に対
する電圧Veの供給に応じた変化に基づき、弾性液封体35
Aは、エンジンの回転数が、例えば、1,000rpm以下であ
るとき、柔軟性が小とされてバネ定数が高められ、ま
た、エンジンの回転数が、例えば、1,000rpmを越えるも
のであるとき、柔軟性が大に維持されてバネ定数が低い
ものとされる。
斯かるエンジンマウント1Bにおける弾性液封体35Aを
備えて成る弾性部材35も、第1図に示されるエンジンマ
ウント1Aにおける弾性部材30と同様に、夫々の寸法,重
量、さらには、弾性等が選定されて、重量部材31を含め
た振動伝達特性が、第4図にあらわされる特性図に示さ
れる如くに、周波数を略150Hzとする振動に対して最大
伝達率がとられるとともに、略150Hzより高い周波数の
振動に対してはその伝達率が周波数の上昇に伴って急激
に低下するものとされる。従って、エンジンマウント1B
においても、第1図に示されるエンジンマウント1Aと同
様な動作が行われ、第1図に示されるエンジンマウント
1Aと同様な作用効果が得られることになる。
さらに、エンジンマウント1Bにあっては、エンジンが
その回転数を、例えば、1,000rpm以下とする運転状態に
おかれ、それにより、弾性部材35を構成する弾性液封体
35A内のER流体40の粘性が高められているもとで、弾性
緩衝部材6に、例えば、10Hz及びその周辺とされる比較
的低い周波数範囲の振動が伝達された場合には、弾性部
材35のバネ定数が高められていることにより、液体連通
路26を通じた第1の液室21と第2の液室22との間の液体
流動が良好に行われて、車体フレームへの振動の伝達が
極めて効果的に抑制される。また、エンジンがその回転
数を1,000rpmを越える運転状態におかれ、それにより、
弾性部材35を構成する弾性液封体35A内のER流体40の粘
性が低いものとされているもとで、弾性緩衝部材6に、
例えば、10Hz及びその周辺とされる比較的低い周波数範
囲より高い中高周波数範囲の振動に起因する液圧変動が
第1の液室21内に生じた場合には、弾性部材35のバネ定
数が低下せしめられていることにより、第1の液室21内
の液圧変動が弾性部材35によって吸収されて、第1の金
属部材24を介しての車体フレームへの振動の伝達が抑制
される。
なお、上述の例においては、弾性部材35が、ER流体40
が封入された弾性液封体35Aを備えて成るものとされて
いるが、本発明に係る液体封入式エンジンマウントは、
上述の弾性液封体35Aを備えて成る弾性部材35に代え
て、例えば、微小な磁性材料粒体が混入せしめられたラ
バー成形体が用いられ、また、弾性部材35に電圧を選択
的に印加する電圧供給手段に代えて、ラバー成形体に磁
界を選択的に作用させる磁界発生手段が用いられること
により、第1の金属板部材24上において重量部材31を支
持する弾性部材がエンジンの回転数に応じて柔軟性を変
化させるものとなるようにされてもよい。
(発明の効果) 以上の説明から明らかな如く、本発明の第1の態様及
び第2の態様の夫々に係る液体封入式エンジンマウント
によれば、内部に液体封入部が設けられた弾性緩衝部材
を備え、液体封入部が隔壁部材によって液体連通路によ
り連通せしめられた少なくとも第1及び第2の液室部分
に区画されたもとで、エンジンから伝達される振動のう
ちの比較的低い周波数範囲のものに対しては、液体封入
部における液体が、振動に応じて液体連通路を通じて第
1及び第2の液室部分の一方から他方に流通し、それに
より、エンジンの振動に起因する液体封入部における液
圧変化が低減されて、エンジンから車体に伝達される振
動が抑制され、また、エンジンから伝達される振動のう
ちの中高周波数範囲のものに対しては、主として、第1
の液室部分内に配された重量部材及びそれを支える弾性
支持部材が対処するものとされ、斯かる重量部材及びそ
れを支える弾性支持部材によって第1の液室部分内にお
けるエンジンからの中高周波数範囲の振動に起因する液
圧変化が低減せしめられ、それにより、エンジンからの
中高周波数範囲より高い周波数範囲の振動の車体への伝
達が抑制される。
特に、本発明の第2の態様に係る液体封入式エンジン
マウントにあっては、第1の液室部分内に配された重量
部材を支える弾性支持部材が、磁性流体、例えば、ER流
体が封入された弾性液封体を備えて構成され、エンジン
が比較的高い回転数のもとでの運転状態にあるときに
は、エンジンが比較的低い回転数のもとでの運転状態に
あるときに比して大なる柔軟性を有するものとなるよう
にされるので、液体封入部が隔壁部材によって液体連通
路により連通せしめられた少なくとも第1及び第2の液
室部分に区画される構造による、エンジンから伝達され
る振動のうちの比較的低い周波数範囲のものに対する抑
制と、エンジンが比較的高い回転数のもとでの運転状態
にあるときにおける、第1の液室部分内に配された重量
部材及びそれを支える弾性支持部材による、第1の液室
部分内の液圧変化の低減とが、一層効果的に達成される
ことになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る液体封入式エンジンマウントに関
連する液体封入式エンジンマウントを示す断面図、第2
図は第1図に示される例における主要部を示す図、第3
図〜第5図は第1図に示される例の動作説明に供される
特性図、第6図は本発明に係る液体封入式エンジンマウ
ントの一例を示す断面図である。 図中、1Bはエンジンマウント、6は弾性緩衝部材、7は
取付板部、8は環状部材、9はカップ状部材、18はダイ
アフラム部材、19は隔壁部材、21は第1の空間部(第1
の液室)、22は第2の空間部(第2の液室)、23は第3
の空間部、24は第1の金属板部材、25は第2の金属板部
材、26は環状空間部(液体連通路)、35は弾性部材、31
は重量部材、40はER流体、50は電圧発生部、51はフィル
タ回路、52は回転数センサである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−151641(JP,A) 特開 昭64−40733(JP,A) 実開 平1−77155(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 13/26 F16F 13/22 F16F 13/30 B60K 5/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの取付けがなされるエンジン連結
    部と、 上記エンジンが搭載される車体に取り付けられる車体連
    結部と、 上記エンジン連結部と上記車体連結部との間に配され、
    内部に液体封入部が設けられた弾性緩衝部材と、 上記液体封入部を第1の液室部分と該第1の液室部分の
    下方に位置する第2の液室部分とに区画するとともに、
    上記エンジンの比較的低い第1の周波数範囲の振動に応
    じた上記第1の液室部分と第2の液室部分との間におけ
    る液体流動を可能とする液体連通路が設けられた隔壁部
    材と、 上記第1の液室部分内において、上記エンジンが比較的
    高い回転数のもとでの運転状態にあるときには上記エン
    ジンが比較的低い回転数のもとでの運転状態にあるとき
    に比して柔軟性が大とされる弾性支持部材を介して、上
    記隔壁部材により支持され、上記エンジンの上記第1の
    周波数範囲より高い第2の周波数範囲の振動に起因する
    液圧変化の伝達を抑制する重量部材と、 を備えて構成される液体封入式エンジンマウント。
  2. 【請求項2】エンジンの取付けがなされるエンジン連結
    部と、 上記エンジンが搭載される車体に取り付けられる車体連
    結部と、 上記エンジン連結部と上記車体連結部との間に配され、
    内部に液体封入部が設けられた弾性緩衝部材と、 上記液体封入部を第1の液室部分と該第1の液室部分の
    下方に位置する第2の液室部分とに区画するとともに、
    上記エンジンの比較的低い第1の周波数範囲の振動に応
    じた上記第1の液室部分と第2の液室部分との間におけ
    る液体流動を可能とする液体連通路が設けられた隔壁部
    材と、 上記第1の液室部分内において、磁性流体が封入された
    弾性液封体と上記磁性流体に選択的に電圧を印加するた
    めの電極部とを有し、上記エンジンが比較的高い回転数
    のもとでの運転状態にあるときには上記エンジンが比較
    的低い回転数のもとでの運転状態にあるときに比して柔
    軟性が大とされる弾性支持部材を介して、上記隔壁部材
    により支持され、上記エンジンの上記第1の周波数範囲
    より高い第2の周波数範囲の振動に起因する液圧変化の
    伝達を抑制する重量部材と、 を備えて構成される液体封入式エンジンマウント。
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