JP3040998U - 釣糸通し具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】釣竿上の釣糸案内環に釣糸の挿通を円滑にし、
特に３ｍｍ以下の小口径釣糸案内環について挿通できる
ようにする。 【解決手段】撚り線を有するモール１の芯３に、菱形状
に開口した２本の弾性細線４の端末集束部を形成して釣
糸挟持部５となし、他部集束部をモール芯３に突き合せ
接合した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】本考案は、釣竿の長手方向の竿上に多数付設してある 釣糸案内環に釣糸を通し易くするための釣糸通し具に関する。

【０００２】

【従来の技術】釣竿には手元に釣糸を巻回したリールが固着されており、該リー ルから繰り出された釣糸を、釣竿に付設してある釣糸案内環に通す場合は、釣糸 の先端部分を指先でつまみ、釣竿の手元の案内環から順次、次の案内環へと通し ていた。

【０００３】この場合、釣糸の先端は細くて軟らかいため、案内環に差し込むの が難しく、一旦案内環に通した糸先を、次に持ち換え引き出す必要があり、その 時釣竿を立てて行う場合、釣糸が案内環から抜け落ちることがあった。

【０００４】まだ暗い早朝、夜釣り、風のある時、船上などの場合は、この作業 は特に難しかった。

【０００５】これらの問題に対処するための従来の釣糸通し具としては弾力性あ る細い鋼線をヘアーピン状二叉に折り曲げ、その一方の先端部を、釣糸を挟持す る１８０度折曲部を形成し、他の一方の先端部は鋼線の尖鋭を防ぐ屈曲を設けた 構成のものであり、釣糸案内環内径が３ｍｍ以下の場合は使用できなく、かつ金 属性のため案内環内側の特殊摺動円滑材を傷付けたり、引っ掛かるなどの虞れが あり、また前記した作業も困難であった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】本考案は前記従来の技術の問題点を解決するた め次のことを課題としてなされた。 （１）内径３ｍｍ以下の小口径釣糸案内環にも釣糸を通し易くする。 （２）釣糸を釣糸案内環に通すことが片手にても作業でき、手を放しても釣糸が 逆行しないようにする。 （３）早朝、夜間、風のある日、船上などにても釣糸通しを容易にする。 （４）釣竿の手元にある両軸受リール本体にある釣糸案内部にも釣糸を通し易く する。 （５）釣糸案内環内側の特殊摺動円滑材の損傷を防止する。

【０００７】

【課題を解決するための手段】細線を撚り合せた外径１．５ｍｍ以下の芯線を有 するモール状本体の一端末に、竹又は合成樹脂からなる２本合わせて外径１．５ ｍｍ以下の弾性細線を平行にして突き合わ接続連結し、他端は上記同様平行にし て集束する。

【０００８】前記平行の弾性細線の長手中央部は菱形状に形成して、後述の釣糸 通しの開口部とする。

【０００９】前記モール状本体の他端は、撚り合せたモール芯線に少許モール毛 を存在させて、釣糸案内環への差し込みの先端となす。

【００１０】前記モール芯線と２本の弾性細線の付き合わせ接続方法は、合成樹 脂等の薄肉細管を双方に、接着剤を塗布して被覆する。２本の弾性細線の、釣糸 を挟持するための他端は、上記と同様薄肉細管を用いる。

【００１１】

【考案の実施の形態】図３に示すように、弾性細線（４）の開口内に、釣糸（８ ）の端末を通して挟持部（５）にて挟持させ、本考案のモール状の釣糸通し具全 体を挿通すれば、弾性細線（４）は平行に縮小され、以下次々と釣糸案内管（９ ）を通り抜けていき、釣竿先端部の案内環内径が１．５ｍｍであっても挿通でき る。

【００１２】上記挿通の中途において、作業の手を放しても、モール毛（２）が 釣糸の逆行防止の作用が行なわれる。

【００１３】両軸受リール（１１）内にある釣糸案内部においても、挿通が容易 であることは言うまでもない。

【００１４】

【実施例】図１は本考案の一実施例の全体を示すもので、撚り線をモール芯（３ ）にしたモール（１）を魚形に模したものであり、モール芯（３）の右端は、竹 又は合成樹脂でなる２本の弾性細線（４）で菱形に開口した釣糸挟持部に突き合 わせ接続されている。

【００１５】該弾性細線（４）の両端は平行に集束され、集束は、合成樹脂の内 側に接着剤を塗布した薄肉細管（６）で行なわれ、該薄肉細管の外径は最大１． ５ｍｍであり、弾性細線（４）は２本合せても１．０ｍｍ以下である。

【００１６】全体の長さは任意であるが、手指での作業上１０ｃｍぐらいが望ま しい。

【００１７】模したモール毛（２）の魚形は、断面偏平を呈した実施例であり、 内径１．５ｍｍの釣糸案内環（９）を通り抜けることが妨げにならない寸法、形 状とする。

【００１８】モール毛（２）の色彩は金色、赤色等自由である。

【００１９】図２は釣糸を挟持する図１の菱形開口の弾性細線（４）の部分を、 前記モール撚り線のうち１本のみを延長して、先端部をヘアーピン状に折曲した 釣糸挟持部を形成したものである。

【００２０】図３は前記実施例を釣糸案内環（９）に挿通するときの図である。

【００２１】図４はリールを含む釣竿全体に、本考案品で釣糸を挿通した態様図 である。

【００２２】図５は従来の釣糸通し具である。

【００２３】

【考案の効果】従来品では、釣糸案内環内径が３ｍｍ以下では釣糸の挿通が困難 であったが、本考案品は前記内径が１．５ｍｍであっても挿通が出来、かつモー ル毛により釣糸の逆行がない。

【００２４】案内環内に触れるものに金属がなく、該環内の特殊摺動円滑材を損 傷させない。

【００２５】早朝、夜間、強風、船上等の場合でも、微妙な指先作業が楽になる 。

【００２６】モール毛を目立つ色彩にすれば紛失を防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案品の一実施例の正面図。

【図２】同図１の釣糸挟持部の他の実施例の正面図。

【図３】同作用説明の斜視図。

【図４】釣竿上案内環に釣糸を挿通した全体正面図。

【図５】従来の釣糸通し具の一例。

【符号の説明】 １ モール ２ モール毛 ３ モール芯 ４ 弾性細線 ５ 釣糸挟持部 ６ 薄肉細管 ７ 接着剤 ８ 釣糸 ９ 釣糸案内環 １０釣竿 １１両軸受リール

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】釣竿上の釣糸案内環に釣糸を通す用具にお
   いて釣糸案内環を通り抜ける菱形の２本の弾性細線の両
   端部を平行に集束し一端をモール芯に突き合せ接続した
   ことを特徴とする釣糸通し具。