JP3039593B2 - 交流電源の周波数、欠相及び逆相検出装置 - Google Patents

交流電源の周波数、欠相及び逆相検出装置

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JP3039593B2
JP3039593B2 JP5244691A JP24469193A JP3039593B2 JP 3039593 B2 JP3039593 B2 JP 3039593B2 JP 5244691 A JP5244691 A JP 5244691A JP 24469193 A JP24469193 A JP 24469193A JP 3039593 B2 JP3039593 B2 JP 3039593B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交流電源をエネルギー
源として用いるモータ等の負荷を保護するために、交流
電源の周波数及び三相交流電源の欠相、逆相を検出する
交流電源の周波数、欠相及び逆相検出装置の改良に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の交流電源の周波数検出装
置として特開昭57−125855を、同様に交流電源
の逆相検出装置として実開平3−106838について
以下に説明する。まず、交流電源の周波数検出装置を図
7に示す。図7において、e1は交流電源であり、R1
電流制限用の抵抗、Dはバイパス用のダイオード、2は
交流電源e1の一方の極性の信号のみを絶縁して取り出
すフォトカプラ、3はフォトカプラ2により取り出され
た信号を抵抗R0、コンデンサCで定まるパルス幅T0
有する出力信号を発生する単安定マルチバイブレータで
ある。
【0003】該パルス幅T0は、入力端子に供給される
2種の交流電源周波数f1、f2の周期をT1、T2とする
とT1<T0<T2となるように抵抗R0、コンデンサCの
値が選定されている。
【0004】又、交流電源の逆相検出装置を図10に示
す。図10において、12はR−S線間電圧により動作
するフォトカプラ13と、R−T線間電圧により動作す
るフォトカプラ14とから成る信号生成回路、15は信
号生成回路12から出力される二系統の入力信号を基に
三相電源の誤接続を判定する機能を備えたマイクロコン
ピュータ(以下、マイコンという)である。
【0005】以上のように構成された従来の交流電源の
周波数検出装置の動作について説明する。まず、図7に
おいて、周波数f1の交流電源e1が印加された場合の動
作を説明する。正極性の交流電源e1が印加され、フォ
トカプラ2のフォトダイオードの順電圧降下を無視する
とフォトカプラ2がオンして単安定マルチバイブレータ
3の入力e2はゼロ電位となる。一方、負極性の交流電
源e1が印加されるとフォトカプラ2がオフして単安定
マルチバイブレータ3の入力e2はV2cの電位となる。
従って、単安定マルチバイブレータ3の入力は図8の
(ロ)の波形となる。出力端子e3は単安定マルチバイブレ
ータ3がパルス信号e2の正の立上がりでトリガされ、
パルス幅T0の信号を発生するので図8の(ハ)の波形とな
る。
【0006】次に、図7において、周波数f2の交流電
源e1が印加された場合の動作を説明する。上記同様の
動作によって単安定マルチバイブレータ3の入力e2
図8の(ニ)の波形となり、出力端子e3は図8の(ホ)の波
形となる。従って、出力端子の波形e3は、交流電源e1
の周波数f1のときに図8の(ハ)のようにパルス波形とな
り、交流電源e1の周波数f2のときに図8の(ハ)のよう
に一定電位の直線波形となる。かかるパルス波形か直線
波形かを選別して交流電源e1の周波数検出装置を構成
している。
【0007】次に、上記のように構成された従来の交流
電源の逆相検出装置の動作について説明する。三相交流
電源の相間電圧は図11に示すように、R相、S相、T
相の各相間で120゜のずれがあり、前記R相、S相、
T相に接続される負荷11の入力回路の電力線が位相的
に正しく接続されていれば、フォトカプラ13及び14
の出力信号はそれぞれ図11の(B)及び(C)に示すよう
に60゜ずれた状態で出力される。もし、R相、S相、
T相に接続される電力線の接続が間違えられ、R相とS
相とが逆接続になると、フォトカプラ13及び14から
の出力信号は図11の(D)及び(E)に示すように出力の
タイミングが入れ替わり、フォトカプラ13の出力信号
の立上がり時にはフォトカプラ14の出力信号がHとな
り、フォトカプラ13の出力信号の立下がり時にはフォ
トカプラ14の出力信号がLとなる。かかる条件をマイ
コン15で判定することによって交流電源の逆相検出装
置を得ていた。
【0008】従来の技術は、正常な交流電源を対象して
周波数及び逆相検出をしていた。しかしながら、近年の
半導体技術の進歩によって交流電源の周波数変換等に半
導体素子が用いられること等によって交流電源にノイズ
が重畳されたり、高速度再閉路装置等の送電技術の発達
によって瞬時電圧降下が生じることもしばしば生じてい
る。かかる場合、以下に示すように従来の技術では正確
な交流電源の周波数検出又は三相の逆相検出が困難であ
った。更に、交流電源の欠相も同時に検出するには装置
が複雑となっていた。
【0009】次に、交流電源にノイズが重畳された時の
従来の交流電源の周波数検出装置による動作を説明す
る。周波数f2の交流電源e1が印加され、図9におい
て、時間Tnの時点で交流電源にノイズが印加され、一
旦、零電位まで低下した後に、負電位が立上がるためフ
ォトカプラ2の出力電圧e2は図9に示すように単パル
ス電圧eNを生じる。従って、単安定マルチバイブレー
タ3は単パルス電圧eNの正の立上がりでトリガされて
パルス幅T0の信号を発生し、出力端子e3は平坦にな
る。このため、交流電源e1の周波数f1と周波数f2
の区別が困難となっていた。
【0010】又、交流電源e1の周波数f1、f2が2種
類の周波数検出には、従来の技術で足りる。しかしなが
ら、連続的に交流電源e1の周波数を検出する用途には
従来の技術では適用が困難であった。
【0011】更に、従来の技術はフォトカプラ2のフォ
トダイオードの順電圧降下を無視していた。しかし、現
実には交流電源1の入力電圧がフォトカプラ2の1次側
の端子間電圧が所定電圧hとなった時、フォトカプラ2
が点弧してパルス出力信号22が立上がり、交流電源1
が所定電圧hまで立下がるとパルス出力信号22も立下
がる。ここで、所定電圧hの設定は抵抗R1で定まるが
所定電圧hが低いとノイズによりが誤動作を生じやすく
なり、高いと誤動作を生じにくくなる。従って、所定電
圧hを高く設定することがノイズの点からは望ましい。
しかし、所定電圧hを高くする従いパルス幅T1と交流
電源の周波数の半周期T/2との差が拡大するためパル
ス幅T1のみの検出では、交流電源の正確な周波数検出
ができなかった。
【0012】又、図11に示すように、三相交流電源の
R−S相間にノイズが生じるとフォトカプラ13の出力
信号は単パルス電圧eNを発生する。従って、単パルス
電圧eNの立上がりでフォトカプラ14の出力信号は図
11の(C)に示すようにHである。従って、正相である
にも拘らずノイズによって逆相状態と誤検出していた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の欠点を除くためになされたものであって、その
目的とするところは、ノイズが電源に重畳しても交流電
源の周波数検出が正確にできる電源の周波数検出装置を
得ることを目的とする。
【0014】また他の目的は、ノイズが電源に重畳して
も三相交流電源の逆相検出が正確にできる電源の周波数
検出装置を得ることを目的とする。
【0015】更に他の目的は、ノイズによって誤動作し
にくい交流電源の周波数及び逆相検出装置を得ることを
目的とする。
【0016】又、他の目的は、交流電源にノイズが重畳
された場合、ノイズであることを検出する交流電源の周
波数検出装置を得ることを目的とする。
【0017】他の目的は、欠相検出が容易にできる交流
電源の周波数検出装置を得ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の交流電源
の周波数検出装置は、交流電源によって作動するホトカ
プラと、上記ホトカプラの出力信号の立上がりから立下
がりまでのパルス幅時間を検出するパルス幅時間検出手
段とを備え、上記パルス幅時間検出手段によって検出し
たパルス幅時間が許容値外である場合、上記交流電源に
ノイズが印加されていると判定することを特徴とする。
【0019】また、請求項2記載の交流電源の周波数検
出装置は、交流電源によって作動するホトカプラと、上
記ホトカプラの出力信号の立上がりから立下がりまでの
パルス幅時間を検出するパルス幅時間検出手段と、上記
パルス幅時間が許容値外である場合に上記電源電圧にノ
イズが印加されていると判定するノイズ判定手段と、上
記ノイズ判定手段によってノイズと判定された場合に少
なくとも1回再び上記パルス幅時間を検出する再パルス
幅時間検出手段とを備え、上記再パルス幅時間検出手段
によって検出したパルス幅時間が許容値内である場合、
交流電源の周波数を演算するものである
【0020】また、請求項3記載の交流電源の周波数検
出装置は、交流電源によって作動するホトカプラと、上
記ホトカプラの出力信号の立上がりから立下がりまでの
パルス幅時間を検出するパルス幅時間検出手段と、上記
ホトカプラの出力信号の立下がりから立上がりまでのパ
ルス休止時間を検出するパルス休止時間検出手段とを備
え、上記パルス幅時間検出手段によって検出したパルス
幅時間と上記パルス休止時間検出手段によって検出した
パルス休止時間を基に交流電源の周波数を演算するもの
である
【0021】また、請求項4記載の交流電源の周波数検
出装置は、三相交流電源の第1の線間電圧により作動す
る第1のホトカプラと、上記第1の線間電圧と位相の異
なる第2の線間電圧により作動する第2のホトカプラ
と、上記第1及び第2のホトカプラの各出力信号の立上
がりから立下がりまでのパルス幅時間を検出するパルス
幅時間検出手段とを備え、上記第1及び第2のホトカプ
ラの両方又は片方の上記パルス幅時間が許容値外である
場合、上記交流電源にノイズが印加されていると判定す
ものである
【0022】また、請求項5記載の交流電源の欠相検出
装置は、三相交流電源の第1の線間電圧により作動する
第1のホトカプラと、上記第1の線間電圧と位相の異な
る第2の線間電圧により作動する第2のホトカプラと、
上記第1のホトカプラ及び上記第2のホトカプラの各々
出力信号の立上がりから立下がりまでのパルス幅時間
を検出するパルス幅時間検出手段とを備え、上記パルス
幅時間検出手段によって検出されたいずれかのパルス幅
時間が許容値外である場合、上記交流電源にノイズが印
加されていると判定するとともに、上記第1及び第2の
ホトカプラのいずれかのパルス幅時間が有限の時間を有
していない場合、上記三相交流電源に欠相が生じたと判
定するものである
【0023】また、請求項6記載の交流電源の逆相検出
装置は、三相交流電源の第1の線間電圧により作動する
第1のホトカプラと、上記第1の線間電圧と位相の異な
る第2の線間電圧により作動する第2のホトカプラと、
上記第1のホトカプラ及び上記第2のホトカプラの各々
の出力信号の立上がりから立下がりまでのパルス幅時間
及び上記第1のホトカプラの出力信号の立上がりから上
記第2のホトカプラの出力信号の立上がりまでの相順変
化時間を検出する位相差時間検出手段とを備え、上記位
相差時間検出手段によって検出されたいずれかのパルス
幅時間が許容値外である場合、上記交流電源にノイズが
印加されていると判定するとともに、上記位相差時間検
出手段によって検出された相順変化時間が許容値外であ
る場合、上記三相交流電源の相順を逆相と判定するもの
である
【0024】
【作用】請求項1記載の交流電源の周波数検出装置よれ
ば、パルス幅時間検出手段は、ホトカプラの出力信号の
立上がりから立下がりまでのパルス幅時間を検出し、パ
ルス幅時間が許容値外である場合、電源電圧にノイズが
印加されていると判定する。
【0025】請求項2記載の交流電源の周波数検出装置
よれば、ノイズ判定手段は、パルス幅時間が許容値外で
ある場合に電源電圧にノイズが印加されていると判定
し、再パルス幅時間検出手段は、上記ノイズ判定手段に
よってノイズと判定された場合に少なくとも1回再び上
記パルス幅時間を検出し、上記パルス幅時間が許容値内
の場合、交流電源の周波数を演算する。
【0026】請求項3記載の交流電源の周波数検出装置
よれば、パルス幅時間検出手段は、ホトカプラの出力信
号の立上がりから立下がりまでのパルス幅時間を検出
し、パルス休止時間検出手段は、ホトカプラの出力信号
の立下がりから立上がりまでのパルス休止時間を検出
し、上記パルス幅時間と上記パルス休止時間を基に交流
電源の周波数を演算する。
【0027】請求項4記載の交流電源の周波数検出装置
よれば、パルス幅時間検出手段は、三相交流電源の第1
の線間電圧により作動する第1のホトカプラと、上記第
1の線間電圧と位相の異なる第2の線間電圧により作動
する第2のホトカプラと、上記第1及び第2のホトカプ
ラの出力信号の立上がりから立下がりまでのパルス幅時
間を検出し、パルス幅時間が許容値外である場合、上記
電源電圧にノイズが印加されていると判定する。
【0028】請求項5記載の交流電源の欠相検出装置に
よれば、パルス幅時間検出手段によってパルス幅時間を
検出し、上記パルス幅時間が有限の時間を有していない
場合、上記三相交流電源に欠相が生じたと判定する他
は、上記請求項4記載の作用とほぼ同様の作用を奏す
る。
【0029】請求項6記載の交流電源の逆相検出装置
は、位相差時間検出手段は、第1のホトカプラの出力信
号の立上がりから第2のホトカプラの出力信号の立上が
りまでの時間を検出し、位相差手段による検出時間が許
容値外である場合、上記三相交流電源の相順を逆相と判
定する。
【0030】
【実施例】実施例1.この発明による実施例の構成を図
1によって説明する。図1において、R21〜R24はフォ
トカプラ13、14に接続された抵抗であり、16はノ
ットゲート、17は操作者が入力装置19によって入力
した数値等をインターフェース18を通じて記憶するR
AMである。なお、従来と同一符号は同一又は相当部分
を示す。
【0031】まず、操作者がパルス幅時間T1の連続検
出回数n、下限判定時間Tb及び上限判定時間Tc、下限
休止判定時間Td及び上限休止判定時間Teを入力装置1
9によって入力してRAM17に記憶させる。次に、図
3のフローチャートに従って周波数検出の動作を説明す
る。なお、該フローチャートを実行するとパルス幅時間
検出手段、ノイズ判定手段、再パルス幅時間検出手段、
パルス休止時間検出手段としての機能を実行する。ま
ず、図2の(a)に示すように正常な交流電圧波形20
が図1のR−S端子間に印加されたときの動作を説明す
る。なお、S−T端子間にも位相の異なる同様の交流電
圧が印加されているが動作はR−S端子と同様であるた
め説明を省略する。
【0032】周波数検出の始動指令が発生すると、パル
ス出力22aの立上がりから立下がりまでのパルス幅時
間T1をパルス幅時間検出手段によって検出し(ステップ
101)、再パルス幅時間検出手段によってパルス幅時
間T1を連続してn回検出したか判断する(ステップ10
2)。ここで、回数nの設定は、ノイズの連続許容回数
を示すものであって、通常、数回が設定されている。n
回以下であれば、Tb<T1<Tcを判断する(ステップ1
03)。ここに、正常なパルス幅時間T1n=(TS/2)−2
Taであるから上限判定時間Tcは、該時間T1nよりもや
や長く設定する。TSは交流電源の周波数の1周期であ
る。クリップ時間Taは交流電圧が零から電圧hになる
までの時間である。又、下限判定時間Tbは、短時間ノ
イズを判定するための時間であり、該時間tbよりも短
い場合にノイズと判定する。従って、下限判定時間Tb
は、正常なパルス幅時間T1nよりやや短く設定する。
【0033】正常な波形を対象としているためパルス幅
時間T1はTb<T1<Tcを満たし、パルス休止時間検
出手段によってパルス出力22aの立下がりから立上が
りまでのパルス休止時間T3を検出し(ステップ10
4)、パルス休止時間T3が、Td<T3<Teを判断す
る(ステップ105)。ここで、正常なパルス休止時間
3nは、T3n=(Ts/2)+2Taであるから上限
休止判定時間Teは、該パルス休止時間T3nよりもや
や長く設定する。下限休止判定時間Tdは、短時間ノイ
ズを判定するための時間であり、該時間Tdよりも短い
場合にノイズと判定する。従って、下限休止判定時間T
dは、正常なパルス休止時間T3nよりやや短く設定す
る。正常な波形を対象としているためパルス休止時間T
3はTd<T3<Teを満たし、電源の周期TsaをTs
a=T3+T1によって演算する(ステップ106)。こ
こで、上記の算式によって周期Tsaを求めることによ
ってクリップ時間Taの影響を受けずに周期Tsaを求
めることができるからである。従って、所定電圧hをあ
る程度高くしてノイズの影響を受けにくくすることがで
きる。次に、電源の周波数faをfa=1/Tsaによ
って求め(ステップ107)、かかる周波数faを表示
する(ステップ108)。
【0034】図2の(b)に示すようにノイズが重畳し
た波形20aについての動作を説明する。周波数検出の
始動指令が発生するとパルス出力23aのパルス幅時間
1を検出する(ステップ101)。パルス幅時間T1を連
続してn回検出したか判断し(ステップ102)、n回以
下であれば、Tb<T1<Tcを判断する(ステップ10
3)。ここで、正常なパルス幅時間T1nよりノイズによ
って該パルス幅時間Tは短くなっているのでT<T
bとなり、Tb<T1<Tcを満足しない。従って、再度パ
ルス出力23bのパルス幅時間T1を検出し(ステップ1
01)、パルス幅時間T1を連続してn回検出したか判断
し(ステップ102)、n回以下であればば、Tb<T1
Tcを判断する(ステップ103)。正常なパルス幅時間
1nよりノイズによってパルス幅時間T1は短くなって
いるのでT1<Tbとなり、Tb<T1<Tcを満足しない
ので再度パルス幅時間T1を検出し(ステップ101)、
パルス幅時間T1を連続してn回検出したか判断し(ステ
ップ102)、n回以下であれば、Tb<T1<Tcを判断
する(ステップ103)。パルス出力23cのパルス幅時
間T1は正常であるためTb<T1<Tcを許容する。もし
も上記ステップ101を実行し、n回連続して上記ステ
ップ101を実行すれば、図示していないCRTによっ
て異常表示して終了する。以後は正常な波形と同様に上
記ステップ104〜ステップ108を実行する。
【0035】実施例2.まず、操作者がパルス幅時間T
6、T7、パルス休止時間T10の連続検出回数n、下限判
定時間Tb、下限休止判定時間Td及び上限判定時間T
c、上限休止判定時間Te、下限相順判定時間Tf、上限
相順判定時間Tgを入力装置19によって入力してRA
M17に記憶させる。図4に示すフローチャートによっ
て逆相の検出動作を説明する。なお、該フローチャート
を実行するとパルス幅時間検出手段、位相差時間検出手
段としての機能を実行する。まず、三相交流電源の相順
がR→S→Tと正相であってノイズが重畳されていない
場合について説明する。
【0036】まず、図5に示すパルス幅時間T6、T7、
パルス休止時間T10をそれぞれ検出する(ステップ12
0)。ここで、パルス幅時間T6とは、同一線間における
パルス出力の立上がりから立下がりまでの時間をいい、
例えばパルス出力30aの立上がりから立下がりまでの
時間をいう。パルス幅時間T7とは、同一線間における
パルス出力の立上がりから立下がりまでの時間をいい、
例えばパルス出力31aの立上がりから立下がりまでの
時間をいう。パルス休止時間T10とは、同一線間におけ
るパルス出力の立下がりからパルス出力の立上がりまで
の時間をいい、例えば、パルス出力30aの立下がりか
らパルス出力33aの立上がりまでの時間をいう。パル
ス幅時間T6又はパルス幅時間T7のいづれも有限の時間
を有していることを判断する(ステップ121)。
【0037】パルス幅時間T6、T7のいづれかが有限の
時間を有していなければ三相交流電源の電源電圧が欠相
を生じていると判断してその旨、図示していないCRT
上に表示し(ステップ122)、終了する。パルス幅時間
T6、T7のいづれもが有限の時間を有しているとパルス
幅時間T6、T7、パルス休止時間T10をn回検出したか
を判断する(ステップ123)。ここで、回数nの設定
は、ノイズの連続許容回数を示すものであって、通常、
数回が設定されている。n回以下であれば、パルス幅時
間T6、T7、パルス休止時間T10がそれぞれ許容値内に
あるかTb<T6<Tc、Tb<T7<Tc、Td<T10<Te
か判断する(ステップ124)。ここで、下限判定時間T
b、下限休止判定時間Td及び上限判定時間Tc、上限休
止判定時間Teは前掲と同様の定義である。
【0038】電源が正常な場合の動作であるから、パル
ス幅時間T6、T7、パルス休止時間T10は上記許容値内
である。次に、位相差時間検出手段によって電源の相順
により変化する相順変化時間T8を検出する(ステップ1
25)。ここに、相順変化時間T8とは、パルス出力の立
上がりから他の線間電圧におけるパルス出力の立上がり
までの時間をいい、例えば、パルス出力30aの立上が
りからパルス出力31aの立上がりまでの時間をいう。
次に、相順変化時間T8がTf<T8<Tgか判断する(ス
テップ127)。正逆相判定のため相順変化時間T8は、
相順が上記の定義による正相の場合、相順変化時間T8
の正常値T8nは図5の(S−T)より、T8n=Ts/2×2
/3である。なお、クリップ時間Taはパルス波形30a
と31aがそれぞれ有していて、パルス波形30aの立
上がりからパルス波形31aまでの立上がりによって相
順変化時間T8を得ているために相互に打ち消される。
従って、正常値T8nにはクリップ時間Taの考慮は不要
となる。
【0039】逆相の場合の相順変化時間T8の正常時間
T8nrは、図5の(T−S)よりT8nr=Ts/2+Ts/3で
あるから上限相順判定時間Tgは、T8nrよりもやや短く
設定する。又、下限相順判定時間Tfは正常な正相の相
順変化時間T8nよりもやや短く設定する。正常な波形で
正相の場合であるから正相の許容値内であるから図示し
ていないCRTによって正相の表示をする(ステップ1
28)。
【0040】次に、正相であってノイズが重畳されてい
る場合について説明する。例えば、ノイズが重畳されて
ホトカプラ13の出力波形40a、40bとなっている
場合について説明する。出力波形40aを基点としたパ
ルス幅時間T6、T7、パルス休止時間T10をそれぞれ検
出する(ステップ120)。パルス幅時間T6又はパルス
幅時間T7のいづれかが有限の時間を有していることを
判断する(ステップ121)。パルス幅時間T6、T7、パ
ルス休止時間T10をn回検出したかを判断する(ステッ
プ123)。n回以下であれば、パルス幅時間T6、T
7、パルス休止時間T10がそれぞれ許容値内にあるかTb
<T6<Tc、Tb<T7<Tc、Td<T10<Teか判断す
る(ステップ124)。ここでパルス幅時間T6及びパル
ス休止時間T10はT6<Tb及びT10<Tdとなり、許容
値外となるので再度出力波形40bを基点としたパルス
幅時間T6、T7、パルス休止時間T10をそれぞれ検出す
る(ステップ120)、上記のステップ121、123、
124を実行する。上記ステップ124において、パル
ス幅時間T6及びパルス休止時間T10はT6<Tb及びT1
0<Tdとなり、許容値外となるので再度出力波形40c
を基点としたパルス幅時間T6、T7、パルス休止時間T
10をそれぞれ検出する(ステップ120)、ステップ12
1、123、124を実行する。ステップ124におい
て、パルス幅時間T6、T7、パルス休止時間T10は、許
容値を満たすので正常な波形時と同様にステップ12
5、127、128を実行する。
【0041】更に、作業者がR相とS相を誤接続して三
相交流電源の相順がS→R→Tと逆相である動作につい
て説明する。ステップ120〜125までは、正相の動
作と同一であるので説明を省略する。正逆相判定時間T
8が許容内か否かを判定する(ステップ127)。相順
変化時間T8>上限判定時間Tgはであるため図示してい
ないCRTによって逆相と表示する(ステップ12
8)。
【0042】実施例3.この発明による交流電源の逆相
検出装置の他の実施例を示す。実施例2では、三相交流
電源の線間電圧としてR−S間とS−T間を検出してい
たが、本実施例では、R−S間とR−T間電圧を検出し
ている。従って、以下の点を除き実施例2の動作と同様
である。相順変化時間T8の正相の正常時間T8nはT8n
=(Ts/2)×(1/3)となり、逆相の正常時間T8nrはT8nr
=(Ts/2)+(Ts/2)×(2/3)となる。従って、下限相順
判定時間Tfは、T8nよりやや短く設定する。又、上限
相順判定時間Tgは、T8nrよりやや短く設定する。
【0043】
【発明の効果】請求項1記載の周波数検出装置によれ
ば、パルス幅時間を検出するパルス幅時間検出手段によ
って検出されたパルス幅時間が許容値外である場合、電
源電圧にノイズが印加されていると判定したので交流電
源のノイズを容易に検出できる効果が得られる。
【0044】請求項2記載の周波数検出装置によれば、
ノイズ判定手段によってノイズと判定された場合に再パ
ルス幅時間検出手段によって再びパルス幅時間を検出
し、上記パルス幅時間が許容値内である場合、交流電源
の周波数を演算するするようにしたのでノイズが電源に
重畳しても正確な周波数検出ができる効果が得られる。
【0045】請求項3記載の周波数検出装置によれば、
パルス幅時間検出手段と、休止時間検出手段とを備え、
上記パルス幅時間と上記パルス休止時間を基に交流電源
の周波数を演算して周波数検出をするようにしたのでノ
イズによって誤動作しにくいものが得られる効果があ
る。
【0046】請求項4記載の周波数検出装置によれば、
三相交流電源の2種類の線間電圧により作動する2つの
ホトカプラの出力信号の立上がりから立下がりまでのパ
ルス幅時間を検出してノイズが印加されていると判定し
たので三相交流電源のノイズを容易に検出できる効果が
得られる。
【0047】請求項5記載の欠相検出装置によれば、三
相交流電源の2種類の線間電圧により作動する2つのホ
トカプラの、各々の出力信号の立上がりから立下がりま
でのパルス幅時間を検出して、上記パルス幅時間が有限
の時間を有していない場合、三相交流電源に欠相が生じ
たと判定するので容易に三相交流電源の欠相を検出でき
る効果が得られる。
【0048】請求項6記載の逆相検出装置によれば、2
種類の線間電圧により作動する2つのホトカプラの出力
信号の立上がりから立下がりまでのパルス幅時間を検出
してホトカプラの出力信号の立上がりから他のホトカプ
ラの出力信号の立上がり時間を位相差時間検出手段によ
って検出し、上記時間が許容値外である場合、上記三相
交流電源が逆相と判定したので容易に三相交流電源の逆
相を検出できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による交流電源の周波数及び逆相検出
装置を示す構成図である。
【図2】この発明による周波数検出の動作説明用波形図
である。
【図3】この発明による交流電源の周波数検出の動作を
示すフローチャートである。
【図4】この発明による逆相検出の動作を示すフローチ
ャートである。
【図5】この発明による逆相検出の動作説明用波形図で
ある。
【図6】この発明の他の実施例による逆相検出の動作説
明用波形図である。
【図7】従来の周波数検出装置を示す全体構成図であ
る。
【図8】従来の周波数検出の動作説明用波形図である。
【図9】従来の交流電源の周波数検出による動作説明用
波形図である。
【図10】従来の逆相検出の装置を示す全体構成図であ
る。
【図11】従来の逆相検出の動作説明用波形図である。
【符号の説明】
1 交流電源 13 フォトカプラ 14 フォトカプラ 15 マイクロコンピューター
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−125855(JP,A) 特開 昭61−167877(JP,A) 特開 昭62−870(JP,A) 特開 昭63−179263(JP,A) 特開 昭63−225173(JP,A) 特開 平4−262272(JP,A) 特開 平6−11526(JP,A) 実開 平1−180670(JP,U) 実開 平3−106838(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 23/00 - 23/20 G01R 29/18 H02H 3/46 H02H 7/06 - 7/097 H03K 17/78

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源によって作動するホトカプラ
    と、上記ホトカプラの出力信号の立上がりから立下がり
    までのパルス幅時間を検出するパルス幅時間検出手段と
    を備え、上記パルス幅時間検出手段によって検出したパ
    ルス幅時間が許容値外である場合、上記交流電源にノイ
    ズが印加されていると判定することを特徴とする交流電
    源の周波数検出装置。
  2. 【請求項2】 交流電源によって作動するホトカプラ
    と、上記ホトカプラの出力信号の立上がりから立下がり
    までのパルス幅時間を検出するパルス幅時間検出手段
    と、上記パルス幅時間が許容値外である場合に上記電源
    電圧にノイズが印加されていると判定するノイズ判定手
    段と、上記ノイズ判定手段によってノイズと判定された
    場合に少なくとも1回再び上記パルス幅時間を検出する
    再パルス幅時間検出手段とを備え、上記再パルス幅時間
    検出手段によって検出したパルス幅時間が許容値内であ
    る場合、交流電源の周波数を演算することを特徴とする
    交流電源の周波数検出装置。
  3. 【請求項3】 交流電源によって作動するホトカプラ
    と、上記ホトカプラの出力信号の立上がりから立下がり
    までのパルス幅時間を検出するパルス幅時間検出手段
    と、上記ホトカプラの出力信号の立下がりから立上がり
    までのパルス休止時間を検出するパルス休止時間検出手
    段とを備え、上記パルス幅時間検出手段によって検出し
    たパルス幅時間と上記パルス休止時間検出手段によって
    検出したパルス休止時間を基に交流電源の周波数を演算
    することを特徴とする交流電源の周波数検出装置。
  4. 【請求項4】 三相交流電源の第1の線間電圧により作
    動する第1のホトカプラと、上記第1の線間電圧と位相
    の異なる第2の線間電圧により作動する第2のホトカプ
    ラと、上記第1及び第2のホトカプラの各出力信号の立
    上がりから立下がりまでのパルス幅時間を検出するパル
    ス幅時間検出手段とを備え、上記第1及び第2のホトカ
    プラの両方又は片方の上記パルス幅時間が許容値外であ
    る場合、上記交流電源にノイズが印加されていると判定
    することを特徴とする交流電源の周波数検出装置。
  5. 【請求項5】 三相交流電源の第1の線間電圧により作
    動する第1のホトカプラと、上記第1の線間電圧と位相
    の異なる第2の線間電圧により作動する第2のホトカプ
    ラと、上記第1のホトカプラ及び上記第2のホトカプラ
    の各々の出力信号の立上がりから立下がりまでのパルス
    幅時間を検出するパルス幅時間検出手段とを備え、上記
    パルス幅時間検出手段によって検出されたいずれかのパ
    ルス幅時間が許容値外である場合、上記交流電源にノイ
    ズが印加されていると判定するとともに、上記第1及び
    第2のホトカプラのいずれかのパルス幅時間が有限の時
    間を有していない場合、上記三相交流電源に欠相が生じ
    たと判定することを特徴とする交流電源の欠相検出装
  6. 【請求項6】 三相交流電源の第1の線間電圧により作
    動する第1のホトカプラと、上記第1の線間電圧と位相
    の異なる第2の線間電圧により作動する第2のホトカプ
    ラと、上記第1のホトカプラ及び上記第2のホトカプラ
    の各々の出力信号の立上がりから立下がりまでのパルス
    幅時間及び上記第1のホトカプラの出力信号の立上がり
    から上記第2のホトカプラの出力信号の立上がりまでの
    相順変化時間を検出する位相差時間検出手段とを備え、
    上記位相差時間検出手段によって検出されたいずれかの
    パルス幅時間が許容値外である場合、上記交流電源にノ
    イズが印加されていると判定するとともに、上記位相差
    時間検出手段によって検出された相順変化時間が許容値
    外である場合、上記三相交流電源の相順を逆相と判定す
    ることを特徴とする交流電源の逆相検出装置。
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