JP3038804B2 - 光学用ポリカーボネート成形材料 - Google Patents

光学用ポリカーボネート成形材料

Info

Publication number
JP3038804B2
JP3038804B2 JP2151318A JP15131890A JP3038804B2 JP 3038804 B2 JP3038804 B2 JP 3038804B2 JP 2151318 A JP2151318 A JP 2151318A JP 15131890 A JP15131890 A JP 15131890A JP 3038804 B2 JP3038804 B2 JP 3038804B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
polycarbonate
polycarbonate resin
acid
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2151318A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0441552A (ja
Inventor
好富 浦部
廣徳 林田
善明 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2151318A priority Critical patent/JP3038804B2/ja
Priority to US07/704,095 priority patent/US5254614A/en
Priority to EP19910109200 priority patent/EP0460646A3/en
Publication of JPH0441552A publication Critical patent/JPH0441552A/ja
Priority to US08/041,189 priority patent/US5350790A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3038804B2 publication Critical patent/JP3038804B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光学用ポリカーボネート成形材料に関するも
のであり、詳しくは、透明性に優れ、内部欠陥のない光
学用ポリカーボネート基盤を製造することのできるポリ
カーボネート成形材料に関するものである。
[従来の技術] ポリカーボネート樹脂は透明性、耐熱性及び寸法安定
性などが優れていることから、例えば、光ディスク、レ
ンズ、プリズムなどの光学用基盤として使用することが
知られている。これら光学基盤としては、一般的に、着
色がなく透明性が高い上、異物や内部欠陥(きず)のな
いものが要求される。
一方、ポリカーボネート樹脂は、通常、ビスフェノー
ルAなどのジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンと
をアルカリの存在下、水及びハロゲン化炭化水素からな
る混合溶媒中で反応させることにより製造されるが、光
学用のポリカーボネートの場合には、成形性を良くする
ため比較的にポリマーの分子量を低く調節するほか、外
部からの異物の混入を避け、また、生成ポリマーを十
分、精製することによって、ポリマー中への溶媒や副生
塩の混入をできるだけ低く抑えることが必要である。
[発明が解決しようとする課題] ところが、このようにして製造されたポリカーボネー
ト樹脂を用いて、例えば、射出成形法により光ディスク
用の原盤を製造した場合、成形直後の原盤は問題ない
が、この原盤を高温・高湿下で長時間保持した際に、原
盤内に数10ミクロン径の微細な点状欠陥が発生すると言
う欠点がある。
この点状欠陥は微細なもので、しかも、発生個数も少
ないが、光ディスクとした場合の記録情報の信頼性に影
響(例えば、信号の読み取りエラー等)を与えるので、
できる限りその発生を抑制することが重要である。この
点状欠陥の発生原因は明らかではないが、ポリカーボネ
ート樹脂の部分的な加水分解に起因するものと考えられ
ている。そこで、ポリカーボネート樹脂に各種の安定剤
などを配合する試みがなされているが、現在までのとこ
ろ、光学用としての機能を損なうことなく、上記点状欠
陥を十分に抑制できる方法は見出されていない。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は上記実情に鑑み、ポリカーボネート樹脂
よりなる光ディスク用原盤を高温・高湿下に長時間保持
しても、点状欠陥の発生を抑制できる方法について鋭意
検討を重ねた結果、ある特定の化合物を配合したポリカ
ーボネート成形材料を用いて光ディスク用原盤を成形す
るときには、得られる原盤の着色もなく、透明性が良好
である上、上記の点状欠陥の発生が殆どないことを見出
した。すなわち、本発明の要旨は、ポリカーボネート樹
脂に、該樹脂に対して、5ー1000ppmの 芳香環の水素原子が炭素数1〜4のアルキル基、ヒド
ロキシル基又はハロゲン原子で置換されていてもよい芳
香族カルボン酸を配合したことを特徴とする実質的にチ
タン酸カリが配合されない光学用ポリカーボネート成形
材料に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で対象となるポリカーボネート樹脂としては、
その製造法は特に限定されるものではないが、通常、ジ
ヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとをアルカリの
存在下、水及びハロゲン化炭化水素からなる混合溶媒中
で反応させて得られるポリマーが挙げられる。また、ジ
ヒドロキシジアリール化合物としては、通常、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノー
ルA]を主成分とするものが代表的である。なお、場合
によって、本発明のポリカーボネート樹脂はその他の成
分との共重合ポリマーでもよい。
本発明で使用するポリカーボネート樹脂の平均分子量
は光学用として精密な成形が要求されるため、通常、粘
度平均分子量12000−20000、好ましくは13000−18000で
ある。ポリカーボネート樹脂の平均分子量の調節は常法
に従って、例えば、フェノール又はP−ターシャリーブ
チルフェノールなどの公知の末端停止剤を重合系に添加
することにより行うことができる。
また、本発明で用いるポリカーボネート樹脂は、異物
及び反応溶媒、副生塩など不純物の含有量をできるだけ
少なくすることが必要である。
本発明においては、ポリカーボネート樹脂に、芳香環
の水素原子が低級アルキル基、ヒドロキシ基又はハロゲ
ン原子で置換されていてもよい芳香族カルボン酸を配合
することを必須の要件とするものである。
本発明の芳香族カルボン酸としては、通常、ベンゼン
環又はナフタレン環等の芳香環にカルボキシル基が置換
されたものであるが、その他に悪影響のない置換基とし
て低級アルキル基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(好
ましくは臭素原子、塩素原子)が核置換されたものでも
よい。低級アルキル基は、通常炭素数1〜4である。ま
た、芳香族カルボン酸は1価から3価のカルボン酸が挙
げられるが、通常、2価又は3価カルボン酸が好まし
い。
これら芳香族カルボン酸の具体例としては、例えば、
安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、ブロモ安息香酸、メチ
ル安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、
トリメリット酸、トリメシン酸、ナフトエ酸、ナフタレ
ンジカルボン酸などが挙げられ、特に、テレフタル酸、
イソフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸が好まし
い。
本発明の添加剤のポリカーボネート樹脂への配合量
は、樹脂に対して、5−1000ppm、好ましくは10−800pp
m、更に好ましくは20−700ppmである。この配合量があ
まり少ないと成形後の原盤を高温・高湿下に保持した場
合の点状欠陥の発生を十分に抑制することができず、一
方、あまり多過ぎると光学用基盤としての特性が損なわ
れるので好ましくない。
本発明の添加剤を樹脂に配合する方法としては、光学
用成形品を成形する工程以前の樹脂に添加する必要があ
り、通常、ポリカーボネート樹脂の粉末もしくは顆粒、
又はこれらをペレット化したものに添加されるが、添加
剤の均一分散性の面から、樹脂の粉末もしくは顆粒に添
加剤を添加し、これをペレット化した後、光学用成形品
の成形に供するのが好ましい。混合処理は通常の混合機
によりポリカーボネート樹脂に所定量の添加剤を添加す
るか、又は、ペレタイザーもしくは成形機のホッパーに
所定量の添加剤を樹脂とともに供給する方法が採用しう
る。また、本発明の添加剤は粉末又は水溶液として供給
することが可能であるが、水溶液を添加する場合には、
通常、樹脂中の水分量が5000ppmを超えないように注意
する必要がある。
本発明ではポリカーボネート樹脂に上記の添加剤を配
合するが、更に必要に応じて、熱安定剤、離形剤などの
添加剤を配合しても差し支えない。しかし、本発明の場
合、あまり多くの添加剤の使用は望ましくなく、その他
の添加剤としては、光学用成形品の品質に悪影響のない
ものを最小必要量、用いることが好ましい。
好適な熱安定剤としては、例えばトリスノニルフェニ
ルホスファイト、トリデシルホスファイト、ジ(モノノ
ニルフェニル)−ジノニルフェニルホスファイトなどの
亜リン酸エステルが挙げられる。また、好適な離形剤と
しては、例えば、ステアリン酸モノグリセリド、ベヘン
酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールモノグリセリ
ド、ステアリルステアレート、ペンタエリスリトールテ
トラステアレートなどがあげられる。これらの添加剤は
いずれも、高純度のものを用いる必要があり、場合によ
り、精製した後、使用する必要がある。
本発明のポリカーボネート成形材料は常法に従って、
例えば、射出成形機によって光ディスク原盤などの光学
用成形品を製造することができるが、この際の成形温度
(樹脂温度)は、通常、330−400℃である。また、射出
圧力は、通常、1000−2000kg/cm2Gである。
[実施例] 次に、本発明を実施例を挙げて更に詳細に説明する
が、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限
定されるものではない。
実施例1−5及び比較例1 [ポリカーボネートの製造] 5.6%水酸化ナトリウム水溶液640重量部にビスフェノ
ールA100重量部を溶解して調製したビスフェノールAの
ナトリウム塩の13.5%水溶液と塩化メチレン340重量部
とを均一混合し、これにホスゲン48.7%重量部を導入し
室温下、反応を行いオリゴマーを生成させた。
次いで、オリゴマーを含有する反応混合物を水相と塩
化メチレン相とに分液し、塩化メチレン相に塩化メチレ
ン270重量部、5%水酸化ナトリウム水溶液160重量部、
P−ターシャリーブチルフェノール3.95重量部及び2%
トリエチルアミン水溶液2.44重量部を加え、室温下、激
しく撹拌することにより界面重合を行った後、得られた
混合物を水相と塩化メチレン相に分液した。
ここで得た生成ポリカーボネートを溶解する塩化メチ
レン溶液を、水、塩酸水溶液、水、の繰り返し洗
浄により十分、洗浄し、次いで、これを剪断羽根を有す
る撹拌装置内の45℃の水中に放出することにより、塩化
メチレンを揮発させるとともにポリカーボネート樹脂の
顆粒を析出させた。そして、これを分離、乾燥しポリカ
ーボネート樹脂を回収した。
このポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は14500
であり、全光線透過率は93%と良好であった。
[光ディスク原盤の成形] 上記方法に回収されたポリカーボネート樹脂に、 離形剤として、ステアリン酸モノグリセリド 100ppm 熱安定剤として、ジ(モノノニルフェニル)−モノ
(ジノニルフェニル)−ホスファイト 100ppm 第1表に示す添加剤 をそれぞれ均一に混合し、40mm径のペレタイザーを用い
て270℃の温度で溶融混練・押し出し・切断を行い、ポ
リカーボネート樹脂のペレットを得た。
このペレットを用いて、ディスク用射出成形機により
成形樹脂温度370℃、光ディスク用原盤(直径130mm、厚
さ1.2mm)の成形を行い、ポリカーボネート樹脂よりな
る光ディスク用原盤を得た。ここで得た光ディスク用原
盤はいずれも透明性に優れ、内部欠陥の全く無いもので
あった。
このようにして得たポリカーボネート原盤(各5枚)
について、恒温・恒湿下での保持テストを実施し、テス
ト後における点状欠陥数を求めるとともに、原盤の透明
性を評価した結果を第1表に示した。
尚、点状欠陥数及び透明性は、以下の方法で求めた。
1)点状欠陥数の測定 射出成形により得たポリカーボネート原盤5枚を温度
85℃、湿度85%の恒温・恒湿下で500時間、保持テスト
した後、全テスト原盤中に発生した20ミクロン以上の点
状欠陥の総数を数え、これを5で徐し、1枚当たり平均
個数を示した。
2)透明性 上記1の保持テスト後のポリカーボネート原盤を5枚
重ね、これを側面から観察した場合の着色度及び透明度
を肉眼により判定した。
[発明の効果] 本発明によれば、ポリカーボネート樹脂よりなる光学
成形品を製造するに際し、特定の添加剤を加えることに
より、成形品の透明性を損なうことなく、成形品の長期
安定性を保証することができる。例えば、ポリカーボネ
ートの光ディスク原盤を製造した場合、これを高温・高
湿下に長時間、保持しても、原盤に内部欠陥を生ずるこ
とは殆どない。従って、この原盤上に情報記録膜を形成
させ光ディスクを製造した場合、信頼性の極めて高い光
ディスクを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−14865(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 69/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリカーボネート樹脂に、該樹脂に対し
    て、5ー1000ppmの芳香環の水素原子が炭素数1〜4の
    アルキル基、ヒドロキシル基又はハロゲン原子で置換さ
    れていてもよい芳香族カルボン酸を配合したことを特徴
    とする実質的にチタン酸カリが配合されない光学用ポリ
    カーボネート成形材料。
JP2151318A 1990-06-08 1990-06-08 光学用ポリカーボネート成形材料 Expired - Lifetime JP3038804B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2151318A JP3038804B2 (ja) 1990-06-08 1990-06-08 光学用ポリカーボネート成形材料
US07/704,095 US5254614A (en) 1990-06-08 1991-05-22 Polycarbonate resin composition for optical use
EP19910109200 EP0460646A3 (en) 1990-06-08 1991-06-05 Polycarbonate resin composition for optical use
US08/041,189 US5350790A (en) 1990-06-08 1993-04-01 Polycarbonate resin composition for optical use

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2151318A JP3038804B2 (ja) 1990-06-08 1990-06-08 光学用ポリカーボネート成形材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0441552A JPH0441552A (ja) 1992-02-12
JP3038804B2 true JP3038804B2 (ja) 2000-05-08

Family

ID=15516016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2151318A Expired - Lifetime JP3038804B2 (ja) 1990-06-08 1990-06-08 光学用ポリカーボネート成形材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3038804B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07334864A (ja) * 1994-06-08 1995-12-22 Kuraray Co Ltd 情報記録媒体、情報記録媒体基板および情報記録媒体の検査方法
DE19952848A1 (de) * 1999-11-03 2001-05-10 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung von Polycarbonaten

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0441552A (ja) 1992-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3830983B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート組成物
JPH0368054B2 (ja)
JPH0635505B2 (ja) 組成物
JPH0662752B2 (ja) 光情報材料
JPS6155116A (ja) ポリカーボネートより成る射出成形材料
JP3038804B2 (ja) 光学用ポリカーボネート成形材料
JPH0725871B2 (ja) ポリカーボネート樹脂光学成形品
JPS6210160A (ja) 光学機器用素材
JP3964557B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物および光学用成形品
US5254614A (en) Polycarbonate resin composition for optical use
JP3038803B2 (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料
JPS6245623A (ja) 光ディスク基板の製造方法
JP4621312B2 (ja) 光ディスク基板の製造方法
JPH1060247A (ja) 光学用成形材料
JPH0441551A (ja) 光学用樹脂成形材料
US6060576A (en) Method for preparing copolycarbonates of enhanced crystallinity
JPH0481457A (ja) 光学用ポリカーボネート成形材料
JPH0441553A (ja) 光学用成形材料
JP3404203B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物
JPS6239624A (ja) ポリカ−ボネ−トよりなる光デイスク基板
JP3867930B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート組成物
JPH09157376A (ja) 芳香族ポリカーボネート樹脂およびその製造方法
JP2000163806A (ja) 光学用ポリカーボネート樹脂成形材料および光ディスク基板
JPH09157377A (ja) 芳香族ポリカーボネート樹脂およびその製造方法
JPH09183894A (ja) 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090303

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090303

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100303

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110303

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110303

Year of fee payment: 11