JP3038554U - 治療用当て布 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】本考案は絹布が保温性にすぐれ、悪気、吸収、
抗菌作用等の効果があるとともに、特に新繭より繰糸織
成して得た布材が、蚕繭の含む特殊成分によって身体各
所の患部に治療効果を与える点を利用し、これを貼り付
け材に利用することを目的とする。 【解決手段】前記目的を達成するため、絹布特に新繭よ
り繰糸織成して得た布材を患部に適合する寸法に裁断し
て当て布１又は包帯１１状に形成させ、これらの一部に
患部に止着するための付着構造１又は１１を設けたもの
である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、包帯被覆用品（国際分類Ａ６１Ｆ１３）の改良に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

絹材の織物又は編物が、他の布類に較べて保温性にすぐれ、また悪気、吸収、 抗菌作用等の効果がある点を利用し、これを身体に対する巻装具、サポーター等 に利用したものは、本出願人に於て、既に実用新案登録第３０２３９１９号、実 願平８−１１１８７号各考案として提案されている。

【０００３】 また、漢法医学書（神戸中医研発行、中医学）によれば、蚕科の白きょう蚕（ びやくきょうさん）の幼虫が特殊状態の下で硬直死した虫体を、煎剤、粉末剤等 として服用すれば、けいれん、神経麻痺、頭痛、流涙、のど痛、悪寒、高熱、口 渇、便秘、皮膚そうよう、身体各所のしこり解脱等に奏効すると記載されている 。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、前記漢法医学書の記載を参考として推考、実践の結果、蛹を蒸殺し た新繭には蚕体より吐出した前記中医学書に記載された薬効成分の殆んどが破壊 されずに温存されている筈であるという点に着目し、これを治療用当て布に適用 する目的で考案されたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前記の課題に対して、営繭後速かに乾繭処理した新繭を、繰糸、織 成して得た絹布を、患部に添着するために所要の寸法に形成させて当て布と１と し、該布体の一面に、糊剤２を塗着した貼り紙３を添着して成るものである。

【０００６】 なお貼り紙３は図１（Ａ）（Ｂ）に示すように当て布１より外径を大とし、張 出し面に多数の通孔４をあけておくとよい。５は防乾紙を示す。

【０００７】 また当て布１はこれをテープ状に成形し、また数枚重合することもあり、縦横 の寸法は患部の広さに適応するように決定る。

【０００８】 更に当て布を帯状に作製すれば図１（Ｃ）（Ｄ）に示すように包帯１１として 使用できる。この場合その長手方向の端部又は中間適宜位置に糊剤、イガ状接着 体（マジックテープ）等の付着構造１２を設けておくと取扱に至便である。

【０００９】

【作用】

本考案治療用当て布は、在来の絆創膏、貼り薬、包帯等と同様の態様で患部に 添着すればよい。

【００１０】

【考案の効果】

本考案治療用当て布は、取扱が容易で患部保護等の効果に加えて、在来の絆創 膏、包帯等に求め得られなかった蚕繭が含む特殊成分による神経麻痺、頭痛、皮 膚そうよう等に対する治療効果を合せて奏し得られる。 （注）考案の詳細な説明中マジックテープは登録商標である。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）本考案当て布一実施例の裏面図。 （Ｂ）前図のＸ−Ｙ線断面図。 （Ｃ）包帯状実施例の側面図、 （Ｄ）前図の平面図。

【符号の説明】

１ 当て布 ２ 糊剤 ３ 貼り紙 ４ 通気孔 １１ 包帯 １２ 付着構造

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】新繭より繰糸織成し所定寸法に成形して得
   た当て布１の一部に、患部への付着構造を設けて成る治
   療用当て布。
2. 【請求項２】当て布１として、絹布を方形、又は特定形
   状に裁断し、これを１枚又は数枚重合し、裏面に付着構
   造として糊剤２を塗布した貼り紙３を添着して成る請求
   項１に記載の治療用当て布。
3. 【請求項３】当て布として、絹布を帯状に裁断又は織成
   して得た包帯１１の、端部又は中間の一部に、糊剤又は
   イガ状接着体等の付着構造１２を設けて成る請求項１に
   記載の治療用当て布。