JP3038132U - 衣類の包装具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 簡単に包装でき、展示した状態で触ること
ができる包装具を提供する。 【解決手段】 表面紙２と裏面紙３を中央部２ａ，３ａ
の中間部に形成した折り線４を介して二つ折りとするよ
うに形成し、前記表面紙２の両端に前帯部２ｂ，２ｃ
を、前記裏面紙３の両端に中帯部３ｂ，３ｃをそれぞれ
延長して形成すると共にこれらの両端を接合可能とし、
更に前記中央部２ａ，３ａにコ字形に打ち抜いてフック
部５を形成した衣類の包装具。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は小型の衣類、特に婦人用下着類、あるいは男性用下着類を包装し、 展示するのに便利な包装具及びその包装体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えばショーツ等の婦人用下着類、あるいは男性用のトランクスを展示し販売 する際は、補強紙を中心にして下着類を折り畳み、その上に値札等の表示札を当 てがった状態で透明あるいは半透明な袋に入れて包装体を形成している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、前記のように補強紙と表示札、更に包装用袋を使用する下着類の包装 体は包装用材料を多く必要とする上に、補強紙を中心に入れて下着類を折る作業 と、更に下着類の上に表示札を当てがった上で袋に収納し、更に入口を閉止する 作業等の各種の煩雑な作業が必要である。

【０００４】 その上、顧客がその商品を選ぶ際は、下着類を袋の中から取出して手触りや大 きさや品質等を確かめるのが普通であるが、このような商品選びの際に、一々袋 から下着類を出し入れすることは極めて煩雑である上に、一旦その袋から出すと 顧客が元の状態に包装することは極めて稀であり、その整理作業が煩雑となる。 そこで大量に販売する店舗では包装を全くしないで展示する方法が行なわれてい るが、この無包装の状態で商品を山積みにすると商品価値を下げる上に、顧客が 商品を選ぶ操作が煩わしくなり、売場が混乱することになる。

【０００５】 そこでこの考案は、展示棚等の装置に吊り下げることができ、顧客がその商品 を手に持って簡単に手触りや柔軟性等の品質をチエックすることができ、更にそ の商品に関する情報を記載できるラベル機能を持った包装具、更にこの包装具を 使用した包装体を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するためのこの考案に係る衣類の包装具は、表面紙２と裏面紙 ３を中央部２ａ，３ａの中間部に形成した折り線４を介して二つ折りとするよう に形成し、前記表面紙２の両端に前帯部２ｂ，２ｃを、前記裏面紙３の両端に中 帯部３ｂ，３ｃをそれぞれ延長して形成すると共にこれらの両端を接合可能とし 、更に前記中央部２ａ，３ａにコ字形に打ち抜いてフック部５を形成している。

【０００７】 また、前記中帯部３ｂ，３ｃによって二つ折りにした衣類の中間部を保持し、 更に前帯部２ｂ，２ｃによって前記衣類の表面を保持するようにしている。 そして中帯部３ｂ，３ｃの両端と、前帯部２ｂ，２ｃの両端にそれぞれ切り込 み３ｄ，３ｅ、２ｄ，２ｅを形成し、この切り込みを利用して中帯部３ａ，３ｃ 同士及び前帯部２ｂ，２ｃ同士を連結するように構成している。

【０００８】 また、中帯部３ｂ，３ｃの上辺に衣類と係合する凹凸３ｇ，３ｆを形成してい る。更に、表面紙２と裏面紙３を中央部２ａ，３ａの中間部に形成した折り線４ を介して二つ折りとするように形成し、前記折り線４の部分を切除してフック部 ５を形成している。そして好ましくは、表面紙２あるいは裏面紙３の一方あるい は双方に包装する衣類に関する情報を表示するようにしている。

【０００９】 前記のように、表面紙２と裏面紙３を、中央部２ａ，３ａの中間部に形成した 折り線４を介して二つ折りとするように形成し、前記表面紙２の両端に前帯部２ ｂ，２ｃを、前記裏面紙３の両端に中帯部３ｂ，３ｃをそれぞれ延長して形成す ると共にこれらの両端を接合可能とし、更に前記中央部２ａ，３ａにコ字形に打 ち抜いてフック部５を形成した包装具１を使用し、前記中帯部３ｂ，３ｃによっ て折り畳んだ衣類の折り曲げ部を保持するとともに前記前帯部２ｂ，２ｃによっ て衣類の表面を保持した衣類の包装体。

【００１０】 前記のように１枚の厚紙を二つ折りにした包装具１を使用して衣類を折り曲げ た状態で、その部分を中帯部３ｂ，３ｃと前帯部２ｂ，２ｃによって二重に保持 して包装体を形成するようにしたので、包装が簡便である上に展示棚等に吊り下 げて展示することが可能であり、しかも、顧客はその展示棚から包装体を取り外 して品質や大きさ等を簡単にチエックすることができる上に、顧客自身が元の位 置に返すことができ、商品を何時も整理した上程で展示することが可能である。

【００１１】

【考案の実施の形態】

次に図面を参照してこの考案の実施の形態を説明する。 図１はこの考案に係る包装具の展開図であって、包装具１は厚紙あるいはプラ スチックシートを材料とし、表面紙２と裏面紙３の中央部２ａと３ａとを折り線 ４を中心として前後に二つ折りにできるようにするとともに、全体はＨ形に形成 されている。

【００１２】 表面紙２の両側には前帯部２ｂ，２ｃが延長され、それぞれの帯部に切り込み ２ｄ，２ｅが逆向きに形成して連結できるようになっている。また、裏面紙３の 両側には前記と同様に中帯部３ｂ，３ｃが延長され、更にそれぞれの帯部に切り 込み３ｄ，３ｅが逆向きに形成して連結できるようになっている。そして前帯部 ２ｂ，２ｃの根本の部分には厚み付与部２ｆ，２ｇが形成されて衣類等の厚みに 対応できるようになっている。また、中帯部３ｂ，３ｃの中側には商品と係合し てズレを防止する凹凸３ｆ，３ｇが形成されている。

【００１３】 そして表面紙２には、商品説明部２ｈや読取記号部２ｉや価格表示部２ｋ等の 商品の情報に関する各種の表示がされている。また、包装具１の展開状態で中央 部２ａ，３ａにまたがってフック部５がコ字形に打ち抜かれ、その中央部にフッ ク５ａが形成されている。前記のように構成された包装具１を概略組立てた状態 とすると図７に示したように、裏面側に中帯部３ｂ，３ｃと前帯部２ｂ，２ｃが 二重に配置されている。

【００１４】 次に、この考案に係る包装具１の使用方法を説明すると、図２のように表面紙 ２と裏面紙３を二つ合わせに折った状態に準備しておく。そして図３のように裏 面紙３側に、適当な大きさに折り畳んだ下着類Ｓ、例えばショーツを載置した状 態で、中帯部３ｂ，３ｃを切り込み３ｄ，３ｅを利用して連結して包装具１の裏 面に下着類Ｓを保持する。

【００１５】 次に図４のように下着類Ｓの上部を下方に折り曲げて中帯部３ｂ，３ｃを隠し た状態とする。そして表面紙２側の前帯部２ｂ，２ｃを切り込み２ｄ，２ｅを利 用して連結して下着類Ｓを保持すると、図５の下着類の包装状態の裏面と図６の 前面の状態となる。 この状態においては包装商品である下着類Ｓは、二つ折りにした包装具１で上 部が支持され、そして二つ折りにした下着類Ｓは中央部が中帯部３ｂ，３ｃで保 持され、更に前部が前帯部２ｂ，２ｃによって保持された状態となる。そして包 装具１の中央部分にフック部５がＬ形の溝部５ｂを形成して図示しない商品棚等 の支持体を挿入して突出しているフック５ａに引っ掛けることができるようにな っている。

【００１６】 前記のように包装具１によって下着類等の商品を二つ折りにした状態で中帯部 ３ｂ，３ｃに吊り下げ、更に前帯部２ｂ，２ｃで保持して包装状態となる。そし て包装具１の中央部に形成したフック部５を利用して商品棚等の支持体に吊り下 げた状態で展示することができる。 このフック５はＬ形の溝部５ｂによって支持体を上方から簡単に挿入でき、こ の溝部５ｂの終端部を拡開して形成したストッパー部によって支持体を嵌合させ て安定してこの支持体に包装具１を使用して包装された包装体を展示するととも に、顧客はこの支持体に対して横方向から商品を取り外して選び、そして元の位 置に簡単に戻すことができる。

【００１７】 なお、前記実施の形態においては中帯部３ｂ，３ｃ同士と前帯部２ｂ，２ｃど うし接合するために切り込み３ｄ，３ｅ、２ｄ，２ｅをそれぞれ形成した場合を 示したが、この接合手段としては粘着テープや、メーカー名や商品名を表示した 粘着ラベル等を使用することも可能である。 また、包装具１は一般には厚紙を使用して製作するが、合成樹脂フイルム等の シート状物を使用することも可能である。

【００１８】 図８は男性用下着類用の包装具１Ａの展開図であって、本質的な構成は図１に 示した女性用下着類の包装具１と同様であるが、表面紙２が裏面紙３に比較して 幅が広く、一方の前帯部２ｂが他方の前帯部２ｃに比較して短かく、この前帯部 ２ｂ側に切り込み２Ｄを山形で横向きに切り込み、前帯部２ｃ側には前記切り込 み２Ｄに挿入できる突片２Ｅを形成している。

【００１９】 この考案は前記図示したものに限定されるものではなく、この考案の技術的思 想の及ぶ範囲内において各部を変形しながら製作し、使用することができる。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明したように、１枚の厚紙あるいはフイルム等のシート状物を二つ折り にして形成した包装具１を使用し、衣類を少なくとも二つ折りにした状態で、そ の折り曲げ部分を中帯部３ｂ，３ｃと前帯部２ｂ，２ｃで二重に保持して包装体 を形成することができる。

【００２１】 従って、包装が簡便である上に展示棚等に吊り下げて展示することが可能であ り、しかも、顧客はその展示棚から衣類の包装体を取り外して品質や大きさ等を 簡単にチエックすることができる上に、取り外した顧客自身が元の展示棚の位置 に返すことができることから、顧客の商品選びが正確かつ速やかに行える上に、 商品を何時も整理した状態で展示することが可能であり、店舗を常時綺麗に保つ ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施の形態に係る衣類の包装具の展
開図である。

【図２】包装具を二つ折りにした状態の正面図である。

【図３】包装具を使用して包装する中間の状態を示す背
面図である。

【図４】包装具を使用して包装する中間の状態を示す正
面図である。

【図５】包装具を使用して包装した包装体の背面図であ
る。

【図６】包装具を使用して包装した包装体の正面図であ
る。

【図７】包装具の斜視図である。

【図８】比較的大型の衣類の包装に使用する包装具の展
開図である。

【記号の説明】

１ 包装具 ２ 表面紙 ２ａ 中央部 ２ｂ，
２ｃ 前帯部 ２ｄ，２ｅ 切り込み ２ｆ，２ｇ 厚み付与部
２ｈ 商品説明部 ２ｉ 読取記号部 ２ｋ 価格表示部 ３ 裏面紙 ３ａ 中央部 ３ｂ，３ｃ 中帯部 ３ｄ，３ｅ 切り込み ３ｆ，３ｇ 凹凸 ５ フック部 ５ａ フック

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表面紙２と裏面紙３を中央部２ａ，３ａ
   の中間部に形成した折り線４を介して二つ折りとするよ
   うに形成し、前記表面紙２の両端に前帯部２ｂ，２ｃ
   を、前記裏面紙３の両端に中帯部３ｂ，３ｃをそれぞれ
   延長して形成すると共にこれらの両端を接合可能とし、
   更に前記中央部２ａ，３ａにコ字形に打ち抜いてフック
   部５を形成した衣類の包装具。
2. 【請求項２】 中帯部３ｂ，３ｃによって二つ折りにし
   た衣類の中間部を保持し、更に前帯部２ｂ，２ｃによっ
   て前記衣類の表面を保持するようにした請求項１記載の
   衣類の包装具。
3. 【請求項３】 中帯部３ｂ，３ｃの両端と、前帯部２
   ｂ，２ｃの両端にそれぞれ切り込み３ｄ，３ｅ、２ｄ，
   ２ｅを形成し、この切り込みを利用して中帯部３ａ，３
   ｃ同士及び前帯部２ｂ，２ｃ同士を連結するように構成
   した請求項１記載の衣類の包装具。
4. 【請求項４】 中帯部３ｂ，３ｃの上辺に衣類と係合す
   る凹凸３ｇ，３ｆを形成した請求項１記載の衣類の包装
   具。
5. 【請求項５】 表面紙２と裏面紙３を中央部２ａ，３ａ
   の中間部に形成した折り線４を介して二つ折りとするよ
   うに形成し、前記折り線４の部分を切除してフック部５
   を形成した請求項１記載の包装具。
6. 【請求項６】 表面紙２あるいは裏面紙３の一方あるい
   は双方に包装する衣類に関する情報を表示するようにし
   た請求項１記載の包装具。
7. 【請求項７】 表面紙２と裏面紙３を、中央部２ａ，３
   ａの中間部に形成した折り線４を介して二つ折りとする
   ように形成し、前記表面紙２の両端に前帯部２ｂ，２ｃ
   を、前記裏面紙３の両端に中帯部３ｂ，３ｃをそれぞれ
   延長して形成すると共にこれらの両端を接合可能とし、
   更に前記中央部２ａ，３ａにコ字形に打ち抜いてフック
   部５を形成した包装具を使用し、前記中帯部３ｂ，３ｃ
   によって折り畳んだ衣類の折り曲げ部を保持するととも
   に前記前帯部２ｂ，２ｃによって衣類の表面を保持した
   衣類の包装体。