JP3037435U - キャップオープナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】製造容易性、耐久性、良好な操作性を具備し、
容易に多機能を備えることのできるキャップオープナー
を提供する。 【構成】 一部を開口したＣ状で、適宜な同心円方向の
厚み並びに上下高さを有すると共に、内面に縦凹凸条１
１を多数形成したキャップ抱持部１と、キャップ抱持部
の両開口位置から連続し、外側面となる握持面部と握持
面の上下中間から内側に突設した補強部とで断面Ｔ状と
した把手部２とを、樹脂の一体型成形で製出する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主としてペットボトルの栓開口を行うキャップオープナーに関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

螺子式キャップの開栓具は、基本的にキャップを挾持して回転させる器具で、 種々の構造のものが知られている。例えばキャップを万力体で挾圧するもの、リ ング体と、リング体に枢結した把手とからなり、リング体内に位置したキャップ をリング体と把手の先端カム部とで挾持するもの等は、構造が繁雑で、製品とし ては安価に提供できない。

【０００３】 単にキャップを人力抱持する抱持部と、抱持部の抱持操作並びにキャップ回転 操作を行う把手部から構成されている器具は、構造が簡単で、使い易いので、従 前より提案されている。

【０００４】 具体的には、特開昭４９−１２９８４号公報には、Ｃ状に形成した樹脂板から なるキャップ挾持部の開口部隣接部分に棒状把手を連結した開蓋具が記載されて おり、特開平８−２０７９９４号公報には、把手部の先端部分を鉤状に形成して キャップ挾持部を形成すると共に、把手部と対向する側に指掛け部を設けた小径 キャップの開栓具が記載されている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところでキャップ抱持部と、キャップ抱持部の抱持操作並びにキャップ回転操 作を行う把手部からなる前記の従来器具は、必ずしも製造の容易性、耐久性、良 好な操作性の全てを備えているものではない。即ち棒状把手を備えた前記開蓋具 は、薄いキャップ抱持部と把手部が別体で連結しているため、製造容易性、耐久 性並びに良好な操作性を具備していない。また指掛け部を備えた開栓具は、開栓 に強い力を必要とし、必ずしも操作性に優れているとは認められない。

【０００６】 また従前のオープナーは、開蓋、開栓の単一機能を具備しているにすぎなく、 必ずしも便利な器具とは言い難い。 そこで本考案は、製造容易性、耐久性、良好な操作性を具備し、容易に多機能 を備えることのできるキャップオープナーを提案したものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案に係るキャップオープナーは、一部を開口したＣ状で、適宜な同心円方 向の厚み並びに上下高さを有すると共に、内面に縦凹凸条を多数形成したキャッ プ抱持部と、キャップ抱持部の両開口位置から連続し、外側面となる握持面部と 握持面の上下中間から内側に突設した補強部とで断面Ｔ状とした把手部とを、樹 脂の一体型成形で形成したことを特徴とするものである。

【０００８】 従って全体が一体成形で製出されたものであるから、製造が容易であり、キャ ップ抱持部の構造並びに把手部の構造から充分な耐久性を備え、更に単に把手部 の握持でキャップの抱持が容易に行われるので操作性に優れ、一体成形による製 出並びに充分な強度保持によって他機能の付加が容易に実現する。

【０００９】

【実施例】

次に本考案の実施例について説明する。 実施例に示したキャップオープナーは、開栓機能の他に開缶機能並びに栓抜き 機能を具備させたものである。

【００１０】 キャップオープナーは、全体を樹脂一体成形で製出したもので、キャップ抱持 部１と、把手部２と、開缶機構３と、栓抜き機構４とで構成されている。

【００１１】 キャップ抱持部１は、一部を開口したＣ状で、適宜な同心円方向の厚み並びに 上下高さを有すると共に、内面に縦凹凸条１１を多数形成したものである。

【００１２】 把手部２は、前記のキャップ抱持部１の開口部１２の両側位置から連続し、外 側面となる握持面部２１と握持面の上下中間から内側に突設した補強部２２とで 断面Ｔ状としたものである。

【００１３】 開缶機構３は、キャップ抱持部１の外周面における開口部１２と反対側位置に 缶タブ起こし用の突板部３を突設してなるものであり、栓抜き機構４は、キャッ プ抱持部１の外側面における開口部１２と突板部３の中間箇所に支点用突部４１ を突設し、キャップ抱持部１と把手部２との境界近傍の外側面部分即ち器具の肩 位置に、樹脂体にその基部を埋設した王冠係止用金属板部４２を、支点用突部４ １に向かって突設してなるものである。

【００１４】 而してペットボトルＡ等のキャップａを開封するには、図３に例示する通りキ ャップａをキャップ抱持部１内に配し、把手部２を強握すると、キャップａは抱 持部１で強く抱持されるので、把手部２をキャップａの周回方向に回転操作する と、キャップａは容易に開封されることになる。

【００１５】 またビール瓶Ｂの王冠ｂを開栓するには、図４に例示する通り王冠係止用金属 板部４２を王冠ｂの下端に位置し、支点用突部４１を王冠ｂ上に位置させ、器具 全体を支点用突部４１を中心に上方回動させるものである。

【００１６】 更に開缶用タブｃを備えている飲料缶Ｃを開缶するには、図５に例示する通り 突板部３をタブｃの下側に差し入れてタブｃの引き起こしを行うものである。

【００１７】

【考案の効果】

以上の通り本考案は、一部を開口したＣ状で、適宜な同心円方向の厚み並びに 上下高さを有すると共に、内面に縦凹凸条を多数形成したキャップ抱持部と、キ ャップ抱持部の両開口位置から連続し、外側面となる握持面部と握持面の上下中 間から内側に突設した補強部とで断面Ｔ状とした把手部とを、樹脂の一体型成形 で形成したキャップオープナーで、製造容易であり、キャップ抱持部の構造並び に把手部の構造から充分な耐久性を備え、更に単に把手部の握持でキャップの抱 持が容易に行われるので操作性に優れ、一体成形による製出並びに充分な強度保 持によって他機能の付加が容易に実現するものであり、例えば開缶機構並びに栓 抜き機構を付設することで、多用途器具になるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の全体斜視図。

【図２】同平面図。

【図３】同使用状態の説明図（キャップの開封）。

【図４】同使用状態の説明図（王冠の栓抜き）。

【図５】同使用状態の説明図（飲料缶のタブ起こし）。

【符号の説明】

１ キャップ抱持部 １１ 縦凹凸条 １２ 開口部 ２ 把手部 ２１ 握持面部 ２２ 補強部 ３ 開缶機構（突板部） ４ 栓抜き機構 ４１ 支点用突部 ４２ 王冠係止用金属板部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一部を開口したＣ状で、適宜な同心円方
   向の厚み並びに上下高さを有すると共に、内面に縦凹凸
   条を多数形成したキャップ抱持部と、キャップ抱持部の
   両開口位置から連続し、外側面となる握持面部と握持面
   の上下中間から内側に突設した補強部とで断面Ｔ状とし
   た把手部とを、樹脂の一体型成形で形成したことを特徴
   とするキャップオープナー。
2. 【請求項２】 請求項１記載のキャップオープナーに於
   いて、キャップ抱持部の開口部と反対側外側面に、缶タ
   ブ起こし用の突板部を突設して開缶機構を付設し、キャ
   ップ抱持部と把手部との境界近傍の外側面部分に、支点
   用突部及び王冠係止用金属板部とからなる栓抜き機構を
   付設してなるキャップオープナー。