JP3037329B1 - 無機繊維の開繊装置 - Google Patents

無機繊維の開繊装置

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和朗 西村
美良 大塚
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Abstract

【要約】 【課題】 均一層厚さでフリース状に分散展延し、交絡
性に優れたフェルトの製造を可能とする無機繊維の開繊
装置を提供すること。 【解決手段】 原料を貯留するタワー1と、該タワー1
の底部から一定量ずつ原料を送出する定量送出機構2
と、該定量送出機構2で送出された原料を吸引空気流で
予備開繊して分散させつつフリース状に粗展延積層して
送出する粗展延積層機構3と、該粗展延積層機構3から
送出されてくるフリース状原料を本開繊する本開繊機構
4と、該本開繊機構4で本開繊された原料を空気流で分
散させつつフリース状に仕上げ展延積層して送出する仕
上げ展延積層機構5とで構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、無機繊維の開繊
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、ディーゼルエンジン車の排ガス
(黒煙等)浄化対策が環境上急務とされ、その浄化装置
内に使用されるフィルタ材料として、耐熱性に優れた炭
素繊維、ガラス繊維等の無機繊維からなるフェルトが注
目されている。
【0003】従来、天然繊維や合成繊維を原料とするフ
ェルトの製造には、ガーネットワイヤー等を張設したロ
ーラーカード機で原料繊維を開繊しつつケージシリンダ
に供給して均一層厚さのフリース状に展延し、ニードル
パンチング機で繊維相互を交絡させてフェルトを製造し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、炭素繊
維、ガラス繊維等の無機繊維は、従来のように、ローラ
ーカード機にかけて開繊すると、繊維がポキポキ折れて
粉末状になる問題があり、これを回避するためにゲージ
を大きく設定すると、繊維が未開繊のままで束状の塊り
として送出され、均一層厚さのフリース状とならず、目
標とするフェルト組織を得ることができないという問題
があった。
【0005】本発明は、従来技術の上記問題点に鑑みて
提案されたものであって、その目的とするところは、均
一層厚さでフリース状に分散展延し、交絡性に優れたフ
ェルトの製造を可能とする無機繊維の開繊装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の無機繊維の開繊装置は、原料を貯留するタワー
と、該タワーの底部から一定量ずつ原料を送出する定量
送出機構と、該定量送出機構で送出された原料を吸引空
気流で予備開繊して分散させつつフリース状に粗展延積
層して送出する粗展延積層機構と、該粗展延積層機構か
ら送出されてくるフリース状原料を本開繊する本開繊機
構と、該本開繊機構で本開繊された原料を空気流で分散
させつつフリース状に仕上げ展延積層して送出する仕上
げ展延積層機構とで構成したことを特徴とする。この構
成によれば、タワーから定量送出機構で送出される原料
は、粗展延積層機構に向けて落下するが、この落下途中
で吸引空気流により予備開繊され分散されて粗展延積層
機構にフリース状に粗展延積層される。この時、原料は
吸引空気流によって予備開繊作用を受け、かつ、粗展延
積層機構の積層面への衝突によっても予備開繊作用を受
ける。そして、フリース状に粗展延積層した原料を次の
本開繊機構に送り出す。本開繊機構は、フリース状に粗
展延積層された原料を本開繊する。本開繊された原料
は、空気流で分散されつつ下方の仕上げ展延積層機構の
積層面にフリース状に仕上げ展延されて積層され、均一
層厚さとされて交絡工程(例えば、ニードリング工程
等)へ送出され、フェルトとされる。
【0007】本発明の無機繊維の開繊装置は、粗展延積
層機構が2個一対のダブルケージと送出ローラとで構成
されていることを特徴とする。この構成によれば、原料
を2個一対のダブルケージの外周面に振り分けて広い面
積に吸着させることができるため、予備開繊された原料
の展延積層が効率良く行われ、これらが合わされて送出
ローラから送出される。
【0008】本発明の無機繊維の開繊装置は、本開繊機
構が、原料を開繊位置へ案内するノーズバーと、該ノー
ズバーの先端で該ノーズバーと協働して原料を挟持しな
がら送出する押さえローラと、該押さえローラとノーズ
バーとで挟持されつつ送出される原料をノーズバーの先
端から掻取って送出する開繊シリンダと、該開繊シリン
ダに付着した原料を剥離させるジェットエア噴出ノズル
とで構成されていることを特徴とする。この構成によれ
ば、前段の粗展延積層機構でフリース状に粗展延された
原料を、押さえローラとノーズバーとで挟持しながら開
繊位置まで送出させているため、開繊位置で開繊シリン
ダにより原料を掻取る際、押さえローラとノーズバーと
で挟持されていないフリーの部分から順次掻き取られて
開繊され、束状の繊維の塊りがそのまま送出されること
がなく、また、押さえローラとノーズバーとで挟持され
ている部分は無理に掻き取られることがなく、これによ
って、繊維の折れを極力減少させて粉末状となることが
防止されるため、無機繊維の開繊を効率よく行うことが
できる。また、開繊シリンダに付着する原料は、ジェッ
トエア噴出ノズルから噴出されるジェットエアによって
剥離される。しかも、このジェットエアは、開繊シリン
ダで開繊された原料を粉砕する如く分散させて次の仕上
げ展延積層機構へ供給させることができる。
【0009】本発明の無機繊維の開繊装置は、開繊シリ
ンダが、該シリンダの軸線方向全長に亘る板状刃を該シ
リンダの外周面の周方向に適宜間隔で配置したことを特
徴とする。この構成によれば、原料の開繊を開繊シリン
ダの軸線方向全長に亘って均等に行わせることができる
ため、原料の幅方向での開繊斑が防止できる。
【0010】本発明の無機繊維の開繊装置は、開繊シリ
ンダの各板状刃の向きが、該シリンダの中心を通る法線
に対して刃先が該シリンダの回転方向前方に傾斜させて
取付けてあることを特徴とする。この構成によれば、各
板状刃による原料の掻き取り作用を確実化して開繊効率
を向上させることができる。
【0011】本発明の無機繊維の開繊装置は、ジェット
エア噴出ノズルが、開繊シリンダに対して略接線状にジ
ェットエアを噴出するように形成してあることを特徴と
する。この構成によれば、開繊シリンダの各板状刃に付
着係止する原料をジェットエアの噴射力で折損させるこ
となく剥離させることができる。また、このジェットエ
アは、開繊シリンダで本開繊した繊維に強く吹き付けて
繊維の束状の塊り等を粉砕する如く分散させて次の仕上
げ展延積層機構の積層面に均一層厚さのフリース状に仕
上げ展延積層させることができる。
【0012】本発明の無機繊維の開繊装置は、ダブルケ
ージが、相互に反対の端部から空気を吸引させるように
したことを特徴とする。この構成によれば、両側のケー
ジには、吸引力の分布が吸引源側端部で最大となり、他
端では最小となり、その間では吸引力が漸次変化し、こ
の吸引力分布が両側で逆対称となるため、原料が該ダブ
ルケージの軸線方向に対して逆対称な厚み分布で吸着積
層される。そして、これらを合せて送出するため、結果
として、原料をダブルケージの軸線方向に均一な層厚さ
にして送出させることができる。ダブルケージは、粗展
延積層機構のみ、或いは、仕上げ展延積層機構にも適用
するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る開繊装置の全
体の概略側面図、図2の(A)は粗展延積層機構の拡大
側面図、(B)はその拡大平面図、図3は開繊機構の拡
大側面図、図4は開繊機構の要部拡大側面図、図5の
(A)は開繊シリンダの側面図、(B)は板状刃の拡大
正面図である。
【0014】図1において、1はタワー、2は定量送出
機構、3は粗展延積層機構、4は本開繊機構、5は仕上
げ展延積層機構、6は粗開繊室、7は本開繊室を示す。
【0015】タワー1は、原料を貯留するもので、所定
の幅(例えば、製造目的のフェルト幅等と同幅)と厚さ
と高さをもつ長方形ボックス形状をなし、貯留量が一定
レベルとなるようにセンサで監視され、該レベルが低下
すると、前段工程から原料が空気輸送されて補給される
ように構成されている。
【0016】定量送出機構2は、タワー1の底部に設置
され、粗開繊室6に原料を定量ずつ粗開繊しながら供給
するためのもので、2個一対の繰出しローラ2a、2b
と、その下部に上下位置調節可能に設置された粗開繊シ
リンダ2cとからなる。上記繰出しローラ2a、2bと
粗開繊シリンダ2cとは、モータ2dによって図1に矢
印で示す方向にそれぞれ回転駆動可能とされている。
【0017】粗展延積層機構3は、粗開繊室6の下部に
設置され、定量送出機構2で送出された原料を吸引空気
流で予備開繊して分散させつつフリース状に粗展延積層
して送出するものであって、2個一対のダブルケージ3
a、3bと2個一対の送出ローラ3a’、3b’とで構
成されている。このダブルケージ3a、3b及び送出ロ
ーラ3a’、3b’は、モータ3cによって図1に矢印
で示す方向に同一速度で回転駆動可能とされている。そ
して、このダブルケージ3a、3bは、パンチングメタ
ル等の多数の通気小穴を開設した円筒体で構成されてお
り、その内部に、図2の(A)に示すように、吸気ダク
ト3d、3eが静止状態で配置されている。この吸気ダ
クト3d、3eは、ダブルケージ3a、3bの周方向所
定角度範囲(図2の(A)は約90°の範囲)にだけ吸
気を作用させるための開口3f、3gを有し、他の範囲
には吸気作用が及ばないように遮蔽されている。この吸
気ダクト3d、3eの開口3f、3gは、ダブルケージ
3a、3bの軸線方向全長に亘って形成されており、か
つ、図2の(B)に示すように、相互に反対の端部から
吸引ファン等の空気吸引源(図示省略)に接続させてい
る。これにより、ダブルケージ3a、3bには、吸引力
の分布が吸引源側端部で最大となり、他端では最小とな
り、その間では吸引力が漸次変化し、この吸引力分布が
両側で逆対称となるため、原料が該ダブルケージ3a、
3bの軸線方向に対して逆対称な厚み分布で吸着積層さ
れる。そして、これらを合せて送出ローラ3a’、3
b’から送出するため、結果として、原料をダブルケー
ジ3a、3bの軸線方向に均一な層厚さにして送出させ
ることができる。なお、粗開繊室6の上部両側には図1
に示すように、空気導入窓6a、6bが開口形成されて
おり、ここから空気が吸引されるもので、この空気導入
窓6a、6bは、ダブルケージ3a、3bの軸線方向に
等間隔で形成され、シャッター(図示省略)で一斉に開
口度を調節可能とされている。
【0018】本開繊機構4は、上記粗展延積層機構3か
ら送出されてくるフリース状原料を本開繊するためのも
ので、本開繊室7内の上部に設置されるものである。こ
の本開繊機構4は、図3及び図4に示すように、原料を
開繊位置へ案内するノーズバー4aと、該ノーズバー4
aの先端で該ノーズバー4aと協働して原料を挟持しな
がら送出する押さえローラ4bと、該押さえローラ4b
とノーズバー4aとで挟持されつつ送出される原料をノ
ーズバー4aの先端から掻取って送出する開繊シリンダ
4cと、該開繊シリンダ4cに付着した原料を剥離させ
るジェットエア噴出ノズル4dとで構成されている。
【0019】ノーズバー4aは、粗展延積層機構3の送
出ローラ3a’、3b’から湾曲案内板4eを通して送
出されてくる原料を、押さえローラ4bと開繊シリンダ
4cとの間の開繊位置へ案内するためのもので、先端4
a’が複数種類の円弧半径のものの中から原料の繊維長
に対応するものを択一的に選択して装着されるものであ
る。例えば、原料の繊維長が長いものは大きい円弧半径
のものが使用され、繊維長が短いものは小さい円弧半径
のものが使用される。このノーズバー4aの交換によっ
て、開繊シリンダ4cとノーズバー4aとのニップ点N
に対する押さえローラ4bとノーズバー4aとのニップ
点Mを変化させるものである。
【0020】押さえローラ4bは、図4に示すように、
外周面の周方向及び軸線方向に規則的又は不規則的に形
成された凹凸部4b’、4b”を有するもので、この凹
凸部4b’、4b”によって、ノーズバー4aと協働し
て原料を挟持しながら送出するものである。
【0021】開繊シリンダ4cは、押さえローラ4bと
ノーズバー4aとで挟持されつつ送出される原料をノー
ズバー4aの先端から掻取って送出するためのものであ
って、図5の(A)(B)に示すように、該開繊シリン
ダ4cの軸線方向全長に亘る断面略L字形に屈曲形成さ
れ、刃部の形状を山形とした板状刃4c’を該開繊シリ
ンダ4cの外周面の周方向に適宜間隔(図5の(A)は
等間隔の場合を例示)で固着配置している。この開繊シ
リンダ4cの各板状刃4c’の向きは、図5の(A)に
示すように、該開繊シリンダ4cの中心を通る法線Pに
対して刃先が該開繊シリンダ4cの回転方向前方に所定
角度αだけ傾斜させて取付けてある。この傾斜角度α
は、0<α<90°の範囲内で適宜設定される。押さえ
ローラ4bと開繊シリンダ4cとは、同一周速度又は所
定の周速度差(例えば、開繊シリンダ4cを押えローラ
4bより若干早い速度とする等)で図3の矢印方向に回
転駆動可能とされている。
【0022】ジェットエア噴出ノズル4dは、開繊シリ
ンダ4cに付着した原料を剥離させるためのもので、図
3及び図4に示すように、ノーズバー4aの下部に、開
繊シリンダ4cに対して略接線状にジェットエアを噴出
するように開繊シリンダ4cの軸線方向全長に亘って形
成してある。
【0023】仕上げ展延積層機構5は、本開繊機構4で
本開繊された原料を本開繊室7内でジェットエア噴出ノ
ズル4dから噴出される空気流で分散させつつフリース
状に仕上げ展延積層して送出するもので、図1の実施例
では、多数の通気小穴を開設したパンチングメタル等の
円筒体からなる1つのケージ5aと、このケージ5a内
に静止状態で設置された吸気ダクト5bと、送出ローラ
5cとで構成されている。このケージ5aは、ジェット
エア噴出ノズル4dから吹き飛ばされてくる繊維を多く
積層させるために矢印方向に適宜の速度で回転駆動可能
とされている。また、吸気ダクト5bは、ケージ5aの
外周面の周方向所定角度範囲に亘って吸気作用を及ぼす
ように、開口5b’が形成され、他の範囲には吸気作用
が及ばないように構成されている。上記開口5b’は、
ケージ5aの軸線方向全長に亘って形成されている。こ
の仕上げ展延積層機構5は、図2の(A)(B)に示し
た前記粗展延積層機構3と同様に、2個一対のダブルケ
ージと送出ローラとで構成してもよい。
【0024】本発明の無機繊維の開繊装置の実施例は、
以上の構成からなり、次にその動作を図1を参照して説
明する。先ず、タワー1内の原料は、定量送出機構2の
繰出しローラ2a、2bによって一定量送り出され、粗
開繊シリンダ2cによって粗開繊されて粗開繊室6内に
送出される。そして、粗開繊室6内を落下する間に粗展
延積層機構3の2個一対のダブルケージ3a、3b内の
吸気ダクト3d、3eの吸引作用で粗開繊室6の側壁上
部の空気導入窓6a、6bから導入される吸引空気流に
よって、分散され、粗開繊されて2個一対のダブルケー
ジ3a、3bの外周面上に吸着される。この吸着状態
は、図2の(B)に示すような吸気分布に比例した状態
で原料を吸着し、2個一対の送出ローラ3a’、3b’
から湾曲案内板4eを経て本開繊機構4に送出される。
本開繊機構4では、上記原料がノーズバー4aと押えロ
ーラ4bとに挟持されてノーズバー4aの先端側へ送出
され、この原料を開繊シリンダ4cが各板状刃4c’で
ノーズバー4aの先端付近から掻き取って本開繊室7へ
送出する。ノーズバー4aの下部には、ジェットエア噴
出ノズル4dが設置され、そこからジェットエアが開繊
シリンダ4cに対して接線状に噴出しているため、開繊
シリンダ4cの各板状刃4c’に付着係止する原料繊維
が剥離される。しかも、このジェットエアが、本開繊室
7内を落下する原料繊維を粉砕乃至分散させてさらに開
繊させて次の仕上げ展延積層機構5のケージ5aの外周
面に均一に展延しつつ積層吸着させる。このケージ5a
の外周面に積層吸着された原料繊維は、次工程、例え
ば、ニードルパンチング等の繊維相互の交絡工程へ送ら
れてフェルトとされる。
【0025】本発明の装置の全体の動作は以上であっ
て、各部の速度関係は、例えば、原料繊維にドラフト効
果を付与するために、後段になるほど周速度を速くした
り、或いは、ケージへの積層量(厚み)を増大するため
に、遅くする等、原料繊維の性状や開繊条件によって適
宜の速度関係に設定されるものである。また、タワー1
から仕上げ展延積層機構5の出口まで原料の処理幅は一
様に形成されている。
【0026】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、タワー
から定量送出機構で送出される原料を、粗展延積層機構
で吸引空気流により予備開繊して分散し、フリース状に
粗展延積層し、次の本開繊機構で本開繊し、空気流でさ
らに粉砕乃至分散させて仕上げ展延積層機構の積層面に
均一層厚さでフリース状に仕上げ展延されて積層され、
交絡工程(例えば、ニードリング工程等)へ送出され、
フェルトとされる。
【0027】請求項2に記載の発明によれば、原料を2
個一対のダブルケージの外周面に振り分けて広い面積に
吸着させることができるため、予備開繊された原料の展
延積層が効率良く行われ、これらを合わせて送出ローラ
から送出できる。
【0028】請求項3に記載の発明によれば、前段の粗
展延積層機構でフリース状に粗展延された原料を、押さ
えローラとノーズバーとで挟持しながら送出し、特殊な
刃形状の開繊シリンダにより無理なく原料を掻き取るこ
とによって、繊維の折れを極力防止することが出来、ま
た、無機繊維の開繊を効率よく行うことができる。そし
て、開繊シリンダに付着する原料は、ジェットエア噴出
ノズルから噴出されるジェットエアによって剥離され
る。しかも、このジェットエアは、開繊シリンダで開繊
された原料を粉砕する如く分散させて次の仕上げ展延積
層機構へ供給させることができる。
【0029】請求項4に記載の発明によれば、原料の開
繊を開繊シリンダの軸線方向全長に亘って均等に行わせ
ることができるため、原料の幅方向での開繊斑が防止で
きる。
【0030】請求項5に記載の発明によれば、各板状刃
による原料の掻き取り作用を確実化して開繊効率を向上
させることができる。
【0031】請求項6に記載の発明によれば、開繊シリ
ンダの各板状刃に付着係止する原料をジェットエアの噴
射力で折損させることなく剥離させることができる。ま
た、このジェットエアは、開繊シリンダで本開繊した繊
維に強く吹き付けて繊維の束状の塊り等を粉砕する如く
分散させて次の仕上げ展延積層機構の積層面に均一層厚
さのフリース状に仕上げ展延積層させることができる。
【0032】請求項7に記載の発明によれば、両側のダ
ブルケージには、吸引力の分布が吸引源側端部で最大と
なり、他端では最小となり、その間では吸引力が漸次変
化し、この吸引力分布が両側で逆対称となるため、原料
が該ダブルケージの軸線方向に対して逆対称な厚み分布
で吸着積層される。そして、これらを合せて送出するた
め、結果として、原料をダブルケージの軸線方向に均一
な層厚さにして送出させることができる。
【0033】請求項8に記載の発明によれば、仕上げ展
延積層機構において、原料をダブルケージの軸線方向に
均一な層厚さに合せて送出ローラから送出させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る開繊装置の全体の概略側面図。
【図2】(A)は粗展延積層機構の拡大側面図、(B)
はその拡大平面図。
【図3】開繊機構の拡大側面図。
【図4】開繊機構の要部拡大側面図。
【図5】(A)は開繊シリンダの側面図、(B)は板状
刃の拡大正面図。
【符号の説明】
1 タワー 2 定量送出機構 3 粗展延積層機構 4 本開繊機構 5 仕上げ展延積層機構
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−208243(JP,A) 特開 平2−200856(JP,A) 特開 平7−70832(JP,A) 特開 昭58−109666(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D04H 1/00 - 18/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料を貯留するタワーと、該タワーの底
    部から一定量ずつ原料を送出する定量送出機構と、該定
    量送出機構で送出された原料を吸引空気流で予備開繊し
    て分散させつつフリース状に粗展延積層して送出する粗
    展延積層機構と、該粗展延積層機構から送出されてくる
    フリース状原料を本開繊する本開繊機構と、該本開繊機
    構で本開繊された原料を空気流で分散させつつフリース
    状に仕上げ展延積層して送出する仕上げ展延積層機構と
    で構成したことを特徴とする無機繊維の開繊装置。
  2. 【請求項2】 粗展延積層機構が、2個一対のダブルケ
    ージと送出ローラとで構成されていることを特徴とする
    請求項1記載の無機繊維の開繊装置。
  3. 【請求項3】 本開繊機構が、原料を開繊位置へ案内す
    るノーズバーと、該ノーズバーの先端で該ノーズバーと
    協働して原料を挟持しながら送出する押さえローラと、
    該押さえローラとノーズバーとで挟持されつつ送出され
    る原料をノーズバーの先端から掻取って送出する開繊シ
    リンダと、該開繊シリンダに付着した原料を剥離させる
    ジェットエア噴出ノズルとで構成されていることを特徴
    とする請求項1記載の無機繊維の開繊装置。
  4. 【請求項4】 開繊シリンダが、該シリンダの軸線方向
    全長に亘る板状刃を該シリンダの外周面の周方向に適宜
    間隔で配置したことを特徴とする請求項3記載の無機繊
    維の開繊装置。
  5. 【請求項5】 開繊シリンダの各板状刃の向きが、該シ
    リンダの中心を通る法線に対して刃先が該シリンダの回
    転方向前方に傾斜させて取付けてあることを特徴とする
    請求項4記載の無機繊維の開繊装置。
  6. 【請求項6】 ジェットエア噴出ノズルが、開繊シリン
    ダに対して略接線状にジェットエアを噴出するように形
    成してあることを特徴とする請求項3記載の無機繊維の
    開繊装置。
  7. 【請求項7】 ダブルケージが、相互に反対の端部から
    空気を吸引させるようにしたことを特徴とする請求項2
    記載の無機繊維の開繊装置。
  8. 【請求項8】 仕上げ展延積層機構が2個一対のダブル
    ケージと送出ローラとで構成され、かつ、該ダブルケー
    ジが、相互に反対の端部から空気を吸引させるようにし
    たことを特徴とする請求項1記載の無機繊維の開繊装
    置。
JP7979299A 1999-03-24 1999-03-24 無機繊維の開繊装置 Expired - Fee Related JP3037329B1 (ja)

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