JP3037004U

JP3037004U - リンゴ等の果物用トレー

Info

Publication number: JP3037004U
Application number: JP1996011931U
Authority: JP
Inventors: 政亮津田
Original assignee: Takara Co Ltd
Current assignee: Takara Co Ltd
Priority date: 1996-10-17
Filing date: 1996-10-17
Publication date: 1997-05-06
Anticipated expiration: 2002-10-17

Abstract

(57)【要約】【課題】移動のないトレー詰めができるリンゴ等の果
実トレーを提供するものである。【解決手段】透明のポリエステル樹脂シートを成型加
工して複数個のリンゴ等を収容する半カップ状の凹陥受
部を配列したトレーにおいて、この各凹陥受部の表面に
果物外皮面が密着しないひだ状凹凸を形成すると共に、
凹陥受部の片側中途部分にリンゴ等の底面窪み部が嵌合
する位置決め兼ずれ止め用隆起突部を形成し果物を斜め
詰めするようにしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案はリンゴ，梨等の底部（尻部）中央が窪んでいる果物を複数個収容するリンゴ等の果物用トレーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に用いられているリンゴ，梨等を収容する合成樹脂製の果物用トレーとしては、透明薄地の合成樹脂シート（ポリエステル樹脂シート等）を適宜に成型加工し果物の下半分が嵌合する半カップ状（半円弧状）の凹陥受部を形成した構成である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記のように単なる半カップ状の凹陥受部の構成では、収容するリンゴ，梨等の球塊形状を呈する果物の円弧同士の嵌合では所謂座りが悪く、このため仮にラップフィルムを掛けシュリンクしても、運搬動作などでトレー自体に振動等が加わったりすれば果物のセット位置がずれ動き陳列荷姿が変わり購買力を欠くものとなる。また、従来のトレー配列は、果物上面を上向きとするため、底面の傷の有無も確認できず問題を残すものであった。

【０００４】更に、この種のトレーは表面が単なる平坦構造となっているため、未使用時にあって普通は積重ね状態としてあるためトレー同志が密着することが多く、吸着作用等をもつ自動繰出し装置の取出し作業中、２枚が重なって来る等の欠陥を有していた。

【０００５】本考案は上記実情に鑑み、果物を受ける凹陥受部内に果物底の窪み部が臨む位置決め兼ずれ止め用隆起突部と離反用突起を配することにより、上記課題を解決するリンゴ等の果物用トレーを提供することを目的としたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、透明のポリエステル樹脂シートを成型加工して複数個のリンゴ等を収容する半カップ状の凹陥受部を配列したトレーにおいて、この各凹陥受部の表面に果物外皮面が密着しないひだ状凹凸を形成すると共に、凹陥受部の片側中途部分にリンゴ等の底面窪み部が嵌合する位置決め兼ずれ止め用隆起突部を形成し果物を斜め詰めするものである。

【０００７】この場合、複数個の凹陥受部に囲まれたトレー本体の中間平坦面部に隆起成型された吸着用凸段部を配設してなる。

【０００８】また、複数個の凹陥受部を形成したトレー本体の外周縁部に裏面側に突出する２個一対の下方トレー離反用凹部を複数設けてなる。

【０００９】また、半カップ状の凹陥受部をトレー本体に４個又は６個を形成し、夫々隣り合う凹陥受部の各上端境目に隆起成型された仕切り緩衝用凸部を配設してなる。

【００１０】この様に、リンゴ等の果物用トレーは果物を収容する半カップ状の凹陥受部に果物の底面窪み部が嵌まり込む位置決め兼ずれ止め用隆起突部を成型時に形成してなるため、凹陥受部に入る果物はその底面の窪み部が隆起突部に嵌まり込むため所定姿勢にセットされる。この場合、隆起突部の突設位置が凹陥受部の弯曲途中に配しているため、セットした果物は斜め詰めとなり（例えば４５°傾斜）、効率のよいトレー詰めとなり、且つ底部の傷等もチェックし得る。しかも、凹陥受部面がひだ状凹凸となっているため、収容した果物外皮面が密着しないので取出しもし易い。

【００１１】また、トレーは表面に平坦面となる吸着用凸段部が設けてなるため、詰め込み作業を行なう自動繰出し装置によるサクション吸着が良好となると共に、この突段部と外周縁部に裏面側に突出形成された凹部と相俟って上下に重なるトレーとの密着を防ぐことができる。

【００１２】また、複数個の各凹陥受部の口縁なる上端境目に凸部が上向きに突設してなるため、隣り同志の果物の緩衝部材ともなる。

【００１３】

【考案の実施の形態】

以下、本考案のリンゴ等の果物用トレーを実施例の図に基づいて説明すれば、次の通りである。図１乃至図５は６個詰めの果物用トレーを示す実施例である。１は厚さ０．３ｍｍ〜０．３５ｍｍの透明のポリエステル樹脂シートａを用い所定の成型加工をもって６個配列の半カップ状の凹陥受部２を形成するトレー本体で、該トレー本体１の凹陥受部２の構造は、半カップ状の片側弯曲の中途部分２ａにリンゴ等の底面窪み部が嵌まり込む位置決め兼ずれ止め用隆起突起３を突設すると共に、半カップ状の弯曲面に果物外皮が密着しないひだ状凹凸４を形成したものである。また、６個の凹陥受部２に囲まれたトレー本体１の中間平坦面部１ａ（図示にあって２箇所）に吸着用凸段部５を成型時に形成し、且つ６個の隣り合った凹陥受部２の上端境目部１ｂ（図示にあって７箇所）に爪形状の仕切り緩衝用凸部６を成型時を突設し、しかもトレー本体１の外周縁部１ｃには複数個（図示にあって６箇所）のピン状となる下方トレー離反用凹部７を２個一対として成型時に設け、これら全体の構成で果物用トレー８となる。この場合、位置決め兼ずれ止め用隆起突起３の突出方向は４５°方向に突出し、果物を斜め詰めする構成としている。又、下方トレー離反用凹部７はφ１ｍｍぐらいの径で深さ１ｍｍ程度とする。また、吸着用凸段部５は平坦面より２ｍｍ高さとする。

【００１４】次にこの作用を説明すると、先ずこの果物用トレー８の使用に際し、リンゴ，梨等の底面に窪み部のある果物１０を、その底面の窪み部１０ａが凹陥受部２の位置決め兼ずれ止め用隆起突起３に臨むように入れれば、該隆起突起３に窪み部１０ａが嵌まり込み収容される。このときの詰め込み姿勢は、隆起突起３が斜め突出状態となっているため位置決めとずれ止めができたトレー詰めとなり（図５参照）、トレー８全体としても斜め詰めとなった果物１０を上面から見ても底面の一部が覗けるため、傷，虫食い箇所などが一瞥しえるので安心して買うことができる。また、この複数個の凹陥受部２の各境目に仕切り緩衝用凸部６が起立突設してなるため、隣りの凹陥受部２に収容した果物１０間との緩衝部材となり揺動も阻止される。

【００１５】また、このトレー８は複数個の凹陥受部２間の中央平坦面部１ａに吸着用凸段部５に配設してなるため、トレー８の搬入作業となるサクション吸着に適すると共に、該吸着用凸段部５の突起と本体外周縁部に設けた下向き凹部７と相俟って下位に重なる次段のトレー８との密着が防げる。

【００１６】図６，図７は凹陥受部を４個配設した他の実施例を示す。この場合、トレー本体１の四方に半カップ状のひだ状凹凸４付き凹陥受部２を形成し、この４個の凹陥受部２の中間平坦面部１ａ（図示にあって１箇所）に吸着用凸段部５を形成し、且つ隣り合った凹陥受部２の上端境目部１ｂ（図示にあって４箇所）に爪形状の仕切り緩衝用凸部６を突設し、またトレー本体１の外周縁部１ｃに複数個（図示にあって４箇所）のピン状の下方トレー離反用凹部７を２個一対として設け果物用トレー８としたものである。

【００１７】この４個詰めタイプの果物用トレー８の使用も、前記同様で所定の果物１０を、その底面の窪み部１０ａが凹陥受部２の位置決め兼ずれ止め用隆起突起３に嵌まり込むように収容すれば、全体として斜め詰めとなり、この隆起突起３で位置決めとずれ止めがなされ安定したトレー詰めとなる。

【００１８】

【考案の効果】

上述の様に、本考案のリンゴ等の果実トレーはトレー本体に半カップ状凹陥受部を複数個配設すると共に、この各凹陥受部に果物外皮面が密着しないひだ状凹凸と弯曲中途部分にリンゴ等の底面窪み部が嵌合する位置決め兼ずれ止め用隆起突部を形成したため、果物が体裁の良い斜め詰めとなり、且つ隆起突部に果物の窪み部が嵌まり込むので搬送時等でトレーが多少の動揺しても移動せず陳列荷崩れを招かない。勿論、トレー全体にラップフィルムを掛けシュリンクし一体とするため全く移動のない包装となる。また、この各凹陥受部の中間平坦面部に吸着用凸段部を設けてなるため、自動搬出に際するサクション吸着が確実となり、且つこのとき凸段部と周囲に設けた下向きの凹部と相俟って下方に重なったトレーの密着もない。更に、複数個の凹陥受部間には緩衝用凸部を設けたため、凹陥受部に収容した果物同志の必要以上の圧接もなく柔らかい果物の外皮を痛めることもなく、また凹陥受部の嵌合表面にひだ状凹凸を付けているため、買った後に凹陥受部からの果物の取り出しも容易となる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のリンゴ等の果実トレーの実施例を示す
斜視図である。

【図２】同平面図である。

【図３】一部切り欠き側面図である。

【図４】下方トレー離反用凹部を示す説明図である。

【図５】トレーにリンゴの果物を入れた説明図である。

【図６】凹陥受部を４個配設した他の実施例を示す平面
図である。

【図７】同側面図である。

【符号の説明】

１・・・トレー本体２・・・半カップ状の凹陥受部３・・・位置決め兼ずれ止め用隆起突起４・・・ひだ状凹凸５・・・吸着用凸段部６・・・仕切り緩衝用凸部７・・・下方トレー離反用凹部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】透明のポリエステル樹脂シートを成型加
工して複数個のリンゴ等を収容する半カップ状の凹陥受
部を配列したトレーにおいて、この各凹陥受部の表面に
果物外皮面が密着しないひだ状凹凸を形成すると共に、
凹陥受部の片側中途部分にリンゴ等の底面窪み部が嵌合
する位置決め兼ずれ止め用隆起突部を形成し果物を斜め
詰めするリンゴ等の果物用トレー。
【請求項２】複数個の凹陥受部に囲まれたトレー本体
の中間平坦面部に隆起成型された吸着用凸段部を配設し
てなる請求項１記載のリンゴ等の果物用トレー。
【請求項３】複数個の凹陥受部を形成したトレー本体
の外周縁部に裏面側に突出する２個一対の下方トレー離
反用凹部を複数設けてなる請求項１記載のリンゴ等の果
物用トレー。
【請求項４】半カップ状の凹陥受部をトレー本体に４
個又は６個を形成し、夫々隣り合う凹陥受部の各上端境
目に隆起成型された仕切り緩衝用凸部を配設してなる請
求項１記載のリンゴ等の果物用トレー。