JP3036958B2 - 調理器における沸騰検出装置 - Google Patents

調理器における沸騰検出装置

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JP3036958B2
JP3036958B2 JP4090983A JP9098392A JP3036958B2 JP 3036958 B2 JP3036958 B2 JP 3036958B2 JP 4090983 A JP4090983 A JP 4090983A JP 9098392 A JP9098392 A JP 9098392A JP 3036958 B2 JP3036958 B2 JP 3036958B2
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克己 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、煮込み料理やシチュー
などの相当量の水のある調理品を収容する容器の底部外
面に接した温度センサにより温度を検出して加熱の制御
を行うようにした調理器における沸騰検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】相当量の水のある調理品において沸騰を
検出する装置としては、例えば特開平1−25967号
公報に示す技術がある。調理品を収容して加熱される容
器の底部外面に接した温度センサにより検出される温度
は内部の調理品の温度よりも高くなるが、その検出温度
は時間の経過につれて図9に示すように上昇し、内部の
調理品が沸騰すれば検出温度もほゞ一定となる。前記従
来技術はこのような現象を利用したものであり、例えば
一定の時間間隔T0毎に温度センサにより温度を検出し、
前回の検出温度との差ΔH により容器の温度上昇の傾斜
を検出して、この温度上昇の傾斜が予め定められた値以
下となれば沸騰と判断している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、容器の
底部外面に接した温度センサにより検出される温度は必
ずしも図9のようになだらかに変化するものではなく、
特に沸騰温度に近づいた付近では局部的沸騰やこれに伴
う内部の調理物の踊りなどにより、温度センサによる検
出温度は、例えば図4及び図6に示すように、不規則に
変動する。上記従来技術のように所定時間T0の前後にお
ける温度差ΔH をT0で除した温度上昇の傾斜により沸騰
を検出するものは、このような不規則な変動の影響を受
け易く、これを避けて正確な沸騰検出を行うためには、
温度上昇の傾斜検出のための時間間隔T0をある程度大と
する必要があり、このため検出の遅れを生じがちであ
る。何らかの手段によりこれを克服したとしても、とき
どき生じる温度検出の異常値の影響により沸騰か否かの
検出の判断を誤ることがある。
【0004】また、炒めもの料理の直後などの温度セン
サの温度が高い状態で、沸騰温度よりかなり低い温度の
煮込み料理の容器を載せて加熱手段により加熱した場合
には、温度センサの検出温度は、図8に示すように、一
旦降下してから上昇する。このような場合に、上記従来
技術では検出温度が降下から上昇に移行する一時的平衡
状態(図8のB部)のときに、誤って沸騰と判断するこ
とがある。
【0005】本発明はこのような各問題を解決して、検
出温度の不規則な変動の影響を受けにくく、検出の遅れ
がなく、また温度検出の異常値により沸騰か否かの判断
を誤ることがない調理器における沸騰検出装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このために、本発明によ
る調理器における沸騰検出装置は、図1及び図2に示す
ように、調理品を収容する容器16を加熱する加熱手段
10を備えてなる調理器において、前記容器16の底部
16a外面に接してその温度を検出する温度センサ15
と、前記検出した温度データを順次記憶する記憶手段1
と、前記温度データのうち最新データから所定数だけさ
かのぼった時点までの各温度データと、最新データある
いはこれと直前の少数の温度データの平均値との差をそ
れぞれ算出する温度差算出手段2と、前記算出されたそ
れぞれの温度差が基準範囲内にあるか否かを判断し、基
準範囲内にある温度データの比率が予め設定された基準
値以上となる場合に沸騰と判断する比較演算手段3とを
備えたことを特徴とするものである。
【0007】また本発明による調理器における沸騰検出
装置は、調理品を収容する容器16を加熱する加熱手段
10を備えてなる調理器において、前記容器16の底部
16a外面に接してその温度を検出する温度センサ15
と、前記検出した温度データを順次記憶する記憶手段1
と、前記温度データのうち最新データから所定数だけさ
かのぼった時点までの各温度データの平均値と、最新デ
ータあるいはこれと直前の少数の温度データの平均値と
の差を算出する温度差算出手段2と、前記算出された温
度差が所定範囲内にあるか否かを判断し、所定範囲内に
ある場合に沸騰と判断する比較演算手段3とを備えたこ
とを特徴とするものとしてもよい。
【0008】また前項の発明において、前記温度差算出
手段2は最新データから所定数だけさかのぼった時点ま
での各温度データを複数のグループに分けてそれぞれの
平均値を演算すると共にこの各平均値と最新データある
いはこれと直前の少数の温度データの平均値との差をそ
れぞれ算出し、前記比較演算手段3は前記算出されたそ
れぞれの温度差が基準範囲内にあるか否かを判断し、基
準範囲内にある温度データの比率が予め設定された基準
値以上となる場合に沸騰と判断するようにしてもよい。
【0009】更に前各項の発明において、前記比較演算
手段3は、最後に読み込んだ温度が通常の沸騰の場合に
おける容器16の底部16aの外面温度に接近してはい
るが沸騰することのない所定温度を越えた後に前記各沸
騰の判断を行うようにすることが好ましい。
【0010】
【作用】前記第1の発明では、記憶手段1は温度センサ
15により検出された容器16の底部16aの温度を順
次記憶し、温度差算出手段2はこの記憶手段1に記憶さ
れた温度データのうち最新データから所定数だけさかの
ぼった時点までの各温度データと、最新データあるいは
これと直前の少数の温度データの平均値との差をそれぞ
れ算出する。比較演算手段3は温度差算出手段2により
算出されたそれぞれの温度差が基準範囲内にあるか否か
を判断し、基準範囲内にある温度データの比率が予め設
定された基準値以上となる場合に沸騰と判断する。前記
それぞれの差は温度センサ15の検出温度が上昇してい
るときは全般的に大であるので前記比率は小となるが、
検出温度が全体として一定値に近づくにつれてこの比率
は増大する。そして比較演算手段3はこの比率が基準値
以上となれば沸騰と判断する。
【0011】前記第2の発明では、請求項1の発明と同
様、記憶手段1は温度センサ15により検出された温度
を順次記憶し、温度差算出手段2はこの温度データのう
ち最新データから所定数だけさかのぼった時点までの各
温度データと、最新データあるいはこれと直前の少数の
温度データの平均値との差をそれぞれ算出する。この差
は温度センサ15の検出温度が上昇しているときは大で
あるが、検出温度が全体として一定値に近づくにつれて
減少する。そして比較演算手段3は前記算出された温度
差が所定範囲内にあるか否かを判断し、所定範囲内にあ
る場合に沸騰と判断する。
【0012】前記第3の発明では、前記温度差算出手段
2は最新データから所定数だけさかのぼった時点までの
各温度データを複数のグループに分けてそれぞれの平均
値を演算すると共にこの各平均値と最新データあるいは
これと直前の少数の温度データの平均値との差をそれぞ
れ算出し、前記比較演算手段3は前記算出されたそれぞ
れの温度差が基準範囲内にあるか否かを判断し、基準範
囲内にある温度データの比率が予め設定された基準値以
上となる場合に沸騰と判断する点において、請求項2の
発明と相違している。この比率も温度センサ15の検出
温度が上昇しているときは小であるが、検出温度が全体
として一定値に近づくにつれて増大する。
【0013】前記第4の発明では、比較演算手段3は、
最後に読み込んだ温度が通常の沸騰の場合における容器
16の底部16aの外面温度に接近してはいるが沸騰す
ることのない所定温度を越えたときに、前記第1、第2
及び第3の発明における沸騰の判断を行う。従ってこの
所定温度以下で検出温度が一時的に平衡状態となって、
それぞれの発明における前記差の比率が所定値以上とな
り、あるいは前記差が所定の範囲内となっても、比較演
算手段3は沸騰との判断を行わない。
【0014】
【発明の効果】前記第1の発明によれば、温度上昇の勾
配によることなく多数の検出温度に基づいて沸騰か否か
の判断を行っているので、短い時間間隔で温度検出を行
って検出の遅れを避けることができ、また多数の検出温
度を用いて統計的な処理を行っているので沸騰判断の精
度を高めることができる。また差の値が所定範囲から外
れる検出値は除外されるので異常値が沸騰か否かの判断
に影響を与えることもない。
【0015】前記第2及び3の発明によれば、第1の発
明と同様の理由により短い時間間隔で温度検出を行って
検出の遅れを避けることができ、異常値を含む個々の検
出温度における検出値の変動の影響は平均値を演算する
ことにより互いに相殺されるので沸騰判断の精度を高め
ることができる。
【0016】前記第4の発明によれば、通常の沸騰の場
合における容器の底部の外面温度に接近してはいるが沸
騰することのない所定温度以下では、比較演算手段は沸
騰の判断を行わないので、温度センサの温度が高い状態
で沸騰温度よりかなり低い温度の煮込み料理の容器を載
せて加熱手段により加熱したような場合などにおいて、
この所定温度以下で検出温度が一時的に平衡状態となっ
ても、誤って沸騰と判断することはない。
【0017】
【実施例】先ず、図2〜図4に示す実施例により本発明
の説明をする。先ず図2により本発明を適用する調理器
の要部の説明をすれば、煮込み料理やシチューのような
相当量の水のある調理品を収容する容器16は、中央に
2次空気供給孔10aを設けたガスバーナ等の加熱手段
10により底部16aから加熱され、容器16の中央下
側には温度センサ15が当接されている。ガスバーナ1
0には比例電磁弁12を設けたガス供給管11により燃
料ガスが供給される。
【0018】比例電磁弁12の開度を変化させてガスバ
ーナ10による加熱量を調整する電子制御装置20の中
央処理装置(以下単にCPUという)21は、図2に示
すように、入力インターフェイス24を介して温度セン
サ15に、出力インターフェイス25を介して比例電磁
弁12に接続されており、また読出し専用メモリ(以下
単にROMという)22及び書込み可能メモリ(以下単
にRAMという)23が接続されている。ROM22に
は後述する燃焼制御プログラム等が記憶され、RAM2
3は検出温度を記憶するm+1個の領域M0,M1,M2・・
・Mm-1,Mm及び後述するカウンタ値o,pを記憶するカ
ウンタを備えている。図示は省略したが、ガスバーナ1
0には公知の点火装置、炎検知回路、電源回路、操作ス
イッチなどを備えている。本実施例では比例電磁弁12
を用いた比例制御としたが、開閉電磁弁を用いたオン・
オフ制御としてもよいし、比例電磁弁と開閉電磁弁の両
方を使用してもよい。またガスバーナ10の代わりに電
熱器等の加熱手段を使用してもよい。
【0019】次に上記実施例の作動を、図3に示すフロ
ーチャートにより説明する。操作スイッチにより電子制
御装置20の電源がオンとなり、ガスバーナ10が作動
を開始すれば、CPU21は先ず各領域及びカウンタ等
の記憶値を0または所定の初期値にセットし、所定の短
時間毎に割込み信号が入力される都度、図3のフローチ
ャートによる制御動作を繰り返して実行する。
【0020】CPU21は先ずステップ100において
温度センサ15により検出された温度hを読み込み、ス
テップ101において各領域M0,M1,M2・・・Mm-1,Mm
に順次記憶させ、全ての領域に温度が記憶された後はそ
の中で最も先に記憶された温度を最後に読み込んだ温度
に順次更新する。これはステップ101に示すように、
領域Mm-1の記憶値を領域Mmに移し、領域Mm-2の記憶値を
領域Mm-1に移し、以下同様に記憶値を移して、領域M0
記憶値を領域M1に移し、最後に読み込んだ温度hを領域
M0に記憶させることにより行う。
【0021】続くステップ102において、最後に読み
込んだ温度hの記憶値M0を所定温度H0と比較し、M0がH0
未満であれば次に述べるステップ200〜209の動作
を行うことなく制御動作を一旦終了させ、次の割込み信
号をまって再びステップ100から制御動作を繰り返
す。この所定温度H0は、図8に示すように、通常の条件
下で沸騰した場合における容器16の底部16aの外面
温度HBに接近してはいるがそれよりも低くて沸騰が生じ
ることのない温度(例えば80℃)である。ステップ1
00においてM0<H0でなければ、CPU21は制御動作
をステップ200に進め、カウンタ値o及びpをそれぞ
れ0及び1にセットしてから制御動作をステップ201
に進める。
【0022】次いでCPU21はカウンタ値o及びpを
増大させながらステップ201〜205をm回繰り返
す。CPU21はステップ201において各領域M1〜Mm
の記憶値と領域M0の記憶値M0(=h)の差の絶対値Dを
順次演算し、ステップ202において、D<ΔH1すなわ
ちそのときの差が0を中心とする基準範囲±ΔH1内にあ
ればステップ203においてカウンタ値oに1を加えて
から、またD<ΔH1でなければそのまま、ステップ20
4に進んでカウンタ値pに1を加える。図4は沸騰付近
における温度センサ15の検出温度の変化を拡大して示
すものであるが、時点Tnにおいては時間範囲Anにおいて
所定の短時間間隔で温度センサ15により検出されたm
+1個の温度が各領域M0〜Mmに記憶されている。記憶さ
れた各温度M1〜Mmが時点Tnにおける検出温度M0を中心と
して基準範囲±ΔH1内にある場合に、制御動作は図3の
ステップ203を通ってカウンタ値oを増加させる。従
ってステップ205から206に移る際のカウンタ値o
の値は基準範囲±ΔH1内にある温度の数であり、これに
対しその時のカウンタ値pは領域M1〜Mmの全数すなわち
mである。
【0023】ステップ201〜205をm回繰り返した
後、CPU21は制御動作をステップ201に進めて比
率r=o/mを演算する。続くステップ207において
CPU21は比率rを予め設定された基準値Rと比較
し、r>Rであれば制御動作をステップ208に進めて
沸騰と判断し、r>Rでなければ制御動作をステップ2
09に進めて沸騰でないと判断して図3のフローチャー
トの制御動作を一旦終了する。図4に示すように、この
比率rは、m個の領域の記憶値が範囲Anのように検出温
度の上昇部分(沸騰前の状態)にかなりかかっている場
合には小であるが、次の割込み信号の際の範囲An+1、そ
の次の割込み信号の際の範囲An+2と進み、上昇部分にか
かる量が減少するにつれて、すなわち検出温度が全体と
して一定値となる部分(沸騰状態)に各領域に記憶され
た検出温度の範囲が移るにつれて増大するので、上記の
ようにして沸騰を判断することができる。
【0024】CPU21は所定の時間間隔毎に上記作動
を繰り返し、温度センサ15による検出温度が全体とし
て一定値に近づけば比率rが大きくなることにより沸騰
と判断する。この実施例において、制御動作を繰り返す
割込み時間間隔は例えば5秒、mは例えば24で、この
場合の時間範囲An,An+1等は2分間となる。またΔH1
例えば2℃、所定値Rは例えば80%(=0.8)であ
る。
【0025】上記実施例によれば、温度上昇の勾配を用
いないので検出温度の不規則な変動があっても短い時間
間隔で温度検出を行うことができ、これにより検出の遅
れを避けることができ、また多数の検出温度に基づく統
計的処理により沸騰か否かの判断を行っているので、検
出温度に不規則な変動があっても沸騰判断の精度を高め
ることができる。また差の値が基準範囲から外れる検出
値は除外されるので、異常値が沸騰か否かの判断に悪影
響を与えることもない。
【0026】またこの実施例によれば、通常の条件下で
沸騰した場合における容器16の底部16aの外面温度
HBに接近してはいるがそれよりも低くて沸騰が生じるこ
とのない所定温度H0以下では、ステップ200〜209
による沸騰の判断を行わないので、温度センサ15の温
度が高い状態で沸騰温度よりかなり低い温度の煮込み料
理の容器16を載せて加熱手段により加熱し、これによ
り温度センサ15の検出温度が一旦沸騰温度以下に低下
してから再び上昇するような場合などにおいて、この所
定温度H0以下で検出温度が一時的に平衡状態となって
も、誤って沸騰と判断することはない。
【0027】なお上記実施例では、ステップ201にお
いて各領域M1〜Mmの記憶値と領域M0の記憶値M0(最新の
記憶値)の差の絶対値Dを演算したが、最新の記憶値M0
の代わりにこの記憶値M0とその直前の少数の記憶値
(M1,M1及びM2等)の平均値を用いて各領域M1〜Mmの記
憶値との差を演算して実施してもよい。このようにすれ
ば最後の温度検出値が異常値であった場合でも判断に狂
いが生じる恐れはなくなる。このことは、以下に述べる
各変形実施例についても同様である。
【0028】また上記実施例では、絶対値Dの演算を全
ての領域の記憶値について行っているが、領域数を演算
回数よりも大として、最新の温度記憶値から所定数さか
のぼった時点までの記憶値についてのみ絶対値Dの演算
を行うようにして実施してもよい。あるいは、調理器の
作動開始から停止までの間において予想される温度の検
出回数以上の領域数を設け、領域の記憶値を更新するこ
となく、最新の温度記憶値から所定数さかのぼった時点
までの記憶値について絶対値Dの演算を行うようにして
実施してもよい。このことも、以下に述べる各変形実施
例ついて同様である。
【0029】次に、図5及び図6に示す変形実施例の説
明をする。この変形実施例は、温度センサ15により検
出された温度hを読み込んで各領域M0〜Mmに順次記憶さ
せるステップ100及び101、並びにM0がH0未満のと
きには沸騰の判断をスキップさせるステップ102は、
前述の実施例の図3に示すフローチャートと同じである
が、沸騰を判断するステップ210〜214が図3のフ
ローチャートのステップ200〜209と異なってい
る。
【0030】CPU21は所定の時間間隔毎に割込み信
号が入力される都度、前記実施例のステップ100〜1
02と同じ動作を行い、M0<H0であればそのまま制御動
作を終了させ、M0<H0でなければ制御動作をステップ2
10に進める。ステップ210においてCPU21はm
個の領域M1〜Mmに記憶された各記憶値M1〜Mmの平均値Mv
を演算し、ステップ211において平均値Mvと領域M0
記憶値M0(=h)の差の絶対値Dを演算する。次いでC
PU21はステップ212において絶対値Dと所定値Δ
H2を比較し、D<ΔH2すなわちMv−M0が0を中心とする
所定範囲±ΔH2内にあれば制御動作をステップ213に
進めて沸騰と判断し、そうでなければ制御動作をステッ
プ214に進めて沸騰でないと判断して図5のフローチ
ャートの制御動作を一旦終了する。図6に示すように、
平均値Mvは、範囲Anのように検出温度の上昇部分にかな
りかかっている場合には最新の検出温度の記憶値M0より
も小さいが、次の割込み信号の際の範囲An+1、その次の
割込み信号の際の範囲An+2と進み、上昇部分にかかる量
が減少するにつれて、すなわち検出温度が全体として一
定値となる部分に各領域に記憶された検出温度の範囲が
移るにつれて最新の検出温度の記憶値M0に近づくので、
上記のようにして沸騰を判断することができる。
【0031】CPU21は所定の時間間隔毎に上記作動
を繰り返し、温度センサ15による検出温度が全体とし
て一定値に近づけば平均値Mvが最新の検出温度M0に近づ
くことにより沸騰と判断する。この変形実施例におい
て、所定範囲±ΔH2は前記実施例の基準範囲±ΔH1より
も小さい値である。その他の各常数は上記実施例と同じ
である。
【0032】この変形実施例によれば、前記実施例と同
様温度上昇の勾配を用いないので短い時間間隔で温度検
出を行って検出の遅れを避けることができ、また異常値
を含む個々の検出温度における検出値の変動の影響は平
均値を演算することにより互いに相殺されるので沸騰判
断の精度を高めることができる。
【0033】次に、図7に示す異なる変形実施例の説明
をする。この変形実施例も、ステップ100〜102は
前述の実施例の図3に示すフローチャートと同じであ
り、沸騰を判断するステップ220〜229が図3のフ
ローチャートのステップ200〜209と異なってい
る。
【0034】CPU21は所定の時間間隔毎に、前記実
施例のステップ100〜102と同じ動作を行い、M0
H0であればそのまま制御動作を終了させ、M0<H0でなけ
れば制御動作をステップ220に進める。ステップ22
0においてCPU21はm個の領域M1〜Mmを領域数が同
じ3部分、M1〜Mm/3,Mm/3+1〜M2m/3,M2m/3+1〜Mmに分
割して、各部分毎に各領域に記憶された各記憶値M1〜M
m/3,Mm/3+1〜M2m/3,M2m/3+1〜Mmの平均値Mv1,Mv2,Mv3
を演算する。続くステップ221においてカウンタ値
o及びpをそれぞれ0及び1にセットしてから、CPU
21はカウンタ値o及びpを増大させながらステップ2
22〜226を3回繰り返す。CPU21はステップ2
22において各平均値Mv1,Mv2,Mv3 と領域M0の記憶値M0
の差の絶対値Dを順次演算し、ステップ223において
D<ΔH3であればステップ224においてカウンタ値o
に1を加えてから、またD<ΔH3でなければそのまま、
ステップ225に進んでカウンタ値pに1を加える。
【0035】ステップ22〜226を3回繰り返した
後、CPU21は制御動作をステップ227に進めてo
が2以上であれば制御動作をステップ228に進めて沸
騰と判断し、そうでなければ制御動作をステップ229
に進めて沸騰でないと判断して図7のフローチャートの
制御動作を停止する。各部分の平均値Mv1,Mv2,Mv3 と領
域M0の記憶値M0の差は、各部分が検出温度の上昇部分に
かかっていれば大であるが、検出温度が全体として一定
値となる部分にかかれば小となるので、上記のようにし
て沸騰を判断することができる。
【0036】この変形実施例の領域の分割数は上記のよ
うに3つに限らず任意であり、その場合には分割した各
部分の平均値のうち最新の検出温度との差が±ΔH3の範
囲内にあるものの比率が予め設定された基準値(例えば
60%)以上となったときに沸騰と判断するようにすれ
ばよい。ΔH3の値はΔH2と同程度またはそれより多少小
さいものとし、その他の各常数は上記各実施例と同じで
ある。この変形実施例によれば、前記変形実施例と同様
検出の遅れを避けることができ、また沸騰判断の精度を
高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による調理器における沸騰検出装置の
構成を示す図である。
【図2】 本発明を適用する調理器の一例を示す図であ
る。
【図3】 本発明による調理器における沸騰検出装置の
一実施例のフローチャートである。
【図4】 図3に示す実施例の作動の説明図である。
【図5】 変形実施例のフローチャートである。
【図6】 図5に示す変形実施例の作動の説明図であ
る。
【図7】 異なる変形実施例のフローチャートである。
【図8】 特殊な条件下における検出温度の変化状態を
示す図である。
【図9】 従来技術の一例の作動の説明図である。
【符号の説明】
1…読込み更新手段、2…記憶手段、3…比較演算手
段、10…加熱手段、15…温度センサ、16…容器、
16a…底部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 27/00 109

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調理品を収容する容器を加熱する加熱手
    段を備えてなる調理器において、 前記容器の底部外面に接してその温度を検出する温度セ
    ンサと、 前記検出した温度データを順次記憶する記憶手段と、 前記温度データのうち最新データから所定数だけさかの
    ぼった時点までの各温度データと、最新データあるいは
    これと直前の少数の温度データの平均値との差をそれぞ
    れ算出する温度差算出手段と、 前記算出されたそれぞれの温度差が基準範囲内にあるか
    否かを判断し、基準範囲内にある温度データの比率が予
    め設定された基準値以上となる場合に沸騰と判断する比
    較演算手段とを備えたことを特徴とする調理器における
    沸騰検出装置。
  2. 【請求項2】 調理品を収容する容器を加熱する加熱手
    段を備えてなる調理器において、 前記容器の底部外面に接してその温度を検出する温度セ
    ンサと、 前記検出した温度データを順次記憶する記憶手段と、 前記温度データのうち最新データから所定数だけさかの
    ぼった時点までの各温度データの平均値と、最新データ
    あるいはこれと直前の少数の温度データの平均値との差
    を算出する温度差算出手段と、 前記算出された温度差が所定範囲内にあるか否かを判断
    し、所定範囲内にある場合に沸騰と判断する比較演算手
    段とを備えたことを特徴とする調理器における沸騰検出
    装置。
  3. 【請求項3】 前記温度差算出手段は最新データから所
    定数だけさかのぼった時点までの各温度データを複数の
    グループに分けてそれぞれの平均値を演算すると共にこ
    の各平均値と最新データあるいはこれと直前の少数の温
    度データの平均値との差をそれぞれ算出し、 前記比較演算手段は前記算出されたそれぞれの温度差が
    基準範囲内にあるか否かを判断し、基準範囲内にある温
    度データの比率が予め設定された基準値以上となる場合
    に沸騰と判断する請求項2に記載の調理器における沸騰
    検出装置。
  4. 【請求項4】 前記比較演算手段は、最後に読み込んだ
    温度が通常の沸騰の場合における容器の底部の外面温度
    に接近してはいるが沸騰することのない所定温度を越え
    た後に前記各沸騰の判断を行うようにした請求項1、2
    または3に記載の調理器における沸騰検出装置。
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