JP3036791B2 - 核酸の検出法ならびにそれに用いる核酸検出容器 - Google Patents

核酸の検出法ならびにそれに用いる核酸検出容器

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 産業上の利用分野 本発明は核酸の検出法に関する。さらに詳しくは本発
明は、例えば遺伝子診断分野において、遠心操作によっ
て核酸を膜に固定し、ハイブリダイゼーション法によっ
てその膜に固定された核酸を検出する方法ならびにその
方法に用いる容器に関する。
従来の技術 核酸の特異的塩基配列を検出するためのハイブリダイ
ゼーション法としては、例えば担体に吸着された核酸と
溶液中の核酸とをハイブリダイズする固−液ハイブリダ
イゼーション法や、溶液中の核酸同士をハイブリダイズ
する液−液ハイブリダイゼーション法が知られている
(Anal.Biochem.169,1−25(1988))。
前者の典型的な例としてはサザンハイブリダイゼーシ
ョン法とドットハイブリダイゼーション法とがある。
サザンハイブリダイゼーション法とは、目的の遺伝子
を制限酵素で消化し、電気泳動によりそれらの断片をそ
の大きさに従って分離した後、膜に転写して検出する方
法である。この方法によれば、目的の遺伝子の存在のみ
ならず、そのまわりの制限酵素の切断部位の存否に関す
る情報も得られる。ただし、この方法は非常に煩雑であ
る。
一方、ドットハイブリダイゼーション法は、何らかの
方法によって核酸を精製あるいは粗精製し、これを直接
膜に固定してハイブリダイゼーションを行う方法であ
る。サザンハイブリダイゼーション法と比較すると非常
に簡易である。ただし、得られる情報は目的の遺伝子の
存否のみである。これら膜を利用するハイブリダイゼー
ション法はナイロンバックあるいはそれにかわる容器中
で核酸プローブとハイブリダイズし、過剰の核酸プロー
ブを洗浄で除いた後に、標識がアイソトープの場合はフ
ィルムに感光するか、あるいは放射活性を測定すること
により目的の遺伝子を検出する。また標識が非放射性の
場合(即ち、アイソトープでない場合)は、それぞれの
標識方法に応じた方法に従って発色あるいは発光等の反
応を行い、目的の遺伝子を検出する。
上記方法のうちドットハイブリダイゼーション法は比
較的操作が簡便であり、多数の検体を処理する場合には
有効な手段と言える。しかしながら、核酸の検出を行う
場合、検体数が少ないことも多々あり、そのような時に
もドットブロット機器を用意するのは不便である。ま
た、ドットブロット機器は多数の検体用に作られている
こともあり、経済的でない。
〔発明の概要〕
上記の課題は、本発明による遠心操作を利用した核酸
の検出法ならびにそれに用いる容器により解決される。
すなわち本発明による核酸の検出法は、下記の工程
(a)〜(e)からなるものである。
(a) 遠心操作用の容器であって、該容器の内部に、
目的核酸を固定化可能な膜が、該容器を膜の上側と下側
の二つの空間に区分するように着脱自在に配置されてな
る容器を用意する工程。
(b) 前記容器の遠心方向内側の部屋に検体溶液を置
き、遠心操作を行うことによって検体中の核酸を該膜上
に固定化する工程。
(c) 目的核酸とハイブリダイズ可能な標識化プロー
ブを、固定化された膜上の核酸と、ハイブリダイゼーシ
ョン反応させる工程。
(d) 反応終了後、核酸の固定化された膜から未反応
の標識化プローブを除去する工程。
(e) 標識化プローブの官能基を利用する検出操作に
付して、目的核酸の有無を検知する工程。
また本発明による核酸検出容器とは、遠心操作用の容
器であって、該容器の内部に、目的核酸を固定化可能な
膜が、該容器を膜の上側と下側の二つの空間に区分する
ように着脱自在に配置されてなるものである。
効果 本発明による核酸の検出法ならびに容器は、遠心機を
利用することにより、高価な装置を必要としないこと、
処理操作が簡便であること、ならびに、少数の検体であ
っても効率よく処理できること等より、例えば、遺伝子
診断分野において多大な貢献をなすものである。
〔発明の具体的説明〕
核酸 本発明でいう検出すべき核酸すなわち目的核酸とは、
検出しようとする塩基配列を含むものであって、DNA、R
NAいずれであってもよい。本発明を適用しうるこのよう
な核酸は、大腸菌、ビールスおよび高等動植物などあら
ゆる生命体から調製することができる。また、上記核酸
は、本検出法に用いる場合、精製されていても、されて
いなくてもよい。
核酸の検出法 本発明による核酸の検出法は、前記した工程(a)〜
(e)から成るものである。
工程(a) 本工程で用意される核酸検出容器は、遠心操作用の容
器であって、該容器の内部に、目的核酸を固定化可能な
膜が、該容器を膜の上側と下側の二つの空間に区分する
ように着脱自在に配置されてなるものである。
通常1個の容器で1検体の検出測定を行うことができ
る。この容器の詳細および好ましい実施例については以
下に説明する。
核酸検出容器 本発明による核酸検出容器において、容器を膜の上側
と下側の二つの空間に区分するとは、すなわち、容器
が、膜によって、開口部すなわち膜の上側と、底部側す
なわち膜の下側の二つの空間に分けられることを意味す
る。膜がこのように配置された結果、膜の上側の空間に
おかれた溶液は、遠心操作を行うことによって膜を透過
して、膜の下側の空間に移動することになる。
この膜は、着脱自在であることから、脱着して該膜の
表裏を反転することも可能である。
膜の配置の方法は、したがって、膜の上側の空間に置
かれた溶液が、遠心操作によって膜を透過して、膜の下
側の空間に移動するような構成であれば限定されない。
例えば、遠心操作用の容器の内側に小孔が有する仕切り
板を設け、その板上に膜を乗せて容器を区分する方法、
またその様な仕切り板を容器とは別の膜支持体に設け、
その支持体を遠心容器に挿入して用いる方法などが挙げ
られる。
膜の素材としては、目的核酸を固定化でき、かつ、標
識化DNAプローブの検出に影響を与えないものであり、
また、使用する溶媒等により影響されないものであれば
特に限定はされない。例えば、ニトロセルロースフィル
ター、ナイロンメンブレンフィルター、その他類似の高
分子膜を用いることができる。
また、膜以外の部分については、標識化プローブの検
出に影響を与えないものであって、目的核酸が吸着され
にくく、かつ使用溶媒等により浸食されないものであれ
ば、その材質に制限はない。好ましい素材としては、例
えばガラス、ポリプロピレン、ポリスチレン等がある。
以上示した核酸検出用容器は、いわゆる遠心機に設置
できるものであれば、任意の形状であってもよいこと
は、いうまでもない。
工程(b) 本工程は、前記工程(a)で用意した容器の膜上に、
検体中の核酸を、遠心操作により固定化する工程であ
る。
まず検体溶液を容器内の上側の空間に置く。遠心操作
を行うことにより、当該検体溶液は該膜を通過する。そ
の際、検体中の核酸は該膜に固定化される。本発明にお
いて、核酸の固定化とは、膜上に核酸が濃縮され、非特
異的あるいは特異的に吸着されており容易に脱離できな
い状態をいうものとする。
なお、検体溶液の量は、遠心操作を行った後に、膜を
通過した液が、膜によって分割された容器の遠心方向
下側の空間に全て保持される程度であることが好まし
い。
核酸の種類及び膜の材質の組み合せによっては、検体
中の核酸の変性操作が必要となる場合もあるが、かかる
変性操作は従来公知の方法によって行えばよい。
また、本工程で、検体中の核酸を遠心操作により膜上
に固定化する場合、検体をあらかじめアルカリ性にする
ことにより、膜への吸着効率を高めることができる。場
合によっては核酸を膜部分に濃縮吸着させた後、光照射
するか加熱真空乾燥することにより膜への固定をより確
実にすることができる。
工程(c) 本工程は、目的核酸と、いわゆる標識化プローブとを
ハイブリダイゼーション反応させる工程である。
本工程で使用する目的核酸とハイブリダイズ可能な標
識化プローブとは、検出対象の塩基配列、すなわち標的
配列、と相補的な塩基配列を一部に有するポリヌクレオ
チドであり、その構成塩基配列部分が、直接あるいは間
接的に少くとも1個の標識物質で修飾されたものであ
る。このような標識化プローブには、標的配列と相補助
な塩基配列を部分的に含む一次プローブと、標的配列と
相補的な塩基配列以外の該一部プローブの部分とハイブ
リダイズする程度に相補的な塩基配列を含み、かつ構成
塩基配列部分が直接あるいは間接的に少くとも1個の標
識物質で修飾された二次プローブとからなる検出用プロ
ーブ(特開平1−63398号公報参照)も含まれる。ここ
で標識物質とは、ハイブリダイゼーション操作後にこの
物質を検出し得るものであるならば、放射性、非放射性
を問わない。取扱いの容易性、保存性、廃棄処理等か
ら、また本発明の効果を最もよく享有するものとして、
非放射性の標識物質が好ましい。
非放射性の標識物質としては、例えばビオチン、2,4
−ジニトロフェニル基、ジゴキシゲニン等のハプテン、
フルオレセインおよびその誘導体〔例えば、フルオレセ
インイソチオシアネート(FITC)等〕、ローダミンおよ
びその誘導体〔例えば、テトラメチルローダミンイソチ
オシネート(TRITC)、テキサスレッド等〕、4−フル
オロ−7−ニトロベンゾフラン(NBDF)およびダンシル
などの螢光物質あるいはアクリジン等の化学発光物質が
あり、いずれも公知手段(特開昭59−93098号、特開昭5
9−93099号各公報参照)により、標識化を行うことがで
きる。
また標識として酵素を用いる場合、例えば西洋ワサビ
パーオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−D−
ガラクトシダーゼ等を利用することもできる。
本工程におけるハイブリダイゼーション反応は、好ま
しくは、標識化プローブを含む溶液を、容器の遠心方向
内側の部屋に置くことによって行なわれる。また、目的
核酸を固定化した膜を容器から取り出して、標識化プロ
ーブとハイブリダイゼーション反応させることも可能で
ある。ハイブリダイゼーション反応の条件は、目的核酸
と使用する標識化プローブの種類によって適宜選択され
てよい。反応促進剤を添加することも有利であろう。
工程(d) 本工程は、工程(c)におけるハイブリダイゼーショ
ン反応終了後、核酸の固定化された膜から未反応の標識
化プローブを除去する工程である。その操作は例えば次
のように行われる。洗浄液を、容器の遠心方向内側の部
屋に置き、振とうした後、洗浄液を直接廃棄するか、ス
ポイトあるいはアスピレーター等で吸引して除くことに
より、未反応の標識化プローブを除去することができ
る。更に洗浄液を除いた後、該膜を脱着して、目的核酸
の固定化された面が遠心方向外向きになるように反転し
て容器内に設置し、そして遠心操作を行うことも、洗浄
液を十分に除去する観点から好ましい。これらの洗浄操
作を1回〜数回行うことにより、未反応の標識化プロー
ブを除くことができる。
また、目的核酸を固定化した膜を容器から取り出して
ハイブリダイゼーション反応させた場合も、前記したよ
うな洗浄操作に付すことが有利である。
なお、前記した工程(b)、場合によって更に工程
(d)において、遠心操作を行った結果、容器の遠心方
向外側の部屋には、液が保持されることとなる。これ
らの液は、工程(b)、(c)または(d)のいずれ
かの工程が終了した後、除去されるのが好ましい。すな
わち、工程(b)、(c)または(d)のいずれかの工
程が終了した後、膜を脱離して、容器内の液を廃棄
し、再び該膜を装着すればよい。好ましくは、この液
の除去は、工程(b)が終了した後行われる。
工程(e) 本工程は、標識化プローブの官能基を利用して目的核
酸の有無を検知する工程である。
本工程で、標識化プローブの官能基を利用して目的核
酸の有無を検知するとは、標識物質がアイソトープであ
る場合にはシンチレーターを用いて酵素、蛍光、あるい
は発光物質である場合にはそれぞれに応じた既知の測定
法で測定することをいう。また、一度に複数の目的核酸
を検出する場合には、それぞれの標識物質に対応する測
定を同一試料を用いて行うことができる(たとえばそれ
ぞれの標識物質が蛍光特性の異なる蛍光物質で標識され
ている場合、それぞれの螢光物質に合った励起波長と蛍
光波長を選べば良い)。
なお、本検出工程は膜部分を取り出して行っても、ま
た、膜部分を取り出すことなく容器ごと検出操作に付す
こともできる。
〔実施例〕
実施例1 核酸検出容器(その1) 本発明による核酸検出容器の実施例を、第1図を基に
以下説明する。
内径1cm、外径1.2cm、全長4cm(口部から3cmまでは円
柱状で、そこから底部にかけては円すい状を呈してい
る)のフタ付ポリプロピレン製の遠心用容器1を用意し
た。
次に内径0.79cm、外径0.99cm、全長2.9cmのポリプロ
ピレン製の円柱状の筒であって、中間部に膜部分を支え
るため多数の小孔を有する境界面3が設けてあり、更に
両端に本体を掴むための突起部分4が設けてある膜固定
部2を用意した。膜固定部2の一方の境界面に直径0.79
cmの円形状のニトロセルロース膜5を置き、核酸検出容
器とした。膜固定部2は、上下どちらの面からでも遠心
容器1に脱着可能な構造になっている。
実施例2 核酸検出容器(その2) 本発明による更なる核酸検出容器の別の実施例を、第
2図を基に以下説明する。
内径1cm、外径1.2cm、全長1.5cm(口部から0.5cmまで
は円柱状で、そこから底部にかけては円すい状を呈して
いる)のポリプロピレン製の遠心用容器1′と内径1c
m、外径1.2cm、全長2.5cmのポリプロピレン製の筒であ
って、膜部分を支えるために中間部に多数の小孔を有す
る境界面3が設けてある膜固定部2′を用意した。遠心
用容器1′の口部と膜固定部2′の両口部とは連結でき
るように1′の口部には雄ネジ部分4aが、膜固定部2′
の両口部には雌ネジ部分4bが設けられている。さらに直
径1cmのニトロセルロース膜5′を膜固定部2′の片面
に固定化して、核酸検出容器とした。以上示した容器は
膜固定部2′を上下どちらの面でも遠心用容器1′に脱
着可能な構造になっている。
実施例3 1.本発明による核酸検出法と従来法(吸引法)の膜への
固定化効率の比較 プラスミドpUC18を制限酵素BamH 1で切断して直鎖状
とし、〔α−32P〕dCTPとDNAポリメラーゼ(クレナウフ
ラグメント)を用いて標識した。この標識DNAの一定量
を0.3M NaOH溶液とし、DNAサンプルとした。
第1図に示した容器に、先のDNA溶液を加え、卓上遠
心機(クボタKM−15200)で5000rpmの回転数で5分間遠
心した。遠心後、膜を装着した部分と3液の放射活性を
測定した。
従来法としてはミリポア社のろ過ユニットにアマシャ
ム社製のHybond N+(商標)を装着して吸引によりDNAを
膜に吸着させ、膜に残留した放射活性と、ろ液の放射活
性を測定した。
上記いづれの場合も核酸溶液は総放射活性3700cpm
で、100μlの溶液を使用した。結果は表1に示す通り
である。この結果より、遠心操作によってDNAが、容器
中の膜にほぼ定量的に吸着されることが明らかとなっ
た。
2.膜表面の電荷とブロッティング効率 第1図に示した膜部分に関して、膜表面が電気的に中
性のもの(HybondN)とプラスの電荷を帯びたもの(Hyb
ondN+)の遠心によるDNAの吸着効率の違いを検討した。
核酸試料は前記1と同様のもので、総放射活性4700cpm
で100μlの溶液を使用した。結果は表2に示す通りで
ある。
この結果、遠心操作によるDNAの膜への吸着は、正の
電荷を帯びた膜の方がより効率的であることが明らかと
なった。
3.遠心ブロッティングによるヒトB型肝炎ウィルス遺伝
子の検出。
ヒトB型肝炎ウィルスの遺伝子断片(3200塩基対:100
pg、50pg、10pg、0pg)を0.5M NaOH(100μl)に溶解
し、第2図に示す容器を用いて、卓上遠心機(クボタKM
−15200)によって5000rpmで5分間遠心を行い、核酸の
膜への固定化を行った。遠心後、水(100μl)で2回
遠心して洗浄した。膜を装着した部分を遠心チューブか
らはずし、風乾した。このようにして調製した膜に吸着
されたヒトB型肝炎ウィルス遺伝子を、ユニバーサルプ
ローブシステム(特開平1−63398号)を用いて検出し
た。
まず、上記膜を含む容器にプレハイブリダイゼーショ
ン溶液(5×SSPE、5×Denhardt's液、0.5%SDS、200
μg/ml変性サケDNA:500μl)を加え、42℃で1時間放
置した。次に、一次プローブ〔ヒトB型肝炎遺伝子を挿
入したプラスミドPUCf1(ファルマシア製)から得られ
た一本鎖DNA:100ng〕を加え、42℃で14時間放置した。
ハイブリダイゼーション溶液を除き、ビオチン標識した
二次プローブ(特開平1−63398号)を含むハイブリダ
イゼーション溶液を加え(500μl、二次プローブ:100n
g,5×SSPE、5×Denhardt's液、0.5%SDS、200μg/ml変
性サケDNA)、42℃で4時間保温した。次に、ハイブリ
ダイゼーション溶液を遠心操作で完全に除き、洗浄液1
(2×SSC、0.1%SDS)を用いて室温で5分間、計2回
洗浄した。さらに洗浄液2(0.2×SSC、0.1%SDS)を用
いて42℃で5分間、計2回洗浄した。これらの洗浄操作
においても、膜を装着した容器を逆向きにして遠心チュ
ーブにセットし、遠心操作により洗浄液をほぼ完全に除
いた。次に、ブロッキング試薬(500μl:ベーリンガー
社製)を加え、30分間室温で放置し液を除いた。その後
BRL社のBLuGene(商標)を用いてBRL社のプロトコール
に従い、上記容器中でのビオチン標識プローブの検出を
行った。その結果、ヒトB型肝炎ウィルス遺伝子断片10
0pg、50pg、10pgを添加した場合は容器に装着した膜部
分が青紫色に着色したが、遺伝子断片を添加しなかった
場合は着色しなかった。以上により、遠心ブロッティン
グ操作によりヒトB型肝炎ウィルス遺伝子が検出できる
ことが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明の一実施例である核酸検
出用容器を示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭62−48449(JP,U) 「DNA診断」日本臨床47巻1989年増 刊号、日本臨床社、p.147−148、1989 年 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12Q 1/00 - 1/70 C12N 15/00 - 15/90 C12M 1/00 - 1/14 G01N 33/48 - 33/98 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の工程(a)〜(e)からなることを
    特徴とする、核酸の検出法。 (a) 遠心操作用の容器であって、該容器の内部に、
    目的核酸を固定可能な膜が、該容器を膜の上側と下側の
    二つの空間に区分するように着脱自在に配置されてなる
    容器を用意する工程。 (b) 前記容器の遠心方向内側の部屋に検体溶液を置
    き、遠心操作を行うことによって検体中の核酸を該膜上
    に固定化する工程。 (c) 目的核酸とハイブリダイズ可能な標識化プロー
    ブを、固定化された膜上の核酸と、ハイブリダイゼーシ
    ョン反応させる工程。 (d) 反応終了後、核酸の固定化された膜から未反応
    の標識化プローブを除去する工程。 (e) 標識化プローブの官能基を利用する検出操作に
    付して、目的核酸の有無を検知する工程。
  2. 【請求項2】遠心操作用の容器であって、該容器の内部
    に、目的核酸を固定化可能な膜が、該容器を膜の上側と
    下側の二つの空間に区分するように着脱自在に配置され
    てなる容器。
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ATE487539T1 (de) * 2000-03-22 2010-11-15 Dewalch Technologies Inc Verfahren und gerät zur verarbeitung von substanzen in einem einzigen behälter

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「DNA診断」日本臨床47巻1989年増刊号、日本臨床社、p.147−148、1989年

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