JP3036725B2 - 自然環境の再生方法 - Google Patents

自然環境の再生方法

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JP3036725B2 JP6221130A JP22113094A JP3036725B2 JP 3036725 B2 JP3036725 B2 JP 3036725B2 JP 6221130 A JP6221130 A JP 6221130A JP 22113094 A JP22113094 A JP 22113094A JP 3036725 B2 JP3036725 B2 JP 3036725B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、裸地等に自然樹林の環
境を再生するための吹付けによる工法及びこの工法にお
いて使用する肥料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の播種による緑化工法は、外来草本
や肥料木草を主体とする群落の造成を目的とするものが
一般的であった。草本群落の造成後の極相構成種を含む
常緑広葉樹や落葉広葉樹の生育による本来の自然環境の
再生については、周辺からの自然浸入を期待するのみで
あった。
【0003】緑化の施工当初から、極相構成種を含む木
本植物を導入しようとする場合には、法面等の裸地に植
穴を掘削し、土壌改良などの処置を施した後、極相構成
種を含む常緑広葉樹や落葉広葉樹を植栽することによっ
て自然環境の再生を期待する方法が採られてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、法面等の裸
地は、切土法面である場合や岩盤掘削ズリ等を用いた盛
土法面である場合が多く、これらの場合は、通常、地山
に肥料養分がほとんど含有されていない。しかしなが
ら、極相構成種を含む常緑広葉樹や落葉広葉樹は、肥料
要求度が非常に高い。従って、これらの樹木を導入する
ためには、土壌を主材料とする生育基盤材を用いた緑化
工法(客土)を施し、さらに施工後にも追肥、追播、手
直し等の維持管理を行わなければ、自然環境を再生する
ことは困難であった。
【0005】前述のように、法面等の裸地に対する緑化
工法としては、通常は外来草本や肥料木草を用いた緑化
を先ず行い、周辺植生の自然浸入を待って自然環境の再
生を期待する手法が採られることから、周辺の植生と調
和する極相構成種を含む植物群落が、緑化工により造成
された植物群落に替わることによって自然環境の再生が
実現されるまでには、相当に長い年月が必要であった。
【0006】また、ただ単に周辺植生の自然浸入を期待
するという手法では、場合によっては植生遷移の退行が
起きることもあり、かえって自然環境を破壊してしまう
こともあり得た。よって、従来の一般的な緑化工で自然
環境の再生を実現するには、立地条件や気象条件等の外
部要因に左右されることが多く、確実性に乏しいもので
あった。
【0007】また、播種により極相構成種を含む常緑広
葉樹や落葉広葉樹を導入しようとする場合については、
これらの生育が非常に緩慢であることから、緑化工の際
に造成する生育基盤材の耐浸食性が低いと緑化の完成以
前に降雨水や流下水等の影響で生育基盤材が流失してし
まい、その結果植物の発芽・成立が困難となる。しか
も、木本植物の導入を目的とする緑化工の場合は、浸食
防止剤として比較的効果の低い合成樹脂を用いたり、土
壌を主材料とする生育基盤材を用いたりすることがこと
が多い。よって、緑化完成以前の基盤材の流失を防ぐた
めには先ず法面を早期に外来草本や肥料木草により前面
被覆して浸食を防止することが必要となる。このために
は、多量の外来草本や肥料木草を用いなければならず、
このことが、外来草本や肥料木草より生育が遅く被圧等
の影響を受けやすい極相構成種を含む常緑広葉樹や落葉
広葉樹の生育をかえって妨げてしまうという矛盾を生じ
ていた。このように、極相構成種を含む常緑広葉樹や落
葉広葉樹を播種により導入することで自然環境を再生す
ることは非常に困難であった。
【0008】さらに、植栽によって極相構成種を含む常
緑広葉樹や落葉広葉樹を導入する場合については、法面
等の裸地へ植穴を掘削する必要があることから、傾斜地
では地山への浸透水を増加させることとなり斜面を不安
定化して崩壊を助長する等の危険性があった。また、施
工後は、枯損時の補植や追肥、密度調整のための間伐、
除伐等の定期的な維持管理が必要であり、自然環境を再
生する方法としてはかなり手間と経費を必要とするもの
であった。また、この植栽により造成された森林は、い
わば人工林であるため根茎の発達が悪く、台風などによ
って倒れたり地盤の表層崩壊を引き起こしたりすること
が頻繁に発生する。その他の病気や虫害等諸害に対する
抵抗力も弱いこともあり、安全性の面においても問題を
有している。
【0009】育成基盤材中に配合する肥料についても、
従来の外来草本用の被覆複合肥料では材料の混合・圧送
時の被覆の破損によって肥料分が過剰に溶出するため外
来草本が過剰に生育し、その結果、被圧に弱い木本植物
は成長が阻害されてしまう。
【0010】本発明の目的は、吹付けによる緑化工法を
利用して、法面を含む裸地等に極相構成種を含む常緑広
葉樹や落葉広葉樹の樹林を復元するための工法を提供す
ることである。さらに本発明の目的は、前記工法におい
て植生基材の流失を防ぐための方法を提供することであ
る。さらに本発明の目的は、草本植物と木本植物の混播
において双方の生育バランスを最適に維持するための肥
料を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成を提供する。 (1)播種により極相構成種を含む常緑広葉樹林又は紅
葉する樹木を含む落葉広葉樹林を復元するための工法に
おいて、有機質資材を主材料とする生育基盤材に対し
て、2cm厚の前記生育基盤材1m当たり50乃至1
00粒の有効種子の播種粒数であるイネ科外来草本植物
と、常緑広葉樹又は落葉広葉樹とを混播するべく配合
し、さらに、窒素とリンとカリウムとを6対36対6の
比で含有する緩効性肥料を4乃至7kg/m、セメン
トを60乃至80kg/m、及びpH緩衝材を1.4
kg/m混合することにより草本植物と木本植物とを
含む植生基材を形成し、前記植生基材を吹付けにより裸
地に適用することによって、林床の草本植生と木本植生
とからなる複合群落を造成する。
【0012】(2)播種により極相構成種を含む常緑広
葉樹林又は紅葉する樹木を含む落葉広葉樹林を復元する
ための工法において、有機質資材を主材料とする生育基
盤材に対して、2cm厚の生育基盤材1m当たり10
00乃至2000粒の有効種子の播種粒数であるイネ科
在来草本植物と、常緑広葉樹又は落葉広葉樹とを混播す
るべく配合し、さらに、窒素とリンとカリウムとを6対
36対6の比で含有する緩効性肥料を4乃至7kg/m
、セメントを60乃至80kg/m、及びpH緩衝
材を1.4kg/m混合することにより草本植物と木
本植物とを含む植生基材を形成し、前記植生基材を吹付
けにより裸地に適用することによって、林床の草本植生
と木本植生とからなる複合群落を造成する。
【0013】(3)播種により極相構成種を含む常緑広
葉樹林又は紅葉する樹木を含む落葉広葉樹林を復元する
ための工法において、有機質資材を主材料とする生育基
盤材に対して、2cm厚の生育基盤材1m当たり50
乃至100粒の有効種子の播種粒数であるイネ科外来草
本植物と、2cm厚の生育基盤材1m当たり1000
乃至2000粒の有効種子の播種粒数であるイネ科在来
草本植物と、常緑広葉樹又は落葉広葉樹とを混播するべ
く配合し、さらに、窒素とリンとカリウムとを6対36
対6の比で含有する緩効性肥料を4乃至7kg/m
セメントを60乃至80kg/m、及びpH緩衝材を
1.4kg/m混合することにより草本植物と木本植
物とを含む植生基材を形成し、前記植生基材を吹付けに
より裸地に適用することによって、林床の草本植生と木
本植生とからなる複合群落を造成する。
【0014】
【作用】上記(1)乃至(3)の工法では、有機質資材
を主材料とする生育基盤材に対して、外来及び/又は在
来の草本植物の有効種子の播種粒数と木本植物とを配合
する場合に、草本植物の混播粒数を通常の緑化工よりも
少量とすることで草本植物の成立数を少なくし、さらに
緩効性肥料の特定成分の比及び量を適正に定めて混合す
ることで緩効性肥料の溶出量が長期間に亘って低レベル
で維持されるので、草本植物の過剰な生育が抑えられ
る。その結果、復元すべき木本植物の生育が草本植物に
よる被圧で阻害されることなくその生育が促進される。
【0015】さらに上記工法では、侵食防止材として効
果の高いドセメントを生育基盤材に混合することによ
り、生育抑制された草本植物による侵食防止効果が期待
できなくとも生育基盤材が流失されることなく安定に維
持できる。特に法面等において有効である。また、pH
緩衝材を混合することにより、セメントによる植物への
アルカリ害が軽減される。
【0016】
【実施例】以下に、本発明による極相構成種を含む常緑
広葉樹林又は落葉広葉樹林の復元方法において用いる生
育基盤材の配合の実施例を2例示す。各成分の量は生育
基盤材1m3当たりの量である。
【0017】実施例1:傾斜地での適用例 ピートモス 1000リットル バーク堆肥系資材 1000リットル 普通ポルトランドセメント 60kg pH緩衝剤 1.4kg 緩効性肥料(N:P:K=6:36:6) 4kg
【0018】実施例2:平坦地での適用例 有機質肥土系資材 1600リットル 繊維質ファイバー 40kg 高分子系樹脂 4kg 緩効性肥料(N:P:K=6:36:6) 7kg
【0019】上記の実施例1は、傾斜地での適用例であ
るが、法面についても同様に適用可能である。傾斜地等
では特に流失しやすいため浸食防止が重要であるが、本
発明では、最終的には木本の育成を目的としているため
初期の草本植物の過剰な生育を抑える必要があり、従っ
て草本植物による浸食防止を期待することができない。
よって耐浸食性を長期間に亘って得られる普通ポルトラ
ンドセメントを60乃至80kg/m3混合することが
好ましい。このセメントは、土木建築用に用いられる一
般的なものである。
【0020】また、ここでセメントを使用することによ
る植物への影響(アルカリ害)を軽減するためにpH緩
衝材として過燐酸石灰を1.4kg/m3配合してい
る。上記の実施例2では、平坦地での適用例を示してい
る。平坦地では浸食防止をそれほど考慮する必要がない
ため、セメントよりも浸食防止材としての効果が劣る高
分子系樹脂を混合している。
【0021】次に、種子配合についての実施例を4例示
す。以下の例における数値は2cm厚の生育基盤材1m
2当たりの有効種子粒数を示す。
【0022】実施例3:常緑広葉樹林の再生(1) シラカシ 2粒 サザンカ 10粒 ヤブツバキ 3粒 ヤブモミジ 10粒 ヤマハゼ 10粒 ヤマハギ 300粒 コマツナギ 100粒 K31F 50粒
【0023】実施例4:常緑広葉樹林の再生(2) ヤブツバキ 3粒 サザンカ 3粒 ネズミモチ 40粒 ヤシャブシ 2000粒 ヤマハギ 300粒 コマツナギ 100粒 ススキ 2000粒 K31F 50粒
【0024】実施例5:落葉広葉樹林の再生(1) イタヤカエデ 50粒 ナナカマド 100粒 ヤマハンノキ 1000粒 ヒメヤシャブシ 1000粒 ヤマハギ 500粒 コマツナギ 500粒 メドハギ 500粒 ススキ 1000粒
【0025】実施例6:落葉広葉樹林の再生(2) ヤマモミジ 200粒 ナナカマド 200粒 コマツナギ 300粒 アキグミ 200粒 ススキ 2000粒
【0026】木本植物と混播する草本植物として、実施
例3ではイネ科外来草本であるK31F(ケンタッキー
31フェスク)を、実施例4では外来草本であるK31
Fとイネ科在来草本であるススキを、実施例5及び実施
例6ではイネ科在来草本のみを用いた。
【0027】次に、外来草本及び在来草本のみをそれぞ
れ混播した場合における、本発明による自然環境復元工
法の結果を示す。
【0028】 結果例1:外来草本混播量と緑化工の成功率 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 外来草本有効種子の 0 50 100 200 300 500 播種粒数(粒) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 常緑広葉樹群落(%) 100 100 100 70 30 0 落葉広葉樹群落(%) 100 100 95 40 5 0 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0029】 結果例2:在来草本混播量と緑化工の成功率 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 在来草本有効種子の 0 500 1000 2000 3000 5000 播種粒数(粒) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 常緑広葉樹群落(%) 100 100 100 100 80 40 落葉広葉樹群落(%) 100 100 100 90 60 20 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0030】上記において、緑化工の成功率とは、施工
より3乃至5年経過後において木本群落が草本群落によ
り阻害されることなく順調に生育し、複合群落を形成し
ている度合いから判断したものである。施工結果は、施
工された環境により条件が異なるために実際にはある程
度幅がある。
【0031】上記実施例に示すように、有効種子粒数は
2cm厚の生育基盤材1m2あたり、外来草本では50
乃至100粒、在来草本では1000乃至2000粒が
好ましい。このレベルは、従来の草本植物の造成のみを
目的とする緑化工におけるレベルよりも低いレベルとな
っている。また、外来草本と在来草本を混播した場合
は、在来草本のみを用いた場合よりも有効であるという
結果も得られた。
【0032】次に、本発明のような木本植物と草本植物
の混播を用いた緑化工法において用いる生育基盤材の緩
効性肥料としては、少なくとも2乃至8重量%の窒素
と、該窒素の5倍以上のリンとを少なくとも含有するも
のが好ましい。このような配合とすることにより草本植
物の木本植物の生育バランスを長期に亘って適正に保持
することができる。従来の肥料では施工後の短期間に肥
料分が過剰に溶出するために、草本植物のみが過剰に生
育して草丈が伸び、その結果、木本植物が被圧されて生
育を阻害されてしまい、自然環境復元の目的は達せられ
なくなる。
【0033】図1のグラフは、外来草本と木本植物との
混播において、従来の肥料と本発明による緩効性肥料と
をそれぞれ用いた場合の外来草本の草丈の経過を示した
ものである。本発明による緩効性肥料を用いると、外来
草本の草丈が、従来肥料を用いた場合の3分の1に抑制
されている。これによって木本植物が被圧される危険性
が大きく軽減される。
【0034】本発明による緩効性肥料の配合の一実施例
を次に示す。 窒 素: 6% リン酸: 36% カリウム: 6% マグネシウム: 18%
【0035】図2は、上記の実施例における緩効性肥料
の各成分の溶出率の経過を示したものである。溶出温度
は25℃、溶媒はイオン交換水を使用している。これに
よると、各成分の溶出が非常にゆっくりしており、効果
の持続性が長期に亘っていることがわかる。
【0036】
【発明の効果】本発明では、草本植物と木本植物の混播
による自然樹林の復元を目的とする工法において、草本
植物の有効種子の播種粒数を適正に設定したので、木本
植物の生育が草本植物の過剰な生育により妨げられるこ
となく促進される。従って、草本植物と木本植物が共存
して、林床の草本植生と木本植生とからなる複合群落が
早期に造成されることになる。その結果、従来の周辺植
生の自然浸入を期待するのみであった方法に比べて、著
しく自然環境の再生期間が短縮される。
【0037】また、本発明では浸食防止材としてセメン
トを用いたので、法面等においても植生基材が流失する
ことなく、自然環境再生のための工法を適用し、目的を
達成することができる。また、本発明による生育基盤材
に混合する肥料としては、前述のような配合条件を有す
る緩効性肥料であるので、長期に亘って草本植物と木本
植物の生育バランスを維持することができ自然環境再生
の成功率を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】外来草本と木本植物との混播において、従来の
肥料と本発明による緩効性肥料とをそれぞれ用いた場合
の外来草本の草丈の経過を示したグラフである。
【図2】本発明による緩効性肥料の各成分の溶出率の経
過を示したグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田寛 東京都港区新橋5丁目8番1号 東興建 設株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−163730(JP,A) 特開 昭58−183015(JP,A) 特開 昭58−162214(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 播種により極相構成種を含む常緑広葉樹
    林又は紅葉する樹木を含む落葉広葉樹林を復元するため
    の工法において、 有機質資材を主材料とする生育基盤材に対して、2cm
    厚の前記生育基盤材1m当たり50乃至100粒の有
    効種子の播種粒数であるイネ科外来草本植物と、常緑広
    葉樹又は落葉広葉樹とを混播するべく配合し、さらに、
    窒素とリンとカリウムとを6対36対6の比で含有する
    緩効性肥料を4乃至7kg/m、セメントを60乃至
    80kg/m、及びpH緩衝材を1.4kg/m
    合することにより草本植物と木本植物とを含む植生基材
    を形成し、 前記植生基材を吹付けにより裸地に適用することによっ
    て、林床の草本植生と木本植生とからなる複合群落を造
    成することを特徴とする極相構成種を含む常緑広葉樹林
    又は落葉広葉樹林を復元するための工法。
  2. 【請求項2】 播種により極相構成種を含む常緑広葉樹
    林又は紅葉する樹木を含む落葉広葉樹林を復元するため
    の工法において、 有機質資材を主材料とする生育基盤材に対して、2cm
    厚の生育基盤材1m当たり1000乃至2000粒の
    有効種子の播種粒数であるイネ科在来草本植物と、常緑
    広葉樹又は落葉広葉樹とを混播するべく配合し、さら
    に、窒素とリンとカリウムとを6対36対6の比で含有
    する緩効性肥料を4乃至7kg/m、セメントを60
    乃至80kg/m、及びpH緩衝材を1.4kg/m
    混合することにより草本植物と木本植物とを含む植生
    基材を形成し、 前記植生基材を吹付けにより裸地に適用することによっ
    て、林床の草本植生と木本植生とからなる複合群落を造
    成することを特徴とする極相構成種を含む常緑広葉樹林
    又は落葉広葉樹林を復元するための工法。
  3. 【請求項3】 播種により極相構成種を含む常緑広葉樹
    林又は紅葉する樹木を含む落葉広葉樹林を復元するため
    の工法において、 有機質資材を主材料とする生育基盤材に対して、2cm
    厚の生育基盤材1m当たり50乃至100粒の有効種
    子の播種粒数であるイネ科外来草本植物と、2cm厚の
    生育基盤材1m当たり1000乃至2000粒の有効
    種子の播種粒数であるイネ科在来草本植物と、常緑広葉
    樹又は落葉広葉樹とを混播するべく配合し、さらに、窒
    素とリンとカリウムとを6対36対6の比で含有する緩
    効性肥料を4乃至7kg/m、セメントを60乃至8
    0kg/m、及びpH緩衝材を1.4kg/m混合
    することにより草本植物と木本植物とを含む植生基材を
    形成し、 前記植生基材を吹付けにより裸地に適用することによっ
    て、林床の草本植生と木本植生とからなる複合群落を造
    成することを特徴とする極相構成種を含む常緑広葉樹林
    又は落葉広葉樹林を復元するための工法。
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