JP3036087B2 - インクタンク - Google Patents

インクタンク

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JP3036087B2
JP3036087B2 JP3000952A JP95291A JP3036087B2 JP 3036087 B2 JP3036087 B2 JP 3036087B2 JP 3000952 A JP3000952 A JP 3000952A JP 95291 A JP95291 A JP 95291A JP 3036087 B2 JP3036087 B2 JP 3036087B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はノズルよりインク滴を吐
出して記録紙に記録を行うインクジェット記録装置のイ
ンクタンクに係わり、更に詳細にはインクタンクのイン
クのエンド検出構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ノズルよりインク滴を吐出して記
録紙に記録を行うインクジェット記録装置では、種々の
インク供給手段が提案され実用化されている。特に、イ
ンク供給系を簡素化しコストを抑えるために、多孔質材
等を収容したインクタンクにインクを含浸させ、キャリ
ッジ上に搭載するように構成されたインクタンクが従来
より提案されている。前述の提案では、インクが消費さ
れ尽くされて供給が断たれると、記録が不能になるばか
りでなく、記録するべき情報が失われたり、インク供給
系に空気が入り込んでしまい、通常の記録ができるまで
回復させることが困難になってしまうという問題があっ
た。このような問題に対処するには、インクのエンドを
検出するインクエンド検出手段を設け、インクが消費さ
れ尽くされる前に新しいインクタンクに交換すれば解決
できる。
【0003】このような問題を解消するため、特開平2-
187365号公報にみられるように、針(ピン)状の電極を
インクタンクを貫通させてインク吸収体に挿通したり、
また電極板をインクタンクの内壁面に固定し、インクタ
ンクを貫通させてリード線を引出したインクタンクも提
案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】が、針状の電極を使用
する場合には、インクタンクに挿通するだけでセットが
可能となり、製造工程の簡素化を図ることができるもの
の、インク吸収体のセット時に危険が伴ったり、これを
回避しようとして先が丸いものを使用すると、インク吸
収体の圧縮度が変化して記録ヘッドへのインクの排出に
停滞が生じる。また板状の電極を使用したものでは、イ
ンクタンクにリードを貫通させることができる穴を形成
し、内側からリードを挿通した後、電極板を固定する必
要があり、製造工程が複雑化するという問題がある。本
発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、
その目的とするところは、製造工程の簡素化を図りつ
つ、フォームへの電極の挿通を不要とすることができる
インクタンクを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような題を解消
るために本発明のインクタンクは、ノズルからインク滴
を吐出して記録紙に記録を行うインクジェット記録装置
のインクタンクにおいて、タンクケースと、インクを含
浸して前記タンクケースに収容された多孔質のフォーム
と、前記タンクケース内で少なくとも一方の電極が前記
フォームに接触している1組の電極と、前記電極間の
抵抗の変化を検出してインクエンド信号を出力するイ
ンクエンド検出手段とから構成され、前記電極が金属
により構成され、前記金属棒の軸方向の一方の領域が
記タンクケースの内壁と前記フォームの外周との間に位
し、前記金属棒の前記フォームに非対向な他方の領域
前記タンクケースに支持され、かつ前記金属棒の端部
が前記タンクケースから露出するように挿通、固定され
ている。
【0006】
【作用】フォームとインクタンクの内壁との間に位置す
る金属軸からなる電極が若干フォームを圧縮してフォー
ムに接触するから、インク残量に対応して抵抗値が変化
し、またフォームに貫通させる必要がないためフォーム
を無用に強く圧縮することがなく、インクを確実に排出
することができ、さらにフォームを挿入すれば、所定の
状態で電極が接触するから製造工程が簡素になる。
【0007】
【実施例】図1は本発明の第1実施例を示す概略断面図
である。インクタンクを構成するタンクケース1内には
多孔質のフォーム2が挿入されており、インク3が含浸
されている。タンクケース1の下端にはインク室10が
設けられており、インク3が満たされている。インク室
10の下端にはインク3の漏れ防止用にゴム栓4が設け
られている。印字ヘッド5にはインク3を導く金属中空
針6が設けられており、ゴム栓4を貫いてインク室10
内に挿入されている。
【0008】タンクケース1とフォーム2の接触面に
は、電極軸13が設けられており、図2に示したように
フォーム2を圧縮するように接触している。この電極軸
13は、タンクケース2に圧入することにより固定され
ている。金属中空針6と電極軸13は、インクエンド検
出回路11に接続されており、金属中空針6と電極軸1
3間の抵抗変化を監視する。すなわち、インク3の導通
を介してインク3の抵抗変化を監視している。印字ヘッ
ド5とインクタンクは、図示していないキャリッジに保
持され、プラテンの長手方向に往復運動する。そして、
印字ヘッド5はプラテン7上の図示していない記録紙に
記録を行う。
【0009】一方、タンクケース1の上部には上蓋9が
設けられ、上蓋9とフォーム2の間には空気室8が設け
られている。上蓋9には、外気と空気室8を連通する通
気孔9aが設けられている。
【0010】この実施例によれば、電極軸13は、フォ
ーム2を若干圧縮する程度であるから、図4の(b)の
ように抵抗値が、インク残量の少なくなった時に設定値
になり、インクエンドの検出時の残量のバラツキを小さ
くでき、インク3の残量も少なくできる。これに対し
て、図3のに示したように電極軸13をタンクケース1
に埋めこむと、電極軸13とフォーム2はほとんど接触
せず、フォーム2の圧縮もない。この状態では、インク
3と電極軸13の接触が不安定となり、抵抗値も不安定
になる。すなわち、図4の(a)のように抵抗値が早め
に設定値になるときがあり、インクエンドの検出時の残
量のバラツキが大きくなり、インク3が多量に残ってし
まう。
【0011】フォーム2は、ウレタンフォームで構成さ
れておりセル数は30〜50個/インチ程度である。そ
れを一方向のみ2〜4倍に圧縮し、一辺長さ20〜60
mm程度の直方体とした。本実施例のフォーム2の場
合、発明者が評価したところ、圧縮量Lは0.5〜3m
m程度が望ましく、SUS材の電極軸13はφ=1〜6
mm、長さL1=10〜50mmとなった。電極軸13
を丸軸にすることで、非常にシンプルな形状となり、作
業性もよく、安価に構成できる。又、電極軸13はスト
レート軸で図示してあるが、フォーム2を圧縮している
部分の径を小さくし、タンクケース2の圧入部の径を大
きくした段付き軸にすると、作業性の更なる向上も図れ
る。
【0012】電極軸13は、図5に示したように所定の
位置にOリング14を嵌装してから、タンクケース1へ
矢印D方向に圧入されており、圧入部1aと電極軸13
の間がOリング14により確実にシールされていて、イ
ンク漏れが防止されいる。この状態で、インクタンク1
にフォーム2を装入すると、電極軸13がインクタンク
1の内壁に接するように位置しているから、フォーム1
は電極軸13を避けるように弾性変形する。これにより
フォーム2は電極軸13の貫通を受けることなく、また
電極軸13はインクタンク1の内壁に支持されて僅かに
弾性変形してフォーム2を所定の位置に移動させる。
【0013】このように次に上記の構成の作用を説明す
ると、インク3はインク室10と中空針6を介して印字
ヘッド5に導かれる。印字ヘッド5とインクタンクは、
図示していないキャリッジに保持され、プラテンの長手
方向に往復運動し、印字ヘッド5はプラテン7上の図示
していない記録紙に記録を行う。記録を行うにしたがっ
て、消費したインク3は印字ヘッド5の毛細管現象によ
って、フォーム2から印字ヘッド5に供給される。この
時、消費したインク3の体積分の外気が、通気孔9aを
介して空気室8に導かれ、気泡となってフォーム2内に
増加していく。増加した気泡は、インク室10の上部と
電極軸13付近まで達し、それに伴って抵抗値は上昇し
設定値に近づいていく。ついには、インク室10の上部
にまで外気が侵入し、電極軸13と中空針6のインク3
を介しての導通が遮断され、抵抗値が設定値に達し、イ
ンクエンド検出回路11によりインクエンドが検出され
る。
【0014】
【発明の効果】以上、説明したように本発明において
、電極が金属棒により構成され、金属棒の軸方向の一
方の領域がタンクケースの内壁とフォームの外周との間
に位置し、金属棒のフォームに非対向な他方の領域が前
タンクケースに支持され、かつ金属棒の端部がタンク
ケースから露出するように挿通、固定されているので、
電極がフォームを若干圧縮して接触してインク残量に対
応して抵抗値変化確実に検出することができ、また
電極がフォームを貫通していない分、記録ヘッドへのイ
ンク供給に障害となる恐れがなく、さらに金属棒の先端
の先鋭加工を不要としてコストの低減と、フォーム装填
作業時の危険性を排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクタンクの概略断面図である。
【図2】同上、インクタンクの電極部を拡大して示す図
である。
【図3】インクタンクの電極構造に比較例を拡大して示
す図である。
【図4】本発明のインクタンクのインクタンクのインク
残量と抵抗値の変化を示す図。
【図5】同上インクタンクの電極の固定部の構造を示す
図である。
【符号の説明】
1 タンクケース 1a 圧入部 2 フォーム 3 インク 4 ゴム栓 5 印字ヘッド 6 中空針 7 プラテン 8 空気室 9 上蓋 9a 通気孔 10 インク室 11 インクエンド検出回路 12 電極 13 電極軸 14 Oリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−187365(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 23/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルからインク滴を吐出して記録紙に
    記録を行うインクジェット記録装置のインクタンクにお
    いて、タンクケースと、インクを含浸して前記タンクケ
    ースに収容された多孔質のフォームと、前記タンクケー
    ス内で少なくとも一方の電極が前記フォームに接触して
    いる1組の電極と、前記電極間の電気抵抗変化を検出
    してインクエンド信号を出力するインクエンド検出手段
    とから構成され、前記電極が金属により構成され、
    記金属棒の軸方向の一方の領域が前記タンクケースの内
    壁と前記フォームの外周との間に位置し、前記金属棒の
    前記フォームに非対向な他方の領域が前記タンクケース
    に支持され、かつ前記金属棒の端部が前記タンクケース
    から露出するように挿通、固定されていることを特徴と
    するインクタンク。
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