JP3035692B2 - 摺動部材の抑え具 - Google Patents

摺動部材の抑え具

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JP3035692B2
JP3035692B2 JP6246599A JP24659994A JP3035692B2 JP 3035692 B2 JP3035692 B2 JP 3035692B2 JP 6246599 A JP6246599 A JP 6246599A JP 24659994 A JP24659994 A JP 24659994A JP 3035692 B2 JP3035692 B2 JP 3035692B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、相対的に摺動する部材
に当接する抑え具に係り、特に相対的に摺動する部材の
移動に際して滑りがよく、耐摩耗性に優れ、かつ相対的
に摺動する部材との摺動に際し、不快な異音の発生する
心配のない摺動部材の抑え具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば自動車においては相対的に
摺動する部材としてドアのウインドガラスが例示できる
が、特にサッシュレスドア型車では走行時やドアの開閉
時におけるウインドガラスの振動防止対策として、例え
ば、図1に示されるように、該ガラスの抑え具としての
ウインドガラススタビライザ(1)が用いられている。
該スタビライザ(1)は、ドア本体(2)内のウエスト
開口部(3)付近のウインドガラス(4)面と摺接する
箇所、すなわちアウターレインフォース(5)、インナ
ーレインフォース(6)等の箇所に固定して配置し、こ
れを移動可能なウインドガラス(4)面に所定の荷重下
に摺接することによりウインドガラス(4)の振動を抑
える方法が採られている。なお、図1中、(7)はウエ
ーザーストリップを示している。
【0003】この種のウインドガラススタビライザとし
て、例えば図1に示すように、アウタースタビライザ
(11)及びインナースタビライザ(21)の両方が取
り付けられている構造のものと、いずれか一方(11)
または(21)が取り付けられている構造のものが知ら
れている。こうしたスタビライザ(1)としては、図2
に示すようにゴム等の弾性材料、金属材料等からなる基
体(8)を有し、かつウインドガラス面との摺接部にテ
トラフルオロエチレンなどのフッ素系繊維等からなる植
毛部(9)を有するものがよく知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来から使用されてい
る上記のような構成のスタビライザは、ウインドガラス
の開閉回数が多くなるに従い、植毛箇所がつぶれてガラ
スとの接触面積が増し、いわゆる偏平状となる。こうし
た状態でウインドガラスの開閉を行うと、偏平状となっ
た先端部が破損し、ガラス面に付着する現象が見られた
り、また、ウインドガラスの開閉時において、ガラス面
がウエット、セミウエットのような湿潤状態の場合には
特に不快な異音が発生しやすいという現象が指摘されて
いた。この際、スタビライザは前記の通りガラス面に対
してかなりの高荷重下に取り付けられており、このよう
な高荷重下では特に前記した不快な異音の発生が頻発す
る傾向にあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、例
えばウインドガラスの開閉回数が多くなっても成型品の
摺接面が摩耗して機能性の低下が生ずることのない摺動
部材の抑え具を提供することを目的とし、特にウインド
ガラス面がウエット、セミウエットのような湿潤状態で
の高荷重下において不快異音が発生しにくい摺動部材の
抑え具を提供することを目的として種々検討を繰り返し
た。その結果、このような抑え具の摺接部として特定の
熱可塑性樹脂を含有する成型品を用いることにより、こ
れらの目的が達成されることを確認し、ついに本発明に
到達した。
【0006】すなわち、本発明の特徴とするところは、
相対的に摺動する部材との摺動部を有する摺動部材の抑
え具において、前記摺接部が密度0.95以上のポリエ
チレン系特殊ポリオレフィン樹脂組成物または高密度ポ
リエチレン樹脂のいずれかからなる成型品を必須の構成
要素とする点にある。
【0007】さらにその特徴とするところは、相対的に
摺動する部材との摺接部を有する摺動部材の抑え具にお
いて、前記摺接部が密度0.95以上のポリエチレン系
特殊ポリオレフィン樹脂組成物の成型品と高密度ポリエ
チレン樹脂成型品との混合体を必須の構成要素とする点
にある。
【0008】さらにその特徴とするところは、相対的に
摺動する部材との摺接部を有する摺動部材の抑え具にお
いて、前記摺接部が(1)密度0.95以上のポリエチ
レン系特殊ポリオレフィン樹脂組成物または高密度ポリ
エチレン樹脂のいずれかからなる成型品及び(2)フッ
素樹脂成型品を必須の構成要素とする点にある。
【0009】さらにその特徴とするところは、相対的に
摺動する部材との摺接部を有する摺動部材の抑え具にお
いて、前記摺接部が(1)密度0.95以上のポリエチ
レン系特殊ポリオレフィン樹脂組成物の成型品と高密度
ポリエチレン樹脂成型品との混合体及び(2)フッ素樹
脂成型品を必須の構成要素とする点にある。
【0010】この際、「相対的に摺動する部材」とは、
摺動部材の抑え具との関係において、どちらか少なくと
も一方が移動可能状態のものをいい、従って、本発明に
かかる摺動部材の抑え具は、固定状態であっても移動可
能な状態にあってもどちらでもよい。相対的に摺動する
部材としては、例えばウインドガラスやウインドガラス
の下部に取り付けられたストライカーと呼称されるプラ
スチック成型品等が挙げられる。
【0011】本発明にかかる密度0.95以上のポリエ
チレン系特殊ポリオレフィン樹脂組成物からなる成型品
とは、高分子量ポリエチレン樹脂と高密度ポリエチレン
樹脂とを適宜にブレンドした樹脂組成物を用いて得た成
型品のことであり、特に限定されないが、2種の樹脂の
ブレンド比率の好ましい範囲としては前者:後者=5〜
50重量%:95〜50重量%程度、より好ましくは前
者:後者=10〜30重量%:90〜70重量%程度を
例示できる。このような樹脂組成物の成型品に、さらに
後記する他の合成樹脂の成型品(例えば、繊維)等を混
合してもよいことはもちろんである。
【0012】更に、前記密度0.95以上のポリエチレ
ン系特殊ポリオレフィン樹脂組成物の成型品と高密度ポ
リエチレン樹脂成型品とを組み合わせて成型品の混合体
として用いてもよい。両成型品の混合比率としては、特
に限定されないが、好ましい混合比率の範囲としては前
者の成型品:後者の成型品=5〜50重量%:95〜5
0重量%程度、より好ましくは前者の成型品:後者の成
型品=20〜40重量%:80〜60重量%程度を例示
できる。このような成型品の混合体は、さらに後記する
他の合成樹脂の成型品(例えば、繊維)等を混合しても
よいことはもちろんである。
【0013】次に、本発明を図面に示す具体例をもとに
詳述する。
【0014】図1に示すように、抑え具としてのウイン
ドガラススタビライザとして、アウタースタビライザ
(11)と、インナースタビライザ(21)があり、こ
れらは図2に示すように、弾性部材、合成樹脂、金属材
料等の基体(8)と、相対的に摺動する部材(例えば、
ウインドガラス)に摺接する摺接部を構成する成型品
(例えば繊維からなる例えば植毛部材)を備えてなり、
植毛部材(9)は織物等の基布(10)に施されていて
も、基体(8)に直接接着剤により貼付されていてもよ
い。この際基体(8)と基布(10)とは接着剤等によ
り貼付すればよいが、必要に応じフェルトなどの緩衝部
材を介して貼付してもよく、特に制限はない。
【0015】更に、ウインドガラススタビライザとして
は、前記と同様の基体と相対的に摺動する部材(例えば
ウインドガラス)に摺接する摺接部を構成する成型品と
してフィルムを備えたものでもよく、このようなフィル
ム部は基体と接着剤等により直接貼付されていても、前
記と同様の緩衝部材を介して貼付されていてもよい。こ
のようなフィルムは単層構造であっても、多層構造であ
ってもよく、特に制限はない。
【0016】本発明にかかる密度0.95以上のポリエ
チレン系特殊ポリオレフィン樹脂組成物とは、前述の通
り、高分子量ポリエチレン樹脂と高密度ポリエチレン樹
脂とからなり、高分子量ポリエチレンの分散状態が悪い
ときには、使用する高密度ポリエチレンと高分子量ポリ
エチレンの間の分子量を持つ適宜ポリエチレン等を1種
類以上混入することによって解決可能である。
【0017】何種類の分子量のポリエチレンを組み合わ
せるかは、成形する形状によって異なり、目的とする成
型品が得られるよう、適宜組み合わせれば良く、特に組
み合わせには制限はない。
【0018】このような樹脂組成物の密度としては、
0.95以上の高摺動性のものが挙げられ、また、該組
成物の分子量は粘度法による測定の平均として10〜1
50万、好ましくは12〜65万、さらに好ましくは1
5〜50万程度のものを例示でき、こうした分子量のも
のを用いるとき、本発明の効果が最も発揮される。この
際、密度0.95以上のものを用いる理由は、成型品の
硬度、耐熱性、機械的強度等の向上を図るためである。
この際、ポリエチレン系特殊ポリオレフィン樹脂組成物
の中に適宜の第三成分を添加することはいっこうに差し
支えない。
【0019】ここで、ポリエチレン系特殊ポリオレフィ
ン樹脂組成物に用いる高分子量ポリエチレン樹脂とは、
密度が0.94以下で分子量が50〜600万、好まし
くは80〜250万の高分子量、超高分子量ポリエチレ
ンを例示でき、特に制限はない。高密度ポリエチレン樹
脂とは、後記する通常の高密度ポリエチレンを例示でき
る。このような樹脂組成物に用いる高密度ポリエチレン
樹脂とは、次の通りである。
【0020】尚、本発明においては高密度ポリエチレン
樹脂(以下、高密度ポリエチレンと略記する)は、単独
で用いることも可能であり、こうした高密度ポリエチレ
ンの成型品を単独で用いて摺動部を構成することもいっ
こうに差し支えない。一方、高分子量ポリエチレンを単
独で用いると、溶融押出成型等を行う場合、成型性が悪
くなり、例えば繊維として成型し難くなる。
【0021】前記した本発明にかかる高密度ポリエチレ
ンとは、市販品で十分であり、例えば、チグラー法、フ
ィリップス法、スタンダードオイル法等により得られる
低・中圧法のものを例示でき、密度は0.95以上程度
のものが好ましい。こうした高密度ポリエチレンは、前
記した高分子量ポリエチレン樹脂とは全く異なるもので
ある。密度が0.95以上のものは、密度の小さい低密
度ポリエチレン等と比べ、引っ張り強度、伸び、曲げ強
度などの物性値が良好で、荷重に対する変形が少なく、
耐摩耗性にも優れている。また、軟化点(ASTM D
1525)も低密度ポリエチレンの85〜95℃に比
べ、115〜125℃と30℃程度も高く、例えば自動
車のウインドガラススタビライザ等に用いる場合、耐熱
性、耐摩耗性からみても好ましい素材であり、こうした
用途に対しては特に密度0.95以上の高密度ポリエチ
レンが一層好ましいものである。しかしながら、用途、
使用方法などによっては、かかる密度の値は特に制限を
受けるものではない。このような高密度ポリエチレンの
分子量は、1〜40万、好ましくは5〜20万程度の範
囲のものが最も効果的である。
【0022】本発明に係る摺接部を構成する成型品とし
ては、繊維、フィルム、シート、射出成型物等を例示で
き、特に制限はないが、好ましくは繊維を挙げることが
できる。これら成型品の中には、前記繊維を適宜に加工
して得られる植毛部材も含まれており、これら植毛部材
を用いることにより、例えば自動車のスタビライザ、ウ
エストモールなどに好適に使用されうる。従って、好ま
しい成型品の態様としては植毛部材を挙げることがで
き、フィルムも例えば基体(8)と共に同様な用途に使
用できる。これら成型品には、紫外線吸収剤、熱劣化防
止剤等の適宜の添加剤を添加されていてもよい。これら
添加剤は、成型品を形成するときにブレンドしても良い
し、予め使用樹脂に適量混入しても良く、どの過程で添
加しても良いことは勿論である。
【0023】前記した紫外線吸収剤としては、例えばサ
リシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系、ニッケル系、シアノアクリレート系、ヒンダードア
ミン系、オキザリックアシッドアニリド系、カーボン等
が挙げられる。紫外線劣化防止のため、これらを使用樹
脂に適量混入して用いてもよい。また、熱劣化防止に対
しては、例えばフェノール系、リン系、硫黄系等の酸化
防止剤を適量混入して用いると、長期間の使用に於いて
も、摺動性が低下することが無く、自動車における摺動
部材の抑え具等の用途に於いてはより好ましい。
【0024】本発明で使用する成型品、例えば前記した
繊維は、基本的には前記した特定の熱可塑性樹脂を溶融
紡糸して得られるもので、特に限定されないが、例えば
単糸(モノフィラメント)、マルチフィラメント、細か
くカッティングされたチョップド繊維などが挙げられ
る。他の方法によって得られる繊維状物も、本発明の繊
維に包含される。
【0025】これら繊維或いは繊維状物の形状、長さ、
太さについては特に制限されない。例えば、形状につい
ては円形、中空、異形の断面形状を例示でき、その1本
の大きさは、円形断面積に換算したときの直径が約5〜
300μm程度、好ましくは20〜200μm程度、長
さについては後述のパイル編・織では長尺フィラメント
を用い、静電植毛では0.3〜1.5mm程度のチョッ
プド繊維を用いるのが好ましい。なお、前記円形断面積
については異形断面、中空断面等を有する繊維はすべて
空間を除き円形に換算したときの直径を示すもので、円
形の場合は換算を要しないものである。
【0026】これら繊維を加工した前記の如き植毛部材
(成型品)に用いる繊維の形態としては特に制限はない
が、一般にはフィラメントの状態で用いることが多い。
フィラメントの状態で用いる場合は単糸としてよりもマ
ルチフィラメント等の糸条として用いるのがより好まし
い。このような糸条の中の単糸の数は特に制限はない
が、後記するパイル織による植毛形成の際の織り特性等
を考慮すると、約5〜200本程度である。この範囲
は、フィラメント自身の太さに依存するもので、フィラ
メントが太い場合には、その本数を少なくして織りやす
くするとよい。
【0027】なお、前記のフィラメントの太さを例えば
20〜200μmとして、これを100本そろえて糸と
した場合の太さをデニールで換算すると、本発明に係る
特定の樹脂による繊維の場合、270〜27000デニ
ールに相当する。
【0028】繊維としては、例えば無撚または加撚の単
糸、無撚の揃い糸、2体以上の単糸に撚をかけた撚糸を
用いることができるが、これらに限定されない。ここ
で、撚のかけ方としては、S撚、Z撚、共撚、甘撚、強
撚、もろ撚、ちりめん撚又はこれらの混合撚等を例示す
ることができる。また、芯糸にフィラメント糸をコイル
状に巻き付けたカバードヤーンも例示でき、就中引揃い
糸、撚糸又はカバードヤーンは好ましく、さらには撚糸
がより好ましいものとして例示される。なお、ここで繊
維として紡績糸も含まれる。なお、こうした引揃い糸、
撚糸又はカバードヤーン等は単糸で構成されていてもよ
く、マルチ状の糸条や、単糸とマルチが混合した構成の
糸条であってもよい。ここで、前記した糸条を構成する
単糸の繊径は同一であっても異なっていてもよい。しか
しながら、不快な異音発生を抑えるという本発明の目的
を達成するためには植毛部材を構成する繊維が単糸状態
でみるときに異径の繊径を有するものであることが望ま
しいが、このことは特に制限を受けるものではない。
【0029】更に、本発明に係る特定成型品と他の合成
樹脂成型品とを混ぜて混合体として用いてもよい。こう
した状態の成型品として例示される前記した植毛部材を
作成するためには、通常は本発明に係る前記成型品、例
えば繊維の中に更に他の合成樹脂成型品、例えば繊維
(異種繊維)を混合した状態で直接植毛部材を形成して
もよい。この場合の混合量は、本発明の本質を変えない
程度に制限され、他の合成樹脂の割合は、断面積率で5
0%以下、好ましくは10〜50%程度である。好まし
い「他の合成繊維」としては、フッ素系繊維、ポリアミ
ド系繊維、ポリエステル系繊維、液晶繊維、本発明に係
る特定の樹脂以外のポリオレフィン系繊維(例えばポリ
プロピレン系繊維)などが例示され、該フッ素系繊維の
場合、その混合量は、断面積率で1〜50%、好ましく
は10〜50%、更に好ましくは15〜40%である。
【0030】なお、ここで断面積率とは、単位面積(1
cm2)当たりの植毛部の全断面積に対する異種繊維の
断面積の比率を%で示したものである。
【0031】本発明において、フッ素系繊維と混合され
た繊維を用いた植毛部材は、本発明に係る繊維単独の植
毛部材に比較して、耐久性のバロメーターとなる弾性回
復率が、例えば5〜20%、更にそれ以上に改良される
ので好ましい。このフッ素系繊維は一般に知られている
フッ素含有の脂肪族系ポリマーにより得られる繊維であ
る。該フッ素系繊維としては、特に制限はないが、ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロ
エチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルの共重
合体(PFA)、テトラフルオロエチレンとヘキサフル
オロプロピレンの共重合体(FEP)、フッ素化炭化水
素の1種であるポリビニリデンフルオライド(PUD
F)、テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合体
(ETFE)、クロロトリフルオロエチレンとエチレン
との共重合体等からなるものを例示できる。就中、PF
A、FEP、ETFEがより好ましいものとして例示で
き、これらの少なくとも2種を用いた混合繊維であって
もよい。
【0032】次に植毛部材の作成方法の好ましい一例に
ついて説明する。この際、植毛部材は、先端がカットさ
れたパイル(カットパイル)が植毛されているものが好
ましいが、カットされたパイルであることは条件ではな
く、本発明の効果を阻害しない範囲内であれば、植毛部
材の一部又は全部がカットされていないパイルによる植
毛であってもよい。また、植毛の先端がループ状のパイ
ルであってもよく、ループ状パイルとカットパイルの混
合であってもよい。このように、本発明においては、パ
イル織やパイル編により、図2に示すように、基布(1
0)を構成する繊維と、植毛部材(9)を構成する繊維
とを後者がパイル組織となるように織・編し、しかる後
パイルをカットしていわゆるカットパイルによる植毛部
材を作成するのが望ましい。パイル編・織はシングルパ
イルでもダブルパイルでもよく、また必要に応じてパイ
ル面と反対面を適宜樹脂、接着剤等によるコーティング
層(13)を形成してセットし、植毛部材の脱落を一層
確実に防止するようにしてもよい。本発明では、この状
態のものを植毛品(12)と表現する。前記した基布
(10)を構成する繊維については、特に制限はない
が、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、アク
リル系重合体等の合成繊維の他に天然繊維、化学繊維等
の各種繊維が使用可能である。また、前記したコーティ
ング層を形成する樹脂、接着剤としては、特に制限はな
いが、アクリル系、酢酸ビニル系のもの等を例示でき、
耐熱性を有するものがより好ましい。
【0033】ここで、パイル編・織については前記の如
くダブルパイル編・織機で二重編または二重織し、2つ
にカットしてカットパイルを得るダブルフェイスカット
パイルでもよいし、シングルパイルの編・織機で得られ
たループ(輪奈状)のパイルでもよい。また、部分的に
パイル長に高低のあるハイローパイル(長短パイル)と
することも可能である。
【0034】以上の具体例によって得られた植毛部材
は、単糸の太さ、糸条の太さ、作製方法などによって植
毛の分布状態、すなわち植毛(パイル)密度も異なる。
しかしながら、本発明はなんらの制限を受けるものでは
ないが、植毛密度についてはその粗密にある程度効果上
の差を見る場合があり、植毛は、例えば単位面積(1c
2)当たり単糸に換算して200〜10000本程度
であるのが好ましい。また、植毛長は、一般には約2〜
10mm程度で、前記したスタビライザーとして用いる
場合は、3〜6mm程度を例示できる。しかしながら、
前記した電着植毛法で植毛部材を形成する場合は、植毛
長は0.3〜1.5mm程度を例示できる。
【0035】かくして得られた植毛品(12)を本発明
にかかる抑え具、例えばスタビライザにするためには、
各種基体(8)の形状と大きさに合わせて所定の寸法に
カットし、該基体(8)に貼付する必要がある。この
際、基体の形成、寸法、材質等及び貼付方法について
は、特に制限されないが、該貼付方法としては、必要な
基体の一面に接着剤(耐熱性の高いものが好ましい)で
接着する方法や、物理的に締着、螺着する方法などが例
示でき、別に貼り付けてもよい。なお、貼付に際して、
該基体と植毛品との間にゴム、スポンジ、フェルト等の
緩衝材を設けることは差し支えない。この際、基体とし
てはゴム等の弾性部材、金属材料、合成樹脂等を例示で
き、特に制限はない。このような抑え具の大きさは任意
でよいが、前記したスタビライザーの場合、ウインドガ
ラスの大きさにもよるが、通常小型のものを間隔をおい
て複数回ドア側に配設する。
【0036】こうして得られた摺動部材の抑え具は、特
にインナースタビライザとして使用すると好適である。
これは、ウインドグラスは通常外側にはダストが付着し
やすいので、この影響でガラスが傷つくおそれがあるか
らであり、特に摺接面をフィルム部とする際は、インナ
ースタビライザが好ましい。勿論アウタースタビライザ
としての使用も可能であり、この場合、スタビライザ上
部に通常用いられるような適宜の植毛部材等を用いてな
る清掃部等を有する構成とし、ダストを一時的に除去す
る部品を備えるようにするのが望ましいが、勿論こうし
た清掃部を備えていないものでもアウタースタビライザ
として使用できる。
【0037】本発明に係る摺動部材の抑え具は、自動車
のウインドガラススタビライザ、特にインナースタビラ
イザとして優れているが、その用途は複写機、プリンタ
ー、ファクシミリ等におけるクリーニング部材、洗浄工
程、印刷工程等におけるブラッシング部材、自動車のウ
エストモール(ウエザーストリップ)等を例示でき、更
にこれらに限らず、相対向する部材が相対的に移動し、
かつこの部材の面を押圧する抑え具のすべてに本発明を
適用できる。
【0038】
【実施例】次に実施例と比較例とによって本発明を更に
詳述するが、これらが本発明の技術的範囲を制限するも
のではないことは言うまでもない。
【0039】実施例1〜3及び比較例1で得られたサン
プルを、試験例1〜10の各種試験に供した。
【0040】実施例1 先ず植毛部及び植毛部を保持する基布を次の通りに設計
し、植毛品を作製した。
【0041】〔基布設計〕縦糸30番手−2本、横糸4
0番手−2本のスパンポリエチレンテレフタレート繊維
を使用し、打ち込み本数44本/インチ、縦55本/イ
ンチにて基布の作製準備をした。
【0042】〔植毛部材の設計〕先ず、分子量が約30
万、密度が0.96のポリエチレン系特殊ポリオレフィ
ン樹脂組成物を準備した。この特殊ポリオレフィン樹脂
組成物は、分子量100万程度の超高分子量ポリエチレ
ン樹脂20重量%と、分子量15万程度の高密度ポリエ
チレン80重量%との混合物であった。かかる樹脂をL
/D=24の30mm押出機に供給し、0.5mmφ×
64孔のノズルから押出して、未延伸のフィルムを得
た。この際、押出条件としては、スクリュー回転数が2
0rpm、ダイス部の樹脂圧力が25kgf/cm2、シリンダ
ー温度が供給部から順次100℃、170℃、250
℃、ヘッド部250〜255℃、ダイス部260〜26
5℃であり、吐出量が1800g/Hであった。こうし
て得た未延伸フィラメントを70〜80℃の温度で8倍
に延伸して延伸フィラメントとした。その強伸度等につ
いては、伸度35%、強度4.5g/dであり、断面は
繊径163μmの円形で、20dであった。
【0043】こうして得た単糸を用いて、1280d/
64fのマルチフィラメントを作製し、次いで、120
回/mでS撚をかけた後、70℃×30分間の熱セット
を施して、1本の撚糸を得た。
【0044】こうして得た撚糸を使用し、打ち込み本数
縦9本/cm、横10本/cmにて植毛部材を作製する
準備をした。
【0045】上記設計により、二重パイル織機を用い
て、カット後のパイル長が5.3mm、基布巾40m
m、植毛巾15mmになるようにダブルパイル織物を作
製し、二重織物の中央部をカットして2枚のカットパイ
ル織物を得た。しかる後、パイルが脱毛しないようにア
クリル−スチレン系の接着剤にてパイル面の反対面にバ
ックコートを施した。なお、パイル密度は単糸換算で7
56本/cm2であった。こうして得られた織物(植毛
品)を所定の形状にカットして基体に接着してサンプル
を得、後述する試験に供した。さらに、30×40mm
にカットし、金属材料からなる基体に貼付してスタビラ
イザを得、同じく後述する試験に供した。
【0046】これらの試験結果を表1に示す。
【0047】実施例2 実施例1で作成したポリエチレン系特殊ポリオレフィン
樹脂組成物の繊維640d/32f 1本と、別途作成したフッ
素樹脂(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体;PFA)のマルチフィラメ
ント480d/24f2本を下撚S120回/m、上撚Z120
回/mにより組み合わせて植毛用フィラメントを作製
し、実施例1に記載の方法にて摺動部材の抑え具を得
た。
【0048】実施例3 高密度ポリエチレン樹脂として、ハイゼックス3300
F(密度=0.954;分子量=10万(粘度法)、三井化
学工業製)を用い、L/D=24の30mm押出機に供
給し、0.5mmφ×64孔のノズルから押出して、未
延伸のフィラメントを得た。この際、スクリュー回転数
は20rpm、シリンダー温度が75℃、140℃、2
00℃、ヘッド部が200〜210℃、ダイス部が21
0〜225 ℃であり、吐出量が1500g/Hであっ
た。こうして得られた未延伸フィラメントを70〜80
℃の温度で6倍に延伸して延伸フィラメントとした。そ
の強伸度等については、伸度40%、強度4g/dであ
り、断面は繊径54μmの円形で、20dであった。
【0049】こうして得られた単糸を用いて、1280
d/64fのマルチフィラメントを作製し、次いで、1
20回/mでS撚をかけた後、70℃×30分間の熱セ
ットを施して、1本の撚糸を得た。以下、実施例1に記
載の条件にて摺動部材の抑え具を作製した。
【0050】比較例1 植毛部材としてポリテトラフルオロエチレンのマルチフ
ィラメント1200D/90f(13.3dで単糸径2
9μmの単糸を90本使用)を2本用いて糸条とする以
外は、実施例1と同様にしてサンプルスタビライザを作
製し、以下の試験に供した。これらの結果を表1に示
す。
【0051】実施例4 実施例3で得られた高密度ポリエチレン繊維640d/
32f、1本とフッ素樹脂PFAのマルチフィラメント
480d/24f、2本とを下撚S120回/m、上撚
Z120回/mにより組み合わせて植毛用フィラメント
を作製し、実施例1に記載の方法にて摺動部材の抑え具
を得た。この抑え具における植毛部材変形率は、20.
4%であり、値が実施例の中で最も低く、変形し難いも
のであることが分かる。
【0052】〔試験方法〕試験例1.曲げ弾性率 ASTM D790に従って試験した。
【0053】試験例2.IZO衝撃強度 ASTM D256に従って試験した。
【0054】試験例3.植毛部材変形率 強化ガラス上に置かれたサンプルに、荷重10kgfを
加え、200回摺動後、5分間無荷重状態に放置したと
きの植毛部材の高さの変形率を以下の式により求めた。
【0055】変形率={(試験前の植毛高さ−上記測定
値)/(試験前の植毛高さ)}×100試験例4.植毛部材弾性回復力 サンプル上に荷重10kgf、20kgfを各10分間加重し、5
分間無荷重状態で放置したときの植毛部材の高さを測定
し、以下の式により求めた。なお、図5は、その値をグ
ラフ化したものである。
【0056】弾性回復力(%)=(試験後の植毛高さ/
試験前の植毛高さ)×100試験例5.耐摩耗性試験 強化ガラス(平板)上のサンプルに、荷重10kgfを加
え、速度150mm/秒で450mmの距離を20000
回摺動した後の植毛部材の状態を視覚により観察した。
【0057】試験例6.ダスト摺動試験 ダストを散布し、噴霧器で濡らした強化ガラス(平板)
上のサンプルに、荷重10kgfを加え、速度150mm/秒
で150mmの距離を3000回摺動したときの異音の発
生状況を観察した。
【0058】試験例7.動摩擦係数 図4に示される測定器において、ガラス(15)(平
板)面に所定の荷重(16)を加えたサンプル(17)
を用い、速度400mm/分において、動摩擦係数を求め
た。ここでは、ガラス面がドライな状態と、噴霧器によ
るウエットな状態の各々について、荷重を徐々に増やし
たときの値を求め、図6、図7に各々の結果を示した。
なお、(18)は荷重を支える台で、(19)はロード
セルを示す。
【0059】試験例8.環境変化による動摩擦係数の変
強化ガラス(平板)上のサンプルに、荷重1kgfを加え、
速度100mm/秒で100mmの距離を下記のような摺動
状態により摺動し、そのときの動摩擦係数の変化を求
め、図8にグラフ化した。この際、摺動状態は、先ずド
ライ状態のガラス面で50回摺動後、同面を噴霧器で十
分ウエット状態にして再び摺動を開始し、ガラス面が完
全にドライ状態となり摩擦係数が安定するまで摺動を続
けたものである。
【0060】試験例9.動摩擦係数変化速度 試験例7.と同じ条件により試験を行い、ドライ→ウエ
ット→セミウエット→ドライの順で摺動を行うに際し、
ガラス面がウエット状態からセミウエット状態に変化す
るときの時間及び単位時間当たりの動摩擦係数の変化量
(変化速度)を求め、結果を図9にグラフ化した。
【0061】試験例8.及び試験例9.の動摩擦係数の
測定は、ヘイドン14DR(新東科学製)による表面性
測定機により行った。
【0062】試験例10.実装試験 ローレル(日産自動車製)の運転席側ドアのインナー側
に、実施例1で得たスタビライザを2個取り付け、イン
ナー用スタビライザとして用い、ガラス面を押圧する荷
重を徐々に高めて異音の発生し始める荷重値を求めた。
【0063】上記試験例1.〜10.の結果をまとめて
表1に示す。
【0064】
【表1】
【0065】上記の試験結果は、以下のことを示してい
る。
【0066】(1) 本発明の摺動部材の抑え具は、曲げ
弾性率が大きく、曲げに対する反発力が強いため、ヘタ
リが少ない。
【0067】(2) IZO衝撃強度が大きく、衝撃に対
する抵抗性が大きい。
【0068】(3) 植毛部材の変形率が小さく、植毛部
材が変形し難い。特に、PFAを混入した実施例2は、
実施例1よりも更に変形率が小さく、PFA混入による
植毛変形率低下の効果が認められる。
【0069】(4) 植毛部材弾性回復率が大きく、植毛
部材が潰れ難い。特に、PFAを混入することにより、
植毛部材の弾性回復率が向上する。
【0070】(5) 耐摩耗性試験の結果から、本発明の
抑え具は優れた耐摩耗性を有することが判る。
【0071】(6) ダスト摺動試験の結果から、本発明
の抑え具は、不快な異音の発生がなく、優れている。
【0072】(7) 本発明の抑え具は、特に高荷重下で
比較例のものに比べ動摩擦係数が小さいことから、摺動
性に優れ、異音の発生が起こり難いことが判る。
【0073】(8) 本発明の抑え具は、ガラス面がドラ
イ、セミウエット、ウエットのいずれの状態でも環境変
化による動摩擦係数の変化が小さい。異音は、動摩擦係
数が変化するときに発生しやすいことから、本発明の抑
え具は、異音の発生が起こり難く、常に摺動性を保つこ
とが明らかになった。
【0074】(10) 実装試験の結果からも、本発明の抑
え具は、インナースタビライザがウインドガラスを押す
通常の荷重付近で異音の発生がないことが明らかであ
る。
【0075】
【発明の効果】本発明による摺動部材の抑え具は、特に
耐摩耗性に優れ、摺動部を構成する植毛部材等が摩耗し
て偏平状になり難く、使用を繰り返しても、その先端部
が破損して相手側に付着する等の現象がみられないなど
の格別な効果を有する。
【0076】更に、本発明の抑え具はウエットやセミウ
エット状態であっても、またこれらの環境がドライに変
化する状態においても動摩擦係数が低く、かつ安定して
おり、摺動に際して不快な異音は発生しない。
【0077】本発明の抑え具を自動車のスタビライザと
して使用すれば、ダストが付着した状態や、高荷重下で
も従来品に比較して不快な異音の発生が抑えられるなど
の格別の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車におけるフロントドアの概略断面図であ
る。
【図2】本発明に係る摺動部材の抑え具であるスタビラ
イザを示す斜視図である。
【図3】前記スタビライザに用いる植毛部材の断面図で
ある。
【図4】動摩擦係数の測定機を示す断面図である。
【図5】荷重に対する植毛部材の弾性回復率を示すグラ
フである。
【図6】ガラス面がドライ状態での荷重と動摩擦係数の
関係を示すグラフである。
【図7】ガラス面がウエットな状態での荷重と動摩擦係
数の関係を示すグラフである。
【図8】環境の変化による動摩擦係数の変化を示すグラ
フである。
【図9】環境の変化による動摩擦係数の変化速度を示す
グラフである。
【符号の説明】
1 スタビライザ 2 ドア本体 3 ウエスト開口部 4 ウインドガラス 5 アウターレインフォース 6 インナーレインフォース 7 ウエザーストリップ 8 基体 9 植毛部材 10 基布 11 アウター用スタビライザ 12 植毛品 13 バックコーティング部 15 ガラス 16 荷重 17 サンプル 18 台 19 ロードセル 21 インナー用スタビライザ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 茂樹 愛知県江南市村久野町鳥附1番地 グン ゼ株式会社エンプラ事業センター内 (72)発明者 森 幸雄 愛知県江南市村久野町鳥附1番地 グン ゼ株式会社エンプラ事業センター内 (72)発明者 塚田 章一 滋賀県守山市森川原町163 グンゼ株式 会社滋賀研究所内 (56)参考文献 特開 平6−171356(JP,A) 特開 平5−311516(JP,A) 特開 平6−228809(JP,A) 特開 平7−300018(JP,A) 特開 昭58−20517(JP,A) 実開 平2−81212(JP,U) 特表 平5−506882(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60J 1/17

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対的に摺動する部材との摺接部を有する
    摺動部材の抑え具において、前記摺接部が密度0.95
    以上のポリエチレン系特殊ポリオレフィン樹脂組成物か
    らなる成型品を必須の構成要素とする摺動部材の抑え
    具。
  2. 【請求項2】相対的に摺動する部材との摺接部を有する
    摺動部材の抑え具において、前記摺接部が密度0.95
    以上のポリエチレン系特殊ポリオレフィン樹脂組成物の
    成型品と高密度ポリエチレン樹脂成型品との混合体を必
    須の構成要素とする摺動部材の抑え具。
  3. 【請求項3】相対的に摺動する部材との摺接部を有する
    摺動部材の抑え具において、前記摺接部が(1)密度
    0.95以上のポリエチレン系特殊ポリオレフィン樹脂
    組成物または高密度ポリエチレン樹脂のいずれかからな
    る成型品及び(2)フッ素樹脂成型品を必須の構成要素
    とする摺動部材の抑え具。
  4. 【請求項4】相対的に摺動する部材との摺接部を有する
    摺動部材の抑え具において、前記摺接部が(1)密度
    0.95以上のポリエチレン系特殊ポリオレフィン樹脂
    組成物の成型品と高密度ポリエチレン樹脂成型品との混
    合体及び(2)フッ素樹脂成型品を必須の構成要素とす
    る摺動部材の抑え具。
  5. 【請求項5】密度0.95以上のポリエチレン系特殊ポ
    リオレフィン樹脂の分子量が、10〜150万である請
    求項1〜4のいずれかに記載の摺動部材の抑え具。
  6. 【請求項6】成型品が繊維である請求項2〜5のいずれ
    かに記載の摺動部材の抑え具。
  7. 【請求項7】相対的に摺動する部材との摺接部を有する
    摺動部材の抑え具において、前記摺接部が密度0.95
    以上のポリエチレン系特殊ポリオレフィン樹脂組成物ま
    たは高密度ポリエチレン樹脂のいずれかからなる繊維を
    必須の構成要素とする摺動部材の抑え具。
  8. 【請求項8】成型品が繊維からなる植毛部材である請求
    項1〜7のいずれかに記載の摺動部材の抑え具。
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FR2789722B1 (fr) * 1999-02-12 2001-04-20 Allibert Ind Doublure interieure, et portiere ainsi equipee, comprenant un moyen pour limiter le deplacement d'une vitre au moins dans une direction
WO2017188186A1 (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 大日本印刷株式会社 タッチパネル、表示装置、光学シート及び光学シートの選別方法

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