JP3035135U - ゲーム装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 継続してゲームができ、しかも安価なゲーム
装置を提供する。 【解決手段】 本体に、操作部と、この操作部の動作に
伴って往復動作する移動体と、動力源となるゼンマイ
と、前記操作部の動作により前記ゼンマイを巻き上げて
該ゼンマイに蓄力させるゼンマイ巻上げ機構と、前記移
動体の行路が表示され前記ゼンマイの蓄力によって回転
する回転体とを備え、前記ゼンマイの一端は、前記ゼン
マイ巻上げ機構を構成し前記操作部の動作によって回転
する軸に係合し、前記ゼンマイの他端は、該ゼンマイの
蓄力を前記回転体に伝達する動力伝達歯車に係合して、
前記ゼンマイの巻上げ中にも前記回転体を回転させるこ
とができるように構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ゲーム装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ドライブゲーム装置として、ゼンマイやモーターを動力源としたものが 知られている。このドライブゲーム装置は、ゼンマイやモーターによって、道路 が表示された無端のフィルム（回転体）または円板（回転体）を回転させ、ハン ドル等の操作部の操作によって、自動車模型等の移動体を動作させてこの移動体 に道路をなぞらせるように構成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、前記ドライブゲーム装置には下記のような問題があった。 すなわち、ゼンマイを動力源とするドライブゲーム装置では、まず、ゼンマイ をゼンマイ巻上げつまみによって巻き上げて、このゼンマイの解ける力（蓄力） によって無端のフィルムや円板を回転させるようにしているが、一旦巻き上げた ゼンマイは蓄力が消失するまで解ける一方であり、途中でゼンマイを巻き上げ直 してゲームを継続するのは困難である。また、モーターを動力源とするドライブ ゲーム装置では、モーターや電池等を必要とするので高価である。さらに、電池 が途中で切れたりした場合には、その交換のためにゲームを中断しなければなら ないし、また、幼児などにとっては電池の交換が難しいという問題があった。

【０００４】 本考案は、かかる問題点に鑑みなされたものであり、継続してゲームができ、 しかも安価なゲーム装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１記載のゲーム装置は、本体に、操作部と、この操作部の動作に伴って 往復動作する移動体と、動力源となるゼンマイと、前記操作部の動作により前記 ゼンマイを巻き上げて該ゼンマイに蓄力させるゼンマイ巻上げ機構と、前記移動 体の行路が表示され前記ゼンマイの蓄力によって回転する回転体とを備え、前記 ゼンマイの一端は、前記ゼンマイ巻上げ機構を構成し前記操作部の動作によって 回転する軸に係合し、前記ゼンマイの他端は、該ゼンマイの蓄力を前記回転体に 伝達する動力伝達歯車に係合して、前記ゼンマイの巻上げ中にも前記回転体を回 転させることができるように構成されていることを特徴とする。 このように構成されたゲーム装置によれば、移動体を移動させるための操作部 の操作によってゼンマイを巻き上げられるようになっており、また、ゼンマイの 巻上げ中にも回転体を回転させることができるので、ゲームを継続して行うこと ができる。また、ゼンマイを動力源としているため安価なゲーム装置を実現でき る。

【０００６】 請求項２記載のゲーム装置は、請求項１記載のゲーム装置において、前記操作 部は往復動作可能に構成されると共に、前記ゼンマイ巻上げ機構中には前記操作 部の往動・復動に応じて歯車の噛合状態を切り換える歯車切換機構が設けられ、 この歯車切換機構によって、前記操作部の往動・復動いずれの際にも前記ゼンマ イを巻き上げることができるように構成されていることを特徴とする。 このゲーム装置によれば、操作部の往動・復動いずれの際にもゼンマイを巻き 上げることができるので、効率良くゼンマイが蓄力されることになる。

【０００７】 請求項３記載のゲーム装置は、請求項１または請求項２記載のゲーム装置にお いて、前記行路は、前記ゼンマイの巻上げに適するように曲がりくねっており、 該行路を前記移動体がなぞった際に前記ゼンマイが有効に巻き上げられるように 構成されていることを特徴とする。 このゲーム装置によれば、プレイヤーの心理として移動体を行路に沿って移動 させようとするので、操作部の操作により、効率良くゼンマイが蓄力されること になる。

【０００８】

【考案の実施の形態】 図１には本願考案に係るゲーム装置が示されている。 このゲーム装置１はハンドル２を備えており、このゲーム装置１では、ハンド ル２を左右に往復動作させると、このハンドル２の動作に伴って自動車模型３が 左右に移動するようになっている。また、このゲーム装置１にあっては、ハンド ル２の動作に伴って、自動車模型３の下側にある軌道フィルム４がハンドル側へ 移動するようになっている。また、ハンドル２の動作を途中で止めた場合には、 それまでに畜勢されたゼンマイ１７（図２）の解旋力でハンドル側へ移動した後 に止まるようになっている。このように、このゲーム装置１では、ハンドル２を 左右に往復動作させるだけで、ドライブゲームを楽しめるようになっている。

【０００９】 このゲーム装置１においては、図２に示すように、ハンドル２の軸２ａには入 力歯車５が付設されている。また、軸２ａには該軸２ａを中心に揺動するＶ字状 の揺動板６が設けられており、この揺動板６の先端にはそれぞれ遊星歯車７，８ が取付けられている。この遊星歯車７，８は入力歯車５に常時噛合し、該入力歯 車５の回りを回転できるようになっている。なお、揺動板６は軸２ａに緩く嵌合 され、ばね９の付勢力によって入力歯車５の下面に押し付けられている。 また、入力歯車５には左右に移動可能に配設されたラック１０が噛合しており 、このラック１０には、軸４１ａを中心に上下に動作する動作板４１が付設され 、この動作板４１の上に自動車玩具３が固定して設けられている。

【００１０】 遊星歯車７，８の近傍には互いに噛合する大小の中間歯車１１，１２が設置さ れている。このうち中間歯車１１は前記遊星歯車７と、また、中間歯車１２は前 記遊星歯車８に噛合可能となっている。 中間歯車１１には角穴１１ａが設けられており、この角穴１１ａにはゼンマイ 巻上げ軸（角軸）１３が嵌合している。

【００１１】 また、ゼンマイ巻上げ軸１３の途中部分には爪車１４が付設されている。この 爪車１４には爪レバー１５が係合している。この爪レバー１５における爪１５ａ はばね１６の作用により常時に爪車１４の歯に押し付けられ、爪車１４の逆転を 防止している。

【００１２】 ゼンマイ巻上げ軸１３の下端にはゼンマイ１７の内端が係合されている。また 、ゼンマイ１７の他端は、動力伝達歯車の一部を構成する出力歯車１８と一体的 に構成されたゼンマイ取付部１９に係合されている。このゼンマイ取付部１９は 筒体として構成され、このゼンマイ取付部１９内面にはその母線方向に延びる数 条の溝１９ａが形成され、この溝１９ａにゼンマイ１７の外端が係合した状態と なっている。

【００１３】 出力歯車１８には、大小の歯車２０ａ，２０ｂが一体的に形成された２段歯車 のうちの大歯車２０ａの方が噛合している。一方、小歯車２０ｂは、軸２１の一 端に固定して設けられたクラウン歯車２２に噛合している。このクラウン歯車２ ２の軸２１の他端には別のクラウン歯車２３が設けられ、このクラウン歯車２３ は、軸２４に固定して設けられたピニオン歯車２５に噛合している。このピニオ ン歯車２５の軸２４には駆動ローラ２６が付設されている。そして、この駆動ロ ーラ２６と、軌道フィルム４が巻き掛けられたガイドローラ２７との間で該軌道 フィルム４を挟持した状態となっている。軌道フィルム４は無端フィルムとなっ ており、前記ガイドローラ２７と、図示しない他の１つのガイドローラに巻き掛 けられている。この軌道フィルム４には曲がりくねった道路（行路）が表示され ている。この道路は、該道路に沿って自動車模型３を移動させた際にゼンマイ１ ７が有効に蓄力されるような曲がり具合になっている。なお、図２において符号 ２８は駆動ローラ２６をガイドローラ２７側へ付勢するばねを示している。

【００１４】 さらに、前記出力歯車１８にはスピードガバナ機構３０が設けられている。こ のスピードガバナ機構３０は歯車３１〜３６と偏心重り３７とを含んで構成され ている。

【００１５】 なお、図２において符号６０は、本体内に設けられるベース板を、また、符号 ６１は、本体内に設けられる中板をそれぞれ示している。

【００１６】 次に、このゲーム装置１の内部機構の動作を説明する。 ハンドル２が右に回転操作されると、揺動体６が右回転し、中間歯車７が歯車 １１に噛合して、該歯車１１を右回転させる。そして、この歯車１１が右回転す ると、ゼンマイ１７が巻き上げられる。一方、ゼンマイ１７の蓄力によって出力 歯車１８が回転し、この回転動力は歯車２０ａ，２０ｂ，２２，２３，２５を経 て駆動ローラ２６に伝達され、軌道フィルム４が回転することになる。

【００１７】 一方、ハンドル２が左に回転操作されると、揺動体６が左回転し、中間歯車８ が歯車１２に噛合して、歯車１１を右回転させる。そして、この歯車１１が右回 転すると、ゼンマイ１７が巻き上げられる。一方、ゼンマイ１７の蓄力によって 出力歯車１８が回転し、この回転動力は歯車２０ａ，２０ｂ，２２，２３，２５ を経て駆動ローラ２６に伝達され、軌道フィルム４が回転することになる。

【００１８】 このように構成されたゲーム装置１によれば下記のような効果を得ることがで きる。

【００１９】 このように構成されたゲーム装置１によれば、ハンドル２の操作によってゼン マイ１７を巻き上げられるようになっており、また、ゼンマイ１７の巻上げ中に も軌道フィルム４を回転させることができるので、ゲームを継続して行うことが できる。また、ゼンマイ１７を動力源としているため安価なゲーム装置を実現で きる。 また、ハンドル２の左右動いずれの際にもゼンマイ１７を巻き上げることがで きるように構成されているので、効率良くゼンマイ１７が蓄力されることになる 。 さらに、道路の曲がり具合は、ゼンマイ１７の巻上げに適するように構成され 、道路を自動車模型３がなぞった際にゼンマイ１７が有効に巻き上げられるよう に構成されているので、プレイヤーが道路に沿って自動車玩具３を移動させさえ すれば、効率良くゼンマイ１７が蓄力されることになる。

【００２０】 以上、本考案者によってなされた考案の実施例について説明したが、本考案は 、かかる実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において 種々の変形が可能である。

【００２１】 例えば、前記実施形態では、自動車模型を用いたゲーム装置について説明した が、飛行機模型、船模型、人形体（例えばスキーヤー模型）あるいは動物形態等 の移動体を用いたゲーム装置としても良い。その場合には行路はその移動体に合 わせるような形態とすることが望ましい。また、操作部もハンドルではなくてレ バーなど、その移動体に合わせるようにすることが好ましい。

【００２２】

【考案の効果】

本考案の代表的なものの効果を説明すれば、操作部の往動・復動いずれの際に もゼンマイを巻き上げることができるので、効率良くゼンマイが蓄力されること になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るゲーム装置の外観斜視図である。

【図２】本考案に係るゲーム装置の要部の分解斜視図で
ある。

【符号の説明】

１ ゲーム装置 ２ ハンドル ３ 自動車模型 ４ 軌道フィルム １７ ゼンマイ １８ 出力歯車

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体に、操作部と、この操作部の動作に
   伴って往復動作する移動体と、動力源となるゼンマイ
   と、前記操作部の動作により前記ゼンマイを巻き上げて
   該ゼンマイに蓄力させるゼンマイ巻上げ機構と、前記移
   動体の行路が表示され前記ゼンマイの蓄力によって回転
   する回転体とを備え、前記ゼンマイの一端は、前記ゼン
   マイ巻上げ機構を構成し前記操作部の動作によって回転
   する軸に係合し、前記ゼンマイの他端は、該ゼンマイの
   蓄力を前記回転体に伝達する動力伝達歯車に係合して、
   前記ゼンマイの巻上げ中にも前記回転体を回転させるこ
   とができるように構成されていることを特徴とするゲー
   ム装置。
2. 【請求項２】 前記操作部は往復動作可能に構成される
   と共に、前記ゼンマイ巻上げ機構中には前記操作部の往
   動・復動に応じて歯車の噛合状態を切り換える歯車切換
   機構が設けられ、この歯車切換機構によって、前記操作
   部の往動・復動いずれの際にも前記ゼンマイを巻き上げ
   ることができるように構成されていることを特徴とする
   請求項１記載のゲーム装置。
3. 【請求項３】 前記行路は、前記ゼンマイの巻上げに適
   するように曲がりくねっており、該行路を前記移動体が
   なぞった際に前記ゼンマイが有効に巻き上げられるよう
   に構成されていることを特徴とする請求項１または請求
   項２記載のゲーム装置。