JP3107193U - 走行型玩具 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊びの態様を多くし、しかも構造が極めて簡単な走行型玩具を提供する。
【解決手段】玩具の構造であって、台車部11とボディー部12とからなり、台車部の略中心部にフライホイールが垂直に軸支されており、該フライホイールと台車部の後輪である駆動輪とは歯車列により連絡されており、手動にて駆動輪を介してフライホイールを回転させ、その慣性エネルギーによって玩具を走行させ、倒立回転させ又はコマ状に回転させることが自在である走行型玩具である。
【選択図】図7

Description

本願考案は走行型玩具に関するものであり、特に、格別な動力手段が不要であり、通常の走行常態で遊ぶ車輌遊びの外、車のスタントカー型遊びやコマ遊びのできる玩具を提供するものである。
従来公知の走行型玩具の一例(下記特許文献1参照)を図9により説明する。
走行玩具1は、内部に動力装置2が設けられた玩具本体3を有し、玩具本体3には、一対の車輪4,4が回動自在に設けられ、さらに前記動力装置2によって回転させられる一対の駆動輪5,5が設けられ、一対の駆動輪5,5の一方の駆動輪が、他方の駆動輪及び一対の車輪4,4より、走行面に接触する接触面の摩擦抵抗が大きくなっている。一対の車輪4,4は、玩具本体3の前部に回動自在に設けられ、一対の駆動輪5,5は、玩具本体3の後部に設けられている。
動力装置2は、ケース6内に設けられたゼンマイと、ゼンマイの弾性により回転する駆動軸7と、ゼンマイの弾性の解放を規制し、駆動軸7の回転を低速から高速に切り替えることができる切替手段とを備え、前記駆動軸7の両側に駆動輪5,5が設けられている。玩具本体3は、車台8と、ボディーとからなる。車台は、合成樹脂によって一体形成され、後部に略L字状の係止突起が形成され、前部に係止爪が形成されている。ボディーは、合成樹脂によって形成され、車台8にネジ等の固定手段9によって取り付けられている。
動力装置2は、いわゆる公知のゼンマイ駆動ユニットであって、ケース6内に設けられた図示しないゼンマイと、ゼンマイの弾性により回転する駆動軸7と、ゼンマイの弾性の解放を規制し、駆動軸7の回転を低速から高速に切り替えることができる図示しない切替手段とを備え、前記駆動軸7の両側に駆動輪5,5が固定して設けられている。一方の駆動輪5は、摩擦抵抗の大きい素材、例えば合成ゴム、ウレタン等によって形成されている。他方の駆動輪5及び車輪4,4は、摩擦抵抗の小さい素材、例えば合成樹脂等によって形成されている。
上記構成の走行玩具1は、玩具本体3を手で把持して、駆動輪5,5を走行面に押し付けながら後方に引くと、駆動軸7を介して動力装置2のゼンマイが巻き上げられる。手を離すと、ゼンマイの弾性が解放されるが、切替手段によってゼンマイの弾性の解放が規制されて、駆動軸7の回転数が低く、低速走行する。その後切替手段によって駆動軸7の回転数が高くなり、一気に高速走行に移行する。
走行玩具1は、摩擦抵抗の異なる駆動輪5,5によって走行し、駆動軸7の回転数が低い時は、真っ直ぐに走るが、一気に高速走行に移行すると、摩擦抵抗の小さい駆動輪5及び車輪4,4が走行面を滑って空転し、摩擦抵抗の大きい駆動輪5が走行面を滑らずに回転するからスピンし、その後ゼンマイの弾性の解放に伴って低速走行に移行するので、又真っ直ぐに走行するものである。
特開2004−154356号公報
上記のような従来公知の走行玩具にあっては、例えばゼンマイやモーターのごとき動力源と、該動力源からの回転駆動力を車輪に伝達する手段として低高速の切換え手段を必要としていた。また、駆動輪である左右の後輪を異なる摩擦係数の材質により作成する必要があったので、構造が極めて複雑となり高価なものとなっていた。
更に、低高速の切換え手段を用いて高速走行させると、確かにスピン等を起こして特異な走行をするけれども、全体的に走行状態の変化が少なく、面白さに欠けるものであった。
本願考案はこのような点に鑑み、遊びの態様を多くし、しかも構造が極めて簡単な走行型玩具を提供するものである。
本願考案は玩具の構造であって、台車部とボディー部とからなり、台車部の略中心部にフライホイールが垂直に軸支されており、該フライホイールと台車部の後輪である駆動輪とは歯車列により連絡されており、手動にて駆動輪を介してフライホイールを回転させ、その慣性エネルギーによって玩具を走行させ、倒立回転させ又はコマ状に回転させることが自在である走行型玩具である。
また、上記台車部とボディー部とは着脱交換自在であると共に上記ボディー部の形状が動物の形状、又は家具形オモチャの形状であることを特徴とする。
更に、フライホイールはプルバックゼンマイによっても並列駆動可能である。
本願考案によれば、格別の動力源を必要としない走行型玩具を提供するものである。また、一台の玩具で単純走行遊び、スタントカー状態遊び、コマ遊び等が任意に選択できるとともに、構造が極めて単純であって安価な玩具を提供できる。更に、例えばコマ遊び状態等で多人数が同時にゲームをすることもできる走行型玩具を提供する。
本願考案に係る走行型の構造を、図1〜図4により、また本願考案の走行型玩具の操作又は作動状態を図5〜図8により説明する。
図1及び図2は、本願考案に係る走行型玩具10の概略構成を示す側断面図及び平断面図である。
この実施形態によって説明する走行型玩具10は、いずれも自動車型の全体形状を有するものであるが、後述するようにその全体形状、特にボディー部分の形状は多数の変形が可能なものである。
図1において、自動車型の走行型玩具10は台車11部分とボディー12部分により分割されており、これらが一体的に結合されると共に、その平面視略慣性中心位置に、本願考案の最も重要な構成部材であるフライホイール13が設けられる。
また、台車11には一般の車輌玩具と同様に、前輪14,14と後輪15,15を有している。そして、この実施形態ではフライホイール13の回転軸Pが台車11とボディー12とによって、回転自在に支持されている。
図2は、上記図1における走行型玩具10の台車11からボディー12を取り外した状態において、フライホイール13と車輪14,14、駆動輪15,15及び該駆動輪15,15への回動力伝達歯車の1つであるクラウン歯車16との配置関係を示している。具体的構成は後述するように、フライホイール13の回転軸Pとクラウン歯車16との間に多数の歯車列が存在し、また、クラウン歯車16と駆動輪15,15の車軸との間にも変換歯車が介装されている。
図3及び図4は、上記図2に示すフライホイール13の回動を駆動輪15,15の車軸Pに伝達する歯車列を具体的に示したものである。フライホイール13の軸Pに固定された小形歯車Gと、図示しない任意の軸受により支持された軸Pに固定されている中歯車G及び小歯車Gと、同じく軸Pに固定された中歯車G及び小歯車Gからなる歯車列によって、大径歯車G及びこれと固定されたクラウン歯車16を回動し、該クラウン歯車16から小歯車Gを介して駆動輪15,15のための車軸Pが回転駆動される構成である。
その結果、フライホイール13の軸Pと駆動車輪15,15の車軸との回転比は非常に大きく、且つ、可成大きな質量を有するフライホイール13と相俟って、極めて大きなエネルギーをフライホイール13に蓄積することができる。
上記フライホイール13を含む駆動機構及び走行型玩具全体は、フライホイール及び車軸等を除いて、大部分をプラスチックで形成され、この実施例においては、フライホイール13を鉄板により、各車軸及び歯車の軸は、いずれも銅線により作成している。
なお、歯車列の構造、減増速比、フライホイールの質量等は、いずれも玩具の大きさ等により決定された設計事項である。
また、車輪14,15は材質も任意であるが、なるべく摩擦係数の大きな材料を選択することが望ましい。
更に、上記エネルギー蓄積の手段としてフライホイールのみの場合について説明しているけれども、従来公知のプルバックゼンマイを併用することもでき、この場合にはフライホイール自体を小型化することも可能である。
続いて、本願考案に係る走行型玩具10の作用又は遊び方について、図5〜図8に示す緊急車輌型玩具を用いて説明する。なお、この形式の玩具10のボディー12には、前記図1に示すフライホイール13の為の軸Pの上端部に、緊急灯に相当する突起部17が設けられると共に、台車11の前後にはバンパー18が設けられている。
図5において、先ず走行型玩具10のボディー12部分を手で持って、駆動輪15,15を接地させた状態で玩具10を矢印Fの方向に移動させると、駆動輪15,15は通常の前進方向に回動させられ、この回動は上記の歯車列を介してフライホイールに伝達される。従って、玩具10をゆっくり走行させることによって、フライホイールはどんどん増速されて、エネルギーが蓄積される。この場合、上記の操作を数回繰り返すことによって、最大のエネルギーをフライホイール13の回転として蓄積させることができる。
上記の状態から、フライホイールが高速回転を維持している状態で、走行型玩具10を地面(床等)に載置すると、当該フライホイールの回転エネルギーが上記歯車列を介して駆動輪15,15を回転駆動するので、通常の自動車と同様の前進走行を開始継続することができる。
図6は、本願考案の走行型玩具10をスタントカー状態で作動させる説明図である。
図5において説明した、フライホイール13にエネルギーが蓄積された状態から、玩具10のリアバンパー18の比較的平板な部分を倒立状態で接地させる。すると、玩具10は該倒立状態を維持しながら、全体が揺れながらゆっくりと、矢印M方向に回動することとなり、あたかもスタントカーの状況を呈するものである。
図7は、同じく図5におけるフライホイール13へのエネルギー蓄積状態から、例えばフロントバンパー18のコーナー部を接地させた状態を示している。
この場合、上記接地部分の摩擦抵抗が小さいため、図6に示すような回転状態から更に回転速度を増し、上述の接地点を中心に図示の矢印Mのように可成高速度で倒立回転させることが可能である。これも一種のスタントカー状況である。
図8は、本願考案の走行型玩具10を用いたコマ遊びの状況の説明図である。
これは、上記図5におけるフライホイール13に充分エネルギーが蓄積された状態から、玩具10を裏返し、フライホイール13の上方に軸を一致させて設けた緊急表示灯の先端部を接地させる。すると先ず、図の上方に示すように当該緊急表示灯の頭部を中心にゆっくりと回転を始める。そして更に、玩具10全体の回転速度が上がり、図の下方に示すように、全くコマのように回転を継続するものである。
なおここで、コマの状態での回転をスムーズに継続させるには、玩具10の全体の慣性中心と上記フライホイールの軸心と回転の支点となる例えば表示灯の頭部先端を一致させることが望ましい。
また、フライホイールの慣性モーメントに対して玩具10のその他の部分の慣性モーメントを小さくすることも重要である。
上記の実施形態にあっては、走行型玩具10のボディー12部分の形状を緊急車両の形状としたけれども、例えば子供が一般的に玩具と利用する「カップ」、「動物」、「玩具の家具」、「電器製品」等、子供に親しみのあるオモチャの形状とし、これを台車11部分の着脱自在構成とすることができる。
そして、この様な構造のボディー12部分を形成した場合に、上記フライホイール13の回転軸P先端部分をボディー12部分の外方に突出させて形成しても良い。
本願考案の走行型玩具の側断面要部である。 本願考案の走行型玩具の平断面要部である。 本願考案の走行型玩具の駆動手段の説明図である。 本願考案の走行型玩具の駆動手段の説明図である。 本願考案の走行型玩具の走行状態手段の説明図である。 本願考案の走行型玩具のスタントカー状態遊びの説明図である。 本願考案の走行型玩具のスタントカー状態遊びの説明図である。 本願考案の走行型玩具のコマ状態遊びの説明図である。 従来公知の走行型玩具の分解説明図である。
符号の説明
10 走行型玩具
11 台車
12 ボディー
13 フライホイール
14 前輪
15 駆動輪
16 クラウン歯車
17 突起部
18 バンパー
〜G 歯車列
フライホイール軸



















Claims (5)

  1. 玩具の構造であって、台車部とボディー部とからなり、台車部の略中心部にフライホイールが垂直に軸支されており、該フライホイールと台車部の後輪である駆動輪とは歯車列により連絡されており、手動にて駆動輪を介してフライホイールを回転させ、その慣性エネルギーによって玩具を走行させ、倒立回転させ又はコマ状に回転させることが自在である走行型玩具。
  2. 請求項1に記載の走行型玩具であって、上記台車部とボディー部とは着脱交換自在であることを特徴とする走行型玩具。
  3. 請求項1に記載の走行型玩具であって、上記ボディー部の形状が動物の形状であることを特徴とする走行型玩具。
  4. 請求項1に記載の走行型玩具であって、上記ボディー部の形状が家具形オモチャの形状であることを特徴とする走行型玩具。
  5. 玩具の構造であって、台車部とボディー部とからなり、台車部の略中心部にフライホイールが垂直に軸支されており、該フライホイールと台車部の後輪である駆動輪とは歯車列により連絡されており、更に、併設されたプルバックゼンマイによってもフライホイールを合わせて駆動可能とし、手動にて駆動輪を介してフライホイールを回転させ、その慣性エネルギーによって玩具を走行させ、倒立回転させ又はコマ状に回転させることが自在である走行型玩具。









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