JP3034827B2 - ロッド回動式シリンダ装置 - Google Patents

ロッド回動式シリンダ装置

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JP3034827B2
JP3034827B2 JP9225772A JP22577297A JP3034827B2 JP 3034827 B2 JP3034827 B2 JP 3034827B2 JP 9225772 A JP9225772 A JP 9225772A JP 22577297 A JP22577297 A JP 22577297A JP 3034827 B2 JP3034827 B2 JP 3034827B2
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    • F15FLUID-PRESSURE ACTUATORS; HYDRAULICS OR PNEUMATICS IN GENERAL
    • F15BSYSTEMS ACTING BY MEANS OF FLUIDS IN GENERAL; FLUID-PRESSURE ACTUATORS, e.g. SERVOMOTORS; DETAILS OF FLUID-PRESSURE SYSTEMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F15B15/00Fluid-actuated devices for displacing a member from one position to another; Gearing associated therewith
    • F15B15/02Mechanical layout characterised by the means for converting the movement of the fluid-actuated element into movement of the finally-operated member
    • F15B15/06Mechanical layout characterised by the means for converting the movement of the fluid-actuated element into movement of the finally-operated member for mechanically converting rectilinear movement into non- rectilinear movement
    • F15B15/068Mechanical layout characterised by the means for converting the movement of the fluid-actuated element into movement of the finally-operated member for mechanically converting rectilinear movement into non- rectilinear movement the motor being of the helical type

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はロッド回動式シリン
ダ装置に係り、例えば、ダイカスト鋳造の金型に組み込
まれて型開きの際に中子ピンを回転させるアクチュータ
や、ロータリーバルブの切り換え装置等として利用さ
れ、流体圧を駆動源とした強力な回転トルクの供給装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ダイカスト金型の中子のセッ
トと引き抜きには油圧シリンダが用いられていることが
多い。その場合、最も簡単な実例である図9を用いて説
明すると、先ず、中子ピン101aを取付けた可動型101を
油圧シリンダの作動によって固定型102側に嵌装させて
型締めし、その状態で構成されたキャビティ103内に湯
口104から溶湯を注入する。そして、溶湯が固化した段
階で可動型101を引き上げ、固定型102側を型開きして製
品を得る。
【0003】ところで、溶湯は冷却収縮して固化するた
め、可動型101を引き上げて中子ピン101aを製品から引
き抜く際にその中子ピン101aと製品側との間でかじりや
焼付きが発生しやすい。そのため、一般には図9に示す
ように予め中子ピン101aに抜け勾配αを施しておき、個
化した溶湯と中子ピン101aの離脱を容易にして不良品が
生じることを防止している。しかし、中子ピン101aで形
成される穴はそれに嵌入されるストレート部材とのハメ
アイ関係で高精度な穴径を要求されている場合が多く、
抜け勾配αによってかじり等が防止できても、成形後の
機械加工が必要になるために製品のコスト高を招くこと
になる。
【0004】一方、中子ピン101aを引き抜く際の力を軽
減することを目的として、中子ピン101aを回転させなが
ら引き抜く装置の提案もなされている(実開昭61-167255
号)。その装置は図10に示されるような構成を有し、
「ダイカスト金型102の製品部(キャビティに相当)103に
挿入される中子ピン101aを駆動する油圧機構105を備え
た鋳抜き装置において、前記油圧機構105のピストンロ
ッド106の端に傾斜ガイド溝107を有する連結スリーブ10
8を固定し、該連結スリーブ108内には前記中子ピン101a
に一端を固定した連結ロッド109の他端109aを摺動自在
に収容すると共に、該連結スリーブ108のガイド溝107内
を滑動自在な連結ピン110を該連結ロッド109の他端109a
に固定し、前記油圧機構105により前記中子ピン101aを
前記製品部103から引き抜く方向に前記連結スリーブ108
を駆動する時に前記連結ピン110が前記連結スリーブ108
のガイド溝107内を滑動し、前記連結ロッド109を介して
前記中子ピン101aを回転させるようにしたことを特徴と
するダイカスト金型の鋳抜き装置」である。
【0005】また、かじりや焼付きの問題に直接関連し
た技術として、金型内に温度調節用の流体通路を形成し
ておき、中子ピンの表面温度やキャビティの周辺温度を
制御すると共に、型開き直後に中子ピンを引き抜くよう
にすることで、抜け勾配αを0度乃至20分程度の範囲
内に小さくするダイカスト鋳造方法の提案もなされてい
る(特開平8-117958号)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本願出願人
においてダイカスト鋳造工程における中子ピンの抜き実
験を各種の条件設定下で実施してみたところ、その溶湯
がキャビティ内で半固化状態になった所定のタイミング
で中子ピンを回転させて引き抜く、又は回転させながら
引き抜くようにすると、上記のように中子ピンに抜き勾
配αを与えていなくても非常に高精度な穴の形成が可能
になることが判明した。
【0007】その場合、前記の実開昭61-167255号に開
示されているダイカスト金型の鋳抜き装置は中子ピンを
回転させながら引き抜くという動作を実現しており、同
装置を適用することが有効と考えられる。しかし、図1
0に示したように、同装置は傾斜ガイド溝107を形成し
た連結スリーブ108と連結ピン110を設けた連結ロッド10
9からなる連結機構を介して油圧機構105が中子ピン101a
を作動させるため、軸方向に装置が大型化し、多数の中
子ピンを用いて複雑な形状の製品を得る装置に適用する
ことが不可能である。また、連結ピン110が傾斜ガイド
溝107内を滑動することによって中子ピン101aに対する
回転駆動力を与えているため、中子ピン101aを定位置ヘ
正確に固定セットすることが困難であり、引き抜きの際
にも連結部にガタツキ等があると連結ロッド109に曲げ
モーメントが作用し、その結果、可動型101と固定型102
の間にかじりが生じたり、成形後の製品にクラック等が
発生する要因となる。尚、実開昭61-167255号(図10)
には開示されていないが、油圧機構101側にピストンロ
ッド106の回転を拘束する手段が必要になる筈である。
【0008】一方、従来から型開きのための駆動力は一
般に油圧システムから供給されているが、その駆動力は
中子ピンの引き抜きに要する力を考慮しても十分なもの
である。 従って、金型の小型化を図ること等との兼ね
合いで、単に型開き時に中子ピンを回転させる装置だけ
で足りるという要望が多い。その場合、単に中子ピンを
回転させるだけであればモータによる回転駆動方式が採
用できるが、モータによる駆動方式では金型駆動システ
ムに油圧系と電気系が混在することになり、またモータ
は一般にその駆動力が小さいために減速機構も金型に組
み込まねばならず、結果的にシステムの複雑化を招くと
共に金型の小型・軽量化を図ることが困難になる。更
に、ダイカスト鋳造では金型が高温になるためにモータ
の耐熱性も考慮しなければならない等の様々な問題点が
派生する。
【0009】そこで、本発明は、流体圧を駆動源として
強力な回転トルクを供給でき、ダイカスト鋳造における
中子ピンの回転駆動に最適な小型のロッド回動式シリン
ダ装置を提供することを目的として創作された。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、2ポート形の
シリンダ本体と、前記シリンダ本体のヘッドカバー部に
設けられ、後記回動ロッドの一端を軸方向への移動を拘
束しながら回動自在に軸支する軸支機構と、一端が前記
軸支機構で軸支されていると共に他端が前記シリンダ本
体のロッドカバー部を貫通して突出せしめられ、且つ前
記シリンダ本体内における一部区間の外周面にリード角
が60°以上のネジが形成されている回動ロッドと、前
記回動ロッドに外嵌して前記シリンダ本体のシリンダチ
ューブ内を摺動するピストンであって、前記回動ロッド
に対する外嵌部分が同回動ロッドのネジ部と歯合する螺
合区間と同回動ロッドのネジが形成されていない部分と
密接して嵌合する嵌合区間と前記の螺合区間と嵌合区間
の間に構成される非接触区間とからなり、且つ前記螺合
区間側に構成されるシリンダ室と前記非接触区間の内側
を通じさせる連通孔が内部に形成されているピストン
と、前記ピストンの前記シリンダ本体に対する回動を拘
束する回動拘束機構とを具備したことを特徴とするロッ
ド回動式シリンダ装置に係る。
【0011】この発明では、シリンダ本体の各ポートに
対する流体圧供給の制御によって、ピストンを移動させ
るが、そのピストンは回動拘束機構によってシリンダチ
ューブ内での回動が拘束されている。一方、回動ロッド
は軸支機構の軸支条件によって回動自在であるが軸方向
移動が拘束されており、またピストンの螺合区間のネジ
と回動ロッド側のネジの螺合関係はリード角が60°以
上と極めて大きく設定されているため、ピストンが回動
拘束状態で移動すると回動ロッドが円滑に回転する。そ
して、ピストンに形成されている連通孔によって非接触
区間の内側に構成される空間は螺合区間側のシリンダ室
と常に同圧に保たれるため、前記空間はピストンの移動
を妨げるような加圧/減圧状態にならない。従って、こ
の発明によれば、流体圧を回動ロッドの回転力へ高効率
に変換できるために回動ロッドに要求される負荷トルク
に対応した小さな流体圧で駆動させることができ、流体
駆動方式による小型の回転駆動装置を実現できる。尚、
ピストンの回動ロッドに対する外嵌部分を嵌合区間/非
接触区間/螺合区間の3区間に分けて構成しているの
は、螺合区間が長いとその雌ネジの形成が困難であるこ
と、及び両シリンダ室間で流体漏れを生じさせないため
にはシール機能を持たせ得る嵌合区間を設ける必要があ
るからである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のロッド回動式シリ
ンダ装置の実施形態を、図1から図8を用いて詳細に説
明する。先ず、図1は実施形態に係るシリンダ装置の断
面図を示す。同図において、1はポートP1,P2を有した2
ポート形のシリンダ本体、2は回動ロッド、3は環状ブロ
ック体で構成されたピストンであり、それらの各機素は
次に説明するような特徴を有している。
【0013】シリンダ本体1の外観上の基本的構成は通
常の片ロッド形複動シリンダに適用されるものと同様で
あるが、そのヘッドカバー4の内部にはスラスト玉軸受
として構成された軸支部5が設けられており、回動ロッ
ド2の後端部を軸方向への移動を拘束しながら回動自在
に軸支している。
【0014】回動ロッド2は、前記のようにその後端部
が軸支部5で軸支されていると共に前端部がシリンダ本
体1のロッドカバー6を貫通して突出せしめられている
が、シリンダ本体1のヘッドカバー4の内面側からシリン
ダチューブ7の略中央付近までの区間に、図2に示すよ
うにリード角θを70°と極めて大きく設定した角ネジ
(又は台形ネジ)が形成されている。尚、以下の説明にお
いては回動ロッド2の前記区間を「雄ネジ区間8」という。
【0015】一方、ピストン3は、その外周面がシリン
ダ本体1のシリンダチューブ7に内嵌して摺動するもので
あるが、その内周面側が回動ロッド2に外嵌しており、
その外嵌部分は、回動ロッド2の雄ネジ区間8の一部に螺
合する雌ネジが形成されている螺合区間9と、回動ロッ
ド2の雄ネジ区間8以外の部分に密接嵌合して同ロッド2
との間にシール部材10が施されている嵌合区間11と、前
記の螺合区間9と嵌合区間11の間にあって両区間の何れ
よりも内径が大きく形成されている非接触区間12で構成
されている。また、ピストン3の内部にはシリンダ本体1
のヘッドカバー4に対向する面と非接触区間12の内面と
の間を通じさせる連通孔13が形成されている。
【0016】更に、ピストン3の外周面におけるシリン
ダ本体1のロッドカバー6に対向する面から一定区間に
は、その外周面から突出させた態様で平行キー14が埋め
込まれてネジ止めされており、それに対応させてシリン
ダ本体1の内周面にはピストン3がストロークした際に前
記平行キー14が移動する軸方向区間にその平行キー14が
内嵌するキー溝15が形成されており、両者の係合関係に
よってピストン3のシリンダ本体1に対する回動拘束機構
を実現している。また、図3は平行キー14とキー溝15の
係合状態と平行キー14の詳細を示す軸断面図であり、同
図の(A)又は(B)に示されるように、平行キー14には2
本の溝14aが軸方向に形成されているか、又は2個の貫
通孔14bが穿設されている。尚、このロッド回動式シリ
ンダ装置における各シール部分については、前記のシー
ル部材10以外にも、通常のシリンダ装置と同様にシリン
ダチューブ7との摺動面となるピストン3の外周面や、シ
リンダチューブ7とヘッドカバー4やロッドカバー6の接
合面等の適所にシール部材が適用されている。
【0017】次に、前記のロッド回動式シリンダ装置の
動作について説明する。先ず、図1に示すようにピスト
ン3がヘッドカバー4側に位置した状態で、ポートP1をド
レイン状態に、ポートP2を圧油供給状態にすると、ピス
トン3は前方方向への移動を開始する。その移動状態は
図4に示され、ピストン3は前方シリンダ室21がドレイ
ン状態で後方シリンダ室22へ圧油が供給されることによ
って前方へ駆動されるが、ピストン3はその平行キー14
とシリンダチューブ7側のキー溝15との係合関係によっ
て回転が拘束されており、その回転拘束状態で螺合区間
9が回動ロッド2の雄ネジ区間8に螺合しながら前方へ移
動する。一方、回動ロッド2は、前記のようにヘッドカ
バー4に内蔵させたスラスト玉軸受の軸支部5によって回
動自在に軸支されていると共に軸方向の移動が拘束され
ている。
【0018】従って、ピストン3の前方への移動によっ
て回動ロッド2が前方から見て右回転方向へ回転し、ピ
ストン3の移動駆動力が回動ロッド2の回転トルクに変換
される。その場合、ピストン3の螺合区間9の雌ネジと回
動ロッド2の雄ネジ区間8の螺合関係は、70°という極
めて大きなリード角での螺合であるため、前記の移動駆
動力から回転トルクへの変換効率はきわめて高く、ポー
トP2に供給する圧油の圧力をそれほど大きく設定しなく
ても、回動ロッド2の先端部分にかかる負荷トルクに対
抗して回動ロッド2を回転させることができる。
【0019】ところで、ピストン3が前方へ移動する
と、その非接触区間12と回動ロッドの間に構成される環
状室23の容積が小さくなり、何等の措置も施されていな
いと、その環状室23の圧力が高くなってピストン3の移
動を妨げることになる。しかし、この実施形態の装置で
は、ピストン3の内部に環状室23と後方シリンダ室22を
常に通じさせている連通孔13が形成されており、環状室
23の容積が小さくなった分の圧油は後方シリンダ室22側
へ還流して環状室23と後方シリンダ室22の圧力が常に同
一に保たれるためにそのような不具合は生じない。ま
た、ピストン3の前方へ移動すると、その外周面と平行
キー14とキー溝15で囲まれた溝室24の容積が大きくな
り、前記と同様に何等の措置も施されていないと、その
溝室24の圧力が低くなってピストン3の移動を妨げるこ
とになる。この問題に対しても、図3で示したように平
行キー14に対して溝14a又は貫通孔14bが形成されている
ため、ドレイン状態にある前方シリンダ室21と溝室24の
圧力が常に同一に保たれてピストン3の移動を妨げる要
因とはならない。
【0020】その結果、ポートP1が圧油供給状態でポー
トP2がドレイン状態の下でピストン3は回動ロッド2を負
荷に抗して右方向回転させながら円滑に前方へ移動する
が、一定区間だけ移動した段階で両ポートP1,P2が一旦
ドレイン状態に切換えられる。そして、前記とは逆に、
ポートP1を圧油供給状態とし、ポートP2をドレイン状態
にすると、ピストン3は後方への移動を開始する。
【0021】その場合には、前記したピストン3の前方
移動工程と逆の関係で、回動ロッド2はその雄ネジ区間8
と回動ロッド2の螺合区間9との螺合関係に基づいて、図
5に示されるように正面から見て左回転方向へ回転する
ことになる。また、ピストン3の後方への移動に伴っ
て、環状室23の容積は大きくなり、溝室24の容積は小さ
くなるが、ピストン3の連通孔13と平行キー14の溝14a又
は貫通孔14bの存在によって、各室23,24の圧力はそれぞ
れ後方シリンダ室22と前方シリンダ室21の圧力と同一に
保たれるため、ピストン3の移動を妨げる要因とならな
い。従って、この装置によると、両ポートP1,P2からの
圧油の供給制御によって回動ロッド2を左右の回転方向
へ円滑に切り換えて回転させることができ、且つ供給す
る圧油の圧力を高効率に回転トルクに変換することがで
きる。
【0022】この実施形態のロッド回動式シリンダ装置
は、その機能的特徴に基づいて、回転角度は小さいが強
力な回転トルクを必要とする各種の機械に適用できる
が、特に、上記気したダイカスト鋳造における中子ピン
の回転駆動用に用いるのに最適である。その場合、回動
ロッド2の先端部を中子ピンに直接連結させてダイカス
ト金型の可動型側に組み込み、予めピストン3の位置を
図1の状態又はロッドカバー6側へ寄った状態に設定し
ておき、可動型が開放される際にピストン3を前方又は
後方へ移動させるように圧油供給状態を制御する。即
ち、溶湯がキャビティ内で半固化状態になった時点で回
動ロッド2を回転させるように圧油を供給し、それと共
に可動型を開放させるようにすれば、中子ピンに抜き勾
配を与えていなくても、かじりや焼き付きを発生させな
いで非常に高精度な穴を形成することができる。尚、中
子ピンの回転角度としては僅かな角度(5〜30°)が確
保されていれば十分であるために回動ロッド2の雄ネジ
区間8はそれほど長くならず、シリンダ装置は全体とし
て小型に構成することができる。また、回転角度が小さ
くて足りることから、逆に回動ロッド2の雄ネジ区間8と
回動ロッド2の螺合区間9との螺合関係を構成するネジの
リード角θを大きくして圧油の圧力と回転トルクとの変
換効率を更に高めることができ、リード角θは実用的に
は60°から80°程度に設定されるが、原理的にはリ
ード角は90°未満で選択できるため、大きな回転トル
クが必要な場合には80°以上に設定してもよい。
【0023】更に、以上の構成を有したロッド回動式シ
リンダ装置は、次のような変形例や拡張例も考えられ
る。 (1) 前記の実施形態ではピストン3の回動拘束機構を平
行キー14とキー溝15の係合関係によって実現している
が、図6に示すように、シリンダ本体1のロッドカバー6
とヘッドカバー4の間に棒31を回動ロッド2と平行に横架
させ、ピストン3がその棒31を貫通させた態様で移動す
るようにすれば同様の機能を実現できる。尚、棒31が貫
通するピストン3の孔の内周面にはOリング等のシール
部材32a,32bが施される。この機構によれば、シリンダ
チューブ7の内周面やピストン3の外周面に特別な加工を
施さなくてもよいという利点がある。
【0024】(2) 前記の実施形態ではピストン3を一体
的に構成しているが、図6に示すように、その嵌合区間
11と非接触区間12に相当する環状ブロック部分3aと螺合
区間9に相当する環状板部分3bに分けて構成することも
可能である。ピストン3をそのような構成にすると、非
接触区間12の中グリ加工工程がなくなる共に螺合区間9
の雌ネジの正確な形成が可能になり、加工コストの低減
化と誤差の小さい螺合関係を実現できる。また、回動ロ
ッド2にかかる負荷トルクがあまり大きくない場合に
は、環状板部3bを薄くして、その螺合部分を回動ロッド
2側の雄ネジの谷に遊嵌する単純な突起で構成してもよ
い。
【0025】(3) 図7(断面図)及び図8(ヘッドカバー
側から見た側面図)に示すように、前記の実施形態にお
ける回動ロッド2の後端を軸支部5から後方へ延長させ、
その延長部分2aがヘッドカバー4の後端板を貫通して突
出するようにし、その突出部に回動片33を取り付ける。
また、ヘッドカバー4の後端板に反射型ホトセンサ34を
取り付ける。ここに、回動片33は、各図に示すようにピ
ストン3の螺合区間9が回動ロッド2の雄ネジ区間8の略中
央に螺合している状態(回動ロッド2が回動範囲の略中心
にある状態)において垂下した状態となるように取り付
けられており、一方、反射型ホトセンサ34はその状態で
回動片33の先端部分の略中央に対向する位置に取り付け
られている。そして、回動片33の先端部分は所定幅に形
成されており、ポートP1,P2からの圧油の供給制御によ
って回動ロッド2が回転すると回動片33が回転するが、
前記の回動範囲の略中心から所定角度だけ回転すると回
動片33の先端部分が反射型ホトセンサ34から外れ、反射
型ホトセンサ34の出力が反転するようになっている。従
って、反射型ホトセンサ34の反転信号を検出することに
よって、回動ロッド2の左右回転方向の最大回転角度を
設定することができ、その信号を用いた圧油供給制御シ
ステムにより自動的な回転方向の切り換えが可能にな
る。尚、回動片33の代えて微細スリットを周方向へ形成
したエンコード板を用いれば、回動ロッド2の回転を任
意の回転角度で制御することもでき、また反射型ホトセ
ンサ34に代えてリミットスイッチを設けて回動片33で同
スイッチをオン/オフさせるようにしてもよい。
【0026】
【発明の効果】本発明のロッド回動式シリンダ装置は、
以上の構成を有していることにより、次のような効果を
奏する。請求項1の発明は、ロッドを往復直線運動させ
るシリンダ装置と異なり、シリンダ本体の2ポートに対
する流体圧の供給制御によってピストンを駆動させてロ
ッドを回動させるシリンダ装置を提供する。この装置に
よれば、流体圧によるピストンの駆動力を極めて高い効
率でロッドの回動トルクに変換でき、回動角度は小さく
てもよいが強力な回動トルクが要求される各種システム
における最適なトルク供給アクチュエータとして利用で
きる。特に、ダイカスト鋳造システムにおける可動側の
金型に回動ロッドを中子ピンに直結させて組み込み、既
存の油圧系を利用して金型開放時の所定のタイミングで
中子ピンを回転させるようにすれば、抜き勾配αを与え
ない中子ピンを用いながら、かじりや焼付きがなく、追
加加工の必要がない高精度な穴成形が可能になる。ま
た、その用途に適用する場合には、ロッドの回動角度が
極めて小さくても足りるためにシリンダ装置は小型に構
成でき、金型の設計も容易化になる。請求項2の発明
は、回動ロッドの回転制御を自動化することを可能に
し、ピストンのヘッドカバーやロッドカバーへの衝突を
回避させて円滑な動作を実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るロッド回動式シリンダ
装置の断面図である。
【図2】回動ロッドの雄ネジ区間を具体的に示した側面
図である。
【図3】平行キーとキー溝によるピストンの回動拘束機
構を示す断面図である。
【図4】実施形態に係る装置の動作状態(回動ロッドが
右回転)を示す断面図である。
【図5】実施形態に係る装置の動作状態(回動ロッドが
左回転)を示す断面図である。
【図6】実施形態に係る装置の変形例を示す断面図であ
る。
【図7】実施形態に係る装置の拡張例を示す断面図であ
る。
【図8】拡張例の装置のヘッドカバー側から見た側面図
である。
【図9】ダイカスト鋳造において、固定型に対して中子
ピンを設けた可動型を型締めしてキャビティを構成した
場合の断面図である。
【図10】従来技術における中子ピンを回転させながら
引き抜く装置(実開昭61-167255号)の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1…シリンダ本体、2…回動ロッド、2a…延長部分、3…
ピストン、3a…環状ブロック部分、3b…環状板部分、4
…ヘッドカバー、5…軸支部、6…ロッドカバー、7…シ
リンダチューブ、8…雄ネジ区間、9…螺合区間、10,32
a,32b…シール部材、11…嵌合区間、12…非接触区間、1
3…連通孔、14…平行キー、14a…溝、14b…貫通孔、15
…キー溝、21…前方シリンダ室、22…後方シリンダ室、
23…環状室、24…溝室、31…棒、33…回動片、34…反射
型ホトセンサ、P1,P2…ポート、θ…リード角、101…可
動型、101a…中子ピン、102…固定型、103…キャビテ
ィ、104…湯口、105…油圧機構、106…ピストンロッ
ド、107…傾斜ガイド溝、108…スリーブ、109…連結ロ
ッド、109a…連結ロッドの他端、110…連結ピン、α…
抜け勾配。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2ポート形のシリンダ本体と、前記シリ
    ンダ本体のヘッドカバー部に設けられ、後記回動ロッド
    の一端を軸方向への移動を拘束しながら回動自在に軸支
    する軸支機構と、一端が前記軸支機構で軸支されている
    と共に他端が前記シリンダ本体のロッドカバー部を貫通
    して突出せしめられ、且つ前記シリンダ本体内における
    一部区間の外周面にリード角が60°以上のネジが形成
    されている回動ロッドと、前記回動ロッドに外嵌して前
    記シリンダ本体のシリンダチューブ内を摺動するピスト
    ンであって、前記回動ロッドに対する外嵌部分が同回動
    ロッドのネジ部と歯合する螺合区間と同回動ロッドのネ
    ジが形成されていない部分と密接して嵌合する嵌合区間
    と前記の螺合区間と嵌合区間の間に構成される非接触区
    間とからなり、且つ前記螺合区間側に構成されるシリン
    ダ室と前記非接触区間の内側を通じさせる連通孔が内部
    に形成されているピストンと、前記ピストンの前記シリ
    ンダ本体に対する回動を拘束する回動拘束機構とを具備
    したことを特徴とするロッド回動式シリンダ装置。
  2. 【請求項2】 前記回動ロッドにおける前記軸支機構側
    の一端を前記シリンダ本体のヘッドカバーを貫通させて
    後部に突出せしめ、前記ヘッドカバーの背面に前記突出
    部の回動状態を検出する回動検出手段を設けた請求項1
    のロッド回動式シリンダ装置。
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