JP3034485U - パンタグラフ式油圧ジャッキ - Google Patents
パンタグラフ式油圧ジャッキInfo
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- JP3034485U JP3034485U JP1996007916U JP791696U JP3034485U JP 3034485 U JP3034485 U JP 3034485U JP 1996007916 U JP1996007916 U JP 1996007916U JP 791696 U JP791696 U JP 791696U JP 3034485 U JP3034485 U JP 3034485U
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ピストンが上死点に達した状態でさらにポン
ピングを継続しても、シリンダ内の油が漏出したり、油
圧機構が破損したりすることのないパンタグラフ式油圧
ジャッキを提供する。 【解決手段】 ピストンの下端部近傍にOリング11を
装着し、油圧シリンダ5の内面上部には油圧タンクに連
通する油圧逃がし溝14を形成して、ピストンが上死点
近傍に達した状態ではOリング11が油圧逃がし溝14
の位置に達するよう構成することにより、油圧シリンダ
5内に過剰に供給された油を油圧タンクへ戻す。
ピングを継続しても、シリンダ内の油が漏出したり、油
圧機構が破損したりすることのないパンタグラフ式油圧
ジャッキを提供する。 【解決手段】 ピストンの下端部近傍にOリング11を
装着し、油圧シリンダ5の内面上部には油圧タンクに連
通する油圧逃がし溝14を形成して、ピストンが上死点
近傍に達した状態ではOリング11が油圧逃がし溝14
の位置に達するよう構成することにより、油圧シリンダ
5内に過剰に供給された油を油圧タンクへ戻す。
Description
【0001】
本考案は、パンタグラフ式油圧ジャッキに関する。
【0002】
従来、自動車等を手動でジャッキアップするための構造として、パンタグラフ 機構と油圧シリンダとを組み合わせ、油圧シリンダのラムによってパンタグラフ 機構を伸縮させるようにした、いわゆるパンタグラフ式油圧ジャッキが知られて いる。また、ラムが上死点に達したことを見逃したままポンピングを継続すると 、シリンダ内の油が漏出するか、油圧機構が破損する等して非常に危険であるた め、ラムの側面に、当該ラムが上死点に達したことを使用者に知らせるためのイ ンジゲータを設けているものがある。
【0003】
ところが、上述したインジゲータは視認性が悪いことが多く、ジャッキアップ している最中にいちいち確認するのは面倒であった。また、上死点に達したこと を見逃してしまった場合の対策は施されておらず、過剰なポンピングに対処する には不十分な構造であった。
【0004】 本考案は、そのような事情に鑑みてなされたもので、ピストンが上死点に達し た状態でさらにポンピングを継続しても、シリンダ内の油が漏出したり、油圧機 構が破損したりすることのないパンタグラフ式油圧ジャッキを提供することを目 的とする。
【0005】
上記の目的を達成するため、本考案のパンタグラフ式油圧ジャッキは、油圧シ リンダのピストンにパンタグラフ機構が装着され、その油圧シリンダ内に手動プ ランジャポンプで油圧タンク内の油を圧送することにより、パンタグラフ機構を 伸縮させるよう構成された油圧ジャッキであって、ピストンにはその下端部近傍 にOリングが装着されているとともに、油圧シリンダの内面上部には、油圧タン クに連通する油圧逃がし溝が形成され、ピストンが上死点近傍に達した状態では 、Oリングが油圧逃がし溝の位置に達するよう構成されていることを特徴として いる。
【0006】 ただし、ここに挙げたピストンは、ラムを含むものとする。 この構成によれば、ピストンが上死点近傍に達したとき、ピストンのOリング がシリンダの油圧逃がし溝の位置に達するので、ピストンの下方にある油がその 油圧逃がし溝から油圧タンクへ逃げる。したがって、その状態でポンピングを継 続しても、シリンダ内の油が漏出したり、油圧機構が破損したりすることはない 。
【0007】 ここで、油圧シリンダの上部に当該油圧シリンダを上方から覆う上部シリンダ カバーが固着されているとともに、その上部シリンダカバーと油圧シリンダの間 に、油圧逃がし溝と油圧タンクを連通させる油路の一部が形成され、また、油圧 シリンダの側方に当該油圧シリンダを側方から覆う側部シリンダカバーが設けら れるとともに、その側部シリンダカバーと油圧シリンダ間に、上部シリンダカバ ーと油圧シリンダとの間の油路に連通し、かつ、油圧タンクに連通する油路が形 成されていることが好ましい。
【0008】 こうすることにより、シリンダカバー内に容易に油路を形成することができる とともに、外部の油路(例えば、銅パイプやフレキシブルチューブ等)なしに油 圧タンクへ油を戻すことが可能となる。
【0009】
本考案の実施の形態の一例として、図1にプランジャポンプが搭載されたパン タグラフ式油圧ジャッキの斜視図を示し、図2にそのジャッキの油圧回路図を示 す。
【0010】 この形態において、鋳鋼製ベース1上に、油圧タンク2と、その油圧タンク2 に隣接し、上下方向に往復運動するプランジャを備えたプランジャポンプ3と、 油圧タンク2およびプランジャポンプ3の後方に位置する油圧シリンダ5とが固 着されている。また、ベース1上には、油圧シリンダ5を挟むようにして、パン タグラフ6の4本のリンク20が揺動自在に支持されている。そして、手動レバ ー4の作用点が、プランジャポンプ3の上端で揺動自在に支持されており、その 手動レバー4は、てこの原理でプランジャを往復運動させるようになっている。 油圧シリンダ5内には、ラム7が上下方向に摺動自在に設けられ、そのラム7の 上端には、ラム7と共に昇降する昇降部8が固着されている。そして、その昇降 部8に揺動自在に支持されたリンク9に連動してパンタグラフ6が伸縮する。
【0011】 また、図2に示すように、この油圧ジャッキには、油圧タンク2とプランジャ ポンプ3とを連通させる油路21と、プランジャポンプ3と油圧シリンダ5とを 連通させる油路22と、油圧シリンダ5と油圧タンク2とを連通させる油路23 および24があって、閉じた油圧回路が形成されている。そして、ベース1の側 面には、切り換えコック12が設けられており、右に回せば方向切換弁25が油 路24を閉じ、左に回せば油路24を開くように構成されている。また、油路2 2の途中には、プランジャポンプ3から油圧シリンダ5へのみ油を流すことので きる逆止め弁10が設けられている。
【0012】 次に、油圧シリンダ5近傍の構造について詳細に説明するため、図3にラムが 下死点にある状態を示す油圧シリンダ近傍の縦断面端面図(a)、ラムが上死点 にある状態を示す油圧シリンダ近傍の縦断面端面図(b)を示し、また、図4に 図3のA−A断面図(a)、B−B断面図(b)を示す。
【0013】 図3(a)に示すように、ベース1に対して油圧シリンダ5が螺合しており、 油圧シリンダ5の側方には側部シリンダカバーが設けられ、また、側部シリンダ カバーを上方から押さえつけるようにして油圧シリンダ5に対して上部シリンダ カバー13が螺合している。
【0014】 ベース1内部にはプランジャポンプ3と連通している油路22が形成されてい るとともに、その末端には油圧シリンダ5の底部に開口する開口部が形成され、 開口部内には逆止め玉弁10が設けられている。また、パンタグラフ6が縮むと きに油圧シリンダ5内の油が流れる油路24と、ラム7が上死点近傍に達したと きに油が流れる油路23が形成されている。
【0015】 ラム7はその下部にリング状の突出部を有する円柱形であり、その突出部に嵌 め込まれた油漏れ防止用のOリング11が油圧シリンダ5の内面と圧接している 。
【0016】 油圧シリンダ5は、その下部外周にベース1と螺合するためのねじ切り部が形 成され、そのねじ切り部には1本の縦溝33が切削されて油路23と連通してい る。また、油圧シリンダ5の下端部とベース1の間にもOリングが設けられ、油 圧シリンダ5下端からの油漏れを防止している。油圧シリンダ5の上部外周には その上方に設けられた上部シリンダカバー13と螺合するためのねじ切り部が形 成され、シリンダ5の内面上端部には、油圧逃がし溝14が形成されている。油 圧逃がし溝14は、ラム7が上死点近傍に達したときにOリング11の側方に位 置するようになっており(図3(b)参照)、その状態では油圧シリンダ5の内 部と外部が油圧逃がし溝14を介して連通している。
【0017】 上部シリンダカバー13は、その中央にラム7と同径の穴が形成され、その穴 の内面にはリング状の溝があって、その溝にOリングが嵌め込まれている。また 、上部シリンダカバー13の下部内周には油圧シリンダ5と螺合するためのねじ 切り部が形成されているとともに、そのねじ切り部に1本の縦溝27が切削され 、その縦溝27は油圧逃がし溝14と連通している。
【0018】 側部シリンダカバー28は、図4にも示すように円筒形であって、上部シリン ダカバー13の下端とベース1の上端の間に位置し、油圧シリンダ5の側面との 間に空隙30を設けた状態でその側面の周囲を覆っている。空隙30は縦溝27 および33と連通している。また、側部シリンダカバー28は、その上端と下端 にそれぞれナイロン製のシールワッシャ29が設けられており、上部シリンダカ バー13の下方向への締めつけによって、上部シリンダカバー13およびベース 1と圧接している。
【0019】 以上の構成において、ジャッキアップ時について説明すると、自動車本体の下 面の高さに合わせてパンタグラフ6の支持部16の高さを調節して、支持部16 を自動車本体の下面に当接させる。次に、切り換えコック12を右に回して油路 24を閉じ、手動レバー4を上下に往復運動させることにより、連動的にプラン ジャを往復運動させてポンピングを行う。これにより、プランジャポンプ3から 出た油は、油路22を通って油圧シリンダ5内に吐き出され、油圧シリンダ5内 の油圧は高まる。それに伴ってラム7は上昇し、パンタグラフ6も連動的に伸び 上がって、その支持部16は自動車(W)を押し上げる。そして、ラム7が上死 点近傍に達すると、油圧シリンダ5内の油は油圧逃がし溝14、縦溝27、空隙 30、縦溝33、そして油路23を通じて油圧タンク2へ逃げ始める。従って、 シリンダ内に無理な圧力が作用しなくなる。
【0020】 一方、ジャッキダウン時には、調節コック12を左へ回して油路24を開き、 油圧シリンダ5内の油を油圧タンク2内へ戻す。これにより、ラム7は降下し、 それに伴ってパンタグラフ6の支持部16も降下する。
【0021】 なお、この実施の形態において、使用油圧は500kg/cm2 程度で、ジャ ッキの定格荷重は1.0t程度である。 本考案の実施の形態においては、各油路を高圧ゴムホースや銅パイプなどに代 えてもよい。他の油圧機構に関しても、油圧逃がし溝が油圧シリンダに設けられ た本考案の技術思想を全うする機構であるならば、適宜に付加、変更が可能であ る。さらに、使用油圧およびジャッキの定格荷重に関しても、ジャッキアップす る対象物に応じて適宜に変更することが可能である。
【0022】
本考案によれば、油圧シリンダ内の油を油圧逃がし溝を通じて油タンクへ逃が すことができるので、ピストンが上死点に達したことを知らずにポンピングを継 続しても、油が漏出したり、油圧機構が破損したりすることがなくなる。従って 、重量物のジャッキアップに伴う危険性を減少させることができる。
【図1】本考案の実施の形態の外観斜視図である。
【図2】図1に示すパンタグラフ式油圧ジャッキの油圧
回路図である。
回路図である。
【図3】本考案の実施の形態を示す油圧シリンダ近傍の
縦断面端面図であり、ラムが下死点に位置している状態
(a)と、上死点に位置している状態(b)である。
縦断面端面図であり、ラムが下死点に位置している状態
(a)と、上死点に位置している状態(b)である。
【図4】図3のA−A断面図(a)と、B−B断面図
(b)である。
(b)である。
1 ベース 2 油圧タンク 3 プランジャポンプ 4 手動レバー 5 油圧シリンダ 6 パンタグラフ 7 ラム 14 油圧逃がし溝 27,33 縦溝 30 空隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F15B 20/00 F15B 20/00 G // F16J 15/18 F16J 15/18 B
Claims (3)
- 【請求項1】 油圧シリンダのピストンにパンタグラフ
機構が装着され、その油圧シリンダ内に手動プランジャ
ポンプで油圧タンク内の油を圧送することにより、上記
パンタグラフ機構を伸縮させるよう構成されたパンタグ
ラフ式油圧ジャッキにおいて、上記ピストンにはその下
端部近傍にOリングが装着されているとともに、上記油
圧シリンダの内面上部には、上記油圧タンクに連通する
油圧逃がし溝が形成され、ピストンが上死点近傍に達し
た状態では、上記Oリングが上記油圧逃がし溝の位置に
達するよう構成されていることを特徴とするパンタグラ
フ式油圧ジャッキ。 - 【請求項2】 上記油圧シリンダの上部に当該油圧シリ
ンダを上方から覆う上部シリンダカバーが固着されてい
るとともに、その上部シリンダカバーと上記油圧シリン
ダの間に、上記油圧逃がし溝と上記油圧タンクを連通さ
せる油路の一部が形成されていることを特徴とする請求
項1に記載のパンタグラフ式油圧ジャッキ。 - 【請求項3】 上記油圧シリンダの側方に当該油圧シリ
ンダを側方から覆う側部シリンダカバーが設けられてい
るとともに、その側部シリンダカバーと上記油圧シリン
ダ間に、上記上部シリンダカバーと油圧シリンダとの間
の油路に連通し、かつ、上記油圧タンクに連通する油路
が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のパ
ンタグラフ式油圧ジャッキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996007916U JP3034485U (ja) | 1996-08-08 | 1996-08-08 | パンタグラフ式油圧ジャッキ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996007916U JP3034485U (ja) | 1996-08-08 | 1996-08-08 | パンタグラフ式油圧ジャッキ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3034485U true JP3034485U (ja) | 1997-02-18 |
Family
ID=43169326
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1996007916U Expired - Lifetime JP3034485U (ja) | 1996-08-08 | 1996-08-08 | パンタグラフ式油圧ジャッキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3034485U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016034664A (ja) * | 2014-07-31 | 2016-03-17 | スペシャル・スプリングス・ソシエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータSpecial Springs S.R.L. | ガス作動型ばね |
-
1996
- 1996-08-08 JP JP1996007916U patent/JP3034485U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016034664A (ja) * | 2014-07-31 | 2016-03-17 | スペシャル・スプリングス・ソシエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータSpecial Springs S.R.L. | ガス作動型ばね |
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