JP3034262U - タオル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】子供などが乱暴に取り扱っても掛け具からずれ
落ちることがないタオルを提供する。 【解決手段】タオル本体１を２分する中央線ＣＬを挟ん
で両側の領域に、掛け具４に装着した状態でのタオル本
体半部１ａ，１ｂの引張りによるずれ落ちを防止するた
めの留め具Ａを設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はタオルとりわけずれ落ちしないタオルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

タオルは吸湿、吸水性に富み、濡れた手などを拭くのに適しているため洗面所 やトイレなどにおいて、壁に取り付けたバー状またはリング状の掛け具にＵター ン状に掛けられることが多い。

【０００３】

【考案が解決しようする問題点】

しかし、掛け具は一般に大人の腰の高さに取り付けられていることが多く、こ れは大人にとっては手を水平に伸ばすことで足りるため扱いやすいが、幼児や子 供にとってはかなり手を上に伸ばさなければ届かない高さであり、しかも幼いた め力加減がわからず、手や顔などを拭くときにタオルを乱暴に取り扱うことが多 い。 このため、掛け具から垂れ下がっているタオル半部を引っ張ってしまってタオ ルが掛け具からずれ落ちることがしばしば起り、これが日に何度も繰り返され、 そのたびごとに掛け直さなければならないため非常に煩雑であり、また、タオル が床に落ちることにより汚れて不衛生になるという問題があった。

【０００４】 本考案は前記のような問題点を解消するために考案されたもので、その目的と するところは、子供などが乱暴に取り扱っても掛け具からずれ落ちることがない タオルを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案は、タオル本体を２分する中央線を挟んで両側 の領域に、掛け具に装着した状態でのタオル本体半部の引張りによるずれ落ちを 防止するための留め具を設けた構成としたものである。（請求項１） この留め具としては、タオル本体１の幅方向両側縁から外方に伸びる帯状片を 使用するタイプと、帯状片を使用しないタイプがあるが、いずれも雄雌要素を有 するものたとえば、ボタンとこれを挿脱するマイナス状の孔、一対の凸型と凹型 からなるスナップ、一方に無数のループ繊維を密生させ、他方に無数のフック状 繊維を密生させた一対の繊維テープ(商品名：マシックテープ)などを用いること ができる。

【０００６】 前者の幅方向両側縁から外方に伸びる帯状片を使用するタイプの具体例例とし ては次のものが挙げられる。 帯状片の先端部にボタン（またはマイナス状孔）を設け、タオル本体にマイナ ス状孔（またはボタン）を設けたもの。 帯状片の先端部に無数のフック状繊維を密生させた雄テープ片（または無数の ループ状繊維を密生させた雌テープ）を縫着し、タオル本体に無数のループ状繊 維を密生させた雌テープ（または無数のフック状繊維を密生させた雄テープ片マ イナス状孔）を設けたもの。 帯状片の先端部に凸型スナップ（または凹型スナップ）を取り付け、タオル本 体に凹型スナップ（または凸型スナップ）を取り付けたもの。 これに態様において、帯状片はタオル本体に対し縫着などによって連結されて いてもよいし、着脱可能にとなっていてもよい。

【０００７】 後者の帯状片を使用しないタイプとしては次のようなものが挙げられる。 (1)タオル本体の半部に凸型スナップ（または凹型スナップ）を取付け、反対側 の半部に凹型スナップ（または凸型スナップ）を取り付けたもの。 (2)タオル本体の半部に無数のフック状繊維を密生させた雄テープ片（または無 数のループ状繊維を密生させた雌テープ）を取付け、反対側の半部に無数のルー プ状繊維を密生させた雌テープ（または無数のフック状繊維を密生させた雄テー プ片）を取り付けたもの。 また本考案は、タオル本体の長手方向両端領域に、掛け具を経由してタオル本 体をエンドレスの帯輪とするための留め具を設けた構成としている。（請求項９ ） この場合の留め具の構造としては、前記(1)(2)のものが挙げられる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下本考案の実施態様を添付図面に基いて説明する。 図１ないし図８は本考案によるタオルの第１態様を示している。 １は無数のパイルが存在するように織られたタオル本体であり、片面または両 面に所望のキャラクター、絵柄、図形、模様などの装飾１０がプリントされてい る。４は掛け具であり、壁や建具などに基部４１が固定されたバー状またはリン グ状の掛け部４０を有している。 前記タオル本体１の長さを２分する中央線ＣＬを境として一方の半部１ａには 、中央線ＣＬから適度の距離を隔てたしかも幅方向縁部に近い部位にボタン通し 用のマイナス状孔３’，３’が設けられており、他方の半部１ｂには前記マイナ ス状孔３’，３’と中央線ＣＬを挟んで反対側の部位に、幅方向縁部から外方に 向かって所要長さ延出する帯状片３ａ，３ａが取付けられており、それら帯状片 ３ａ，３ａの先端部付近には前記マイナス状孔３’，３’に挿脱されるボタン３ ，３が取付けられている。帯状片３ａ，３ａはループを形成しやすい柔軟なもの からなり、具体的にはタオル地または軟質樹脂シート、合成皮革、ゴムなどが用 いられる この第１例においては、留め具Ａが、ボタン３，３を有する帯状片３ａ，３ａ とマイナス状孔３’，３’とで構成されている。

【０００９】 図３は第１態様における留め具Ａの他の例を示している。 (a)は帯状片３ａ，３ａにマイナス状孔３’，３’を設け、タオル本体１の半部 １ａにボタン３，３を取り付けている。(b)は帯状片３ａ，３ａの先端部に無数 のフック状繊維を密生させた雄テープ片３０(または無数のループ状繊維を密生 させた雌テープ３０’)を縫着し、タオル本体１の半部１ａには、無数のループ 状繊維を密生させた雌テープ３０’(または無数のフック状繊維を密生させた雄 テープ片３０)をそれぞれ縫着している。(c)は帯状片３ａ，３ａの先端部に凸型 スナップ３００(または凹型スナップ３００’)を取り付け、タオル本体１の半部 １ａに凹型スナップ３００'(または凸型スナップ３００)を取り付けている。

【００１０】 図４は帯状片３ａ，３ａのタオル本体１の半部１ｂに対する取り合いを示して おり、(a)は帯状片３ａの基部をタオル本体１に縫着あるいは接着、溶着するこ とで一体化している。(b)(c)(d)は帯状片３ａをタオル本体１に着脱可能とした もので、(b)はタオル本体１の縁部付近にマイナス状孔２(またはボタン３)を設 け、帯状片３ａ，３ａの先端部にボタン３(またはマイナス孔２)を取付けている 。(c)はタオル本体１の縁部付近に凸型スナップ３００(または凹型スナップ３０ ０’)を取り付け、タオル本体１に凹型スナップ３００'(または凸型スナップ３ ００)を取り付けている。(d)はタオル本体１の縁部付近に雄テープ片３０(また は雌テープ３０’)を縫着し、タオル本体１には、雌テープ３０'(または雄テー プ片３０)をそれぞれ縫着している。

【００１１】 図６ないし図８は帯状片を用いずに留め具Ａにより直接タオル本体１の中央領 域に外れ止めリング部を形成するようにした本考案の第２態様を示している。 図６と図７はタオル本体１の長さを２分する片側半部１ａの中央線ＣＬから適 度の距離を隔てた部位に複数個の凸型スナップ３００，３００(または凹型スナ ップ３００'、３００')を取付ける一方、他側半部１ｂには中央線ＣＬを挟んで 反対側の対応部位に前記凸型スナップ３００，３００と対をなす凹型スナップ凹 型スナップ３００'、３００'(または凸型スナップ３００，３００)を取付けてお り、これら凸型スナップ３００，３００と凹型スナップ３００'、３００'によっ て留め具Ａが構成されている。 図８は第２態様の別の留め具Ａを例示している。 この例においては、タオル本体１の片側半部１ａには長さを２分する中央線Ｃ Ｌから適度の距離を隔てた部位に雄テープ片３０（または雌テープ片３０’）を 縫着し、他側半部１ｂには中央線ＣＬを挟んで反対側の部位に雌テープ片３０'( または雄テープ片３０)を縫着している。この実施例においては雄テープ片３０ と雌テープ片３０'とで留め具Ａが構成されている。

【００１２】 図９ないし図１１はタオル本体１を掛け具４の掛け部４０を経由する形でエン ドレス状の帯輪にするようにした本考案の第３態様を示している。 図９と図１０においては、タオル本体１の長手方向一端縁に近い領域の表面ま たは裏面に複数個の凸型スナップ３００，３００（または凹型スナップ３００' 、３００'）が取付けられる一方、長手方向他端縁に近い領域の裏面または表面 の対応する部位には凹型スナップ３００'、３００'（または凸型スナップ３００ ，３００）を取付けており、これら凸型スナップ３００，３００と凹型スナップ ３００'、３００'によって留め具Ａが構成されている。 図１１は別の例を示しており、タオル本体１の長手方向一端縁に近い領域表面 または裏面に雄テープ片３０（または雌テープ片３０’）を縫着する一方、長手 方向他端縁に近い領域の裏面または表面に雌テープ片３０'(または雄テープ片３ ０)を縫着している。この実施例においては雄テープ片３０と雌テープ片３０'と で留め具Ａが構成されている。

【００１３】

【実施例の作用】

次に実施態様の作用を説明する。 第１態様においては、中央線ＣＬが掛け具４の掛け部４０に接触するようにタ オル本体１をＵターン状に掛け、この状態で帯状片３ａ，３ａを摘んで相手方の タオル半部１ａに渡し、図１や図３（ａ）の例ではボタン３をマイナス状孔３’ に挿通すればよい。また、図３（ｂ）の例ではタオル半部１ａ，１ｂの掛け部４ ０に近い部分を両側から押圧すればよく、これにより雄テープ片３０と雌テープ 片３０’のフック状繊維とループ状繊維が噛み合ってしっかりと張り合わされる 。また、図３（ｃ）の例ではタオル半部１ａ，１ａの掛け部４０に近い部分を両 側から押圧すれば、凸型スナップ３００，３００と凹型スナップ３００'、３０ ０'が嵌合連結される。

【００１４】 いずれにしても、上記操作により図５（ａ）〜（ｄ）のように掛け部４０から 垂れ下がった一対のタオル半部１ａ，１ｂは掛け部４０の近傍において垂れ方向 とクロスする帯状片３ａ，３ａによって連結されることになる。このため、手や 顔を拭くときに乱暴な取扱いを行って一方のタオル半部１ａまたは１ｂが引っ張 られても、帯状片３ａが掛け部４０に当接してずれを防止するため、タオル本体 １が掛け部４０からずれ落ちない。

【００１５】 第１態様の図１のようにタオル本体１にマイナス状の孔３’，３’を設けてお くときにはタオル本体１に突起物がないため激しく手や顔を拭いても安全である という利点がある。そしてこの構造と図４（ｂ）（ｃ）（ｄ）に示すような帯状 片３ａ，３ａの着脱構造とを併用した場合には、洗濯も容易であるという利点が ある。

【００１６】 第２態様の場合には、中央線ＣＬが掛け具４の掛け部４０に接触するようにタ オル本体１をＵターン状に掛け、この状態でタオル半部１ａ，１ｂの掛け部４０ に近い部分を両側から押圧すればよく、これにより図６の例では凸型スナップ３ ００，３００と凹型スナップ３００'、３００'が嵌合連結され、図８の例では雄 テープ片３０と雌テープ片３０’のフック状繊維とループ状繊維が噛み合ってし っかりと張り合わされる。 これにより掛け部４０から垂れ下がった一対のタオル半部１ａ，１ｂには掛け 部４０の近傍において複数個所で連結され、凸型スナップ３００，３００と凹型 スナップ３００'、３００'との嵌合、雄テープ片３０と雌テープ片３０’の張り 合わせは上下方向のずれに対して十分な抵抗力を持つため、一方のタオル半部１ ａまたは１ｂが引っ張られても、タオル本体１が掛け部４０からずれ落ちない。 この第２態様は帯状片３ａ，３ａを用いないため構造が簡単になるという利点 がある。

【００１７】 第３態様の場合には、中央線ＣＬが掛け具４の掛け部４０に接触するようにタ オル本体１をＵターン状に掛け、この状態でタオル半部１ａ，１ｂの長手方向端 部を重ねて両側から押圧すれば、図９の例では凸型スナップ３００，３００と凹 型スナップ３００'、３００'が嵌合連結され、図１１の例では雄テープ片３０と 雌テープ片３０’のフック状繊維とループ状繊維が噛み合ってしっかりと張り合 わされる。 これによりタオル半部１ａ，１ｂが連結され、図１０のようにタオル本体１が エンドレス状の帯輪になる。凸型スナップ３００，３００と凹型スナップ３００ '、３００'との嵌合、雄テープ片３０と雌テープ片３０’の張り合わせは上下方 向のずれに対して十分な抵抗力を持つため、タオル半部１ａまたは１ｂを引っ張 るなどタオル本体１を乱暴に取り扱っても、タオル本体１が掛け部４０からずれ 落ちない。 またいずれの態様も、タオル本体１を洗濯しそれを物干し竿に掛けて干すとき にも、洗濯挟みを使わずにタオル自体で物干し竿からの離脱を防止することがで きるため、簡便である

【００１８】

【考案の効果】

本考案の請求項１によれば、タオル本体１を２分する中央線ＣＬを挟んで両側 の領域に、掛け具４に装着した状態でのタオル本体半部１ａ，１ｂの引張りによ るずれ落ちを防止するための留め具Ａを設けたので、トイレ、洗面所で幼児や子 供が乱暴な取扱いをしてもタオル本体１を掛け具４に保持しておくことができ、 煩瑣な掛け直しの手間を省くとともにタオルの無用な汚れを防止することができ るというすぐれた効果が得られる。 請求項２ないし請求項６によれば、留め具Ａがタオル本体１の幅方向両側縁か ら外方に伸び先端部にボタン３またはマイナス状孔３’を設けた帯状片３ａ，３ ａと、タオル本体１に設けたマイナス状孔３’，３’またはボタン３，３とから なっているため、タオル本体１の半部１ａ，１ｂが垂れ方向とクロスする帯状片 ３ａ，３ａによって連結され、確実にずれ落ちを防止することができるというす ぐれた効果が得られる。 請求項６によれば、帯状片３ａ，３ａがタオル本体１から取外し可能であるた め、洗濯等も容易であるという効果が得られる。 請求項７ないし１１によれば、ずれ落ち防止を簡単な構造によって実現できる というすぐれた効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるタオルの第１態様を示す斜視図で
ある。

【図２】第１態様を使用状態で示す斜視図である。

【図３】(a)(b)(c)は第１態様の他の例を示す部分的平
面図である。

【図４】(a)(b)(c)(d)は第１態様におけるタオル本体と
帯状片の取り合いを示す部分的平面図である。

【図５】(a)(b)(c)(d)は第１態様における使用状態を示
す部分的断面図である。

【図６】本考案の第２態様の一例を示す斜視図である。

【図７】第２態様の使用状態を示す部分的断面図であ
る。

【図８】第２態様の他の例を示す部分的斜視図である。

【図９】本考案の第３態様の一例を示す斜視図である。

【図１０】第３態様の使用状態を示す斜視図である。

【図１１】第３態様の他の例を示す背面図である。

【符号の説明】

１ タオル本体 ３ａ，３ａ 帯状片 ３ ボタン ３’ マイナス状孔 ４ 掛け具 ３０ 雄テープ片 ３０’ 雌テープ片 ４０ 掛け部 ３００ 凸型スナップ ３００’凹型スナップ Ａ 留め具

Claims (11)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】タオル本体１を２分する中央線ＣＬを挟ん
   で両側の領域に、掛け具４に装着した状態でのタオル本
   体半部１ａ，１ｂの引張りによるずれ落ちを防止するた
   めの留め具Ａを設けたことを特徴とするタオル。
2. 【請求項２】留め具Ａがタオル本体１の幅方向両側縁か
   ら外方に伸び先端部にボタン３またはマイナス状孔３’
   を設けた帯状片３ａ，３ａと、タオル本体１に設けたマ
   イナス状孔３’，３’またはボタン３，３とからなって
   いる請求項１に記載のタオル。
3. 【請求項３】留め具Ａがタオル本体１の幅方向両側縁か
   ら外方に伸び先端部に無数のフック状繊維を密生させた
   雄テープ片３０または無数のループ状繊維を密生させた
   雌テープ３０’を縫着した帯状片３ａ，３ａと、タオル
   本体１に縫着した無数のループ状繊維を密生させた雌テ
   ープ３０’または無数のフック状繊維を密生させた雄テ
   ープ片３０からなっている請求項１に記載のタオル。
4. 【請求項４】留め具Ａがタオル本体１の幅方向両側縁か
   ら外方に伸び先端部に凸型スナップ３００または凹型ス
   ナップ３００’を取り付けた帯状片３ａ，３ａと、タオ
   ル本体１に取り付けられた凹型スナップ３００'または
   凸型スナップ３００からなっている請求項１に記載のタ
   オル。
5. 【請求項５】帯状片３ａ，３ａがタオル本体１に対し縫
   着などによって連結されている請求項１ないし請求項４
   のいずれかに記載のタオル。
6. 【請求項６】帯状片３ａ，３ａがタオル本体１に対し着
   脱可能となっている請求項１ないし請求項４のいずれか
   に記載のタオル。
7. 【請求項７】留め具Ａがタオル本体１の半部１ａに取り
   付けた凸型スナップ３００または凹型スナップ３００’
   と、反対側の半部１ｂに取り付けた凹型スナップ３０
   ０'または凸型スナップ３００からなっている請求項１
   に記載のタオル。
8. 【請求項８】留め具Ａがタオル本体１の半部１ａに取り
   付けた無数のフック状繊維を密生させた雄テープ片３０
   または無数のループ状繊維を密生させた雌テープ３０’
   と反対側の半部１ｂに取り付けた無数のループ状繊維を
   密生させた雌テープ３０’または無数のフック状繊維を
   密生させた雄テープ片３０からなっている請求項１に記
   載のタオル。
9. 【請求項９】タオル本体１の長手方向両端領域に、掛け
   具４を経由してタオル本体１をエンドレスの帯輪とする
   ための留め具Ａを設けたことを特徴とするタオル。
10. 【請求項１０】留め具Ａがタオル本体１の半部１ａに取
    り付けた凸型スナップ３００または凹型スナップ３０
    ０’と、反対側の半部１ｂに取り付けた凹型スナップ３
    ００'または凸型スナップ３００からなっている請求項
    ９に記載のタオル。
11. 【請求項１１】留め具Ａがタオル本体１の半部１ａに取
    り付けた無数のフック状繊維を密生させた雄テープ片３
    ０または無数のループ状繊維を密生させた雌テープ３
    ０’と反対側の半部１ｂに取り付けた無数のループ状繊
    維を密生させた雌テープ３０’または無数のフック状繊
    維を密生させた雄テープ片３０からなっている請求項９
    に記載のタオル。