JP3033997B2 - ガラスチョップドストランド - Google Patents
ガラスチョップドストランドInfo
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- JP3033997B2 JP3033997B2 JP2227589A JP22758990A JP3033997B2 JP 3033997 B2 JP3033997 B2 JP 3033997B2 JP 2227589 A JP2227589 A JP 2227589A JP 22758990 A JP22758990 A JP 22758990A JP 3033997 B2 JP3033997 B2 JP 3033997B2
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- glass
- strand
- glass chopped
- chopped strand
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- Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ガラスチョップドストランドに関し、より
具体的には自動車の外部部品のような高い衝撃強度が要
求される樹脂成形体を補強するために用いられるガラス
チョップドストランドに関するものである。
具体的には自動車の外部部品のような高い衝撃強度が要
求される樹脂成形体を補強するために用いられるガラス
チョップドストランドに関するものである。
[従来の技術] 従来より自動車の外部部品のような高い衝撃強度が要
求される樹脂成形体を補強するためにガラスチョップド
ストランドが用いられている。
求される樹脂成形体を補強するためにガラスチョップド
ストランドが用いられている。
このガラスチョップドストランドは、ガラス繊維の紡
糸時にカップリング剤、潤滑剤及びポリ酢酸ビニルエマ
ルジョン、エポキシエマルジョン、フェノールエマルジ
ョン等のフィルム形成剤からなる集束剤で表面処理した
ガラスフィラメントを複数本集束してガラスストランド
を得、その後このガラスストランドを1〜50mmの長さに
切断することによって作製される。
糸時にカップリング剤、潤滑剤及びポリ酢酸ビニルエマ
ルジョン、エポキシエマルジョン、フェノールエマルジ
ョン等のフィルム形成剤からなる集束剤で表面処理した
ガラスフィラメントを複数本集束してガラスストランド
を得、その後このガラスストランドを1〜50mmの長さに
切断することによって作製される。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら先記した従来のガラスチョップドストラ
ンドは、通常ストランド番手が50テックス(1000m当り
のストランドの重量gr)より大きく、従ってガラススト
ランドが太いために樹脂とガラスとの配合比を一定にし
た場合、樹脂中での均一分散性に欠け、衝撃強度の高い
樹脂成形体が得られ難いという問題を有している。
ンドは、通常ストランド番手が50テックス(1000m当り
のストランドの重量gr)より大きく、従ってガラススト
ランドが太いために樹脂とガラスとの配合比を一定にし
た場合、樹脂中での均一分散性に欠け、衝撃強度の高い
樹脂成形体が得られ難いという問題を有している。
そこでガラスチョップドストランドを樹脂中に均一に
分散させるために、集束性の強いガラスチョップドスト
ランドを強い力で混練・攪拌して強制的に解繊したり、
あるいは集束性の弱いガラスチョップドストランドを用
いたりすることによって、樹脂中に一本一本のガラスフ
ィラメントとしてばらけさせて分散した状態をとった場
合、樹脂成形体が受けた衝撃をガラスフィラメントの一
本一本が受けることになるため、やはり衝撃強度が低下
しやすいという問題を有している。
分散させるために、集束性の強いガラスチョップドスト
ランドを強い力で混練・攪拌して強制的に解繊したり、
あるいは集束性の弱いガラスチョップドストランドを用
いたりすることによって、樹脂中に一本一本のガラスフ
ィラメントとしてばらけさせて分散した状態をとった場
合、樹脂成形体が受けた衝撃をガラスフィラメントの一
本一本が受けることになるため、やはり衝撃強度が低下
しやすいという問題を有している。
本発明は、樹脂中でストランド状態での均一分散性に
富み、且つ集束性が強いため、樹脂中でガラスフィラメ
ントにばらけにくいガラスチョップドストランドを提供
することを目的とするものである。
富み、且つ集束性が強いため、樹脂中でガラスフィラメ
ントにばらけにくいガラスチョップドストランドを提供
することを目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明のガラスチョップドストランドは、形成皮膜の
抗張力が100Kg/cm2以上のポリウレタンエマルジョンと
カップリング剤を含む集束剤で処理され、ストランド番
手が10〜35テックスであるガラスストランドの切断物で
あることを特徴とする。
抗張力が100Kg/cm2以上のポリウレタンエマルジョンと
カップリング剤を含む集束剤で処理され、ストランド番
手が10〜35テックスであるガラスストランドの切断物で
あることを特徴とする。
[作用] 次に本発明を更に具体的に説明する。
本発明におけるガラスチョップドストランドに塗布さ
れる集束剤の構成成分であるポリウレタンエマルジョン
としては、80℃で3分間、さらに150℃で5分間の形成
条件により形成された膜厚50〜100μmの皮膜の抗張力
が100Kg/cm2以上のポリウレタンエマルジョンを使用す
る。一般にポリウレタンエマルジョンのポリウレタン
は、キシレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネ
ート、イソフォロンジイソシアネート等のジイソシアネ
ートとポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリ
オール等の反応により得られるが、本発明ではその種類
及び組み合わせは問わない。
れる集束剤の構成成分であるポリウレタンエマルジョン
としては、80℃で3分間、さらに150℃で5分間の形成
条件により形成された膜厚50〜100μmの皮膜の抗張力
が100Kg/cm2以上のポリウレタンエマルジョンを使用す
る。一般にポリウレタンエマルジョンのポリウレタン
は、キシレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネ
ート、イソフォロンジイソシアネート等のジイソシアネ
ートとポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリ
オール等の反応により得られるが、本発明ではその種類
及び組み合わせは問わない。
またポリウレタン皮膜特性を満足する範囲内で他のフ
ィルム形成成分、例えばエポキシ、アクリル、ポリ酢酸
ビニル、フェノール等のエマルジョンまたは水溶化物を
ポリウレタンエマルジョンと共に集束剤中に混合して使
用することも可能である。
ィルム形成成分、例えばエポキシ、アクリル、ポリ酢酸
ビニル、フェノール等のエマルジョンまたは水溶化物を
ポリウレタンエマルジョンと共に集束剤中に混合して使
用することも可能である。
本発明におけるガラスチョップドストランドは、形成
皮膜の抗張力が100Kg/cm2以上のポリウレタンエマルジ
ョンを用いた集束剤によりガラスフィラメントを集束さ
せて得られるため、集束性が強く、一本一本のガラスフ
ィラメントにばらけにくい。すなわちガラスチョップド
ストランドを構成する一本一本のガラスフィラメントが
伸縮性に富むポリウレタン皮膜によって接着された状態
になっており、通常のガラスチョップドストランドに比
べて強い集束性を有している。
皮膜の抗張力が100Kg/cm2以上のポリウレタンエマルジ
ョンを用いた集束剤によりガラスフィラメントを集束さ
せて得られるため、集束性が強く、一本一本のガラスフ
ィラメントにばらけにくい。すなわちガラスチョップド
ストランドを構成する一本一本のガラスフィラメントが
伸縮性に富むポリウレタン皮膜によって接着された状態
になっており、通常のガラスチョップドストランドに比
べて強い集束性を有している。
また本発明のカップリング剤は、ガラスチョップドス
トランドと樹脂との接着性を良好にするために用いられ
るものであり、例えばγ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシランやγ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン等のシランカップリング剤やチタンカップリング剤等
が使用される。
トランドと樹脂との接着性を良好にするために用いられ
るものであり、例えばγ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシランやγ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン等のシランカップリング剤やチタンカップリング剤等
が使用される。
本発明においてガラスチョップドストランドのストラ
ンド番手を10〜35テックスにしたのは、10テックスより
小さいと、ガラスストランドが細くなりすぎるために補
強効果が小さくなり、一方35テックスより大きいと、樹
脂中での均一分散性に欠け、所望の補強効果が得られな
いからである。
ンド番手を10〜35テックスにしたのは、10テックスより
小さいと、ガラスストランドが細くなりすぎるために補
強効果が小さくなり、一方35テックスより大きいと、樹
脂中での均一分散性に欠け、所望の補強効果が得られな
いからである。
また本発明のガラスチョップドストランドが先記の補
強効果を示す成形体のマトリックス樹脂は、熱硬化性、
熱可塑性を問わない。例えば不飽和ポリエステル樹脂、
エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリプロピレン、ナイ
ロン等の熱可塑性樹脂に有効である。
強効果を示す成形体のマトリックス樹脂は、熱硬化性、
熱可塑性を問わない。例えば不飽和ポリエステル樹脂、
エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリプロピレン、ナイ
ロン等の熱可塑性樹脂に有効である。
[実施例] 以下本発明を実施例に基づいて説明する。
表1は、本発明のガラスチョップドストランドを用い
た樹脂成形体(試料No.1、2)及び従来のガラスチョッ
プドストランドを用いた樹脂成形体(試料No.3〜6)を
各々示すものである。
た樹脂成形体(試料No.1、2)及び従来のガラスチョッ
プドストランドを用いた樹脂成形体(試料No.3〜6)を
各々示すものである。
表1のNo.1〜6の各試料は、以下のようにして作製し
た。
た。
まず太さ11μのガラスフィラメントに対して表1に示
した集束剤を付着率が1重量%になるように塗布し、こ
のガラスフィラメントを表1に示したストランド番手の
ガラスストランドになるように複数本集束し、乾燥し
た。
した集束剤を付着率が1重量%になるように塗布し、こ
のガラスフィラメントを表1に示したストランド番手の
ガラスストランドになるように複数本集束し、乾燥し
た。
次いでこれらのガラスストランドを13mmの長さに切断
することによってガラスチョップドストランドを作製
し、これらのガラスチョップドストランドと表2に示す
コンパウンドとをガラス含有率が20重量%になるように
均一に混合し、常法によりバルクモールディングコンパ
ウンド(以下BMCという)を作製した。その後、このBMC
を圧縮成形機によって金型温度、上型150℃、下型145
℃、成型圧力100Kg/cm2、成型時間3分間の条件で成形
し、3mmの厚みの成形品を得た。
することによってガラスチョップドストランドを作製
し、これらのガラスチョップドストランドと表2に示す
コンパウンドとをガラス含有率が20重量%になるように
均一に混合し、常法によりバルクモールディングコンパ
ウンド(以下BMCという)を作製した。その後、このBMC
を圧縮成形機によって金型温度、上型150℃、下型145
℃、成型圧力100Kg/cm2、成型時間3分間の条件で成形
し、3mmの厚みの成形品を得た。
表1から明らかなように、本発明のガラスチョップド
ストランドを使用して作製したNo.1及び2の試料は、衝
撃強度が各々52、46kg f・cm/cmと高い値を示したが、
従来のガラスチョップドストランドを使用して作製した
No.3〜6の各試料の衝撃強度は、21〜29kg f・cm/cmと
低かった。
ストランドを使用して作製したNo.1及び2の試料は、衝
撃強度が各々52、46kg f・cm/cmと高い値を示したが、
従来のガラスチョップドストランドを使用して作製した
No.3〜6の各試料の衝撃強度は、21〜29kg f・cm/cmと
低かった。
尚、表1の衝撃強度は各試料のアイゾット衝撃強度を
ASTM D256に基づいて測定し、また成形品中のチョップ
ドストランドの集束性は各試料を焼成した後のガラスチ
ョップドストランドの集束状態を目視によって観察した
ものであり、各ガラスフィラメントが集束していた場合
は良、集束していなかった場合は不良とした。
ASTM D256に基づいて測定し、また成形品中のチョップ
ドストランドの集束性は各試料を焼成した後のガラスチ
ョップドストランドの集束状態を目視によって観察した
ものであり、各ガラスフィラメントが集束していた場合
は良、集束していなかった場合は不良とした。
[発明の効果] 以上のように本発明のガラスチョップドストランド
は、樹脂中での均一分散性に富み、且つ強い集束性を有
するため、これを用いた樹脂成形体は衝撃強度が高く、
自動車の外部部品等に使用される不飽和ポリエステルFR
Pや熱可塑性スタンバブルシートの補強材料として好適
である。
は、樹脂中での均一分散性に富み、且つ強い集束性を有
するため、これを用いた樹脂成形体は衝撃強度が高く、
自動車の外部部品等に使用される不飽和ポリエステルFR
Pや熱可塑性スタンバブルシートの補強材料として好適
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03C 25/02 C08J 5/08 D06M 15/564
Claims (1)
- 【請求項1】形成皮膜の抗張力が100Kg/cm2以上である
ポリウレタンエマルジョンとカップリング剤を含む集束
剤で処理され、ストランド番手が10〜35テックスのガラ
スストランドの切断物であることを特徴とするガラスチ
ョップドストランド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2227589A JP3033997B2 (ja) | 1990-08-28 | 1990-08-28 | ガラスチョップドストランド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2227589A JP3033997B2 (ja) | 1990-08-28 | 1990-08-28 | ガラスチョップドストランド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04108640A JPH04108640A (ja) | 1992-04-09 |
JP3033997B2 true JP3033997B2 (ja) | 2000-04-17 |
Family
ID=16863289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2227589A Expired - Fee Related JP3033997B2 (ja) | 1990-08-28 | 1990-08-28 | ガラスチョップドストランド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3033997B2 (ja) |
-
1990
- 1990-08-28 JP JP2227589A patent/JP3033997B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04108640A (ja) | 1992-04-09 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |