JP3033581B2 - 内燃機関用バルブタイミング調整装置 - Google Patents

内燃機関用バルブタイミング調整装置

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JP3033581B2
JP3033581B2 JP15680699A JP15680699A JP3033581B2 JP 3033581 B2 JP3033581 B2 JP 3033581B2 JP 15680699 A JP15680699 A JP 15680699A JP 15680699 A JP15680699 A JP 15680699A JP 3033581 B2 JP3033581 B2 JP 3033581B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関(以下、
「内燃機関」をエンジンという)の吸気弁および排気弁
の少なくともいずれか一方の開閉タイミングを運転条件
に応じて変更するためのバルブタイミング調整装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンのクランクシャフトと同
期回転するタイミングプーリやチェーンスプロケットを
介してカムシャフトを駆動し、タイミングプーリやチェ
ーンスプロケットとカムシャフトとの相対回動による位
相差により吸気弁および排気弁の少なくともいずれか一
方の開閉を行うベーン式のバルブタイミング調整装置と
して、特開平1−92504号公報に開示されているも
のが知られている。
【0003】特開平1−92504号公報に開示されて
いるものでは、タイミングプーリの径方向の両側にそれ
ぞれノックピンを収容している。回転ロータはカムシャ
フトおよびベーンとともに回転し、かつタイミングプー
リと相対回動可能である。回転ロータには、タイミング
プーリに対してベーンが遅角方向または進角方向に回動
したときに二個のノックピンのいずれかが嵌合可能な穴
が設けられている。
【0004】このため、ベーンとともに回転ロータがタ
イミングプーリに対して遅角方向または進角方向に回動
すると、ノックピンが回転ロータの穴に嵌合することに
よりタイミングプーリと回転ロータとが共に回転する。
また、ノックピンが穴に嵌合した状態からタイミングプ
ーリに対する回転ロータの位相を変化させるときには、
油圧を切り換えることによりノックピンが一方の穴から
抜け出し、回転ロータが回動してから他方の穴にノック
ピンが嵌合することにより、再びタイミングプーリと回
転ロータとが共に回転する。
【0005】これにより、カムシャフトが吸気弁または
排気弁の駆動に伴いタイミングプーリに対して正・負の
トルクを生じても、ノックピンによりタイイミングプー
リと回転ロータとが連結されているため、ベーンとタイ
ミングプーリとの打音発生を防止することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
1−92504号公報に開示されているものでは、タイ
ミングプーリに対して回転ロータが進角方向または遅角
方向に回動する毎にノックピンが回転ロータの一方の穴
から抜け出し他方の穴に嵌合するので、ノックピンおよ
び穴が摩耗し易くなるとともに、ノックピンおよび穴を
高精度に加工しないとノックピンが穴に嵌合できないか
嵌合時に打音が発生する場合がある。
【0007】また、ノックピンが回転ロータの半径方向
に作動するため、遠心力がノックピンの作動に影響を及
ぼす恐れがあるという問題がある。本発明はこのような
問題を解決するためになされたものであり、駆動手段か
ら所定圧力の流体が供給されないときにハウジング部材
とベーン部材とを拘束してハウジング部材とベーン部材
との打音発生を防止するエンジン用バルブタイミング調
整装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
エンジン用バルブタイミング調整装置によると、ハウジ
ング部材とベーン部材とをさらに当接する方向に押しつ
ける斜面を当接部または被当接部に設けることにより、
この斜面がくさびとして働き、ハウジング部材とベーン
部材とを強力に拘束することができる。
【0009】本発明の請求項2記載のエンジン用バルブ
タイミング調整装置によると、ストッパピストンおよび
ストッパ穴の少なくともいずれか一方にテーパ面を形成
することにより、ハウジング部材とベーン部材とを互い
の当接方向にさらに押しつけることができる。
【0010】したがって、ハウジング部材とベーン部材
との強固な拘束がえられるとともに、ストッパピストン
の変位方向の嵌合量変化を許容し、ストッパピストンと
ストッパ穴との位置ずれを吸収できる。
【0011】本発明の請求項3記載のエンジン用バルブ
タイミング調整装置によると、ストッパ穴がハウジング
部材の径方向に長い長穴状に形成されていることによ
り、ストッパピストンとストッパ穴とがハウジング部材
の径方向において当接することを防止する。したがっ
て、テーパ面の径方向側の斜面によりくさび作用が発生
することを防止され、ハウジング部材とベーン部材とが
相対的に径方向に付勢されることが防止されるので、ハ
ウジング部材およびベーン部材の偏磨耗が防止され、ハ
ウジング部材およびベーン部材の良好な回動を保持する
ことができる。
【0012】本発明の請求項4記載のエンジン用バルブ
タイミング調整装置によると、ストッパピストンがベー
ン部材内に収容されることによりハウジング部材とベー
ン部材とが拘束解除状態になるので、ストッパピストン
の収容スペースを容易に確保できる上、拘束を解除させ
る作動流体の流体回路の構成が容易になる。
【0013】本発明の請求項5記載のエンジン用バルブ
タイミング調整装置によると、当接部の変位速度を緩和
する流体バンパが当接部と被当接部との間に形成されて
いることにより、ハウジング部材とベーン部材とを拘束
する方向に当接部が変位可能な位置にあり、かつ流体圧
力が拘束解除状態から別の拘束解除状態に切り換わる過
渡期において、当接部に作用する流体圧力が一瞬低下し
たときに当接部が一瞬拘束方向に変位することを防止で
きる。
【0014】本発明の請求項6記載のエンジン用バルブ
タイミング調整装置によると、拘束解除状態において、
背圧室の外部との連通穴を当接部が閉塞することによ
り、当接部が拘束方向に変位しようとしても連通穴から
背圧室に大気を導入できないので、当接部の拘束方向へ
の変位速度が緩和される。
【0015】これにより、ハウジング部材とベーン部材
とを拘束する方向に当接部が変位可能な位置にあり、か
つ流体圧力が拘束解除状態から別の拘束解除状態に切り
換わる過渡期において、当接部に作用する流体圧力が一
瞬低下したときに当接部が一瞬拘束方向に変位すること
を防止できる。
【0016】本発明の請求項7記載のエンジン用バルブ
タイミング調整装置によると、当接部と被当接部とは従
動軸が最も遅角された最遅角状態にあるときに互いに当
接し、ハウジング部材とベーン部材とを互いに拘束す
る。
【0017】これにより、エンジンの始動性に優れた最
遅角位置においてハウジング部材とベーン部材とが拘束
され、エンジン始動時のように駆動手段により供給され
る流体圧力が十分に高まっていない状態において、エン
ジンの始動性を確保しながら、バルブタイミング調整装
置の打音発生を防止することができる。
【0018】なお、最遅角状態における拘束は、ベーン
部材が従動軸とともに回転する場合にはハウジング部材
に対してベーン部材が最遅角側の位置にあるときにハウ
ジング部材とベーン部材とを拘束することで達成でき
る。一方、ベーン部材が駆動軸とともに回転する場合に
はハウジング部材に対してベーン部材が最進角側の位置
にあるときにハウジング部材とベーン部材とを拘束する
ことで達成される。
【0019】本発明の請求項8記載のエンジン用バルブ
タイミング調整装置によると、当接部はバルブタイミン
グを進角側に変化させる第1流体圧力とバルブタイミン
グを遅角側に変化させる第2流体圧力との両方によって
非拘束状態に向けて駆動、保持される。
【0020】このため、駆動手段からいずれか一方への
流体圧力が供給されるときには常に当接部を非拘束状態
に保持することができるため、当接部の作動回数を低減
でき、耐久性を向上することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
複数の実施形態を図面に基づいて説明する。 (第1実施形態)本発明の第1実施形態によるエンジン
用バルブタイミング調整装置を図1〜図8に示す。図8
は、第1実施形態の油圧回路を示すものである。
【0022】図1に示すチェーンスプロケット1は、図
示しないチェーンにより図示しないエンジンの駆動軸と
してのクランクシャフトから駆動力を伝達され、クラン
クシャフトと同期して回転する。
【0023】従動軸としてのカムシャフト2は、チェー
ンスプロケット1から駆動力を伝達され、図示しない吸
気弁および排気弁の少なくと一方を開閉駆動する。カム
シャフト2は、チェーンスプロケット1に対し所定の位
相差をおいて回動可能である。チェーンスプロケット1
およびカムシャフト2は図1に示す矢印X方向からみて
時計方向に回転する。以下この回転方向を進角方向とす
る。
【0024】図1および図2に示すように、ハウジング
部材であるチェーンスプロケット1とシューハウジング
3とフロントプレート4とはボルト14により同軸上に
固定されている。チェーンスプロケット1のボス部1a
の内周壁はカムシャフト2の先端部2aに相対回動可能
に嵌合している。フロントプレート4とシューハウジン
グ3とはノックピン26により、シューハウジング3と
チェーンスプロケット1とはノックピン27によりそれ
ぞれ回転角度方向の位置決めがなされている。
【0025】図2に示すように、シューハウジング3は
互いに対向する台形状のシュー3aおよび3bを有して
いる。シュー3aおよび3bのそれぞれの対向面は、断
面円弧状に形成されており、シュー3aおよび3bの周
方向の二箇所の間隙にはそれぞれベーン9aおよび9b
の収容室である扇状空間部が形成されている。
【0026】図1および図2に示すように、ベーン部材
としてのベーンロータ9は径方向の両端に扇形状のベー
ン9aおよび9bを有し、このベーン9aおよび9bが
シュー3aおよび3bの周方向の間隙に形成されている
扇状空間部内に回動可能に収容されている。インロー部
9cはカムシャフト2の先端部2aに同軸に嵌合し、ベ
ーンロータ9はボルト15によりカムシャフト2に一体
に固定されている。
【0027】ベーンロータ9とカムシャフト2とはノッ
クピン28により回転角度方向の位置決めがなされてい
る。ベーンロータ9と一体に固定される円筒突出部5
は、フロントプレート4の内周壁に相対回動可能に嵌合
している。図2に示すように、ベーンロータ9の外周壁
とシューハウジング3の内周壁との間に微小クリアラン
ス16および17が設けられており、ベーンロータ9は
シューハウジング3と相対回動可能である。
【0028】シュー3aとベーン9aとの間には遅角油
圧室10が形成され、シュー3bとベーン9bとの間に
は遅角油圧室11が形成され、シュー3aとベーン9b
との間には進角油圧室12が形成され、シュー3bとベ
ーン9aとの間には進角油圧室13が形成されている。
ベーン9aおよび9bの軸方向の長さは、フロントプレ
ート4とチェーンスプロケット1との間に挟まれたシュ
ーハウジング3の軸方向の長さより僅かに小さく設定さ
れている。
【0029】以上の構成により、カムシャフト2および
ベーンロータ9はチェーンスプロケット1、シューハウ
ジング3およびフロントプレート4に対して同軸に相対
回動可能である。図1に示すように、当接部としてのス
トッパピストン7はベーンロータ9のベーン9aの内部
に収容されている。ストッパピストン7は小径部7aと
大径部7bとで構成されており、小径部7aの先端部7
cは反大径部7b側、つまりストッパピストン7が被当
接部としてのストッパ穴20に嵌合する方向にいくにし
たがい僅かに先細りのテーパ形状に形成されている。
【0030】ストッパピストン7の大径部7bは、ベー
ン9aの収容孔8に収容されており、収容孔8を形成す
るベーン9aの内壁にカムシャフト2の軸方向に摺動可
能に支持されている。ストッパピストン7の図1に示す
軸方向右側の収容孔8には付勢手段としてのスプリング
18が組み込まれている。ガイドリング19は、収容孔
8を形成するベーン9aの内壁と遊嵌もしくは圧入して
おり、ストッパピストン7の小径部7aの外壁と遊嵌し
ている。
【0031】従って、ストッパピストン7はカムシャフ
ト2の軸方向に摺動可能にベーン9aに収容され、かつ
スプリング18によりフロントプレート4側に付勢され
ている。
【0032】図4に示すように、ストッパピストン7の
先端部7cのテーパ角度とストッパ穴20のテーパ角度
とは同一に設定されており、ストッパピストン7がスト
ッパ穴20に嵌合した状態では、ストッパピストン7の
先端面7dはストッパ穴20の上面20bと当接してい
ない。
【0033】図1および図2に示すように、シューハウ
ジング3に対してベーンロータ9が拘束位置としての最
遅角位置にあるとき、油圧室23および24に圧油がま
だ導入されていないので、スプリング18の付勢力によ
りストッパピストン7はストッパ穴20に嵌合してい
る。このとき、ベーン9bの遅角側に形成されたストッ
パ部9eがシュー3aの側面に当接しており、ベーンロ
ータ9はシューハウジング3から直接駆動力を受けてい
る。
【0034】ストッパピストン7の位置とストッパ穴2
0の位置とは、シューハウジング3とベーンロータ9と
が最遅角位置にあるときにこれら部品を互いに押しつけ
るように設計されている。
【0035】すなわち、図2のストッパ部9eがシュー
3aの側面に当接した最遅角位置にあるとき、ストッパ
ピストン7の軸心100がストッパ穴20の軸心101
に対して図4に示すように進角方向側に偏心して嵌合す
るように両者の位置が予め設計されている。ストッパピ
ストン7がストッパ穴20に嵌合するとき、ストッパピ
ストン7の外周テーパ面とストッパ穴20の内周テーパ
面との接触により、ストッパピストン7はストッパ穴2
0対してくさびのように働くので、ストッパピストン7
の軸方向への付勢力の下でベーンロータ9とシューハウ
ジング3とは相対的に回動方向に移動される。
【0036】第1実施形態では、図4のように拘束位置
としての最遅角側とは反対側の進角方向側でテーパ面ど
うしが当接する。このため、ストッパピストン7の軸方
向付勢力によってテーパ面の斜面が回動方向の付勢力を
発生し、図2においてベーンロータ9が反時計回り方向
へ、シューハウジング3が時計回り方向へ付勢される。
このため、ストッパ部9eをシュー3aの側面に押しつ
ける付勢力が得られ、シューハウジング3とベーンロー
タ9とが強固に拘束される。
【0037】なお、ストッパピストン7の位置とストッ
パ穴20の位置とは、製造上の誤差の下でも、両者がベ
ーン部材の回動方向の所定側面で当接し上記くさび効果
を発揮するよう設定されるべきである。図1に示すよう
に、収容孔8を形成するベーン9aのチェーンスプロケ
ット1側の側壁にはドレン孔21が設けられており、ベ
ーンロータ9が最遅角の状態において、チェーンスプロ
ケット1の大気孔22とドレン孔21との位置がほぼ一
致しているので、収容孔8の一部であるストッパピスト
ン7のスプリング18側の空間部は大気圧相当である。
【0038】図1に示すように、ガイドリング19とス
トッパピストン7の大径部7bの間には油圧室23が形
成されている。フロントプレート4のストッパ穴20と
ストッパピストン7の小径部7aとの間には油圧室24
が形成され、油圧室24と進角油圧室13とはフロント
プレート4のオイル通路25により連通している。
【0039】図1、図2および図3に示すようにベーン
ロータ9には、円筒突出部5との当接部において油路2
9、カムシャフト2との当接部において油路30が設け
られている。油路29は、油路31、32により遅角油
圧室10、11と連通し、油路33により油圧室23と
連通している。油路30は油路34、35により進角油
圧室12、13と連通している。
【0040】また、油路29は油路36と連通してお
り、油路36はベーンロータ9とカムシャフト2との軸
方向の当接部においてカムシャフト2内に形成された油
路39と連通している。油路30はベーンロータ9とカ
ムシャフト2との軸方向の当接部においてカムシャフト
2内に形成された油路38と連通している。
【0041】図1に示すように、カムシャフト2のジャ
ーナル部42はシリンダヘッド40に設けられた軸受部
41により回転可能に支持されるとともに回転軸方向へ
の移動を規制されている。ジャーナル部42の外周壁の
周方向には外周溝43および44が設けられている。油
タンク45内の油をポンプ46により圧送する供給油通
路47と油タンク45内へ油を排出する排出油通路48
とは、切替バルブ49の切替操作により外周溝43およ
び44と選択的に連通または遮断可能である。ポンプ4
6および切替バルブ49は油圧駆動手段を構成する。本
実施形態では切替バルブ49は周知の4ポート案内弁で
ある。
【0042】図3に示すように、外周溝43はカムシャ
フト2内の油路37、38により、ベーンロータ9との
当接部においてベーンロータ9内の油路30と連通して
いる。図1に示すように、外周溝44はカムシャフト2
内の油路39により、ベーンロータ9との当接部におい
てベーンロータ9内の油路36に連通している。以上の
構成により、外周溝43および44にポンプ46からの
圧油を切替バルブ49により選択的に供給し、遅角油圧
室10、11および油圧室23と進角油圧室12、13
および油圧室24にポンプ46からの圧油の供給が可能
になるとともに油タンク45への油の排出が可能とな
る。
【0043】ベーン9aおよび9bの最外径部のクリア
ランス16を微小に構成することで、ベーン9aおよび
9bの周方向の長さが比較的長いことにより、遅角油圧
室10と進角油圧室13、遅角油圧室11と進角油圧室
12がクリアランス16を介して連通することを極力防
止している。また、シュー3aおよび3bの最小径部に
形成される微小クリアランス17にはシール部品6がベ
ーンロータ9の溝部9dに装着されており、遅角油圧室
10と進角油圧室12、遅角油圧室11と進角油圧室1
3がクリアランス17を介して連通することを極力防止
している。
【0044】また、シューハウジング3に対してベーン
ロータ9が相対回動するために、ベーンロータ9の軸方
向両端面とシューハウジング3およびチェーンスプロケ
ット1の内側面との間には摺動クリアランスが形成され
ている。この摺動クリアランスから油圧室間に油がリー
クする恐れがあるが、シューハウジング3の軸方向長さ
に対してベーンロータ9の軸方向長さを僅かに小さくす
ることにより、ベーンロータ9の軸方向両端面に形成さ
れる摺動クリアランスを微小に構成できる。
【0045】また、ベーン9aおよび9bの周方向の長
さが比較的長く、つまりベーン9aおよび9bの横断面
積が大きいことにより、油圧室間の油リークを極力防止
することができる。このため、各油圧室の油圧を所定値
に保持できるので、シューハウジング3に対するベーン
ロータ9の相対回動を高精度に制御できる。また、ベー
ン9aおよび9bの横断面積が大きいのでストッパピス
トン7を容易に収容できる。
【0046】次に、バルブタイミング調整装置の作動を
説明する。
【0047】図1および図2に示すように、エンジン始
動時ポンプ46からの圧油が油圧室23および24にま
だ導入されていないとき、クランクシャフトの回転に伴
いベーンロータ9はシューハウジング3に対して最遅角
位置にあってストッパ部9eは遅角側でシュー3aに当
接しており、チェーンスプロケット1からシューハウジ
ング3、ベーンロータ9を介してカムシャフト2に回転
駆動力が伝達される。
【0048】また、ストッパピストン7の先端部7cの
テーパ面がストッパ穴20のテーパ面と進角側で当接す
るようにストッパピストン7の先端部7cはスプリング
18の付勢力によりストッパ穴20に嵌合し、この嵌合
によりベーンロータ9とシューハウジング3とは回動方
向に付勢され強固に拘束されている。したがって、吸気
弁および排気弁の少なくともいずれか一方を駆動する際
にカムシャフト2に正・負の反転トルクが生じても、ベ
ーンロータ9はシューハウジング3に対して遅角側およ
び進角側への動きを規制されることにより相対的な回転
振動を発生することはなく、打音の発生が防止される。
【0049】図5に示すように、切替バルブ49の49
aが選択されてポンプ46から圧油が圧送されると、外
周溝44、油路39、36、29、31、32、33を
介して遅角油圧室10、11および油圧室23に圧油が
導入される。油圧室23の油圧によりストッパピストン
7が受ける力は、ストッパピストン7の小径部7aと大
径部7bとの径差による受圧面積差により、スプリング
18の付勢力に抗して収容孔8のチェーンスプロケット
1側にストッパピストン7を押し込む方向に働く。
【0050】すると、ストッパピストン7の先端部7c
はフロントプレート4のストッパ穴20から完全に抜け
出るので、ベーンロータ9はシューハウジング3との拘
束を解除される。しかしながら、遅角油圧室10、11
の油圧力がベーン9a、9bの側面に作用するので、ベ
ーンロータ9はシューハウジング3に対して依然として
図2に示す最遅角位置に保持される。このため、ベーン
ロータ9とシューハウジング3との打音の発生は防止さ
れる。
【0051】なお、遅角油圧室10、11から進角油圧
室12、13へ僅かに漏れた油は、油路34、35、3
0、38、37、外周溝43を介して切替バルブ49の
49aより油タンク45へ排出される。
【0052】切替バルブ49の49aが選択された図5
に示す状態から、図6に示すように切替バルブ49の4
9cが選択されると、ポンプ46からの圧油は外周溝4
3、油路37、38、30、34、35を介して進角油
圧室12、13および油路25を介して油圧室24に導
入されるとともに、遅角油圧室10、11、油圧室23
は油タンク45へ開放される。
【0053】このとき、油圧室23の油圧がほぼ大気圧
に下がるのでストッパピストン7はスプリング18によ
りストッパ穴20へ戻ろうとするが、油圧室24の油圧
力がストッパピストン7の先端面7dに作用し、ストッ
パピストン7はスプリング18の付勢力に抗して収容孔
8のチェーンスプロケット1側に押し込まれたままとな
る。
【0054】そこで、進角油圧室12、13の油圧力が
ベーン9a、9bの側面に作用しベーンロータ9はシュ
ーハウジング3に対して時計方向すなわち進角方向へ回
動し、カムシャフト2のバルブタイミングが早められ
る。シューハウジング3に対してベーンロータ9が回動
するとストッパピストン7の先端部7cとフロントプレ
ート4のストッパ穴20との周方向位置がずれることに
より、ストッパピストン7はストッパ穴20に嵌合しな
くなる。
【0055】図7はシューハウジング3に対してベーン
ロータ9が最も進角した状態を示す。図7の状態から切
替バルブ49の49aを選択するとベーンロータ9はシ
ューハウジング3に対して図1のX方向から見て反時計
方向すなわち遅角方向へ回転し、カムシャフト2のバル
ブタイミングが遅らされる。
【0056】ベーンロータ9がシューハウジング3に対
して進角方向、あるいは遅角方向へ回転している途中で
切替バルブ49bを選択すると、遅角油圧室10、11
および進角油圧室12、13の油は流入および流出が遮
断され、ベーンロータ9は中間の位置に保持され、所望
のバルブタイミングを得ることができる。以上のように
ストッパピストン7は、シューハウジング3に対してベ
ーンロータ9が最遅角位置にあり、かつ圧油が導入され
ていないとき、フロントプレート4のストッパ穴20に
嵌合し、圧油が導入されるとストッパ穴20に嵌合しな
くなる。
【0057】以上説明した本発明の第1実施形態では、
ストッパ穴20とストッパピストン7とのテーパ面の当
接によるくさび効果をもって、ハウジング部材とベーン
部材との直接の当接を強めているから、ハウジング部材
とベーン部材とを同軸上に整列させたまま、ハウジング
部材とベーン部材とを強固に拘束できる。
【0058】さらにストッパピストン7の先端部7cを
テーパ状とし、ストッパピストン7をその軸方向に変位
可能としているので、ストッパピストン7とストッパ穴
20との製造誤差による位置ずれがあっても、ストッパ
ピストン7をストッパ穴20に確実に嵌合させることが
できる。 (第2実施形態)本発明の第2実施形態を図9および図
10に示す。第2実施形態は、第1実施形態の当接部と
してのストッパピストン7に代えてストッパピストン5
0を用い、ガイドリング19に代えてガイドリング51
をベーン9a内部に収容している。その他、第1実施形
態と実質的に同一構成部分には同一符号を付す。
【0059】図9は、ストッパピストン50がフロント
プレート4のストッパ穴20に嵌合した状態、図10は
油圧室23に圧油が導入されてストッパピストン50が
ストッパ穴20から抜け出た状態を示す。
【0060】ストッパピストン50は小径部50a、中
径部50b、大径部50cにより構成され、ガイドリン
グ51は小内径部51aと大内径部51bにより構成さ
れている。ガイドリング51はベーンロータ9に圧入等
で固定されており、ストッパピストン50はガイドリン
グ51に対して摺動可能である。ストッパピストン50
の小径部50aおよび中径部50bの外周壁とガイドリ
ング51の内周壁により流体ダンパである略密閉された
環状のダンパ室52が形成されている。
【0061】図9に示すように、エンジン始動直後ポン
プ46から圧油が油圧室23または24にまだ供給され
ていない状態では、ベーンロータ9はシューハウジング
3に対して最遅角位置にあり、ストッパピストン50は
スプリング18の付勢力によりストッパ穴20に嵌合し
てフロントプレート4とベーンロータ9とを連結してい
る。
【0062】図9に示す状態から切替バルブ49の49
aを選択すると、油圧室23に圧油が供給され、図10
に示すようにストッパピストン50はストッパ穴20か
ら抜け出す。図9および図10はともにシューハウジン
グ3に対してベーンロータ9が最遅角位置にある状態を
示している。油圧室23に圧油が供給されると、ダンパ
室52の内部にはストッパピストン50とガイドリング
51との嵌合クリアランスを通って油が充填される。
【0063】図10に示す状態から、切替バルブ49の
49cを選択し、シューハウジング3に対してベーンロ
ータ9を進角方向に回転させようとするとき、切替バル
ブ49が切り替わっても油圧室24の油圧が所定値にな
るまで僅かな時間遅れが生じる。すると、スプリング1
8の付勢力によりストッパピストン50がストッパ穴2
0に嵌合する方向に移動することもある。ストッパピス
トン50がストッパ穴20との嵌合方向に移動しようと
しても、ダンパ室52内の油は嵌合クリアランスから僅
かずつしか排出されないので、ストッパピストン50の
嵌合方向への移動速度を緩和させるようにダンパ室52
が作用する。
【0064】このため、ストッパピストン50がストッ
パ穴20に嵌合する前に油圧室24の油圧が所定値に達
するので、ストッパピストン50がストッパ穴20に嵌
合することなく、油圧によるシューハウジング3に対す
るベーンロータ9の相対回動制御を継続することができ
る。
【0065】第2実施形態では、シューハウジング3に
対してベーンロータ9が最遅角位置にある状態から進角
方向に移動する過渡期において、ストッパピストン50
が一瞬ストッパ穴20へ押し込まれることを確実に防止
することができる。
【0066】本発明の他の実施形態として、第1実施形
態または第2実施形態において、油圧室23を進角油圧
室12、13と連通させ、油圧室24を遅角油圧室1
0、11と連通させても第1実施形態または第2実施形
態と同様の効果を得ることができる。 (第3実施形態)本発明の第3実施形態を図11および
図12に示す。
【0067】図11および図12に示すストッパ穴60
の形状以外の構成は第1実施形態と実質的に同一であ
る。図11は、カムシャフトの径方向におけるストッパ
ピストン7とストッパ穴60との嵌合状態を示すもので
あり、図面手前側でストッパピストン7の外周面と嵌合
穴60の内周面とが当接している。
【0068】図12に示すように、ストッパ穴60の横
断面形状は図12の上下方向、すなわちフロントプレー
ト4の径方向に長穴状に形成されている。したがって、
被当接部としてのストッパ穴60は径方向に延びる中心
軸60cに沿った長円形であって、その内周面は先細の
テーパ状に形成されている。そして、当接部としてのス
トッパピストン7の先端部7cの外周面は先細テーパ状
の円形断面に形成されている。
【0069】さらに、ストッパピストン7の位置とスト
ッパ穴60の位置とは、第1実施形態と同様に、シュー
ハウジング3とベーンロータ9とが拘束位置としての最
遅角位置にあるときにこれら部品を互いに押しつけるよ
うに設計されているので、シューハウジング3とベーン
ロータ9とが強固に拘束される。
【0070】また、ストッパ穴60を径方向に長円形に
形成したので、ストッパピストン7がストッパ穴60に
嵌合した場合、両者の径方向のテーパ面が当接してフロ
ントプレート4を径方向に付勢することが防止される。
これにより、極力クリアランスを小さく設計しているフ
ロントプレート4と円筒突出部5との間の摺動部に偏っ
た力が加わることが防止され、偏磨耗が防止される。同
様に、フロントプレート4をはじめとするハウジング部
材と、ベーンロータ9をはじめとするベーン部材との間
に径方向の変位が生じることが防止され、両部材間の偏
磨耗はもちろん、両部材間のシール性低下の防止が達成
される。
【0071】このように第3実施形態では、ハウジング
部材とベーン部材とを強固に拘束する力を発生させて
も、ストッパ穴60を径方向に長円形とし、ストッパピ
ストン7とストッパ穴60との当接をベーンロータ9の
回動方向に限ったので、ハウジング部材とベーン部材と
の間に径方向の不要な力が作用することを防止できる。
よって、ハウジング部材とベーン部材とを同軸上に整列
させたまま、ハウジング部材とベーン部材とを強固に拘
束できる。 (第4実施形態)本発明の第4実施形態を図13および
図14に示す。第1実施形態と実質的に同一構成部分に
は同一符号を付す。第4実施形態では、第1実施形態に
おいてベーン9aのチェーンスプロケット1側の側壁に
設けたドレン孔21、チェーンスプロケット1に設けた
大気孔22に代えて、ベーン9aの外周壁にドレン孔7
1を設け、シューハウジング3の外周壁に大気孔72を
設けている。ドレン孔71および大気孔72が連通する
ことにより連通孔を構成し、チェーンスプロケット1側
の収容孔8である背圧室8aを大気開放可能である。
【0072】背圧室8aの容積は、ストッパピストン7
が図13の右方向、つまりシューハウジング3とベーン
ロータ9との拘束解除方向に移動すると減少し、ストッ
パピストン7が図13の左方向、つまりシューハウジン
グ3とベーンロータ9との拘束方向に移動すると増加す
る。
【0073】図13に示すように、ベーンロータ9がシ
ューハウジング3に対し最遅角位置にあり油圧室23お
よび24に圧油が供給されていない状態ではストッパピ
ストン7がストッパ穴20に嵌合し、ドレン孔71およ
び大気孔72はほぼ位置が一致し連通している。
【0074】図13に示す状態から油圧室23に圧油が
供給されると、図14に示すようにストッパピストン7
はストッパ穴20から抜け出し、大径部7bの外壁によ
りドレン孔71が閉塞されるので背圧室8aは大気との
連通を遮断される。図13および図14はともにシュー
ハウジング3に対してベーンロータ9が最遅角位置にあ
る状態を示している。
【0075】図14に示す状態から、シューハウジング
3に対してベーンロータ9を進角方向に回転させようと
するとき、図示しない切替バルブが切り替わっても油圧
室24の油圧が所定値になるまで僅かな時間遅れが生じ
る。このとき、スプリング18の付勢力によりストッパ
ピストン7がストッパ穴20に嵌合する方向に移動しよ
うとしても、背圧室8aは大気との連通を遮断され密封
されているのでストッパピストン7の嵌合方向への移動
速度が緩和される。
【0076】したがって、ストッパピストン7がストッ
パ穴20に嵌合する前に油圧室24の油圧が所定値に達
するので、ストッパピストン7がストッパ穴20に嵌合
することなく、油圧によるシューハウジング3に対する
ベーンロータ9の進角回動を開始することができる。
【0077】以上説明した本発明の上記実施形態では、
ストッパピストンの先端部とストッパ穴との両方をテー
パ面をもって形成したが、これらのいずれか一方のみを
テーパ面としてもよい。例えば、一方をテーパ面とし、
他方をテーパ面上を摺動可能な球面をもって形成しても
よい。さらに、くさび効果により回動方向の付勢力を発
生するためには斜面があることが重要であるので、スト
ッパ穴を回動方向側の少なくとも一方、例えば進角側に
のみ斜面を有する形状に形成してもよい。
【0078】また上記実施形態では、最遅角位置を拘束
位置とし、図2に示すようにシュー3aにストッパ部9
eを当接させたが、最遅角側のストッパ部9eを図2の
ベーン9aの左側に設け、シュー3bと当接させてもよ
い。この場合でも、ストッパピストンとストッパ穴との
進角側テーパ状側面での当接によりベーンロータ9をシ
ューハウジング3に押しつける力を得ることができ、両
者を強固に拘束できる。
【0079】また上記実施形態では、ストッパピストン
とストッパ穴とをベーンロータ回動方向の一方である進
角方向側にだけ、すなわち拘束位置の反対側だけで当接
するよう設計し、くさび効果による回動力を発生させて
ハウジング部材とベーン部材とを拘束するよう構成した
が、ストッパピストンとストッパ穴とが回動方向の両方
で当接し、ストッパピストンとストッパ穴とだけの当接
によりハウジング部材とベーン部材とを拘束してもよ
い。この場合には、ストッパピストンに高強度が必要と
なる。またこの場合にも、ストッパ穴を径方向に長円形
とし、テーパ面の当接を回動方向側面にのみ限定するこ
とが望ましい。
【0080】また上記実施形態では、ストッパピストン
のテーパ角度とストッパ穴のテーパ角度とを同一にした
が、ストッパピストンがストッパ穴に嵌合可能であれ
ば、ストッパピストンのテーパ角度とストッパ穴のテー
パ角度とを同一にする必要はない。
【0081】また上記実施形態では、チェーンスプロケ
ットを駆動軸であるクランクシャフトとともに回転させ
て、それに固定されたハウジング部材としてのシューハ
ウジングをクランクシャフトとともに回転させ、ベーン
ロータを従動軸であるカムシャフトとともに回転させた
が、チェーンスプロケットをカムシャフトとともに回転
させ、ベーンロータをクランクシャフトとともに回転さ
せることも可能である。この場合、ベーンロータはシュ
ーハウジングに対して最進角位置で拘束される。
【0082】また上記実施形態では、吸気弁開閉用のカ
ムシャフトおよび排気弁開閉用のカムシャフトの二本の
カムシャフトが並行に設けられたエンジンにおいて、二
本のカムシャフト間にバルブタイミング調整装置を介装
しても良い。例えば、クランクシャフトからチェーン等
により同期して回転される一方のカムシャフトを駆動軸
とし、ギヤ等の伝達手段により他方のカムシャフトを従
動軸とする場合において、ベーンロータを駆動軸である
一方のカムシャフトとともに回転させ、ハウジング部材
を従動軸である他方のカムシャフトとともに回転させて
もよく、この逆でもよい。
【0083】また上記実施形態では、ベーンロータに二
個のベーンを設けたが、ベーンは一個または三個以上で
も良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるバルブタイミング
調整装置を示す図2のI−I線断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態によるバルブタイミング
調整装置を示す横断面図である。
【図3】図2のIII −III 線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】第1実施形態のストッパピストンがストッパ穴
から抜け出た状態を示す縦断面図である。
【図6】第1実施形態のシューハウジングに対してベー
ンロータが進角方向に回転した状態を示す縦断面図であ
る。
【図7】図6の状態における第1実施形態を示す横断面
図である。
【図8】第1実施形態の油圧回路を示す模式図である。
【図9】本発明の第2実施形態によるバルブタイミング
調整装置を示す縦断面図である。
【図10】第2実施形態のストッパピストンがストッパ
穴から抜け出た状態を示す縦断面図である。
【図11】第3実施形態のストッパピストンとストッパ
穴との嵌合状態を示す断面図である。
【図12】図11のXII −XII 線断面図である。
【図13】本発明の第4実施形態によるバルブタイミン
グ調整装置を示す縦断面図である。
【図14】第4実施形態のストッパピストンがストッパ
穴から抜け出た状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 チェーンスプロケット(ハウジング部材) 2 カムシャフト(従動軸) 3 シューハウジング(ハウジング部材) 3a、3b シュー 4 フロントプレート(ハウジング部材) 7 ストッパピストン(当接部) 7c 先端部 8a 背圧室 9 ベーンロータ(ベーン部材) 9a、9b ベーン 20 ストッパ穴(被当接部) 46 ポンプ(駆動手段) 49 切替バルブ(駆動手段) 50 ストッパピストン(当接部) 60 ストッパ穴(被当接部)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の駆動軸から内燃機関の吸気弁
    および排気弁の少なくともいずれか一方を開閉する従動
    軸に駆動力を伝達する駆動力伝達系に設けられ、前記駆
    動軸または前記従動軸のいずれか一方とともに回転する
    ハウジング部材と、 前記駆動軸または前記従動軸の他方とともに回転し、前
    記ハウジング部材内に形成された収容室に所定角度範囲
    に限って前記ハウジング部材に対して相対回動可能に収
    容されるベーン部材と、 前記ハウジング部材と前記ベーン部材とにそれぞれ設け
    られ、互いに当接して前記ハウジング部材と前記ベーン
    部材との回動方向移動を所定の拘束位置において拘束す
    る当接部と被当接部とを含み、前記当接部の変位により
    拘束状態を解除可能に構成され、さらに前記当接部を前
    記被当接部への当接方向へ付勢する付勢手段を含む拘束
    手段と、 流体圧力によって前記当接部を前記付勢手段に抗して変
    位させて前記ハウジング部材と前記ベーン部材との拘束
    を解除するとともに、流体圧力によって前記ハウジング
    部材と前記ベーン部材とを相対回動させる流体駆動式の
    駆動手段と、を備え、 記ハウジング部材と前記ベーン部材とは前記拘束位置
    において回動方向に直接に当接するよう構成されている
    とともに、前記当接部と前記被当接部との少なくともいずれか一方
    には、前記ハウジング部材と前記ベーン部材とを相対回
    動させて、前記ハウジング部材と前記ベーン部材とを互
    いに押しつける斜面が形成されている ことを特徴とする
    内燃機関用バルブタイミング調整装置。
  2. 【請求項2】 前記当接部として前記ベーン部材内に変
    位可能に収容されたストッパピストンを備えるととも
    に、前記被当接部として前記ベーン部材と対向する前記
    ハウジング部材に形成され、前記ストッパピストンと嵌
    合するストッパ穴を備え、前記ストッパピストンと前記
    ストッパ穴との少なくとも一方は、前記斜面としてのテ
    ーパ面を有することを特徴とする請求項1記載の内燃機
    関用バルブタイミング調整装置。
  3. 【請求項3】 前記ストッパ穴は前記ハウジング部材の
    径方向に長い長穴状に形成されていることを特徴とする
    請求項2記載の内燃機関用バルブタイミング調整装置。
  4. 【請求項4】 前記ストッパピストンが前記ベーン部材
    に収容された状態で前記ハウジング部材と前記ベーン部
    材との拘束が解除されることを特徴とする請求項2又は
    3記載の内燃機関用バルブタイミング調整装置。
  5. 【請求項5】 前記当接部と前記被当接部との間には、
    内部の作動流体によって前記当接部の変位速度を緩和す
    る流体ダンパが形成されることを特徴とする請求項1乃
    至4のいずれか一項記載の内燃機関用バルブタイミング
    調整装置。
  6. 【請求項6】 前記当接部は、前記当接部の拘束解除方
    向への変位に伴って容積が縮小する背圧室を有し、前記
    当接部は拘束解除状態において前記背圧室の外部との連
    通孔を閉塞することを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れか一項記載の内燃機関用バルブタイミング調整装置。
  7. 【請求項7】 前記当接部と前記被当接部とは、前記従
    動軸が最も遅角された最遅角状態にあるとき当接するよ
    う構成されていることを特徴とする請求項1乃至6のい
    ずれか一項記載の内燃機関用バルブタイミング調整装
    置。
  8. 【請求項8】 前記当接部は、前記駆動手段から供給さ
    れる流体圧力を受けて前記ハウジング部材と前記ベーン
    部材との拘束を解除するように構成されており、前記ハ
    ウジング部材に対して前記ベーン部材を進角方向に相対
    回転させるように前記駆動手段から供給される第1流体
    圧力が作用して前記拘束を解除し、前記ハウジング部材
    に対して前記ベーン部材を遅角方向に相対回転させるよ
    うに前記駆動手段から供給される第2流体圧力が作用し
    て前記拘束を解除するように構成されていることを特徴
    とする請求項1乃至7のいずれか一項記載の内燃機関用
    バルブタイミング調整装置。
  9. 【請求項9】 ベーン式の内燃機関用バルブタイミング
    調整装置において、 ハウジング部材とベーン部材との回動方向移動を所定の
    拘束位置において拘束する当接部と被当接部とを有し、
    前記ハウジング部材と前記ベーン部材とは前記拘束位置
    において回動方向に直接に当接するよう構成されている
    とともに、前記当接部と前記被当接部との少なくともい
    ずれか一方には、前記ハウジング部材と 前記ベーン部材
    とを相対回動させて、前記ハウジング部材と前記ベーン
    部材とを互いに押しつける斜面が形成されていることを
    特徴とする内燃機関用バルブタイミング調整装置。
  10. 【請求項10】 前記当接部と前記被当接部との少なく
    とも一方は、前記斜面としてのテーパ面を有することを
    特徴とする請求項9記載の内燃機関用バルブタイミング
    調整装置。
  11. 【請求項11】 前記当接部として前記ベーン部材内に
    変位可能に収容されたストッパピストンを備えるととも
    に、前記被当接部として前記ベーン部材と対向する前記
    ハウジング部材に形成され、前記ストッパピストンと嵌
    合するストッパ穴を備えることを特徴とする請求項9又
    は10記載の内燃機関用バルブタイミング調整装置。
  12. 【請求項12】 前記ストッパ穴は前記ハウジング部材
    の径方向に長い長穴状に形成されていることを特徴とす
    る請求項11記載の内燃機関用バルブタイミング調整装
    置。
  13. 【請求項13】 前記当接部として前記ベーン部材内に
    変位可能に収容されたストッパピストンを備えるととも
    に、前記被当接部として前記ベーン部材と対向する前記
    ハウジング部材に形成され、前記ストッパピストンと嵌
    合するストッパ穴を備え、前記ストッパピストンと前記
    ストッパ穴との少なくとも一方の嵌合部表面はテーパ面
    であることを特徴とする請求項9記載の内燃機関用バル
    ブタイミング調整装置。
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