JP3033304B2 - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents
塩化ビニル系樹脂組成物Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形加工性に優れかつ
耐衝撃性、耐候性などの特性に優れた塩化ビニル系樹脂
組成物に関する。
耐衝撃性、耐候性などの特性に優れた塩化ビニル系樹脂
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、硬質塩化ビニル樹脂は優れた耐薬
品性、耐候性、機械的特性等により、パイプ、建材等幅
広く使用されているが、耐衝撃性の向上を目的としてゴ
ム等をブレンドしそれらの特性の改良が試みられてい
る。耐衝撃性を改良する目的で各種のゴムブレンドが提
案されているが、ゴム成分として塩素化ポリエチレンを
ブレンドする場合も耐衝撃性が向上するが、押出成形時
のトルクの上昇がみられ加工性は低下する。これを改良
するために塩素化ポリエチレンの分子量を小さくするこ
とにより、押出成形時のトルクを低下させることができ
るが、耐衝撃性も低下してしまう。又塩素化ポリエチレ
ンの分子量分布を広げることにより、押出成形時のトル
クを低下させ、かつ耐衝撃性を改良させようという試み
が行なわれている(特開昭57−102936号公報、
特開昭60−31503号公報)が、いまだ充分ではな
い。
品性、耐候性、機械的特性等により、パイプ、建材等幅
広く使用されているが、耐衝撃性の向上を目的としてゴ
ム等をブレンドしそれらの特性の改良が試みられてい
る。耐衝撃性を改良する目的で各種のゴムブレンドが提
案されているが、ゴム成分として塩素化ポリエチレンを
ブレンドする場合も耐衝撃性が向上するが、押出成形時
のトルクの上昇がみられ加工性は低下する。これを改良
するために塩素化ポリエチレンの分子量を小さくするこ
とにより、押出成形時のトルクを低下させることができ
るが、耐衝撃性も低下してしまう。又塩素化ポリエチレ
ンの分子量分布を広げることにより、押出成形時のトル
クを低下させ、かつ耐衝撃性を改良させようという試み
が行なわれている(特開昭57−102936号公報、
特開昭60−31503号公報)が、いまだ充分ではな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のことから本発明
は、これらの欠点(問題点)がなく、すなわち、耐熱
性、耐候性、耐衝撃性に優れるばかりでなく加工性も良
好な樹脂組成物を得ることを目的とする。
は、これらの欠点(問題点)がなく、すなわち、耐熱
性、耐候性、耐衝撃性に優れるばかりでなく加工性も良
好な樹脂組成物を得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者らは、鋭意研究を
重ねた結果、2段重合法によって製造される特定のメル
トフローレートを有するポリエチレンを原料とした塩素
化ポリエチレンを配合することにより上記目的が達成さ
れることを見い出し、本発明を完成するに至った。すな
わち、本発明は (A)塩化ビニル樹脂100重量部、 (B)ハイロードメルトフローレートが0.01〜15
g/10分である高分子量成分(イ)を第1段で重合し、
続いてメルトフローレートが30〜500g/10分であ
る低分子量成分(ロ)を第2段で重合して得られ、かつ
重合割合が重量比で(イ):(ロ)=40:60〜6
0:40であるポリエチレンを100〜140℃で水性
懸濁法により塩素化して得られるDSC法による結晶融
解熱が0.5cal /g以下であり、塩素含有量が20〜
50重量%である塩素化ポリエチレン3〜20重量部 からなる塩化ビニル系樹脂組成物である。以下本発明を
具体的に説明する。
重ねた結果、2段重合法によって製造される特定のメル
トフローレートを有するポリエチレンを原料とした塩素
化ポリエチレンを配合することにより上記目的が達成さ
れることを見い出し、本発明を完成するに至った。すな
わち、本発明は (A)塩化ビニル樹脂100重量部、 (B)ハイロードメルトフローレートが0.01〜15
g/10分である高分子量成分(イ)を第1段で重合し、
続いてメルトフローレートが30〜500g/10分であ
る低分子量成分(ロ)を第2段で重合して得られ、かつ
重合割合が重量比で(イ):(ロ)=40:60〜6
0:40であるポリエチレンを100〜140℃で水性
懸濁法により塩素化して得られるDSC法による結晶融
解熱が0.5cal /g以下であり、塩素含有量が20〜
50重量%である塩素化ポリエチレン3〜20重量部 からなる塩化ビニル系樹脂組成物である。以下本発明を
具体的に説明する。
【0005】(A)塩化ビニル樹脂 本発明において使用される塩化ビニル樹脂は、塩化ビニ
ルを単独重合または塩化ビニルと塩化ビニルと共重合し
得る他種のモノマーを共重合することによって製造され
るものである。他種のモノマーの代表例としては、塩化
ビニリデン、エチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル
ならびにアクリル酸、メタクリル酸および無水マレイン
酸ならびにそれらのエステルがあげられる。他種のモノ
マーの共重合割合は、通常多くとも40重量%であり、
とりわけ30重量%以下が望ましい。これらの単独重合
体および共重合体は、一般には懸濁重合、塊状重合また
は乳化重合によって製造される。本発明の塩化ビニル樹
脂の平均重合度は組成物を製造するさいの混練性、得ら
れる組成物の機械的特性および熱安定性の点から、一般
には400〜2,000であり、500〜1,800が
好ましく、特に500〜1,600が好適である。これ
らの塩化ビニル樹脂は工業的に製造され、多方面にわた
って利用されているものであり、その製造方法および物
性についてはよく知られているものである。
ルを単独重合または塩化ビニルと塩化ビニルと共重合し
得る他種のモノマーを共重合することによって製造され
るものである。他種のモノマーの代表例としては、塩化
ビニリデン、エチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル
ならびにアクリル酸、メタクリル酸および無水マレイン
酸ならびにそれらのエステルがあげられる。他種のモノ
マーの共重合割合は、通常多くとも40重量%であり、
とりわけ30重量%以下が望ましい。これらの単独重合
体および共重合体は、一般には懸濁重合、塊状重合また
は乳化重合によって製造される。本発明の塩化ビニル樹
脂の平均重合度は組成物を製造するさいの混練性、得ら
れる組成物の機械的特性および熱安定性の点から、一般
には400〜2,000であり、500〜1,800が
好ましく、特に500〜1,600が好適である。これ
らの塩化ビニル樹脂は工業的に製造され、多方面にわた
って利用されているものであり、その製造方法および物
性についてはよく知られているものである。
【0006】(B)塩素化ポリエチレン 本発明で使用される塩素化ポリエチレンとして以下のも
のが用いられる。 原料ポリエチレン 本発明において使用される塩素化ポリエチレンの原料ポ
リエチレンは中低圧法2段重合法により製造される。重
合時の条件は一般に圧力0.5〜100kg/cm2 、
温度50℃〜100℃、重合時間20分〜10時間であ
る。触媒としては遷移金属を含む高活性のチーグラー型
触媒が使用され、マグネシウム化合物を処理して得られ
る担体担持型触媒が好ましい。上記触媒系を用いて、炭
化水素溶媒中でエチレンを重合する。炭化水素溶媒とし
ては、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタ
ン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭
化水素および、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン
などの脂環族炭化水素が挙げられるが、重合後の後処理
の容易さから易揮発性の炭化水素溶媒、例えば、プロパ
ン、n−ブタン、イソブタン、イソペンタン、n−ペン
タンなどが好ましい。エチレンを重合させる際にα−オ
レフィンを共重合させてもよい。α−オレフィンとして
は炭素数3以上の鎖状または分岐を有するα−オレフィ
ンから選ばれる。たとえば、プロパン、ブテン−1、ペ
ンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−
1、ノネン−1、デセン−1、ドデセン−1、4−メチ
ル・ペンテン−1、及びそれらの混合物が用いられる。
上記α−オレフィンの共重合割合は多くとも20重量%
である。
のが用いられる。 原料ポリエチレン 本発明において使用される塩素化ポリエチレンの原料ポ
リエチレンは中低圧法2段重合法により製造される。重
合時の条件は一般に圧力0.5〜100kg/cm2 、
温度50℃〜100℃、重合時間20分〜10時間であ
る。触媒としては遷移金属を含む高活性のチーグラー型
触媒が使用され、マグネシウム化合物を処理して得られ
る担体担持型触媒が好ましい。上記触媒系を用いて、炭
化水素溶媒中でエチレンを重合する。炭化水素溶媒とし
ては、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタ
ン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭
化水素および、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン
などの脂環族炭化水素が挙げられるが、重合後の後処理
の容易さから易揮発性の炭化水素溶媒、例えば、プロパ
ン、n−ブタン、イソブタン、イソペンタン、n−ペン
タンなどが好ましい。エチレンを重合させる際にα−オ
レフィンを共重合させてもよい。α−オレフィンとして
は炭素数3以上の鎖状または分岐を有するα−オレフィ
ンから選ばれる。たとえば、プロパン、ブテン−1、ペ
ンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−
1、ノネン−1、デセン−1、ドデセン−1、4−メチ
ル・ペンテン−1、及びそれらの混合物が用いられる。
上記α−オレフィンの共重合割合は多くとも20重量%
である。
【0007】重合反応は2段階以上に分けて単一もしく
は、複数の反応器にて実施し、複数の反応器を用いて行
なう場合は、第1段の反応器で、重合して得られた反応
混合物を、続いて、第2段の反応器に連続して供給す
る。この際第1段で高分子量成分を重合し、第2段で低
分子量成分を重合する。第1段目を低分子量成分にする
と、塩素化の際ポリマー粉末の互着によるブロッキング
を生じ好ましくない。2段以上の多段で重合してもよい
が、第1段重合は高分子量成分にする必要がある。
は、複数の反応器にて実施し、複数の反応器を用いて行
なう場合は、第1段の反応器で、重合して得られた反応
混合物を、続いて、第2段の反応器に連続して供給す
る。この際第1段で高分子量成分を重合し、第2段で低
分子量成分を重合する。第1段目を低分子量成分にする
と、塩素化の際ポリマー粉末の互着によるブロッキング
を生じ好ましくない。2段以上の多段で重合してもよい
が、第1段重合は高分子量成分にする必要がある。
【0008】第1段目の高分子量成分としては、ハイロ
ードメルトフローレート(温度190℃、荷重21.6
kg、以下HLMFRという)が0.01〜15g/10
分である。HLMFRが0.01g/10分未満では、得
られる塩素化ポリエチレンの流動性が悪く、加工性に劣
る。また、HLMFRが15g/10分を超えると塩素化
反応時に粒子間の互着が起こりやすく、得られる塩素化
ポリエチレンの強度も低下する。
ードメルトフローレート(温度190℃、荷重21.6
kg、以下HLMFRという)が0.01〜15g/10
分である。HLMFRが0.01g/10分未満では、得
られる塩素化ポリエチレンの流動性が悪く、加工性に劣
る。また、HLMFRが15g/10分を超えると塩素化
反応時に粒子間の互着が起こりやすく、得られる塩素化
ポリエチレンの強度も低下する。
【0009】また、2段目の低分子量成分としては、メ
ルトフローレート(温度190℃、荷重2.16kg、
以下MFRという)が30〜500g/10分である。M
FRが30g/10分未満では、得られる塩素化ポリエチ
レンの流動性が悪く、加工性に劣る。また、MFRが5
00g/10分を超えると塩素化反応時に粒子間の互着が
起こりやすく、得られる塩素化ポリエチレンの強度も低
く、ブロッキングも生じやすい。
ルトフローレート(温度190℃、荷重2.16kg、
以下MFRという)が30〜500g/10分である。M
FRが30g/10分未満では、得られる塩素化ポリエチ
レンの流動性が悪く、加工性に劣る。また、MFRが5
00g/10分を超えると塩素化反応時に粒子間の互着が
起こりやすく、得られる塩素化ポリエチレンの強度も低
く、ブロッキングも生じやすい。
【0010】さらに、1段目と2段目の重合割合は重量
比で40:60〜60:40である。1段目の重合割合
が重量比で40未満では機械的強度が低下する。また6
0を超えると加工性が低下して好ましくない。得られる
ポリエチレンとしては、一般にHLMFRが0.1〜2
0g/10分の範囲である。
比で40:60〜60:40である。1段目の重合割合
が重量比で40未満では機械的強度が低下する。また6
0を超えると加工性が低下して好ましくない。得られる
ポリエチレンとしては、一般にHLMFRが0.1〜2
0g/10分の範囲である。
【0011】塩素化 前記ポリエチレンを使用し、その粉末を水中に懸濁させ
た状態で塩素を吹込み塩素化することができる。塩素化
反応の温度は100〜140℃であり、好ましくは10
0〜130℃である。反応温度が100℃未満では柔軟
なゴム状の塩素化ポリエチレンが得られない。また、1
40℃を超えると粉末の互着が起こり、安定的に塩素化
することができない。
た状態で塩素を吹込み塩素化することができる。塩素化
反応の温度は100〜140℃であり、好ましくは10
0〜130℃である。反応温度が100℃未満では柔軟
なゴム状の塩素化ポリエチレンが得られない。また、1
40℃を超えると粉末の互着が起こり、安定的に塩素化
することができない。
【0012】また、塩素含有量は20〜50重量%であ
り、好ましくは25〜45重量%、さらに好ましくは3
0〜40重量%である。塩素含有量が20重量%未満で
は、ポリエチレンの結晶が残り、ゴム状物が得られない
上、他の樹脂との相溶性に劣る。また、50重量%を超
えると高度が増して硬くなる上、樹脂に配合した場合耐
衝撃性の改良に劣るので好ましくない。さらに、DSC
(示差熱量計)法による結晶融解熱は0.5cal /gで
ある。結晶融解熱が0.5cal /gを超えるとゴム状物
が得られず、樹脂に配合したときの耐衝撃性の改良に劣
る。
り、好ましくは25〜45重量%、さらに好ましくは3
0〜40重量%である。塩素含有量が20重量%未満で
は、ポリエチレンの結晶が残り、ゴム状物が得られない
上、他の樹脂との相溶性に劣る。また、50重量%を超
えると高度が増して硬くなる上、樹脂に配合した場合耐
衝撃性の改良に劣るので好ましくない。さらに、DSC
(示差熱量計)法による結晶融解熱は0.5cal /gで
ある。結晶融解熱が0.5cal /gを超えるとゴム状物
が得られず、樹脂に配合したときの耐衝撃性の改良に劣
る。
【0013】(C)組成割合 本発明の樹脂組成物は、塩化ビニル樹脂100重量部に
対して、前記塩素化ポリエチレン3〜20重量部を配合
してなる組成物である。塩化ビニル樹脂100重量部に
対する塩素化ポリエチレンの組成割合が3重量部未満で
は耐衝撃性の改良効果および押出成形加工時のトルク低
下効果が小さい。一方、20重量部を超えると耐熱性お
よび引張強さが低下し好ましくない。
対して、前記塩素化ポリエチレン3〜20重量部を配合
してなる組成物である。塩化ビニル樹脂100重量部に
対する塩素化ポリエチレンの組成割合が3重量部未満で
は耐衝撃性の改良効果および押出成形加工時のトルク低
下効果が小さい。一方、20重量部を超えると耐熱性お
よび引張強さが低下し好ましくない。
【0014】また、該組成物を製造するにあたり、合成
樹脂および合成ゴムの分野において広く利用されている
添加剤、例えば可塑剤、安定剤、酸化防止剤、滑剤、充
填剤、難燃剤、着色剤および帯電防止剤などを使用目的
に応じて本発明の組成物の特性を本質的に損なわない範
囲で添加してもよい。
樹脂および合成ゴムの分野において広く利用されている
添加剤、例えば可塑剤、安定剤、酸化防止剤、滑剤、充
填剤、難燃剤、着色剤および帯電防止剤などを使用目的
に応じて本発明の組成物の特性を本質的に損なわない範
囲で添加してもよい。
【0015】(D)混合方法、成形方法など 本発明の樹脂組成物は、上記組成の各成分を均一に混合
することによって得ることができる。すなわち、混合方
法としては、当業界において通常用いられるヘンシェル
ミキサーのごとき混合機を使ってドライブレンドする方
法、ミキシングロール、押出混合機、ニーダーおよびバ
ンバリーのごとき混合機を用いて溶融しながら混練する
方法があげられる。本発明の組成物は、合成樹脂の分野
において一般に実施されている押出成形法、射出成形
法、圧縮成形法およびカレンダー加工のごとき成形方法
を適用して所望の形状物に成形させてもよい。成形加工
温度としては通常170〜210℃の範囲で行なう。
することによって得ることができる。すなわち、混合方
法としては、当業界において通常用いられるヘンシェル
ミキサーのごとき混合機を使ってドライブレンドする方
法、ミキシングロール、押出混合機、ニーダーおよびバ
ンバリーのごとき混合機を用いて溶融しながら混練する
方法があげられる。本発明の組成物は、合成樹脂の分野
において一般に実施されている押出成形法、射出成形
法、圧縮成形法およびカレンダー加工のごとき成形方法
を適用して所望の形状物に成形させてもよい。成形加工
温度としては通常170〜210℃の範囲で行なう。
【0016】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、塩素化ポリエチレンおよび組成物の物性
は次に示す方法により求めた。メルトフローレート(以
下、MFRという)はJIS K7210に準拠し、温
度190℃、荷重2.16kgで、またハイロードメル
トフローレート(以下、HLMFRという)は温度19
0℃、荷重21.6kgで測定した。結晶融解熱はDS
C(示差熱量計)を用い昇温速度10℃/分で行ない塩
素化ポリエチレンパウダーを試料とした。ブラベンダー
トルクは、塩化ビニル樹脂100重量部に対して、塩素
化ポリエチレン所定量、三塩基性硫酸鉛1重量部、二塩
基性亜硫酸鉛1重量部およびステアリン酸鉛1重量部配
合した混合物60gを温度185℃、回転数35rpm 、
予熱4分の条件で測定した。引張強さおよびシャルピー
衝撃強度はJIS K6301に準拠して求めた。耐候
性試験はJIS A1415に準拠し、ウェザオメータ
ー(サンシャインカーボン型)で100時間照射を行な
い、その後シャルピー衝撃強度を測定した。
明する。なお、塩素化ポリエチレンおよび組成物の物性
は次に示す方法により求めた。メルトフローレート(以
下、MFRという)はJIS K7210に準拠し、温
度190℃、荷重2.16kgで、またハイロードメル
トフローレート(以下、HLMFRという)は温度19
0℃、荷重21.6kgで測定した。結晶融解熱はDS
C(示差熱量計)を用い昇温速度10℃/分で行ない塩
素化ポリエチレンパウダーを試料とした。ブラベンダー
トルクは、塩化ビニル樹脂100重量部に対して、塩素
化ポリエチレン所定量、三塩基性硫酸鉛1重量部、二塩
基性亜硫酸鉛1重量部およびステアリン酸鉛1重量部配
合した混合物60gを温度185℃、回転数35rpm 、
予熱4分の条件で測定した。引張強さおよびシャルピー
衝撃強度はJIS K6301に準拠して求めた。耐候
性試験はJIS A1415に準拠し、ウェザオメータ
ー(サンシャインカーボン型)で100時間照射を行な
い、その後シャルピー衝撃強度を測定した。
【0017】(実施例1)内容積200lの第1段重合
器に高活性のチーグラー型触媒を5.09g/h、脱水
精製したイソブタンを117l/hおよびトリイソブチ
ルアルミニウムを175mmol/hの速度で連続的に供給
し、重合器内容物を所定速度で排出しながら80℃にお
いてエチレンを21.0kg/hの速度で供給し液相中
の水素濃度0.35×10-3wt%、エチレン濃度1.0
wt%、水素の対エチレン濃度比0.35×10-3(w/
w)を一定に保ち全圧41kg/cm2 、平均滞留時間
を0.80hの条件下で液充満の状態で連続的に第1段
重合を行なった。第1段で重合した重合体を含むイソブ
タンのスラリー(重合体濃度23重量%、重合体のHL
MFR0.2g/10分、密度0.96g/cm3 をその
まま内容積400lの第2段重合器に全量導入し、触媒
を追加することなく、イソブタン55l/hと水素を供
給し、重合器内容物を所定速度で排出しながら、90℃
において、エチレンを23.7kg/hの速度で供給
し、エチレン濃度を1.20重量%、水素の対エチレン
濃度比を30×10-3(w/w)に保ち、全圧を41.
0kg/cm2 、滞留時間を1.05hの条件下に第2
段重合を行なった。第2段重合器からの排出物はエチレ
ン重合体混合物31重量%を含み、該重合体のHLMF
Rは10g/10分、密度は0.96g/cm3 であっ
た。第1段と第2段の重合体の重量割合は50:50に
相当し、第2段重合器のみで生成しているエチレン重合
体のMFRは300g/10分に相当した。
器に高活性のチーグラー型触媒を5.09g/h、脱水
精製したイソブタンを117l/hおよびトリイソブチ
ルアルミニウムを175mmol/hの速度で連続的に供給
し、重合器内容物を所定速度で排出しながら80℃にお
いてエチレンを21.0kg/hの速度で供給し液相中
の水素濃度0.35×10-3wt%、エチレン濃度1.0
wt%、水素の対エチレン濃度比0.35×10-3(w/
w)を一定に保ち全圧41kg/cm2 、平均滞留時間
を0.80hの条件下で液充満の状態で連続的に第1段
重合を行なった。第1段で重合した重合体を含むイソブ
タンのスラリー(重合体濃度23重量%、重合体のHL
MFR0.2g/10分、密度0.96g/cm3 をその
まま内容積400lの第2段重合器に全量導入し、触媒
を追加することなく、イソブタン55l/hと水素を供
給し、重合器内容物を所定速度で排出しながら、90℃
において、エチレンを23.7kg/hの速度で供給
し、エチレン濃度を1.20重量%、水素の対エチレン
濃度比を30×10-3(w/w)に保ち、全圧を41.
0kg/cm2 、滞留時間を1.05hの条件下に第2
段重合を行なった。第2段重合器からの排出物はエチレ
ン重合体混合物31重量%を含み、該重合体のHLMF
Rは10g/10分、密度は0.96g/cm3 であっ
た。第1段と第2段の重合体の重量割合は50:50に
相当し、第2段重合器のみで生成しているエチレン重合
体のMFRは300g/10分に相当した。
【0018】上記のポリエチレン粉末5kgをイオン交
換水50lに懸濁し、分散剤をイオン交換水に対し1重
量%添加して昇温し、温度120℃において塩素含量3
5重量%になるまで塩素化する。得られた塩素化ポリエ
チレン粉末の特性を表1に示す。得られた塩素化ポリエ
チレン10重量部に塩素化塩化ビニル樹脂70重量部、
塩化ビニル樹脂30重量部、三塩基性硫酸鉛1重量部、
二塩基性亜硫酸鉛1重量部およびステアリン酸鉛1重量
部を20lヘンシェルミキサーを用いて120℃まで混
合し、60℃まで冷却して均一な粉末混合物を得た。得
られた粉末混合物をブラベンダーを用いてトルクを測定
した。その結果を表2に示す。前記ブラベンダーで混練
した組成物を圧縮成形により、3mm厚のシートを得
た。このシートを用いて引張強度、シャルピー衝撃強
度、および耐候性試験後のシャルピー衝撃強度を測定し
た。その結果を表2に示す。
換水50lに懸濁し、分散剤をイオン交換水に対し1重
量%添加して昇温し、温度120℃において塩素含量3
5重量%になるまで塩素化する。得られた塩素化ポリエ
チレン粉末の特性を表1に示す。得られた塩素化ポリエ
チレン10重量部に塩素化塩化ビニル樹脂70重量部、
塩化ビニル樹脂30重量部、三塩基性硫酸鉛1重量部、
二塩基性亜硫酸鉛1重量部およびステアリン酸鉛1重量
部を20lヘンシェルミキサーを用いて120℃まで混
合し、60℃まで冷却して均一な粉末混合物を得た。得
られた粉末混合物をブラベンダーを用いてトルクを測定
した。その結果を表2に示す。前記ブラベンダーで混練
した組成物を圧縮成形により、3mm厚のシートを得
た。このシートを用いて引張強度、シャルピー衝撃強
度、および耐候性試験後のシャルピー衝撃強度を測定し
た。その結果を表2に示す。
【0019】(実施例2〜5、比較例1〜7)表1に第
1段目と第2段目のHLMFRおよびMFRが示されて
いるポリエチレンを重合した。得られたそれぞれのポリ
エチレン粉末を実施例1と同様にして塩素化し、得られ
た塩素化ポリエチレンおよび組成物の特性を表2に示
す。
1段目と第2段目のHLMFRおよびMFRが示されて
いるポリエチレンを重合した。得られたそれぞれのポリ
エチレン粉末を実施例1と同様にして塩素化し、得られ
た塩素化ポリエチレンおよび組成物の特性を表2に示
す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は下記
のごとき特徴を有している。 (1)耐衝撃性に優れている。 (2)耐候性に優れている。 (3)成形加工時のモータートルクが低い。 (4)機械的特性が良好である。 したがって、パイプ、建材など多方面に使用することが
できる。
のごとき特徴を有している。 (1)耐衝撃性に優れている。 (2)耐候性に優れている。 (3)成形加工時のモータートルクが低い。 (4)機械的特性が良好である。 したがって、パイプ、建材など多方面に使用することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−98510(JP,A) 特開 昭60−31503(JP,A) 特開 昭56−34713(JP,A) 特開 昭56−32507(JP,A) 特公 昭43−14713(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 27/06 C08L 23/28
Claims (1)
- 【請求項1】以下の(A)成分と、(B)成分からなる
塩化ビニル系樹脂組成物。 (A)塩化ビニル樹脂100重量部 (B)第1段で重合して得たハイロードメルトフローレ
ート(JIS K7210に準拠し、温度190℃、荷
重21.6kgで測定。)が0.01〜15g/10分
である高分子量成分(イ)と、続いて第2段で重合して
得たメルトフローレート(JIS K7210に準拠
し、温度190℃、荷重2.16kgで測定。)が30
〜500g/10分である低分子量成分(ロ)とからな
り、かつ重合割合が重量比で(イ):(ロ)=40:6
0〜60:40であるポリエチレンを100〜140℃
で水性懸濁法により塩素化して得られるDSC法による
結晶融解熱が0.5cal /g以下であり、塩素含有量が
20〜50重量%である塩素化ポリエチレン3〜20重
量部
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32776991A JP3033304B2 (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32776991A JP3033304B2 (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05156108A JPH05156108A (ja) | 1993-06-22 |
JP3033304B2 true JP3033304B2 (ja) | 2000-04-17 |
Family
ID=18202784
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32776991A Expired - Fee Related JP3033304B2 (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3033304B2 (ja) |
-
1991
- 1991-12-11 JP JP32776991A patent/JP3033304B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05156108A (ja) | 1993-06-22 |
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JPH0361683B2 (ja) |
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