JP3033008B2 - 処理方法及び処理装置 - Google Patents

処理方法及び処理装置

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JP3033008B2 JP6143841A JP14384194A JP3033008B2 JP 3033008 B2 JP3033008 B2 JP 3033008B2 JP 6143841 A JP6143841 A JP 6143841A JP 14384194 A JP14384194 A JP 14384194A JP 3033008 B2 JP3033008 B2 JP 3033008B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被処理基板に塗布液
を塗布する処理方法及び処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶表示ディスプレイ(LC
D)装置の製造工程においては、LCD基板(ガラス基
板)上に例えばITO(Indium Tin Oxi
de)の薄膜や電極パターン等を形成するために、半導
体製造工程において用いられるものと同様なフォトリソ
グラフィ技術を用いて回路パターン等を縮小してフォト
レジストに転写し、これを現像処理する一連の処理が施
される。
【0003】例えば、被処理基板である角形状のLCD
基板を、洗浄装置にて洗浄した後、LCD基板にアドヒ
ージョン処理装置にて疎水化処理を施し、冷却処理装置
にて冷却した後、レジスト塗布装置にてフォトレジスト
すなわち感光膜を塗布形成する。そして、フォトレジス
トを加熱処理装置にて加熱してベーキング処理を施した
後、露光装置にて所定のパターンを露光する。そして、
露光後のLCD基板を現像装置にて現像液を塗布して現
像した後にリンス液により現像液を洗い流し、現像処理
を完了する。
【0004】上記のような処理を行う場合、LCD基板
等の被処理基板の表面にスピンコーティング法やスプレ
ー法等によってレジスト液を塗布する処理が行われてお
り、この処理方法の1つとして、密閉式の処理容器内に
収容される被処理基板の表面に塗布液を塗布した後、上
記処理容器と被処理基板を回転して被処理基板の表面に
塗布膜を形成する処理方法が知られている。この処理方
法によれば、処理容器と被処理基板とを同時に回転する
ことにより、被処理基板の表面外気に直接晒すことなく
レジスト液を塗布することができる。また、この種の処
理方法において、レジスト膜の膜厚を制御するために、
例えば処理容器の排気量の調整、処理容器の回転力の調
整あるいはレジスト液の供給量の調整等が行われてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、LCD
基板のように角形の被処理基板においては、回転時の基
板近傍の乱流発生や、安全溶媒(溶剤)の使用要求の増
加などから、装置駆動条件や使用溶剤の違いにより、塗
布膜厚の均一性コントロールが難しい状態にある。
【0006】例えば、溶剤の蒸気圧が高いものは乾燥し
易く、ECA系(エチレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート)とPGMEA系(プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート)でも膜厚分布は異な
り、その制御は基板内・外周部の膜厚差異も含めて極め
て難しいという問題があった。
【0007】また、塗布処理中に処理容器内にレジスト
残留濃度ミストが上がり、このレジスト残留ミストは乾
燥してパーティクルと変化するため、レジスト塗布処理
後は処理容器を開放する前に内部の空気置換を行わなけ
ればならないという問題があった。
【0008】この発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、塗布膜の膜厚制御と空気置換とを容易に行えるよう
にした処理方法及び処理装置を提供することを目的とす
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の処理方法は、密閉式の処理容器内に収容
される被処理基板の表面に塗布液を塗布した後、上記処
理容器と被処理基板を回転して被処理基板の表面に塗布
膜を形成する処理方法において、上記被処理基板の表面
に塗布膜を形成する塗布工程中に、上記処理容器内に外
気を導入する工程と、上記塗布工程終了後に、上記処理
容器内に外気を導入して、処理容器内の雰囲気を外気と
置換する工程とを有することを特徴とするものである
(請求項1)。この場合、上記処理容器の密閉は、被処
理基板の表面に塗布液を塗布した後、上記処理容器の開
口部を塞ぐことにより行う(請求項2)。
【0010】この発明の処理装置は、被処理基板を保持
する回転可能な保持手段と、上記被処理基板を収容する
回転可能な密閉式処理容器と、上記被処理基板の表面に
塗布液を供給する塗布液供給手段とを具備する処理装置
を前提とし、上記処理容器に、この処理容器の回転に伴
って処理容器内に外気を導入する外気導入通路を設けた
ことを特徴とするものである(請求項3)この場合、
上記処理容器の下部及び外周側を包囲する外容器を具備
してなり、上記外容器に排液口を設けると共に、排気手
段に接続する排気口を設ける方が好ましい(請求項
4)。更に、上記処理容器の外壁下部側における周方向
の適宜位置に排気孔を穿設してなる方が好ましく(請求
項5)、また、上記処理容器内の被処理基板と、上記処
理容器の開口部を塞ぐ蓋体との中間位置に、被処理基板
以上の大きさを有するバッフル板を配置してなる方が好
ましい(請求項6)。この場合、上記バッフル板には、
多数の小孔を設けておく方が好ましい(請求項7)。
【0011】
【作用】この発明によれば、被処理基板の表面に塗布膜
を形成する塗布工程中に、処理容器内に外気(空気)を
導入することにより、塗布液のミストの被処理基板への
付着を抑制すると共に、塗布液を均一に乾燥させて膜厚
の均一な塗布膜を形成することができる。また、塗布工
程終了後に、処理容器内に外気を導入して、処理容器内
の雰囲気を外気と置換することにより、処理容器内に残
存するミスト化された塗布液の濃度を希釈することがで
きる。したがって、塗布膜の均一化が図れ、また、塗布
処理後に発生する残留塗布液ミストの濃度を低減して残
存する塗布液の乾燥によるパーティクルの発生を防止す
ることができる。(請求項1,2)。
【0012】また、上記のように構成されるこの発明の
処理装置によれば、塗布処理中又は塗布処理後に処理容
器が回転することにより、外気導入通路を通って外気を
積極的に処理容器内に導入することができる(請求項
3)
【0013】
【実施例】以下にこの発明の実施例を図面に基いて詳細
に説明する。ここでは、この発明の処理装置を、LCD
基板のレジスト塗布装置に適用した場合について説明す
る。
【0014】この発明の処理装置は、図1に示すよう
に、角形状の被処理基板例えば矩形状のLCD基板G
(以下に基板という)の表面に塗布液例えばレジスト液
を供給してレジスト液を塗布する塗布液供給手段として
のレジスト液供給ノズル10と、基板Gを図示しない真
空装置によって吸着保持すると共に水平方向(θ方向)
に回転するスピンチャック20と、このスピンチャック
20の上部及び外周部を包囲する処理室31を有する上
方部が開口した有低開口円筒状の処理容器30(以下に
回転カップという)と、この回転カップ30の開口部3
2を開閉可能に被着(着脱)される蓋体33と、回転カ
ップ30の下部及び外周側を包囲するように配置される
外容器例えばドレンカップ40とで主要部が構成されて
いる。
【0015】上記スピンチャック20は、図2に示すよ
うに、略矩形状に形成され、各辺部側に窓穴20aを有
するフレーム体20bにて形成されており、フレーム体
20bの角部に基板Gの角部の2辺を支持する筒状の支
持ピース20cを水平方向に回転可能に取り付けてな
る。また、スピンチャック20は下方に配置した駆動モ
ータ21の駆動によって回転される回転軸22を介して
水平方向に回転(自転)可能になっており、また回転軸
22に連結される昇降シリンダ23の駆動によって上下
方向に移動し得るようになっている。
【0016】この場合、回転軸22は、固定筒体24の
内周面にベアリング25aを介して回転及び摺動可能に
装着されている。回転軸22には従動歯付プーリ26a
が装着されており、従動歯付プーリ26aには駆動モー
タ21の駆動軸21aに装着された駆動歯付プーリ21
bとの間に歯付ベルト27aが掛け渡されている。
【0017】したがって、駆動モータ21の駆動によっ
て歯付ベルト27aを介して回転軸22が回転してスピ
ンチャック20が回転される。また、回転軸22の下部
側は図示しない筒体内に配設されており、筒体内におい
て回転軸22はバキュームシール部28を介して昇降シ
リンダ23に連結され、昇降シリンダ23の駆動によっ
て回転軸22が上下方向に移動し得るようになってい
る。
【0018】上記回転カップ30は、上記固定筒体24
の外周面にベアリング25bを介して装着される回転筒
体29を介して取り付けられており、回転カップ30の
底部30aとスピンチャック20の下面との間にはシー
ル機能を有するベアリング(図示せず)が介在されてス
ピンチャック20と相対的に回転可能になっている。そ
して、回転筒体29に装着される従動歯付プーリ26b
と上記駆動モータ21に装着される駆動歯付プーリ21
cに掛け渡される歯付ベルト29bによって駆動モータ
21からの駆動が回転カップ30に伝達されて回転カッ
プ30が回転される。
【0019】この場合、従動歯付プーリ26bの直径は
上記回転軸22に装着された従動歯付プーリ26aの直
径と同一に形成され、同一の駆動モータ21に歯付ベル
ト27a,27bが掛け渡されているので、回転カップ
30とスピンチャック20は同一回転する。また、駆動
歯付プーリ21b及び21cはそれぞれクラッチ21
d,21eを介して駆動軸21aに装着されており、ク
ラッチ21d,21eの作動によって駆動歯付プーリ2
1bと21cが独立して駆動し得るように構成されてい
る。したがって、スピンチャック20と回転カップ30
は同時に回転することができると共に、スピンチャック
20を停止して回転カップ30のみを回転させることが
できる。このような動作は、同一の駆動モータ21を用
いずに、別々の駆動モータにそれぞれ歯付ベルト27
a,27bを介して従動プーリ26a,26bを連結す
ることによっても行うことができる。
【0020】なお、上記駆動歯付プーリ21b,21c
及び従動歯付プーリ26a,26bの中央部を、図5及
び図6に示すように、中高50に形成することにより、
ベルト27a,27bの張力を利用してプーリ21b,
21c,26a,26bに自動調心機能を持たせること
ができる。また、プーリフランジを設ける必要がないの
で、ベルト27a,27bの側部の摩耗を防止すること
ができると共に、ベルト駆動機構を小型化することがで
きる。
【0021】なお、固定筒体24と回転軸22及び回転
筒体29との対向面にはラビリンスシール部(図示せ
ず)が形成されて回転処理時に下部の駆動系から回転カ
ップ30内にごみが進入するのを防止している。なお、
上記従動歯付プーリ26aと26bの直径を異ならせ、
異なる回転数で回転させるようにしてもよい。
【0022】また、上記回転カップ30の開口部32に
被着される蓋体33は、その中央部から上方に向って軸
部34が突出しており、この軸部34の上端部と軸部3
4の下部の処理室31とを連通すべく螺旋状の外気導入
通路35が設けられている(図4参照)。また、回転カ
ップ30の側壁30bの下部側の周方向の適宜位置には
排気孔36が穿設されている。また、蓋体33と基板G
との中間位置に、中心部分で蓋体33に取着された基板
G以上の大きさの、多数の小孔を有する多孔板等にて形
成されるバッフル板37が配置されている。なお、外気
導入通路35の処理室31側の開口部近傍には、フィル
タ機能を有する補助バッフル板37aが配設されてい
る。
【0023】一方、ドレンカップ40の底部の外周側に
は排液口41が設けられ、この排液口41の内方側には
図示しない真空ポンプ等の排気手段に接続する排気口4
2が設けられている。
【0024】上記のように構成することにより、駆動モ
ータ21が駆動すると、回転カップ30が図1の矢印A
方向に回転し、この回転カップ30の回転により外気が
外気導入通路35から流入し、更にバッフル板37に設
けられた多数の小孔を通ることによって整流作用を受け
てから処理室31内に流れ、排気孔36から排気口42
に向って流れる。
【0025】上記説明では、ドレンカップ40の底部4
0aに排液口41と排気口42を設けた場合について説
明したが、必しもこのような構造とする必要はなく、例
えば図3に示すように、回転カップ30の外周側に中空
リング状のドレンカップ40Aを配置し、このドレンカ
ップ40内部に環状通路43を設け、この環状通路43
の外周壁の適宜箇所(例えば周方向の4箇所)に図示し
ない真空ポンプ等の排気手段に接続する排気口42を設
けると共に、ドレンカップ40の内周側上方部に排気口
42と連通する放射状の排気通路44を形成してもよ
い。
【0026】このようにドレンカップ40の外周部に排
気口42を設けると共に、ドレンカップ40の内周側上
方部に排気口42と連通する排気通路44を形成するこ
とにより、回転処理時に処理室31内で遠心力により飛
散し排気孔36を通ってドレンカップ40内に流れ込ん
だミストが回転カップ30の上部側へ舞い上がるのを防
止して、排気口42から外部に排出することができる。
【0027】上記環状通路43は、ドレンカップ40の
底部から起立する外側壁43aとドレンカップ40の天
井部から垂下する内側壁43bとで迂回状に区画され
て、排気が均一に行えるようになっており、外側壁43
aと内側壁43bとの間に位置する底部43cには周方
向に適宜間隔をおいて排液口41が設けられている。
【0028】上記蓋体33は回転処理時には回転カップ
30の開口部32に固定されて一体に回転される必要が
あるので、例えば回転カップ30の上部に突出する固定
ピン(図示せず)と、この固定ピンに嵌合する嵌合凹所
(図示せず)とを互いに嵌合させて蓋体33を回転カッ
プ30に固定することができる。
【0029】上記蓋体33を開閉する場合には、図1に
想像線で示すように、蓋体33の上面に突設された膨隆
頭部33aの下にロボットアーム50を挿入し、膨隆頭
部33aに設けられた係止溝33bにロボットアーム5
0から突出する係止ピン51を係合させた後、ロボット
アーム50を上下動させることによって行うことができ
る。なお、蓋体33を開放するときの膨隆頭部33aの
係止溝33bとロボットアーム50の係止ピン51との
位置合せ、及び蓋体33を閉じるときの固定ピンと嵌合
凹所の位置合せは、サーボモータ等にて形成される駆動
モータ21の回転角を制御することによって行うことが
できる。
【0030】なお、回転カップ30の下部側の回転せず
固定された固定筒体24内にカップ洗浄ノズル(図示せ
ず)を配設することにより、回転カップ30及び蓋体3
3の内面を洗浄することができる。すなわち、スピンチ
ャック20を上昇させてスピンチャック20と回転カッ
プ30の底部との間からカップ洗浄ノズルを臨ませて洗
浄液を回転する回転カップ30及び蓋体33の内面に噴
射して、回転カップ30及び蓋体33の内面を洗浄する
ことができる。
【0031】次に、上記のように構成されるこの発明の
処理装置を用いて基板G上へのレジスト塗布の手順につ
いて、図7を参照して説明する。
【0032】まず、蓋体33を上方に引き上げた状態
で、スピンチャック20上に搬送されてきた基板Gをス
ピンチャック20にて吸着保持した後、基板Gの表面に
レジスト液供給ノズル10からレジスト液を滴下する
(図7(a)参照)。次に、レジスト液供給ノズル10
を後退させて、蓋体33を下降させて回転カップ30の
開口部32を塞いだ状態で、スピンチャック20と回転
カップ30を回転させると、基板G表面に滴下されたレ
ジスト液は遠心力によって拡散されて基板G表面にレジ
スト膜が形成される(図7(b)参照)。このとき、回
転カップ30の軸部34に設けられた外気導入通路35
から外気が流入し、この流入した外気がバッフル板37
に設けられた多数の小孔を通過して、処理室31内に導
入され、この導入された外気すなわち空気は基板Gの中
心部から外周部に向って流れて排気孔36を介して排気
口42に流れるので、レジストミストの基板Gへの付着
を抑制すると共に、レジストの均一な乾燥及びレジスト
膜厚の均一化が図れる。
【0033】このようにして塗布処理を行った後、スピ
ンチャック20の回転を停止し、回転カップ30のみを
回転すると、上述したように回転カップ30の軸部34
に設けられた外気導入通路35から外気(空気)が処理
室31内に導入されて、処理室31内に在留するレジス
トミストの雰囲気を空気と置換して、レジストミストを
排液口41から外部に排出する(図7(c)参照)。そ
して、塗布処理後、回転カップ30を所定時間回転させ
た後、塗布処理は完了する。
【0034】上記のように構成されるこの発明の処理装
置は単独の装置として使用できることは勿論であるが、
以下に説明するLCD基板の塗布・現像処理システムに
組込んで使用することができる。
【0035】上記塗布・現像処理システムは、図8に示
すように、基板Gを搬入・搬出するローダ部90と、基
板Gの第1処理部91と、中継部93を介して第1処理
部91に連設される第2処理部92とで主に構成されて
いる。なお、第2処理部92には受渡し部94を介して
レジスト膜に所定の微細パターンを露光するための露光
装置95が連設可能になっている。
【0036】上記ローダ部90は、未処理の基板Gを収
容するカセット96と、処理済みの基板Gを収容するカ
セット97を載置するカセット載置台98と、このカセ
ット載置台98上のカセット96,97との間で基板G
の搬出入を行うべく水平(X,Y)方向と垂直(Z)方
向の移動及び回転(θ)可能な基板搬出入ピンセット9
9とで構成されている。
【0037】上記第1処理部91は、X,Y、Z方向の
移動及びθ回転可能なメインアーム80の搬送路100
の一方の側に、基板Gをブラシ洗浄するブラシ洗浄装置
110と、基板Gを高圧ジェット水で洗浄するジェット
水洗浄装置120と、基板Gの表面を疎水化処理するア
ドヒージョン処理装置130と、基板Gを所定温度に冷
却する冷却処理装置140とを配置し、搬送路100の
他方の側に、この発明の処理装置を具備する塗布処理装
置150と塗布膜除去装置160を配置してなる。
【0038】この場合、上記メインアーム80は、図9
及び図10に示すように、上下2段のコ字状アーム体8
1a,81bがそれぞれ独立して水平方向に進退移動可
能な二重構造となっている。すなわち、対向して配置さ
れる外側リニアガイド82に沿って摺動可能な一対の外
側フレーム83によって上部アーム体81aの両側を支
持し、第1の駆動モータ84の駆動軸84aに装着され
る駆動歯付プーリ85aに歯付ベルト85bを掛け渡し
て連結される伝達歯付プーリ85cを介して駆動される
外側歯付プーリ85に掛け渡される歯付ベルト(図示せ
ず)と外側フレーム83とを締結して、第1の駆動モー
タ84の正逆回転によって上部アーム体81aを進退移
動可能に構成する。また、外側リニアガイド82の内側
に配設される一対の内側リニアガイド86に沿って移動
可能な内側フレーム87にて下部アーム体81bを支持
し、第2の駆動モータ88の駆動軸88aに装着される
駆動歯付プーリ89aに歯付ベルト89bを掛け渡して
連結される伝達歯付プーリ89cを介して駆動される内
側歯付プーリ89に掛け渡される歯付ベルト(図示せ
ず)と内側フレーム87とを締結して、第2の駆動モー
タ88の正逆回転によって下部アーム体81bを進退移
動可能に構成してある。
【0039】上記のように構成されるメインアーム80
のベルト駆動機構において、各歯付プーリ85a,85
c,85;89a,89c,89を、図5及び図6に示
したように中高50に形成することにより、歯付プーリ
にフランジを設ける必要がなく、自動調心機能を具備さ
せることができ、また、歯付ベルトの側部の摩耗を防止
することができると共に、ベルトの摩耗により生じる粉
塵の発生を防止することができる。更には、ベルト駆動
機構を小型化できると共に、装置の小型化を図ることが
できる。なお、上記アーム体81a,81bには基板G
を保持する保持爪81cが立設されている。また、メイ
ンアーム80のアーム体81a,81b上に載置される
基板Gの有無はセンサ200によって検出できるように
構成されている(図10参照)。
【0040】一方、上記第2処理部92は、第1処理部
91と同様に、X,Y、Z方向の移動及びθ回転可能な
メインアーム80Aを有し、このメインアーム80Aの
搬送路100aの一方の側に、レジスト液塗布の前後で
基板Gを加熱してプリベーク又はポストベークを行う加
熱処理装置170を配置し、搬送路100aの他方の側
に、現像装置180を配置している。
【0041】なお、上記受渡し部94には、基板Gを一
時待機させるためのカセット94aと、このカセット9
4aとの間で基板Gの出入れを行う搬送用ピンセット9
4bと、基板Gの受渡し台94cが設けられている。
【0042】上記のように構成される塗布・現像処理シ
ステムにおいて、カセット96内に収容された未処理の
基板Gはローダ部90の搬出入ピンセット99によって
取出された後、第1処理部91のメインアーム80に受
け渡され、そして、ブラシ洗浄装置110内に搬送され
る。このブラシ洗浄装置110内にてブラシ洗浄された
基板Gは引続いてジェット水洗浄装置120内にて高圧
ジェット水により洗浄される。この後、基板Gは、アド
ヒージョン処理装置130にて疎水化処理が施され、冷
却処理装置140にて冷却された後、この発明に係るレ
ジスト塗布処理装置160にてフォトレジストすなわち
感光膜が塗布形成され、引続いて塗布膜除去装置160
よって基板Gの辺部の不要なレジスト膜が除去される。
そして、このフォトレジストが加熱処理装置170にて
加熱されてベーキング処理が施された後、露光装置95
にて所定のパターンが露光される。そして、露光後の基
板Gは現像装置180内へ搬送され、現像液により現像
された後にリンス液により現像液を洗い流し、現像処理
を完了する。
【0043】現像処理された処理済みの基板Gはローダ
部90のカセット97内に収容された後に、搬出されて
次の処理工程に向けて移送される。
【0044】なお、上記実施例では、この発明の処理方
法及び処理装置をLCD基板の塗布処理に適用した場合
について説明したが、LCD基板以外の角形状被処理基
板や半導体ウエハ等に塗布液を塗布し、塗布された被処
理基板の縁部の不要な塗布膜を除去する方法及び装置に
も適用できることは勿論である。
【0045】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば、以下のような効果が得られる。
【0046】1)請求項1,2記載の処理方法によれ
ば、被処理基板の表面に塗布膜を形成する塗布工程中
に、処理容器内に外気を導入するので、塗布液のミスト
の被処理基板への付着を抑制すると共に、塗布液を均一
に乾燥させて膜厚の均一な塗布膜を形成することができ
る。また、塗布工程終了後に、処理容器内に外気を導入
して、処理容器内の雰囲気を外気と置換するので、処理
容器内に残存するミスト化された塗布液の濃度を希釈す
ることができる。したがって、塗布膜の均一化が図れ、
塗布処理後に発生する残留塗布液ミストの濃度を低減し
て残存する塗布液の乾燥によるパーティクルの発生を防
止することができる。
【0047】2)請求項記載の処理装置によれば、処
理容器の回転に伴って処理容器内に外気を導入すること
ができるので、塗布処理中は、塗布液のミストの被処理
基板への付着を抑制すると共に、塗布液を均一に乾燥さ
せて膜厚の均一な塗布膜を形成することができる。ま
た、塗布工程終了後に、処理容器内に外気を導入して、
処理容器内の雰囲気を外気と置換することにより、処理
容器内に残存するミスト化された塗布液の乾燥によるパ
ーティクルの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の処理装置の一例の概略断面図であ
る。
【図2】図1の要部の概略平面図である。
【図3】この発明の処理装置の変形例の概略断面図であ
る。
【図4】この発明における外気導入通路を示す断面図で
ある。
【図5】処理装置のベルト駆動部を示す概略斜視図であ
る。
【図6】ベルト駆動部の歯付プーリの概略側面図であ
る。
【図7】この発明の処理方法の手順を示す説明図であ
る。
【図8】この発明の処理装置を適用したLCD基板の塗
布・現像システムの一例を示す斜視図である。
【図9】塗布・現像システムにおけるメインアームの要
部を示す斜視図である。
【図10】メインアームの駆動機構を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
G LCD基板(被処理基板) 10 レジスト液供給ノズル(塗布液供給手段) 20 スピンチャック(保持手段) 30 回転カップ(処理容器) 31 処理室 33 蓋体 34 軸部 35 外気導入通路36 排気孔 37 バッフル板 40 ドレンカップ(外容器) 41 排液口 42 排気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−146615(JP,A) 特開 昭62−61670(JP,A) 特開 平1−135565(JP,A) 特開 平5−114554(JP,A) 特開 昭60−143872(JP,A) 特開 昭58−103132(JP,A) 特開 昭57−99361(JP,A) 実開 昭61−136536(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉式の処理容器内に収容される被処理
    基板の表面に塗布液を塗布した後、上記処理容器と被処
    理基板を回転して被処理基板の表面に塗布膜を形成する
    処理方法において、 上記被処理基板の表面に塗布膜を形成する塗布工程中
    に、上記処理容器内に外気を導入する工程と、 上記塗布工程終了後に、上記処理容器内に外気を導入し
    て、処理容器内の雰囲気を外気と置換する工程とを有す
    ることを特徴とする処理方法。
  2. 【請求項2】 密閉用の処理容器内に収容される被処理
    基板の表面に塗布液を塗布した後、上記処理容器と被処
    理基板を回転して被処理基板の表面に塗布膜を形成する
    処理方法において、 上記被処理基板の表面に塗布液を塗布した後、上記処理
    容器の開口部を蓋体によって塞ぐ工程と、 上記被処理基板の表面に塗布膜を形成する塗布工程中
    に、上記処理容器内に外気を導入する工程と、 上記塗布工程終了後に、上記処理容器内に外気を導入し
    て、処理容器内の雰囲気を外気と置換する工程とを有す
    ることを特徴とする処理方法。
  3. 【請求項3】 被処理基板を保持する回転可能な保持手
    段と、上記被処理基板を収容する回転可能な密閉式処理
    容器と、上記被処理基板の表面に塗布液を供給する塗布
    液供給手段とを具備する処理装置において、 上記処理容器に、この処理容器の回転に伴って処理容器
    内に外気を導入する外気導入通路を設けたことを特徴と
    する処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の処理装置において、 上記処理容器の下部及び外周側を包囲する外容器を具備
    してなり、上記外容器に排液口を設けると共に、排気手
    段に接続する排気口を設けてなる、ことを特徴とする処
    理装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の処理装置において、 上記処理容器の外壁下部側における周方向の適宜位置に
    排気孔を穿設してなる、ことを特徴とする処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の処理装置において、 上記処理容器内の被処理基板と、上記処理容器の開口部
    を塞ぐ蓋体との中間位置に、被処理基板以上の大きさを
    有するバッフル板を配置してなる、ことを特徴とする処
    理装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の処理装置において、 上記バッフル板は、多数の小孔を有することを特徴とす
    る処理装置。
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