JP3032926B2 - カラーフィルター製造方法 - Google Patents

カラーフィルター製造方法

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JP3032926B2
JP3032926B2 JP32553092A JP32553092A JP3032926B2 JP 3032926 B2 JP3032926 B2 JP 3032926B2 JP 32553092 A JP32553092 A JP 32553092A JP 32553092 A JP32553092 A JP 32553092A JP 3032926 B2 JP3032926 B2 JP 3032926B2
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理 三上
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、表面段差量を低減し
た印刷法によるカラー液晶表示装置用カラーフィルター
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の印刷形成方式カラーフィルターの
製造方法を図6乃至図12について説明する。図におい
て、1はガラス基板、2は遮光パターン、3はレッド着
色層、4はグリーン着色層、5はブルー着色層、6は透
明保護膜である。まず、ガラス基板1上に表示画素間の
遮光パターン2を顔料分散法によって形成する(図
6)。次にこのパターンに合わせて、レッド着色層3、
グリーン着色層4及びブルー着色層5のパターン印刷と
その硬化を繰り返す(図7〜図9)。硬化は熱もしくは
印刷面への光照射によって行う。必要な場合は、この遮
光パターン2及び各着色層3,4,5の上に透明保護膜
6を追加形成している(図10)。
【0003】上記の従来方法では、着色層の断面形状
は、パターン印刷形成された状態で硬化固定される。そ
のため、図11,図12の拡大断面に示す如く、遮光パ
ターン2に着色層が重なった状態となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術には次
のような問題点がある。印刷方式カラーフィルター製造
方法では、図11,12に示す様に、遮光パターン2上
に着色層3,4又は5が1層もしくは2層重なりあう事
が避けられない。そのため、この部分の膜厚が他部より
も増加して表面段差が大きくなってしまう。表面段差が
大きいため、セル組時にギャップ量制御用スペーサー材
が接する場所によって、セルギャップ量の変化量が大き
くなるため、正確なギャップ制御ができない。
【0005】また印刷法は、フォトプロセス法によるフ
ィルター形成法と比べてパターンの変形量・歪量が大き
いため、遮光パターンとの重なり方を一定の状態に維持
する事は不可能に近い。それで実際には1枚のフィルタ
ーのなかで遮光パターンと着色パターンとの重なり状態
は様々に変化しており、図11及び図12に示した2つ
の断面状態が混在したものとなっている。
【0006】このような状態では、セル組時のフィルタ
ー1画面内でのギャップ量の変動による表示画面の表示
ムラ、平坦性の不足による表示品位低下が避けられな
い。これを改善する目的で、表面研磨、保護膜の厚膜化
による表面段差の低減が追求されているが、前者では、
研磨ムラ、研磨材の残留異物による二次不良の発生があ
り、また後者では、表面段差を十分に低減できない上
に、印刷カラーフィルター特有の仕上がりばらつきに確
実に対応できず、目的が達せられていないのが現状であ
る。
【0007】本発明は、遮光パターン画素着色層との重
なりをなくし、表面段差を低減したカラーフィルターの
製造方法を提案することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】遮光パターンと着色層と
の重なりをなくすために、あらかじめ遮光パターンを形
成したガラス基板に感光性樹脂をインキ化したインキで
パターン印刷を行い、このインキの硬化時に、問題の重
なり部のインキは硬化せず後で除去できるようにし、そ
の為にインキ皮膜の硬化に際してガラス基板の反対側か
ら光照射を行ない遮光パターン(2)上になり表示画素
の着色層のみを硬化固定させる。
【0009】その後、遮光パターン上の未硬化インキも
しくは半硬化インキを、アルカリ溶液や又その他の溶剤
で現像除去する。
【0010】
【作用】遮光パターン上の未硬化もしくは半硬化インキ
のみが溶剤等により除去され、遮光パターンの硬化した
着色層はそのまま残留する。従って、遮光パターンの上
に着色層の重なりがない、即ち表面段差の僅小なカラー
フィルターを形成できる。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図1乃至図5について説明
する。図において、1はガラス基板、2は遮光パター
ン、3はレッド着色層、4はグリーン着色層、5はブル
ー着色層であり、従来技術(図6乃至図12)と同一符
号を付けてあるが、各着色層3,4,5を形成するイン
キとしては光硬化型のもの、例えば感光性樹脂をインキ
化したものを使用する。
【0012】実施例1 顔料分散法により遮光パターン2(線幅18μm 膜厚
1.2μm 送りピッチ110μm)をあらかじめ形成
したガラス基板1(図1)に、紫外線硬化インキを用い
て平版平台オフセット印刷機でパターン印刷を行い(図
2)、印刷面裏面からガラス基板1を通して高圧水銀灯
にて露光して表示画素の着色層のみを硬化させる(図
3)、この際に遮光パターン上にかかっている着色層が
未硬化の状態にあるうちに露光を止める。次に遮光パタ
ーン2と重なった着色層の未硬化のインキを所定の洗浄
液で除去する(図4)操作を、レッド、グリーン、ブル
ーの3色で繰り返しておこなって、カラーフィルター
(図5)を製造した。従来の製造方法では、重なり部が
1〜1.5μm表示画素の着色層よりも高くなっている
が、本実施例では重なり部がないため、表示画素着色層
との段差は0.3μm以下となった。
【0013】実施例2 印刷法により遮光パターン2(線幅25μm 膜厚1.
5μm 送りピッチ90μm)をあらかじめ印刷形成し
たガラス基板1(図1)に、紫外線硬化インキを用いて
平版平台オフセット印刷機でパターン印刷を行い(図
2)、印刷面裏面からガラス基板1を通して高圧水銀灯
にて露光して表示画素の着色層のみを硬化させ(図
3)、遮光パターン2と重なった着色層の未硬化のイン
キを所定の洗浄液で除去し(図4)、再度今度は印刷面
側から後露光をして完全硬化させる操作を、レッド、グ
リーン、ブルーの3色で繰り返しおこなって、カラーフ
ィルター(図5)を製造した。重なり部が無く、段差量
は0.3μm程度となった。
【0014】
【発明の効果】本発明は、印刷法によって形成する液晶
表示素子用カラーフィルターの製造方法において、表示
画素間の遮光パターンを形成したガラス基板上に光硬化
性のインキで着色層のパターン形成を行い、パターンを
形成したガラス基板の反対側からの光により着色層を露
光硬化させ、その後で遮光パターン上の未硬化インキも
しくは半硬化インキを溶剤で除去し、これらの工程を着
色数ぶん繰り返してフィルター形成を行うことにより、
次の効果を有する。
【0015】遮光パターンがマスキング作用をして、こ
れと重なる着色層へのエネルギー照射が絶たれて、着色
層が硬化せずに除去されるので、遮光パターンと着色層
との重なりがなくなり、表面段差が小さく抑えられる。
従って、印刷法による表示ムラのない、品位の高いカラ
ー液晶表示を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカラーフィルター製造方法の最初
の遮光パターン形成工程を示す図である。
【図2】図1の次の着色層印刷工程を示す図である。
【図3】図2の次の光照射工程を示す図である。
【図4】図3の次の未硬化インキ除去工程を示す図であ
る。
【図5】図2乃至図4の工程を各着色層について反復し
て完成したカラーフィルターを示す図である。
【図6】従来のカラーフィルター製造方法の最初の遮光
パターン形成工程を示す図である。
【図7】図6の次のレッド着色層印刷硬化工程を示す図
である。
【図8】図7の次のグリーン着色層印刷硬化工程を示す
図である。
【図9】図8の次のブルー着色層印刷硬化工程を示す図
である。
【図10】図9の次の透明保護膜形成工程を示す図であ
る。
【図11】遮光パターン上の着色層の重なり状態を示す
図である。
【図12】図11と異なる遮光パターン上の着色層の重
なり状態を示す図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 遮光パターン 3 レッド着色層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷法によって形成する液晶表示素子用
    カラーフィルターの製造方法において、表示画素間の遮
    光パターンを形成したガラス基板上に光硬化性のインキ
    で着色層のパターン形成を行い、パターンを形成したガ
    ラス基板の反対側からの光により着色層を露光硬化さ
    せ、その後で遮光パターン上の未硬化インキもしくは半
    硬化インキを除去する事によりフィルター形成を行うこ
    とを特徴とするカラーフィルター製造方法。
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