JP3032134U - カップ入り熱加工菓子 - Google Patents
カップ入り熱加工菓子Info
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 従来のカップケキ製造方法では側筒と底板を
結合して熱加工するのに組立兼熱加工用ための金属又は
プラスチック材料製の型を使用していた。 そのため、こ
れらの型の多数常備、製作、保管の場所の必要、これらの
型の常時清潔の維持、焼成の過程で型に付着したケーキ
の一部をそぎ落すなどの作業等により、製造コストが上
昇する。 【解決手段】 組立兼熱加工(焼成)のための型を使用せ
ず、側筒11と底板5,5´の結合は手作業で行い、結合
されたカップ12の内部に生の菓子タネを充填して、そ
の粘性により側筒と底板を仮付け状態に保ちながら、所
定の温度に加熱して、菓子タネの主成分である澱粉のア
ルファ化による糊作用によって、側筒と、底板と熱加工さ
れたケーキが一体に結合されたカップ入り熱加工菓子と
なる。
結合して熱加工するのに組立兼熱加工用ための金属又は
プラスチック材料製の型を使用していた。 そのため、こ
れらの型の多数常備、製作、保管の場所の必要、これらの
型の常時清潔の維持、焼成の過程で型に付着したケーキ
の一部をそぎ落すなどの作業等により、製造コストが上
昇する。 【解決手段】 組立兼熱加工(焼成)のための型を使用せ
ず、側筒11と底板5,5´の結合は手作業で行い、結合
されたカップ12の内部に生の菓子タネを充填して、そ
の粘性により側筒と底板を仮付け状態に保ちながら、所
定の温度に加熱して、菓子タネの主成分である澱粉のア
ルファ化による糊作用によって、側筒と、底板と熱加工さ
れたケーキが一体に結合されたカップ入り熱加工菓子と
なる。
Description
【0001】
本考案は、混捏されてカップに入れられた生の菓子タネが、熱加工により焼き 上げ(焼成)、又は蒸された状態でカップと一体になって製品とされる、焼き、 蒸し菓子に関する。 より具体的には、カップの側筒は重ね部(ノリしろ部)のみがノリ(糊)付け された抜き勾配のない中空直筒状にされた後、個々のカップの側筒として切断さ れ、偏平に折り畳まれた状態で、これらの多数が重ねられ梱包され製菓現場まで 輸送され、製菓現場では偏平に折り畳まれた状態の側筒を開いて中空体とし、この 側筒と別個に製作された底板とを組付けるのに際し、従来使用されていた組付兼 焼成金型を全く使用せずに、この工程のみは主として手作業または簡単な工具を 使用し、側筒と底板とが結合されたカップケーキ用のカップとされる。 このようにして結合されたカップの内部に混捏された生の菓子タネ(ドウ又は バッターとも呼ぶ)を充填して、この生の菓子タネを、カップの側壁部と底板とを 接合する接着剤として仮付状態とし、これに続いて熱加工して、熱加工による菓子 タネ中の澱粉のアルファ(α)による糊作用により、ケーキとカップとが、加熱 により固化したノリにより本格的に接合され、一体にされて製品とされたカップ ケーキと、その製造に使用される製造器具に関する。
【0002】
カップ入り熱加工菓子(焼き菓子または蒸し菓子と称す)の容器としてのカッ プは、カップの材料としての用紙の面から見れば大別して2種ある。 その中の1種は、クラフト紙と呼ばれる下級の用紙を使用して図6(A)に示 されるように、通常は模様などが印刷された扇形の側筒のブランク1aとされ、 次に、図6(B)に示されるように、このブランク1aが中空円錘筒形に丸めら れて側筒1とされ、その直径の小さい方の底部に底板5が挿入されて、上部が直 径の大きい開口とされ図示のよう側筒が垂直線と成す角度θは6度程度である。 底板5は、円板または四角、六角などの平板または、本考案の実施の形態2と して図2(B)と(C)に示すような、低い周壁7を有する底板5’とされる。 このように、切断された側筒の用紙は、図6(B)に示すように、丸く巻いて ノリしろ部分4を貼り合わせ中空円錐筒状の側筒1とし、このようにして形成さ れた中空円筒状の側筒1を、金属製またはプラスチック製の組み付け兼焼成、ま たは蒸成型の内部に挿入して側筒底部の波形の突起部を内方に折り曲げ、上方か ら底板を挿入して紙カップ(ベーキングカップ)とする。 他の1種は、表面にカラー印刷を施す関係で、晒し処理を行った上級の白色紙 を使用するものであるが、製造方法や製造工程や装置は前記の場合と同様なので 図解と説明を省略する。
【0003】 一方、ケーキ、つまり菓子自体の材料としては、小麦粉と砂糖を主体とし、こ れに少量の粉末油脂、乳化油あるいは香料を添加し、十分混合した後、少量の食 塩を溶解した水を加えて、ドウ(DOUGH)又はバッター(BATTER)と呼ばれる粘 稠な菓子タネとして準備する。 この菓子タネを、金属またはプラスチック製の型内に保持されている、カップ 内に注入または流し込んで充填し、充填された菓子タネを、オーブン中で約18 0〜200℃で焼成する。 菓子タネは180〜200℃で焼き上がり、カップの上縁を越えて盛り上がり 200〜250℃の間の温度で焦げ色が付けられ色彩感が向上された状態で商品 とされる。
【0004】 ここで、本考案に使用するカップ原料としてのクラフト紙の説明に入る前に、 カップに使用する紙材料(用紙)について一般的に説明する。 1) 焼き菓子または蒸し菓子用カップ 焼き菓子用カップとしては、一般に低級紙に属するクラフト紙が用いられる。 焼き菓子では、生の菓子タネをカップに入れて焼成した時、菓子タネ中の油脂 分が紙面に滲み出し、その後200℃程度でカップに焦げ茶色を与えるが油脂分 も茶褐色を帯びる。 この場合、白色や淡黄色などの薄い色では、それらのシミが汚れとして目立つ ことになる。 このような点から、上質の原料パルプから、製造過程で晒しを重ねて白色化し ている高価格の上級紙を使用しても意味がなく、下級のパルプから作られた原紙 の状態で、未晒しのためにある程度着色しているクラフト紙で十分である。 しかし、顧客から印刷などの関係で、晒し作業を反復して白色化されている高 価格の上級紙を要求される場合には、その内面にシリコーンなどの耐油剤を塗布 して、熱加工の際に菓子タネ中の油脂分が用紙の内面を通過し表面まで浸透する のを防止する。
【0005】 上述したように、クラフト紙は、最低の紙質からなり、水分による変形には特 に敏感であることから、飲料カップとして使用するのには不適当であるが、焼き 菓子用のベーキングカップとして愛用されるのは次の理由による。 a)白色化されている高価格の上級紙を使用しても、菓子タネ中に添加されて いる粉末油脂、乳化液油(ショートニング)などの油脂は、焼成中に溶融し、あ るいは流動性が増大してカップ表面に滲透するので、この浸透を防止するには菓 子タネと接触する用紙の内面にシリコーンなどの耐油剤などを塗布する。 b)これに反し、最下級のクラフト紙は、元来脱色処理を受けていないため素 地として薄茶色などを呈し、それに焦茶色、チョコレート色などの地模様や銀色 などの文字や模様が印刷されて切断ブランクとされ、菓子タネを入れて焼成した 際に、菓子タネ中に添加された油成分がカップ面に滲出しても、それによって美 観を損なうことなく、素地や銀色印刷の部分が却って映えて見えるためユーザー からも好まれる。
【0006】 クラフト紙を使用した加熱処理用カップは、上記のように、焼成する際には好 都合でも、所定寸法に裁断した材料素紙からカップとして成形するには下記の諸 理由により多大の困難を伴う。 1)ノリしろ部分の接合に使用する「ノリ」の水分の問題 既に述べたように、クラフト紙は繊維密度が粗なため、水分との接触や温度変 化によりカップ材料としての紙の寸法が急速かつ大きく変化し、また、カップを 成形する際に、ノリしろや底板などの接合のためノリ付けをすると、ノリ液中の 水分のため形状が変化して、機械化は困難なため、含有水分が低く粘度の高いノ リを使用し、手作業により変形を極力防止しながら細心の注意を払いながらカッ プとして成形する必要がある。 2)各カップを抜き出すための抜き勾配の問題 このようにして成形されたカップが、カップ成形現場からそのままコンベヤな どでケーキ焼成作業場に搬送され、菓子材料の充填、オーブンによる焼成までが 連続的に行われるのであれば、上記のカップ製造だけの問題に絞られるが、現在 の流通形態では、一般に多くの菓子メーカーは、そこまで一貫化されなく、カッ プの製造はカップの専業メーカーに依存し、購入あるいは外注の方式を採用して いる現状である。 カップ成形が専業のメーカーに依存される結果、成形されたカップを製菓メー カーまで輸送する作業が不可欠となり、元来内容積のみが大きく、周壁や底は紙 製で薄いため重量も軽いカップは、輸送コストの関係で通常は50〜100個程 度の紙カップを、図7に示すように、それぞれのカップの底を、その下に累積さ れたカップ上部の開口部に挿入して次々に積み重ね(スタッキング)て、それら を縦に一列とし、このような積み重ねられたカップの群を、さらに多くの列とし てカートン等のケースに収容して梱包しトラック輸送などにより運搬する。
【0007】 3)このような状況下では次の問題が発生する。 a)個々のカップを、カップメーカ側で次々に積み重ねる積層作業と、トラッ クなどで輸送されて製菓現場に到着した積層された状態の紙カップを製菓現場で 次々と抜き取り、菓子タネを充填可能な個々のカップに分離するには、完成され たカップの頂部と底部の直径とに、図8(A)に示されるようなある程度の差、 即ち抜き勾配と呼ばれるテーパ(片側の勾配θの2倍)を付けることが不可欠で ある。 スタッキングされたカップを、製菓現場で菓子材料の充填と焼成のために抜き 取るだけの目的ならば、テーパはできるだけ大きい程抜取りは容易になる。 しかし、テーパが大き過ぎると、各個のカップが輸送中の振動や取扱いにより バラバラになるという問題が生じる。 b)一方、最終需要者である消費者あるいは販売者としては、菓子店の店頭に 展示され、あるいは喫茶店などで客のテーブル上に置かれた場合、紙カップのテ ーパが小さく、つまりカップの側壁が直立に近いほど高級感を感じるため、これ らユーザの要望を受け菓子メーカーはテーパを極力小さくするよう希望する。 c)このように、紙カップのユーザーである菓子メーカーと、紙カップ製造者 とでは、紙カップのテーパに関しては要求が相反する。 カップメーカーとしては、菓子メーカーの要望にできるだけ副うよう努力せざ るを得ない状態にあり、現状ではテーパは6°以内のものが多い。 この程度のテーパでは、輸送等の取扱中にスタッキングの度合いが強まって嵌 合が過度に密になり、機械的に1個ずつ分離するのが困難になるのみでなく、手 作業で引き抜くにしても、紙質が弱いためカップが破損するおそれもある。 d)上記のように6°程度のテーパであっても、側筒のブランクとしては用紙 から扇形に打ち抜く必要があるので、廃棄される部分が生じ材料歩留まりとして 不経済である。
【0008】 4)カップ用原紙へのミシン目入れ この種のカップ入り焼き菓子は、カップ内面に内容物としての菓子が、かなり 強固に焼き付いているので、食する時には外面のカップ紙を剥がす必要から、図 8の(A)、(B)に示すように、カップの側面となる用紙の部分に斜めのミシ ン目9または9’を設ける。 このようなミシン目9は、低級紙であるクラフト紙の強度(紙力)を一層低下 させ、カップ製造時の困難さをさらに増加させる。 また、この種のカップでは、底部にも図8(A)に示すようにミシン目9''を 必要とするが、これにより、カップの筒部下端に紙の底板5を貼る作業が一層困 難になる。 5)紙カップの製造コスト 現在用いられている紙カップは、材料である紙としては最下級のクラフト紙を 用いるため材料費は低価格であるが、上記の1)〜3)に述べたように製作が困 難なことから、高級紙を用いた飲料カップに比べてカップ単価は却って高価格な ものになる。
【0009】 本考案の考案者は、前述した従来技術を改良した先行発明としての紙カップと その製造方法について、特願平2−159279号(特開平4-51841号公報)とし て特許出願した。 この先行発明は、従来からの固定観念としての下記のような不経済な方法、即 ち、手作業や複雑な機械的手段によって、ノリ付け乾燥した中空円筒または立方 体状の紙カップの多数を積み重ねて輸送し、製菓工程において積層されたカップ を個々に抜き取り、これらのカップの内部に菓子タネ、つまり、小麦粉、砂糖、 油脂などを混捏したペースト状の原料(ドウまたはバッター)を注入するなどの 手段により充填してから、オーブン内で焼成するという、従来の方法を根本的に 改良した技術である。 この改良された方法を図6を参照して要約すると、 a)図9(A)に示すようにテーパのない直立中空筒状の側筒部1と底板5を 別個に製作する。または、図9(B)に示すように上下に突起のない側筒1’と する、このように成形する過程で、ノリしろ部分4をノリ付けした後、底板を取 り付けずに、同図(C)に示すように、そのまま平たく折り畳み、底板とは分離 した状態で製菓プラントまで輸送する。 b)製菓現場に到着後、中空円筒などの立体状に開いて、同図(D)に示すよ うに、金属製あるいはプラスチック材料等で作られた組立兼焼成金型12内に挿 入する。 同図(E)に示すように側筒の下部に底板が当てられた状態にして同図(F) に示すように、ペースト状の原料(ドウと呼ぶ菓子タネ)を充填して、このペー スト状の原料をノリの代わりに使用して仮止め状態に保ち、同図(G)のように 、金型内に収容したまま所定の温度で焼成した後、同図(H)のように、金型か ら取り出し製品としてカップケーキとする。 このようにしてカップの連続多量生産を可能とし、しかもカップの輸送コスト を大幅に低減して作業を合理化したものである。
【0010】 上記の先行発明による具体的な効果としては、それ以前のカップに比較し下記 の効果が得られる。 1)カップ成形メーカ(またはカップ成形現場)からケーキメーカ(ケーキ製造 現場)までの輸送のためのスタッキングと、ケーキ製造現場に到着後の抜き取 りのためのテーパが不要になり、側壁となる部分が糊付けされた側筒半製品と して折り畳まれた状態で、多数を重ねた状態で輸送でき、カップ製造の際に抜 き勾配に対する配慮が不要になる。 2)ノリ中の水分による材料紙の変形、破損が低減できる。 3)カップ輸送に比較し、輸送コストが大幅に低減できる。 4)底部と頂部が開放された中空筒として、側面となる部分を貼り合わせるだけ でよいので、直円筒に限らず、三角、四角、五角、六角などの直多角柱筒又は 楕円断面の小判型直柱筒などにも容易に成形できる。 5)これにより、カップの側筒は、直筒としての展開図として印刷、裁断された ブランクを、手作業又は機械化により、側面を封筒貼りと同様に貼り合わせた 後で折り畳み、多数の側筒は製菓プラントに輸送し納入されるので、底板が取 り付けられた中空の側筒を積層して輸送するのに比較して、輸送コストを低減 できる。
【0011】
この先行発明により、従来の慣用技術として行なわれていた前記の不経済な工 程は大部分が解決された。 しかし、製菓現場で偏平にされた側筒を開いて、この底部に底板を取り付け、 それに続いて菓子タネを充填し、さらに熱加工する作業には、依然として成形兼 焼成金型を使用していた。 このため次のような不具合な点は解消されずに残されていた。 イ)金属製の外側直筒を多数個常備して置く必要があり、それら金属製直筒の の製作、保管の場所の確保などの費用を要する。 ロ)食品としての菓子に直接に接触する器具であるため、外金型は常に清潔に 保つ必要があり、そのための管理に多くの工数を要する。 ハ)焼成の過程で焼成金型に付着した噴出物を除去するために、焼成金型を含 む全体が冷却するのを待つ時間と、付着した噴出物をそぎ(殺ぎ)おとして除去す る作業が必要である。 このような側筒と底板の組立と、それに続く焼成に金属またはプラスチック製 の型を使用することは、従来は先入観的に不可欠とされていたものである。
【0012】
しかし、加工の合理化による加工費の低減が強く要求されることから、従来先入 観的に不可欠とされた工程についても、省略または簡略化の余地が有るか否かを 見直すよう努力した結果、次のようにすることにより解決した。 イ)紙製直筒の中間品として、側壁となる部分のみにノリ付けし、折り畳んで輸 送し、 ロ)輸送されたブランクを、製菓現場で開いて直立円筒状に戻して直立させ、 ハ)側筒と底板の接合には、組み付け金型や、ノリなどの接着剤を使用すること なく、このように直立された側筒の底部に手作業で底板を上方から挿入し、 ニ)菓子タネ充填場所まで移動するか、その場近くに置かれた混捏された菓子タ ネを側筒の内部に入れ、 ホ)焼きまたは蒸すなどの熱加工を加え、菓子タネの主体を成す澱粉のアルファ (α)化による糊状化を利用して側筒と底板と、熱加工された菓子タネとが一 体化して製品とされた熱加工カップケーキとすることにより課題を解決した。
【0013】
図1〜図4は本考案の実施の形態を示す図面である。 図1の(A)は、本考案で使用するテーパのない直筒状側筒用の中間ブランク を示し、この図では材料用紙の左端4をノリしろとし、用紙の上端に花弁状の凹 凸(又は突起とも称する)3を、下部に鋸刃状の凹凸6を刻みながら切断し、側 筒1個分のブランク2として、このようなブランクのノリしろの部分をノリ付け すれば側筒が得られる。 図1(B)と(C)は、それぞれ、本考案で使用する平板状の底板の側面図と 斜視図である。 図2(A)は、本考案で使用するテーパのない直筒状側筒として用紙の左端を ノリしろ4とし、上端のみに花弁状の凹凸3が設けられた側筒用のブランク2’ を示し、図2(B)と(C)は、それぞれ、本考案で使用する皿状の底板5’の 側面図と斜視図であり、この底板5’は底壁8と低い周壁7とから構成される。 この形状の底板5’は、図1(A)の上下に凹凸のある側筒にも使用でき
る。 図3の(A)、(B)は上端に花弁状の凹凸3が、下端に花弁状を逆にした
凹 凸6’が刻まれた側筒のブランク11’を折り畳んだ状態を示し、同図(D)は 開いた状態を示す斜視図である。
る。 図3の(A)、(B)は上端に花弁状の凹凸3が、下端に花弁状を逆にした
凹 凸6’が刻まれた側筒のブランク11’を折り畳んだ状態を示し、同図(D)は 開いた状態を示す斜視図である。
【0014】 図4は、側筒11を量産的に製造する方法として、ロール巻された用紙1Aを 右方に繰り出しながら、巻き込み工具7aにより、ノリしろとなる部分4を繰り 出し方向に重ね合わせながら、巻き込みと同時にノリ付けを行い、次の切断工程 で左側の花弁状突起3と、右側の鋸刃状(または波形状)突起6とを形成する切 断カッタ(図示せず)で切断して側筒1個ずつの偏平なブランク11’とする。 図4の(B)と(C)は、それぞれ、図3(A)に示すように成形された中空 側筒11の側面図と斜視図である。 図2(A)に示されたように、上部のみに突起のある側筒、または図1(A) に示したように、上、下に突起のある側筒と、図1(B)、(C)に示したよう な平板状な底板、または図2(B)、(C)に示したような周壁7を有する底板 5’を、それぞれ選択的に組み合わせる。 このようにして組み合わされた側筒と底板とを手作業で組み付け、その内部に 生の菓子タネを充填して、生の菓子タネを糊付けに代わる仮の接着剤として仮付 け状態に保ち、続いて所定の温度で焼成して製品としてのカップケーキとする。 図5は、上記のようにして成形された側筒と底板を使用して生産されるカップ ケーキの生産工程図であり、側筒11の上方から周壁7のある底板5’が、その 周壁7の開口を上にして挿入されてカップ12とされ、その内部に菓子タネ(ド ウ)が充填され熱加工されて製品としてのカップケーキとなる。
【0015】
a)側筒としては抜き勾配を有しない直筒を使用し、成形後には偏平に折り畳 んで多数を重ねて輸送し、製菓現場に到着後、偏平に折り畳んだ側筒を開いて底 板を装着するので、ブランクとする際の用紙の歩留まり、積層して輸送する際の 手間と、輸送コストとを節減できる。 b)側筒と底板との組み立ては手作業で行うので組立兼焼成金型の製作、維持 管理などの費用を節減でき、小規模生産の場合には製造コストが低減でき、小規 模生産の場合にはむしろ製造コストが低減できる。
【図1】同図(A)は、本考案で使用するテーパのない
直筒状側筒用の中間ブランクを示し、同図の(B)と
(C)は、それぞれ、本考案で使用する平板状の底板の
側面図と斜視図である。
直筒状側筒用の中間ブランクを示し、同図の(B)と
(C)は、それぞれ、本考案で使用する平板状の底板の
側面図と斜視図である。
【図2】同図(A)は、本考案で使用する側筒用のブラ
ンク2’の側面図で、同図(B)と(C)は皿状の底板
5’を示す側面図と斜視図である。
ンク2’の側面図で、同図(B)と(C)は皿状の底板
5’を示す側面図と斜視図である。
【図3】同図は、本考案の側筒のブランク11’を示す
図面で、同図の(A)、(B)は上端に花弁状の凹凸3
が、下端に花弁状を逆にした凹凸6’が刻まれた側筒の
ブランク11’を、同図(C)はそれを折り畳んだ状態
を、同図(D)はそれを中空円筒状にそれを開いた状態
を示す斜視図である。
図面で、同図の(A)、(B)は上端に花弁状の凹凸3
が、下端に花弁状を逆にした凹凸6’が刻まれた側筒の
ブランク11’を、同図(C)はそれを折り畳んだ状態
を、同図(D)はそれを中空円筒状にそれを開いた状態
を示す斜視図である。
【図4】同図は、側筒11を量産的に製造する方法を示
し同図(A)は、ロール巻された用紙1Aを右方に繰り
出しながら、巻き込み工具7aにより成形する状態を、
同図(B)、(C)は成形された側筒の平面図と斜視図
である。
し同図(A)は、ロール巻された用紙1Aを右方に繰り
出しながら、巻き込み工具7aにより成形する状態を、
同図(B)、(C)は成形された側筒の平面図と斜視図
である。
【図5】同図は、成形された側筒と底板を使用して本考
案により生産されるカップケーキの生産工程図である。
案により生産されるカップケーキの生産工程図である。
【図6】同図は、従来のカップ側筒を示す平面図で、同
図(A)はカップのブランクを示し、同図(B)は底付
き中空円筒とされたカップである。
図(A)はカップのブランクを示し、同図(B)は底付
き中空円筒とされたカップである。
【図7】同図は、多数のカップが上下に順次積層された
状態を示す概略図である。
状態を示す概略図である。
【図8】同図の(A)と(B)は、ケーキを食する時
に、切り離しを容易にするために開けられたミシン目を
示す概略図である。
に、切り離しを容易にするために開けられたミシン目を
示す概略図である。
【図9】同図は、本考案の考案者が、従来技術を改良し
た先行発明としての、紙カップとその製造方法について
特許出願した特願平2−159279号の、工程を示す
概略図である。
た先行発明としての、紙カップとその製造方法について
特許出願した特願平2−159279号の、工程を示す
概略図である。
1、1’、11:側筒 1A:用紙 2、2’、11’:ブランク 3:花弁状の凹凸 4:ノリしろ 5、5’:底板 6:鋸刃状突起 6’:花弁状を逆にした凹凸 7:周壁 7a:巻き込み工具 8:底壁 9、9’、9’’:ミシン目 12:カップ
Claims (3)
- 【請求項1】 定尺またはロール用紙から切断され、ノ
リづけされて個々に切断されて偏平に折り畳まれて製菓
現場まで輸送され、到着後に開かれ中空直筒とされ、
上、下端中の少なくとも下端に花弁状または鋸刃状の凹
凸部を有し、この凹凸部が内方に曲げられるカップの側
筒と、前記側筒とは別個に製作されて輸送され、到着場
所において前記側筒の内方に装着金型を使用する事なく
挿入されて前記側筒の底部に配置される底板と、この底
板が前記側筒の底部に置かれた状態で、混捏された状態
で側筒の内部に充填された菓子タネとにより、ノリなど
の接着剤に代わり側筒と底板とが仮接合され、この状態
で所定の温度で熱加工されて前記菓子タネ成分中の澱粉
がアルファ化してノリとなり、前記側筒と底板と菓子タ
ネとが一体となって結合されたカップケーキとされるこ
とを特徴とするカップ入り熱加工菓子。 - 【請求項2】 請求項1記載のカップ入り熱加工菓子に
おいて、前記底板はカップ用紙から切断された偏平な底
板とされて製菓現場まで輸送され、到着場所において前
記側筒の上部から手作業により挿入されて、側筒底部の
下端の凹凸部が内方に曲げられた上に配置された状態
で、混捏されて側筒の内部に充填された菓子タネにより、
ノリなどの接着剤に代わり側筒と底板とが仮接合され、
この状態で所定の温度で熱加工されて成分中の澱粉がア
ルファ化し、前記側筒と底板と菓子タネとが一体となっ
て結合されたカップケーキとされることを特徴とするカ
ップ入り熱加工菓子。 - 【請求項3】 請求項1記載のカップ入り熱加工菓子に
おいて、前記底板は、その直径に比較して低い周壁を有
する皿状の底板として形成されて製菓現場まで輸送さ
れ、到着場所において前記周壁の開口部を上に向けて前
記側筒の上部から手作業により、前記側筒底部の下端の
凹凸部が内方に曲げられた上に挿入されて配置された状
態で、混捏されて側筒の内部に充填された菓子タネによ
り、ノリなどの接着剤に代わり側筒と底板とが仮接合さ
れ、この状態で所定の温度で熱加工されて成分中の澱粉
がアルファ化し、前記側筒と底板と菓子タネとが一体と
なって結合されたカップケーキとされることを特徴とす
るカップ入り熱加工菓子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996006049U JP3032134U (ja) | 1996-06-07 | 1996-06-07 | カップ入り熱加工菓子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996006049U JP3032134U (ja) | 1996-06-07 | 1996-06-07 | カップ入り熱加工菓子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3032134U true JP3032134U (ja) | 1996-12-17 |
Family
ID=43167057
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1996006049U Expired - Lifetime JP3032134U (ja) | 1996-06-07 | 1996-06-07 | カップ入り熱加工菓子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3032134U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018050614A (ja) * | 2016-09-29 | 2018-04-05 | 一夫 戸村 | 防災用長期保存パン |
-
1996
- 1996-06-07 JP JP1996006049U patent/JP3032134U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018050614A (ja) * | 2016-09-29 | 2018-04-05 | 一夫 戸村 | 防災用長期保存パン |
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