JP3032015B2 - 高い被糊抜き性を有するポリビニルアルコール・コポリマー糊剤 - Google Patents

高い被糊抜き性を有するポリビニルアルコール・コポリマー糊剤

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景技術 発明の技術分野 本発明は、改善された織布の製造方法に関する。ある
特定のポリビニルアルコール・コポリマー糊剤は、有利
にも製織方法に使用可能である。その理由は、それら
が、特定のコポリマー糊剤を糊抜きするのに特に有用な
方法によって容易に糊抜き可能であるからである。詳細
には、その糊剤は、高レベルのアクリル酸エステル・コ
モノマーを有するコポリマーをベースとし、苛性アルカ
リによる糊抜きを用いることにより非常に容易に糊抜き
される。
発明の背景技術 ポリビニルアルコール・ホモポリマーおよび特定のポ
リビニルアルコール・コポリマーは、多年にわたって糊
剤として使用されることが知られている。便宜上、以
下、両者を、総称してPVAまたはPVAポリマーという。特
に必要がある場合には、それらはPVAホモポリマーまた
はホモポリマーPVA、およびPVAコポリマーまたはコポリ
マーPVAという。慣例により、ホモポリマーPVAは、「十
分に」(>98%)加水分解されているホモポリマー・ポ
リ酢酸ビニルのみならず、部分的にのみ加水分解されて
いるホモポリマー・ポリ酢酸ビニルから誘導されるPVA
も包含する。「十分に加水分解されたPVAホモポリマ
ー」および「部分的に加水分解されたPVAホモポリマ
ー」という用語は、区別が必要となる場合に使用され
る。十分に、あるいは部分的に加水分解されたPVAコポ
リマーを有することも可能である(ただし、殆どのコポ
リマーは十分に加水分解されている)。
これらの異なるPVAは、糊剤としての特性、およびそ
れらで糊付けされた布の糊抜き性において極めて著しく
異なる。この違いは、主に加水分解の程度およびコモノ
マーの含量によるが、分子量や熱履歴などのその他の要
因にもよる。
PVAは、通常、それに対応するポリ酢酸ビニル・ホモ
ポリマーまたはコポリマーのアルコーリシスにより調製
される。この方法は、しばしば、加水分解と呼ばれる
(ただし、厳密には正確ではない)。したがっで、酢酸
基の全部が完全にアルコール基に変換されていない場合
には、「部分的に加水分解された」という用語が用いら
れる。ホモポリマー・ポリ酢酸ビニルが部分的にのみ加
水分解されている場合には、最終的に得られるPVAは実
際にはビニルアルコール/酢酸ビニル・コポリマーであ
る。しかし、上記したように、そのようなポリマーは、
一般にPVAホモポリマーと呼ばれる。この点に関して、
「コポリマー」という用語は、対応する酢酸ビニルコポ
リマーの加水分解により生ずる物質、すなわち、酢酸ビ
ニル以外のモノマーに由来する単位も含有しているポリ
マーのためのものである。
十分に加水分解されたPVAホモポリマーは高度に結晶
性であり、かつ強力であるが、その高い結晶化度のた
め、温水にしか溶解せず、冷水には溶解しない。さら
に、それが高温にされされた場合には、調製時に比べて
さらに高レベルの結晶化度を発揮し、その結果、さらに
一層溶解が困難なポリマーとなる。特定の布、特にブレ
ンド布を用いる仕上げミルは、熱硬化条件を用いて繊維
応力を軽減する傾向がある。この処理は、典型的には、
十分に加水分解されたPVAホモポリマーにおいて結晶化
度をさらに高める温度で行われる。したがって、そのよ
うなポリマーが布において糊剤として使用された場合、
その処理は、その結晶化度を増加させ、続いて行われる
糊抜きの容易性を低下させる。
PVAコポリマーおよび部分的に加水分解されたPVAホモ
ポリマーは、結晶化度があまり高くなく、低温で溶解す
るか、あるいはある一定の温度ではより迅速に溶解す
る。その結果、それらは水中でより容易に糊抜きし、結
晶化度および布の熱硬化処理による被糊抜き性において
変化を受けにくくなる。しかし、そのような変化が完全
にないわけではない。しかしながら、ある一定レベルの
コモノマーまたは残存する加水分解されていない酢酸単
位では、この2種類のPVAはいくつかの点において同一
ではない。このことは、ある程度は、ポリマー主鎖に沿
ったコモノマー単位(または、そのようなコモノマー単
位から誘導されるラクトン単位)の分布が、部分的な加
水分解を行った後では、ポリマー主鎖に沿っての残存す
る酢酸単位の分布と同じではないことによる。例えば、
1つの相違点は、酢酸塩単位はブロック状である傾向が
あり、部分的に加水分解されたPVAのブロック性は、糊
剤として用いられる場合には、界面活性剤の挙動および
起泡をさらに生ずる。
種々のPVAコポリマーは、糊剤として有用であること
が開示されている。米国特許第3,689,469号(Inskip et
al.)は、糊剤として有用な、コモノマーとして2〜6.
5重量%のメタクリル酸メチルを有するPVAコポリマーを
開示しており、それらの糊剤としての特性を、十分に加
水分解されたPVAホモポリマーまたは部分的に加水分解
されたPVAホモポリマーと比較している。メタクリル酸
エステル単位のいくつかが、ビニルアルコール単位を隣
接して有するラクトン単位を形成することが示唆されて
いる。この開示は、メタクリル酸メチルが約6重量%よ
り多いと、そのようなコポリマーは過度に水溶性となる
ことも示している。
1〜10モル%のアクリル酸メチルまたはメタクリル酸
メチルをコモノマーとして含有するPVAコポリマーが、
米国特許第4,990,335号(Bateman et al.)に開示され
ている。[これは、アクリル酸メチルでは、ポリマー中
の約2〜16重量%のアクリル酸メチル(非ラクトン化ビ
ニルアルコール・コポリマーとして算出した)に相当す
る。]このポリマーは、特定のタブレット形成の応用に
有用であることが開示されている。そのようなポリマー
を糊剤として使用することは全く示唆されていない。
日本特許第75−32355号は、0.1〜15モル%のラクトン
環を含有する変性ポリビニルアルコール・ポリマー繊維
の糊剤を開示している。一つの実施例において、ポリ
(酢酸ビニル/アクリル酸メチル)コポリマーを4.5モ
ル%のアクリル酸メチルでケン化することにより調製さ
れる4.7モル%のラクトンポリマー(コポリマーが十分
にラクトン化された場合には4.7モル%のラクトンに相
当し、非ラクトン化ビニルアルコール・コポリマーとし
て計算すると約8.1重量%のアクリル酸メチルに相当す
る)で糊付けされた綿布は、ホモポリマーPVAよりも良
好な精錬耐久度を有する。
通常、糊抜きには水による洗浄が包含される。しかし
ながら、苛性アルカリ溶液を使用する特定のポリマーの
糊抜きが用いられる場合もあり、記載されている。米国
特許第4,013,805号(Corey et al.)は、アクリル酸等
のモノマーに由来する遊離のカルボン酸基を有するコモ
ノマーを含有するポリ酢酸ビニル・コポリマーを開示し
ており、それは塩基水溶液で糊抜き可能である。このポ
リ酢酸ビニル・コポリマーは、それに対応するポリビニ
ルアルコール・コポリマーに加水分解されない。
ワックスを含有しないPVAポリマーまたはコポリマー
糊剤(該コポリマーは、6重量%以下のメタクリル酸メ
チルまたは他のコモノマーを含有していてもよく、該糊
剤はアルコールエトキシレート界面活性剤を含有してい
る。)を、アルカリ性の精錬浴、続いて温水の濯ぎ液を
用いて糊抜きすることは、ワックスを含有するが界面活
性剤を含有しない糊剤と比較して非常に容易てあること
が米国特許第4,640,946号(Vassallo et al.)に開示さ
れている。
米国特許第4,172,930号(Kajitani et al.)は、PVA
コポリマーを糊剤として開示しており、そこにおいて、
コモノマーは0.1〜10モル%の二酸(マレイン酸やフマ
ル酸等)であるが、該二酸のモノエステル、ジエステル
または無水物は全く有さない。遊離酸を含有するコポリ
マーは非常に感水性となりうる。
水および苛性アルカリ溶液における種々のPVAの溶解
性および溶解時間は、「Polyvinyl Alcohol」(John Wi
ley & Sons Ltd.,1992,Chapter 11,p.365−368)で議
論されている。そこにおいて、部分的に加水分解された
PVAホモポリマーは、水よりも苛性アルカリ溶液の方に
ゆっくりと溶解するが、コモノマーとしてメタクリル酸
メチルを用いたPVAコポリマーは、水よりも苛性溶液の
方に速く溶解することに注意されたい。これは、苛性ア
ルカリが部分的に加水分解されたPVAをさらに加水分解
してホモポリマーにするが、ホモポリマーを用いた場合
には、存在することがわかっているラクトン環はケン化
され、溶解性の高いイオン性基が生ずる、という事実か
ら説明される。議論されているメタクリル酸メチルはT
−25およびT−66と呼ばれた。これらのコポリマー中で
のメタクリル酸メチルの量は開示されていなかった。そ
れらのポリマーはE.I.du Pont de Nemours社により製造
される。それらは双方とも、6.5重量%未満のメタクリ
ル酸メチル(ラクトン化されていないポリビニルアルコ
ール・コポリマーを基準に算出)を含有する。
上記引用例の全章は、ポリビニルアルコール・コポリ
マーおよび他の材料を糊付けの用途に使用することの一
般的な背景を提供する。
多くの他の材料が、糊剤として用いられることが知ら
れている。未変性デンプンは安価であるが、一般にPVA
程の良好な特性は有さず、糸の糊剤として使用された場
合には、糸を剥離させることがある。それらは、安定な
溶液とはならず、糊抜きには酵素の使用が必要とされ
る。単純なデンプンを種々の方法で改善したものである
多くの変性デンプンが知られているが、それらはかなり
高価である、ポリアクリル系糊剤も公知であり、良好な
特性を有するが、極めて感水性である。PVA系糊剤は、
非常に一般的に、デンプンとポリアクリル系糊剤との中
間の糊付け特性を有すると考えられる。さらに、種々の
糊剤材料(デンプン等)とPVAポリマーとのブレンド物
をベースとする糊剤も公知である。
糊抜きの容易性は、製織プロセスの経済性に強く影響
する。多くの糊付け材料が知られており、各々が特定の
ニッチ(適所)を有する。PVAコポリマーは糊剤に有用
であると、広く開示されている。しかし、特に容易に糊
抜き可能であり、許容可能な不感水性を有し、良好な機
械的特性を有し、かつ安定な糊剤溶液を生じるPVA糊剤
が依然として必要とされている。
発明の開示 本発明は、非常に高レベルのコモノマーを含有するPV
Aコポリマーである糊剤に関し、該糊剤は、糊剤として
の使用において完全に安定であり、苛性アルカリ溶液が
用いられる糊抜きに特に好適である。
詳細には、本発明は、改善された織布の製造方法であ
って、アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、フ
マル酸ジアルキルまたはマレイン酸ジアルキル(アルキ
ル基は炭素数1〜8)から誘導される単位を約7〜15重
量%含有するポリビニルアルコール・コポリマーで糸を
糊付けし、織布に織った後で、糊付けした布を0.1〜10
重量%の力価(strength)を有する苛性アルカリ水溶液
で糊抜きし、続いて任意で水洗することを包含すること
を特徴とする方法を提供する。
発明の詳細な説明 この開示において、コモノマーという用語は、ここに
おいて使用されるように、あるいは慣用的に使用される
ように、PVAコポリマーについて言う場合には、ポリ酢
酸ビニル・コポリマー中で、ポリ酢酸ビニル・コポリマ
ーがアルコーリシスによるPVAに転化される前に共重合
されたコモノマーをいう、と理解すべきである。PVAコ
ポリマーにおいて、エステル・コモノマー単位は、隣接
するビニルアルコール単位由来の水酸基との反応にかけ
られてラクトンを形成し、エステル単位から遊離アルコ
ールを形成する。したがって、最初のエステルモノマー
単位は、もはや、前駆体ポリ酢酸ビニル・コポリマー中
に存在するのと完全に同じものとして存在しないかもし
れない。殆ど完全なラクトン化が起こるかもしれない
が、その程度は、異なるコモノマーを用いると変化す
る。これについては、あるコモノマーを「用いた」ある
いは「含有する」PVAコポリマー等のフレーズを使用す
ることを理解すべきである。
15モル%以下のラクトン環を含有するPVAコポリマー
は、糊付け材料として一般に開示されている。商業的に
は、約5重量%以下のメタクリル酸メチルを含有するPV
Aコポリマーが、実際に糊剤組成物に使用されている。
約6重量%より多いメタクリル酸メチルが、有用な上限
であると考えられている。その理由は、上記したよう
に、高いレベルであればある程、ポリマーを非常に感水
性にすると考えられたからである。
驚くべきことに、特定のアクリル酸エステル・コモノ
マーまたはメタクリル酸エステルコモノマーが約6.5重
量%以上のコモノマーレベルを有するPVAコポリマー
が、糊剤として非常に好適である。これは、それが、従
来の糊付け組成物と比較して、糊抜き剤として通常の水
の代わりに苛性アルカリ溶液を使用した場合には、特に
糊抜きが容易であることが現在ではわかっている、とい
う主な利点を有するからである。さらに、おそらくは、
そのようなコポリマーは低い結晶化度を有し、それ程容
易には結晶化しないため、苛性アルカリ溶液を用いた糊
抜き性は、6.5%未満のエステル・コモノマーを殆ど含
有しないコポリマーと比べて、熱処理による影響を殆ど
受けない。
エステル・コモノマーを含有するPVAコポリマーの化
学的性質および水や苛性アルカリ溶液中での溶解特性
は、通常の定性的方法において認識されている。しか
し、従来では、溶解特性における水と苛性アルカリ溶液
との主なる相違が、高コモノマーが存在する(すなわち
約6%より多い)場合に生じることは認識されてはいな
かった。しかし、さらに重要なことには、そのような相
違により、そのようなコポリマーを糊剤として単独で、
特にデンプン等の糊剤材料とブレンドして使用する上で
理想的な状態が得られる、ということが認識されていな
い。その理由は、苛性アルカリ溶液を用いで容易に糊抜
き可能であること、さらには、それが水に対して比較的
不感受性でありうることによる。
通常、PVAコポリマーは、糊剤として良好な機械的特
性を有する。しかし、高レベルエステルコモノマーPVA
コポリマー(エステルが6重量%より多い)の糊抜きの
利点は、それらをPVAポリマーの中でも独特のものにし
ており、そのようにして、それらは糊剤材料として明確
な位置を占める。それらは、公知のPVAコポリマー糊剤
材料またはデンプンとブレンドされブレンド糊剤となる
ブレンド用ポリマーとしても特に有用である。それら
は、ブレンド糊剤の特性と、(特に)全体的な被糊抜き
の容易性との双方をもたらす。その理由は、PVAコポリ
マーを含有するブレンド物が用いられる場合には、苛性
アルカリによる糊抜きも有利であるからである。試験さ
れるブレンド組成物において、苛性アルカリ溶液を用い
た糊抜きの容易性は、その大部分が、非常におおよそで
あるが、そのブレンド成分の糊抜き性の重みつき平均で
あり、容易に糊抜きされる最低の成分により限定される
ものではないことがわかっている。糊抜きが困難なデン
プン糊剤において特定の品質特性(例えば、強度または
粘着性、または低いコスト等)の糊剤材料が所望される
場合には、高エステル・コモノマー含有PVAコポリマー
とのブレンド物にすることにより、コストと糊抜き性と
の間の理想的な歩み寄りを実現してもよい。
アクリル酸コモノマーおよびメタクリル酸コモノマー
を有するPVAコポリマーは、十分公知の方法により調製
することが可能であり、その方法は対応するポリ酢酸ビ
ニル・コポリマーの調製、続いて行われるケン化、アル
コーリシスまたは通常は「加水分解」を包含する。その
ようなポリ酢酸ビニル・コポリマーの典型的な調製およ
びその加水分解は、米国特許第3,689,469号に示されて
おり、これは、実験室規模の半連続重合を記載してお
り、米国特許第4,900,335号は、そのような重合のため
の連続プロセス、特に高レベルのエステル・コモノマー
を含有するPVAコポリマーのための連続プロセスを記載
している。モノマーの量は、そのポリマーにおいて要求
される異なるレベルおよび異なる反応性に対応して調節
される。これら2つの特許はここにおいて引用すること
により本明細書の一部を構成するものとする。
メタクリル酸塩は、アクリル酸塩よりも反応性が高い
が、双方とも酢酸ビニルよりもはるかに反応性が高い。
したがって、典型的には、それらは完全に反応させる
が、ほとんど反応性のない酢酸ビニルは取り除かねばな
らず、商業的な連続プロセスにおいては再利用されるで
あろう。マレイン酸ジアルキルは反応性がかなり低い。
本発明において、有用なPVAコポリマーにおいて好適
なコモノマーは、不飽和モノカルボン酸のエステルまた
は不飽和ジカルボン酸のジエステルである。通常、それ
らは、本開示において「エステル・コモノマー」と呼ば
れる。遊離のカルボン酸基は、このコポリマー中に存在
していてはならない。コモノマーの例としては、炭素数
1〜8のアルキル基を有するアクリル酸アルキル、メタ
クリル酸アルキル、フマル酸ジアルキルおよびマレイン
酸ジアルキルが挙げられる。コモノマーのレベルは7〜
15重量%[非ラクトン化ポリ(ビニルアルコール/エス
テル)コポリマーに基づいて算出]としてよい。注記し
たように、アルコーリシスの後、アルカリ性触媒を酸に
より中和する際に、コモノマーのエステル基および隣接
するビニルアルコールの水酸基は、殆どがラクトン環に
転化され、この時エステルのアルコールの脱離を伴うと
考えられる。したがって、エステルのアルコールの損失
による重量の損失が生ずるが、ビニルアルコール単位で
はない単位はラクトン単位であり、コモノマーの重量%
よりも高い重量%のポリマーからなる。その理由は、隣
接するアルコール単位がラクトン単位に含まれ、それが
主鎖上の2個の炭素原子を有するからである。
約15重量%より高いエステル・コモノマー[非ラクト
ン化ポリ(ビニルアルコール/エステル)コポリマーに
基づいて算出]を達成するためには、ポリ酢酸ビニル・
コポリマー前駆体において、あるレベルのエステル・コ
モノマーが要求されるが、これは後者の調製を困難にす
る。アクリル酸アルキルが好ましく、アクリル酸メチル
がもっとも好ましい。コモノマーのレベルを上昇させた
結果生ずる結晶化度レベルの低下は、過去においては、
メタクリル酸メチルコポリマーの作用に基づいて、非常
に高い感水性(すなわち、水を吸収し、粘着性となり、
その結果として製織効率の低下を生ずる傾向)を引き起
こすと考えられてきたが、これは必ずしもその通りでは
ない。したがって、非常に驚くべきことに、9重量%の
アクリル酸メチルを含有するコポリマーが、実際には、
〜5.5重量%のメタクリル酸メチルPVAコポリマーまたは
88%部分的に加水分解されたPVAホモポリマーよりも、
感水性が低い(水による糊抜きの容易性により求められ
るように、容易には溶解しない)ことがわかっている。
我々を如何なる特定の理論にも制限するものではない
が、コモノマーとしてのアクリル酸メチルまたは他のア
クリル酸塩は、例えコモノマー単位がラクトン化された
場合でも、最終的に得られるコポリマーにおける結晶化
度を、メタクリル酸メチルまたは他のメタクリル酸塩よ
りも低下させる、と考えられる。この理由は、メタクリ
ル酸メチルが重合時に生ずる主鎖内の炭素(in−chain
carbon)に結合するメチル基が存在しないことによる。
あるいはまた、ラクトン化の量の差が関与している可能
性がある。
異なるコモノマーにより、最終的に得られるコポリマ
ーにおいて種々の感水性レベルが生ずる。この感受性
は、コモノマー単位(または誘導されるラクトン単位)
の数の増加による結晶化度の減少に依存するが、コモノ
マーレベルの増加に伴う極性の正味減少にも依存する。
長いアルキル鎖のアクリル酸アルキルおよびメタクリル
酸アルキルは、短いアルキル鎖のものよりも極性が低い
が、長鎖アクリル酸塩およびメタクリル酸塩のPVAコポ
リマーは、ラクトン化において、他のあらゆるアクリル
酸コポリマーまたはメタクリル酸コポリマーをそれぞれ
形成するのと同様の主鎖内ラクトン基(in−chain lact
one group)を含有していてもよい。しかし、メタクリ
ル酸塩由来のラクトン環は、アクリル酸塩由来のラクト
ン環とは異なる。さらに、ラクトン化の量は変化させて
もよい。いずれにしても、あらゆるコポリマーが、コモ
ノマーまたは誘導されたラクトンが生ずる結晶化度にお
ける減少量と、コモノマーまたは誘導ラクトン含量の増
加に伴って減少するコポリマーの全体的な極性とによる
バランスである、感水性を有することが予期できる。エ
ステル・コモノマーおよびそれらがビニルアルコール単
位と共に形成できるラクトン環は全て、ビニルアルコー
ル単位よりも極性が低く、したがって感水性が低い。
メタクリル酸塩コモノマーPVAコポリマーはそれ程好
ましくないが、ここにおいてさえ、コモノマーのレベル
を著しく増加させるにつれて、コポリマーにおける極性
の減少が生ずる。非常に高いコモノマー・レベルでは、
極性を低下させることは、最終的に、結晶化度の低下に
伴って増加する感水性を無効(override)にする。高い
エステルコモノマーレベルで素早く糊抜きすることのこ
の主なる利点は、高エステルのメタクリル酸塩およびア
クリル酸塩PVAコポリマーを有用にする。そのようなコ
モノマーは、ブレンド成分として特に有用であり、糊抜
きしにくい糊剤材料の全体的な糊抜きを改善し、概して
デンプンの糊付け挙動を向上させる。
糊付けは、1〜20重量%、好ましくは4〜12重量%の
濃度を有するPVAポリマーの溶液を用いて行ってもよ
い。糊付け組成物は、先行技術の糊付け組成物に見られ
る他の材料を混合してもよい。そのような材料として
は、ワックス状の滑剤、脱泡性の界面活性剤および他の
界面活性剤があげられる。当業者であれば、自分の所望
する糊剤の含浸レベル(add−on level)を達成するた
めにはどれ位の濃度の糊剤溶液を用いるのか、およびど
の添加剤が自分の操作に最も好適なのかを判断すること
は可能であろう。
糊付けした布の糊抜きは、通常は、種々の温度におけ
る水洗を用いて行われる。驚くべきことに、高いエステ
ルコモノマーレベルの本発明のコポリマーを用いると、
苛性アルカリ溶液を用いて糊付きが効果的に行うことが
でき、しかもそれらの苛性アルカリ溶液が非常に薄いも
のでありうることがわかっている。本発明の高コポリマ
ーよりも低いレベルのコモノマーを有するPVAホモポリ
マーおよび多くのPVAコポリマーは、同量の糊付きにつ
いて、それほど速く糊抜きしないか、あるいは高い温度
および/または高い苛性アルカリ濃度を要求するかのい
ずれかである。苛性アルカリ糊抜き溶液は、特にある程
度高い温度を用いて糊抜きされる場合には、約0.001重
量%程度まで希釈可能である。ただし、0.05重量%より
高い濃度が要求される場合が多い。濃度を増加させるに
つれて、より迅速な、より低い温度での、またはより完
全な糊抜きが可能になる。しかし、通常、苛性アルカリ
は、その後で洗い出さねばならず、したがって適度な濃
度よりも高い濃度の苛性アルカリは避けるべきである。
苛性アルカリ糊抜き溶液は、せいぜい、10重量%の濃度
を有するべきである。しかし、好ましくは、それらは2
重量%以下、最も好ましくは0.1〜1.5重量%の間でなけ
ればならない。特定のPVAコポリマー糊剤またはブレン
ド糊剤では、含浸レベル、布の熱処理、糊抜き苛性アル
カリ溶液の好適な濃度および糊抜きの好適な温度は、糊
抜きがどの程度速く、かつどの程度完全に要求されるか
が決められている場合には、容易に決定できる。したが
って、経済的な理由から、最も速い糊抜きに重点が置か
れている。あるいは、可能な限り低温での糊抜きに重点
を置いてもよい。その理由は、その材料が多少感温性で
あることによる。一般に、殆ど完全な糊抜きが要求され
る。好適とされるのはたった一つの濃度およびたった一
つの温度ではなく、ある範囲を有する選択肢であろう。
好適な苛性アルカリ材料としては、アルカリ金属(すな
わち、ナトリウム、カリウムまたはリチウム)の水酸化
物または炭酸塩が挙げられ、その中でも水酸化ナトリウ
ムが好ましい。しかし、実験により、水酸化物は炭酸塩
よりも非常に有効であり、ほとんどの場合には好ましい
ことがわかっている。しかし、ある種の布用ミルでは、
条件としては、より穏やかな、しかしあまり有効でない
炭酸塩の使用が必要とされるかもしれない。必要に応じ
て、濃度と時間の調節が可能である。苛性アルカリを用
いた場合に組成物の特定の利点が現れるが、勿論、必要
であれば、水による糊抜きを用いることも可能である。
本発明の材料は、苛性アルカリ中では、多くの公知の
従来技術によるPVAコポリマー糊剤材料よりも迅速かつ
有効に(さらには、デンプンなどの多くの公知の天然糊
剤よりも効果的に)糊抜きするが、それらは、通常の
(水系での)糊抜きが採用された場合には、あまり有効
に糊抜きしないかもしれないことを認識することは重要
である。したがって、先に述べたように、9重量%のア
クリル酸メチル・コポリマーは、22℃で、88%部分的に
加水分解されたホモポリマーまたは5.5重量%のメタク
リル酸メチル・コポリマー程には有効に糊抜きされな
い。これは、非常に有利なことである。その理由は、水
において容易に糊抜きされない物質はほとんど感水性が
なく、一般に、湿潤な環境下で粘着性になる傾向をほと
んど有さないことによる。
本発明の方法は、あらゆる慣用の糸に適用可能であ
る。布スパン・ファイバー糸かフィラメント糸のいずれ
かから織られていてもよく、綿等の親水性の糸またはナ
イロンやポリエステル等の疎水性の糸から織られていて
もよく、あるいは親水性の糸と疎水性の糸とを組み合わ
せたものから織られていてもよい。これらの糊剤は、製
織後の布における特定の仕上げプロセスにも有用であ
る。さらに、それらは、織られていない布[例えば、ニ
ット(編物)布等]の特定の仕上げプロセスにも有用で
ある。
本発明の方法で用いられる高エステル・コポリマー
は、農芸用マルチ・フィルム、生物分解性梱包用フィル
ム、水溶性フィルム等のフィルムとしての使用、および
ホットメルト接着剤、バインダー等としての使用にも適
用可能である。
PVAコポリマーは、4%溶液の粘度が1〜60センチポ
アズである。好ましくは、この粘度は3〜25センチポア
ズの間でなければならない。当業者であれば、自分の用
いる特定の糸、布および製織条件に対する最適なポリマ
ー粘度、ポリマー糊剤濃度および含浸レベルを決定する
ことが可能であろう。
実施例 種々の実施例および比較例において用いたPVAポリマ
ーを表1に一覧する。糊剤溶液は、これらのポリマーか
ら、それらを約90℃で約2時間撹拌しながら水に溶解す
ることにより、そのポリマーの8重量%溶液を調製して
得た。これらの糊剤溶液は透明で、わずかに粘ちょうで
あった。
糊付けした布サンプルは以下のようにして調製した。
約2インチ×2インチ四方の、7オンスで、全部綿製
で、脱色されている、キャンパス地の織物種である464
(Test Fabrics Inc.より入手)を、最初に秤量し、次
いで糊剤溶液に2分間にわたって35℃で浸漬し、穏やか
に混合した。次いで、サンプルをアルミニウムホイル上
に置くことにより乾燥させ、熱対流炉中で17+/−1時
間にわたって50℃でテフロン潤滑剤で処理して接着を防
止した。次に、それらを硫酸カルシウムで乾燥した箱の
中で冷却し、再秤量して、含浸した糊剤の量を求めた。
幾つかの場合において、サンプルは、熱対流炉中に140
℃で10分間にわたって置くことにより熱処理した。
糊抜き試験は、糊付けした布サンプルを100グラムの
試験用糊付き基剤(水または苛性アルカリ)に、ゆっく
り混合しながら10分間にわたって浸漬することにより行
った。水が用いられた幾つかの実施例では、サンプル
は、別の100グラムの水に10分間にわたって浸漬するこ
とにより、さらに糊抜きした。苛性アルカリが用いられ
た全ての実施例では、サンプルは、続いて100グラムの
水に10分間にわたって浸漬した。この続いて行われる水
処理は、苛性アルカリを洗い出すだけでなく、わずかに
さらなる糊抜きをする手だてとなる。糊抜きされた、あ
るいは部分的に糊抜きされたサンプルは、次に、熱風対
流炉(convention air oven)中で140℃で1時間にわた
って乾燥し、硫酸カルシウムで乾燥した箱の中で冷却し
た。詳細を表2A(水だけを用いた)および表2B(苛性ア
ルカリを用いた)に示す。本発明の高エステルコモノマ
ーPVAコポリマーが糊剤として使用される場合、実施例
の番号は、頭にCを付けずに一覧し、そこにおいて、水
または苛性アルカリが糊抜き試験に用いられる。この方
法は苛性アルカリによる糊抜き工程を用いるので、それ
らはその方法を説明する実際の実施例ではない。その他
の糊剤が使用される場合には、頭にCを付けて、糊抜き
試験が本発明の方法に含まれないポリマーを用いて行わ
れ、比較する目的で行われたことを示す。高エステル含
有PVAコポリマーを用い、苛性アルカリによる糊抜きも
用いた実際の実施例(したがっで、本発明の方法を説明
する実施例)は、アスタリスク(*)を付けて示す。表
2Bを参照されたい。
完全な糊抜きが通常は必要であると考えられている
が、実施例における糊抜きのパーセンテージは、完全な
糊抜きの容易性の指標であると考えられる。示される値
が100%未満である場合には、完全な糊抜きを達成する
のに、より長い糊抜き時間、異なる苛性アルカリ濃度ま
たは多少高い温度(いずれか好ましくとも)が必要であ
る。二回の水洗が行われている実施例は、長い糊抜き時
間の後で、増加した糊抜き量が依然として一回の糊抜き
処理によるものと同じオーダーの糊抜き性を示すような
速度での連続した糊抜きを示す。
表2Aのデータから、本発明で用いられる高アクリル酸
メチルPVAコポリマーは、その高いコモノマーレベルに
もかかわらず、22℃で、水により、それ程容易には糊抜
きされないことがわかる(実施例#1)。事実、それ
は、試験条件下で、5〜6%メタクリル酸メチルコポリ
マー(実施例C4,コポリマーはC5Mと呼ぶ)よりも低い程
度まで、かつ88%加水分解ホモポリマーで糊付けされた
布(実施例C1,糊剤はH88と呼ぶ)よりもはるかに低い程
度まで糊抜きする。しかし、それは、高温において、水
中で完全に糊抜き可能である(実施例2および3)。実
施例C5〜C8および4〜6から、糊付けした布が熱処理さ
れた場合には、全部が、熱処理しない場合よりも容易に
は糊抜きしないことを示す。しかし、高アクリル酸塩コ
ポリマーは、依然として、高い水温で除去可能である。
しかし、PVAホモポリマー糊剤は、〜22℃では特に除去
が困難である(実施例C11)。
表2Bは、種々の苛性アルカリ溶液の力価を用いた糊抜
き試験の結果を示すものであり、糊抜き剤としての酸化
ナトリウムと水酸化カリウムとの比較を含む。同じ水酸
化ナトリウムおよび水酸化カリウムの力価を用いた同じ
糊剤における試験は、その2種の水酸化物での糊抜き量
にほとんど差がないことを示す。0.1重量%の水酸化ナ
トリウムを糊剤として用いた試験において、高アクリル
酸塩コモノマーでは、低メタクリル酸塩コモノマーと比
較して、非常に高いレベルの糊抜きが見られる。(実施
例C13〜17、10、11および13)。熱処理した高アクリル
酸塩コポリマーの糊抜き量と低メタクリル酸塩コポリマ
ーの糊抜きの量との間の特に大きな違いに注目されたい
(実施例13対実施例C17)。糊抜きされた布の熱処理
も、高エステルPVAコポリマー糊剤を糊抜きする能力に
おいて、6.5%未満のエステルを含有する糊剤よりも非
常に小さな効果を有する。したがって、C9Aコポリマー
についての実施例10および13を比較すると糊抜きのパー
セントは92から81に低下するが、C5Mを用いた実施例C15
とC17では、約74パーセントから38パーセントへの低下
が示される。実施例12と15は、0.1%、および0.05%の
水酸化ナトリウムでさえも、高アクリル酸塩コポリマー
を50℃で完全に糊抜きできることを示す。高濃度の苛性
アルカリ(例えば、1%溶液)は、熱処理した後でさえ
も、22℃で高アクリル酸塩コポリマーを完全に糊抜きで
きるが(実施例16)、部分的に加水分解されたホモポリ
マーおよび低メタクリル酸塩コポリマーはこの温度では
完全には糊抜きしない(実施例C18,19および20)。
水により糊抜きを用いてさえも、100%より高い価の
糊抜きが得られることが注目されるであろう。これは、
数パーセントの重量の布自体が糊抜きにおいて除去され
る、という事実による人為的な結果である。
ポリマーのコード名は、組成物の性質をまとめたもの
である;Hはホモポリマー、Cはコポリマー88(〜88%加
水分解)、Mはメタクリル酸メチルコモノマー、および
Aはアクリル酸メチルコモノマーに対するものである。
溶液粘度:センチポアズ、4重量%溶液で20℃で測
定、ホエップラー(Hoeppler)落球法により決定する
(ボンド乾量基準)。
全てのPVAサンプルはpH5〜7である。
PVAポリマーサンプルは、最大灰分レベルが0.7重量%
である(酸化ナトリウムとして算出:乾量基準)。
コポリマー中のコモノマーレベルは重量%であり、ポ
リビニルアルコール主鎖中の非ラクト化コモノマー単位
として算出した。
コモノマーの略記:MMA=メタクリル酸メチル、MA=ア
クリル酸メチル [表2Aと2Bの注意] 布サンプルは約0.5グラムであり、約0.45〜0.65グラム
まで変化させた。
糊抜き液は水または苛性アルカリ溶液のいずれか指示さ
れている方である。パーセントは重量パーセントであ
る。NaOHおよびKOHは水酸化ナトリウムおよび水酸化カ
リウムである。2種の糊抜き液が示される場合、糊抜き
は2種の液体中で逐次おこなった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロビンソン,ジョージ,デイヴィッド アメリカ合衆国 28105−7974 ノース カロライナ州 マシューズ アイアンウ ッド ドライブ 3311 (56)参考文献 特開 昭56−20682(JP,A) 特公 昭50−32355(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 13/00 - 15/72

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】改善された織布の製造方法であって、 (a)織るべき糸を、アクリル酸アルキル、メタクリル
    酸アルキル、フマル酸ジアルキルまたはマレイン酸ジア
    ルキル(アルキル基は炭素数1〜8である)からなる群
    から選ばれるコモノマーから誘導される単位を約7〜15
    重量%含有するポリビニルアルコール・コポリマーの水
    溶液で糊付けする工程と、 (b)前記糸を織って織物を製造する工程と、 (c)水中に苛性アルカリ物質が0.001〜10重量%の濃
    度を有する苛性アルカリ水溶液で前記の得られた織物を
    糊抜きする工程と、 (d)任意で、前記苛性アルカリで糊抜きした織物を水
    で洗浄する工程と を具えることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】前記ポリビニルアルコール・コポリマー
    が、アクリル酸アルキルコモノマーから誘導される単位
    を含有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記苛性アルカリ物質が水酸化ナトリウム
    または水酸化カリウムであることを特徴とする請求項2
    に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記苛性アルカリ溶液が水酸化ナトリウム
    の0.05〜1重量%の水溶液であることを特徴とする請求
    項3に記載の方法。
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