JP3031871B2 - 熱転写を施した造作材及び熱転写方法 - Google Patents

熱転写を施した造作材及び熱転写方法

Info

Publication number
JP3031871B2
JP3031871B2 JP8346809A JP34680996A JP3031871B2 JP 3031871 B2 JP3031871 B2 JP 3031871B2 JP 8346809 A JP8346809 A JP 8346809A JP 34680996 A JP34680996 A JP 34680996A JP 3031871 B2 JP3031871 B2 JP 3031871B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wood
transfer paper
transfer
ink
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP8346809A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10181181A (ja
Inventor
敏朗 藤丸
Original Assignee
敏朗 藤丸
株式会社桂
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=18385958&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3031871(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by 敏朗 藤丸, 株式会社桂 filed Critical 敏朗 藤丸
Priority to JP8346809A priority Critical patent/JP3031871B2/ja
Publication of JPH10181181A publication Critical patent/JPH10181181A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3031871B2 publication Critical patent/JP3031871B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printing Methods (AREA)
  • Decoration By Transfer Pictures (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、熱転写によって木質集
成材に木目模様を施した造作材、及びその熱転写方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】扉、扉
枠等の建材、家具等は、木材資源の枯渇の進行にともな
い、ムク材に代えて、木質集成材や繊維質を固めて形成
した母材の表面に、木目模様を施した塩化ビニルシート
を貼ったものが主流となっていた。ところが、塩化ビニ
ルは原料がもつ有毒性のため、即ち、大量に塩素ガスを
使用することで製造時に問題を抱えるほか、火災時や焼
却廃棄の際にダイオキシン発生の可能性をもち、酸性雨
との因果関係も指摘されていることから、塩化ビニルの
排除や使用制限が行なわれつつある。そこで塩化ビニル
シートの貼着に代えて、母材への直接印刷や転写紙によ
る転写が実施されている。但し、長尺母材への直接印刷
では、例えば木目模様の様に長く連続した模様を施すに
は印版が大型化し、実用的ではない。
【0003】転写紙を用いた場合、インキ箔の剥離不
良、使用済み転写紙の処理、母材へのインキの定着不良
の問題が生じる。インキ箔の剥離不良で代表的なもの
は、図5に示す如く、造作材(90)等の母材(9)の幅より
も大なる幅の転写紙を加圧熱ローラ(1)で母材(9)に押
圧して転写した場合に生じる現象であって、ベースシー
ト(101)上に離型層を介して箔印刷により形成されたイ
ンキ箔(103)の箔切れの悪さから母材の輪郭よりも少し
外側で不規則にインキが剥がれることである。母材の輪
郭よりも外側で剥がれたインキは、母材の縁にバリ(103
a)となって残ってしまう。インキのバリ(103a)は、手指
で掻き取ることができるが能率が悪い。回転砥石に製品
を送り込んで、バリを能率的に削り取ることができる
が、この場合、製品の縁にインキが削り取られて地肌の
露出した糸面が形成されてしまい商品価値を損う。扉
枠、サッシ額縁、幅木等の造作材(90)は、仕上り寸法に
加工してから該造作材の幅よりも大なる幅の転写紙を用
いて転写模様を施さねばならぬため、前記インキ箔の剥
離不良の問題は避けられず、従って、造作材については
転写による模様付けは実施されていなかった。
【0004】出願人は、加圧熱ローラ(1)の加熱温度、
加圧力、転写紙の送り速度等の転写条件を変えて実験を
行なった結果、既存の転写紙では、インキ箔の剥離不良
を確実に無くすことは出来ないという結論に達した。母
材に付着するインキのバリ(103a)は、加圧熱ローラ(1)
による押圧力が弱いとき、又、加圧熱ローラ(1)の温度
不足のときに生じ易いことが判ったが、加圧熱ローラ
(1)による押圧力を高めると、加圧熱ローラ(1)(1a)の
端縁が転写紙に強く食込んで転写紙を送り方向に切断し
てしまい、切断された転写紙の帯状耳部が加圧熱ローラ
(1)(1a)の下流側で千切れ或いは走行が乱れてトラブル
を招来する。又、従来の転写紙のベースシートは、機械
的強度、融点等を考慮してポリプロピレンにて形成され
ており、ポリプロピレンは、熱伝導性が悪くないため、
加圧熱ローラ(1)の温度を上げると、造作材(90)の輪郭
よりも僅かであるが余分にインクが溶け出し、その部分
のインキ箔(103)のベースシート(101)との接着力が低下
するため母材の輪郭に一致してインキ箔が剥がれない問
題が生じる。
【0005】又、ポリプロピレンをベースシートとする
転写紙は、温度変化による伸縮、引っ張り力による伸び
が大きく、そのためテンションの調整が困難であり、皺
の生じた状態で加圧熱ローラ(1)を通過してしまい、商
品にならないことがある。又、転写紙の大部分を占める
ポリプロピレン製ベースシート自体は使用されずに10
0%排出されるため、廃棄しても分解せず焼却すれば有
毒ガスを発し、又、燃焼時の高温により炉を傷める問題
がある。転写インキの母材(9)への定着不良は、熱で溶
けたインキと室温の母材(9)の温度差が大き過ぎて馴染
みが悪いこと及び、転写紙が加圧熱ローラ(1)を通過す
ると直ちに転写紙を母材から引き離す様に転写紙の走行
案内を行なっているため、インキが母材に定着しない内
に、転写紙が母材(9)から引き離されるためと考えられ
る。又、一般的に転写紙は、定尺幅のものを必要幅に切
断して使用するが、従来のポリプロピレンをベースとす
る転写紙は、定尺幅の転写紙を巻回した転写紙ロールか
ら転写紙を引き出しながらカッターで必要幅に切断し、
再び巻き直さねばならず、この作業に手間がかかった。
本発明は、上記問題を解決できる木質集成材への転写方
法及び転写した木質集成材を明らかにするものである。
【0006】
【課題を解決する手段】本発明の熱転写模様を有する造
作材は、木質集成材の表面に木目模様が熱転写にて形成
され、転写インキの層を透して木質集成材の導管が見え
ることを特徴とする。
【0007】本発明の木質集成材への熱転写方法は、転
写紙(100)は紙質の帯状ベースシート(101)に離型層(10
2)を介してインキ箔(103)による木目模様を施して形成
されインキ箔(103)が木質集成材に転写された状態で該
木質集成材の導管が透けて見えるものを用い、木質集成
材を予熱して転写紙(100)を木質集成材に接触した状態
で加圧熱ローラ(1)を通過させ、加圧熱ローラ(1)を通
過した転写紙(100)を強制冷却し且つ転写インキが木質
集成材に定着するまでベースシートを木質集成材に載せ
たまま走行させ、転写インキが木質集成材に定着してか
らベースシートを木質集成材から引き離すことを特徴と
する。
【0008】
【作用及び効果】使用する転写紙(100)のベースシート
(101)は紙質であるから、従来のポリプロピレン製ベー
スシートの転写紙に比べて、温度変化による伸縮及び引
っ張り力による伸びが小さいため、テンションの管理が
容易であり、皺のない状態で安定して加圧熱ローラ(1)
へ案内できる。インキ層を通して導管が見えることによ
り、木の質感を一層高めることができる。
【0009】木質集成材を予熱して転写紙(100)を重
ね、加圧熱ローラ(1)を通過させるため、熱で溶けたイ
ンキと木質集成材との温度差が小さくなって馴染みが良
くなり、インキの定着性が向上する。又、紙質の転写紙
(100)は、従来のポリプロピレン製のベースシートより
も熱伝導が悪いため、加圧熱ローラ(1)で転写紙(100)
を木質集成材に加熱押圧したとき、木質集成材の輪郭を
越えて転写紙(100)のインキが溶けることを抑えること
ができる。加えて、加圧熱ローラ(1)を通過した転写紙
(100)を強制冷却し且つ転写インキ(103)が木質集成材に
定着するまで転写シートを木質集成材に載せたまま走行
させるため、木質集成材が加圧熱ローラ(1)を通過した
際に、木質集成材の輪郭を僅か越えてインキが溶けてい
ても、強制冷却によって該余分にとけたインキは再び固
化し、ベースシート上のインキ箔は、木質集成材の輪郭
に一致して剥ぎ取られるため、木質集成材の縁に余分の
インキが付着したり、インキが付着せずに木質集成材の
地肌が残ることはない。又、紙質ベースシート(101)の
転写紙は、巻回したまま鋸で必要幅に切断でき、従来の
ポリプロピレンをベースとする転写紙の様に、転写紙ロ
ール(104)から転写紙を引き出しながら、カッターで切
断することに比べ、飛躍的に作業能率が向上する。
【0010】
【発明の実施の態様】実施例において、図3に示す如
く、熱転写すべき母材(9)は、木質集成材で形成した造
作材(90)、具体的には扉枠であり、溝(91)、面取り部(9
2)等を含めて仕上寸法に加工されている。図4は、本発
明で使用する転写紙(100)を示しており、紙質のベース
シート(101)の全面に離型層(102)を介して木目模様のイ
ンキ箔(103)を形成している。ベースシート(101)は、実
施例ではハトロン紙である。インキ箔(103)は、シルク
印刷によりベースシート(101)上に、5〜10μm、望ま
しくは7〜9μmの厚みに形成されている。従来のポリ
プロピレンをベースとする転写紙のインキ箔の厚みは、
5μm程度であり、それに比べると本発明で使用する転
写紙(100)のインキ箔(103)は厚めであるが、前記母材
(9)に転写したとき、転写インキの層を透して母材であ
る集成材の導管が見える程度までの厚みとする。これ
は、インキ層を通して導管が見えることにより、木の質
感を一層高めることができるからである。
【0011】図1は、熱転写装置の一例を示している。
母材(9)の送り案内台(5)と排出案内台(51)の間に、母
材(9)の走行移行路(200)が形成される。実施例の熱転
写装置は、2本の母材を左右に平行に並べて、母材の上
面と下面に一度に転写模様を施すことができる。送り案
内台(5)に接近し走行移行路(200)を挟んで一対の送り
ロール(6)(6)が配備され、該送りロール(6)(6)はロ
ール間の間隔調整が可能であり、無段変速機付きの回転
駆動装置(図示せず)に連繋されている。送りロール(6)
(6)の下流側に走行移行路(200)を挟んで予熱装置(7)
(7a)が配備されている。実施例の予熱装置(7)(7a)は、
熱風を母材(9)に吹き付けて母材(9)を予熱するもので
ある。
【0012】予熱装置(7)(7a)の下流側に走行移行路(2
00)を挟んで一対の加圧熱ローラ(1)(1a)が対向配備さ
れている。両加圧熱ローラ(1)(1a)は、夫々圧力調整可
能な加圧シリンダ装置(11)(11a)及び回転駆動装置(図示
せず)に連繋され、前記送りロール(6)(6)によって送
りまれた母材(9)を挟んで更に下流側に送り出す。加圧
熱ローラ(1)(1a)は、外周部がシリコンゴムにて形成さ
れ、実施例では図3に示す如く、2本の母材(9)(9)を
夫々の面取り部(92)を横に対向させて加圧熱ローラ(1)
(1a)を通過させるため、図2に示す如く、上側の加圧熱
ローラ(1)の中央部に突条(12)が形成され、該突条(12)
の両側面が母材(9)の面取り部(92)の傾斜に対応した傾
斜面(13)(13)が形成されている。これによって、母材
(9)の面取り部(92)にも転写インキを施すことができ
る。上側加圧熱ローラ(1)の上部半周を囲み、又、下側
加圧熱ローラ(1a)の下部半周を囲んで、夫々複数本の棒
状ヒータ(2)(2a)が加圧熱ローラ(1)(1a)と平行に配備
される。ヒータ(2)(2a)の輻射熱で加圧熱ローラ(1)(1
a)は加熱される。ヒータ内蔵式ローラとせず、加圧熱ロ
ーラ(1)(1a)の外側にヒータ(2)(2a)を配備したのは、
メンテナンスが容易であるからである。
【0013】両加圧熱ローラ(1)(1a)の上流側と下流側
には加圧熱ローラ(1)(1a)に接近して後記する転写紙ロ
ール(104)から引出された転写紙(100)の送り案内ローラ
(3)(32)、(3a)(32a)が配備され、各案内ローラ(3)(3
2)、(3a)(32a)はバネ(31)(33)(31a)(33a)に連繋されて
転写紙(100)を張り方向に付勢する。加圧熱ローラ(1)
(1a)の上流側の送り案内ローラ(3)(3a)は、転写紙(10
0)の皺を延して皺のない状態で転写紙(100)を加圧熱ロ
ーラ(1)(1a)へ送り込む役割をなす。排出案内台(51)に
接近し走行移行路(200)を挟んで引き剥がし案内ローラ
(84)(84a)が配備される。走行移行路(200)の下方には送
りロール(6)と引き剥がし案内ローラ(84a)の間にて複
数の受けローラ(8)(81)(82)(83)が配備される。
【0014】前記両加圧熱ローラ(1)(1a)の上流側に転
写紙繰出し軸(4)(4a)、下流側に巻取り軸(41)(41a)が
配備され、各軸(4)(4a)(41)(41a)に回転駆動装置(図示
せず)が配備される。転写紙繰出し軸(4)(4a)には、転
写紙(100)(100a)を巻回した転写紙ロール(104)(104a)が
セットされ、該転写紙ロール(104)(104a)から引き出さ
れた転写紙(100)(100a)が送り案内ローラ(3)(3a)、加
圧熱ローラ(1)(1a)、送り案内ローラ(32)(32a)を通過
し、走行移行路(200)に沿って引き剥がし案内ローラ(8
4)(84a)に向い、該剥がし案内ローラ(84)(84a)から反転
して逃しローラ(86)(86a)を経て巻取り軸(41)(41a)に巻
き取られる。転写紙繰出し軸(4)(4a)と巻取り軸(41)(4
1a)に連繋した回転駆動装置は、転写紙(100)の繰出しテ
ンションを設定できる制御装置(図示せず)に連繋され、
転写紙(100)の繰出しによるロール(104a)径の変化に応
じて、軸(4)(4a)(41)(41a)の回転速度を変化させ、転
写紙(100)の走行速度とテンションを設定値に保持でき
る。尚、転写紙繰出し軸(4)(4a)及び巻取り軸(41)(41
a)は共に、夫々1本の軸に限定されることはなく、ロー
ルの両端から1対の短い軸を挿入してロールを支持する
ものであっても可い。
【0015】送り案内ローラ(32)(32a)と引き剥がし案
内ローラ(84)(84a)の間に走行移行路(200)を挟んで冷却
装置(71)(71a)が配備される。実施例の冷却装置(71)(71
a)は、コンプレッサー(図示せず)からの圧縮エアーを走
行移行路(200)に向けて噴射するものである。引き剥が
し案内ローラ(84)(84a)と逃しローラ(86)(86a)との間に
おいて、転写紙(100)(100a)を押えて転写紙(100)(100a)
の蛇行を防止する押えローラ(85)(85a)が配備される。
【0016】加圧熱ローラ(1)(1a)から引き剥がし案内
ローラ(84)(84a)までの距離L1は、加圧熱ローラ(1)(1
a)を通過して母材(9)に転写したインキが母材(9)に定
着するまで、転写紙(100)(100a)が母材(9)に接してい
る時間を稼ぐことのできる1.5〜3mとする。1.5m
以下であると、母材(9)に転写されたインキの定着が不
十分な内に、転写紙(100)(100a)が母材(9)から離れて
しまい、母材(9)上の転写模様に斑が生じる。3m以上
であると、走行する転写紙(100)(100a)の蛇行を抑える
ことが困難である。
【0017】上記加熱転写装置における転写条件は、次
の通りである。転写紙(100)(100a)の送り速度は、6〜
20m/分とする。20m/分よりも速いと、母材(9)
へのインキの密着性が悪くなり、インキ箔の箔切れが悪
くなって図5のバリ(103a)を生じる。6m/分よりも遅
いと、インキ定着等の物性的な問題はないが、生産性が
悪い。加圧熱ローラ(1)(1a)の表面温度は200〜23
0゜とする。200゜よりも低いと、母材(9)へのイン
キの密着性が悪くなり、インキ箔の箔切れが悪くなって
図5のバリ(103a)を生じる。加圧熱ローラ(1)(1a)の加
圧力は3〜7.5Kg/cm2とする。3Kg/cm2よりも小さ
いと、母材(9)へのインキの密着性が悪くなり、インキ
箔の箔切れが悪くなって図5のバリ(103a)を生じる。
7.5Kg/cm2よりも大きいと、弛緩剥離が生じる。弛緩
剥離とは、紙質のベースシートの厚みの中間部で剥離す
ることである。又、加圧熱ローラ(1)(1a)の端縁が転写
紙に強く食込んで、転写紙を送り方向に切断してしま
い、切断された転写紙の帯状耳部が加圧熱ローラ(1)(1
a)の下流側で千切れ或いは走行が乱れてトラブルを招来
する。
【0018】然して、使用する転写紙(100)のベースシ
ート(101)は紙質であるから、従来のポリプロピレン製
ベースシートの転写紙に比べて、温度変化による伸縮及
び引っ張り力による伸びが小さいため、テンションの管
理が容易であり、加圧熱ローラ(1)(1a)の上流側の送り
案内ローラ(3)(3a)によって、皺のない状態で安定して
加圧熱ローラ(1)へ案内できる。母材(9)を予熱装置
(7)(7a)によって予熱してから走行移行路(200)の上下
の転写紙(100)(100a)の間を該転写紙(100)(100a)と一緒
に加圧熱ローラ(1)を通過させるため、熱で溶けたイン
キと母材との温度差が小さく互いの馴染みがよくなり、
母材(9)に対するインキの定着性が向上する。
【0019】又、紙質の転写紙(100)は、従来のポリプ
ロピレン製のベースシートよりも熱伝導が悪いため、加
圧熱ローラ(1)で転写紙(100)を母材(9)に加熱押圧し
たとき、母材の輪郭を越えて転写紙(100)のインキが溶
けることを抑えることができる。加えて、加圧熱ローラ
(1)を通過した転写紙(100)を強制冷却し且つ転写イン
キ(103)が母材(9)に定着するまで転写シートを母材に
載せたまま走行させるため、母材が加圧熱ローラ(1)を
通過した際に、母材の輪郭を僅か越えてインキが溶けて
いても、強制冷却によって該余分にとけたインキは再び
固化し、ベースシート上のインキ箔は、母材の輪郭に一
致して剥ぎ取られる。
【0020】又、ベースシート(101)が紙質の転写紙(10
0)は、転写紙ロール(104)の状態で鋸で必要幅に切断で
き、従来のポリプロピレンをベースとする転写紙の様
に、巻回した転写紙を引き出しながら、カッターで切断
することに比べ、飛躍的に作業能率が向上する。実施例
の熱転写装置では、母材(9)の走行移行路(200)を挟ん
で上下に転写紙(100)(100a)を走行させるため、母材
(9)の上面と下面に同時に転写を行なうことができる
が、何れか一方の転写紙(100)の走行を省略して、母材
(9)の上面又は下面の何れか一方の面だけに転写を施す
ことができるのは勿論である。本発明は上記実施例の構
成に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載の範
囲で種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱転写装置の概略側面図である。
【図2】加圧熱ローラ間を母材が通過する状態の正面図
である。
【図3】転写紙が母材から引き剥がされる状態の斜面図
である。
【図4】巻回転した転写紙の斜面図である。
【図5】弛緩剥離の説明図である。
【符号の説明】
(1) 加圧熱ローラ (2) ヒータ (3) 送り案内ローラ (4) 転写紙繰出し軸 (6) 送りロール (7) 予熱装置 (71) 冷却装置 (84) 引き剥がし案内ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 3/06 B41F 16/00 B41M 3/12 B44C 1/17

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木質集成材の表面に木目模様が熱転写に
    て形成され、転写インキの層を透して木質集成材の導管
    が見えることを特徴とする造作材。
  2. 【請求項2】 造作材となる木質集成材に転写紙を繰り
    出し、転写紙を加圧熱ローラによって集成材に転写紙の
    木目模様を転写する熱転写方法であって、転写紙(100)
    は紙質の帯状ベースシート(101)に離型層(102)を介して
    インキ箔(103)による模様を施して形成されインキ箔(10
    3)が木質集成材に転写された状態で木質造作材の導管が
    透けて見えるものを用い、木質集成材を予熱して転写紙
    (100)を木質集成材に接触した状態で加圧熱ローラ(1)
    を通過させ、加圧熱ローラ(1)を通過した転写紙(100)
    を強制冷却し且つ転写インキが木質集成材に定着するま
    でベースシートを木質集成材に載せたまま走行させ、転
    写インキが木質集成材に定着してからベースシートを木
    質集成材から引き離すことを特徴とする転写方法。
JP8346809A 1996-12-26 1996-12-26 熱転写を施した造作材及び熱転写方法 Expired - Lifetime JP3031871B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8346809A JP3031871B2 (ja) 1996-12-26 1996-12-26 熱転写を施した造作材及び熱転写方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8346809A JP3031871B2 (ja) 1996-12-26 1996-12-26 熱転写を施した造作材及び熱転写方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10181181A JPH10181181A (ja) 1998-07-07
JP3031871B2 true JP3031871B2 (ja) 2000-04-10

Family

ID=18385958

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8346809A Expired - Lifetime JP3031871B2 (ja) 1996-12-26 1996-12-26 熱転写を施した造作材及び熱転写方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3031871B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2800669B1 (fr) 1999-11-09 2002-01-04 Oreal Procede pour appliquer un decor sur un article
BRPI0400373A (pt) * 2004-03-02 2005-11-01 Ricardo Augusto De Lorenzo Processo para aplicação de imagem digital em cintas e cinta obtida
KR101429519B1 (ko) * 2010-11-16 2014-08-14 삼성테크윈 주식회사 그래핀 전사장치 및 그래핀 전사방법
CN105729992A (zh) * 2016-03-23 2016-07-06 无锡盛誉塑料机械有限公司 塑料板材在线双面转印机

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10181181A (ja) 1998-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5478434A (en) De-laminator apparatus and method with leader diverter
CA1123565A (en) Decorative flooring
CN101189178B (zh) 用于部分地切割层压膜的设备和方法
CN104943324B (zh) 一种用于制备热熔粘性墙布的复合机
KR101858942B1 (ko) 종이와 코팅지가 합지된 친환경 데코시트 제조장치
JPS6398654A (ja) 感光層を基板上に積層する方法
JP3031871B2 (ja) 熱転写を施した造作材及び熱転写方法
JPS60109822A (ja) プリントおよび型押しされた素材の製造方法および装置
US4966639A (en) Apparatus for manufacture of reinforced file folders
US4093486A (en) Method and apparatus for manufacturing an even laminated product by extrusion
JPH08309258A (ja) 真空補助ウェブ乾燥システム
KR960010138B1 (ko) 알루미늄 샌드위치 패널의 제조장치
JP4006746B2 (ja) ラミネ−ト方法
JP3560684B2 (ja) 接着フィルムの剥離用フィルムの剥離装置と剥離方法
JPH01214425A (ja) プリントラミネート方法及びその装置
JPH0631840A (ja) 断熱材もしくは断熱板の製造方法及び断熱材及び積層シート
US5573631A (en) Manually-operable de-laminator apparatus
JPH04125145A (ja) ソフトな感触のラミネート加工物の製造方法
JPH073214A (ja) 面状体への貼着剤の接着方法及び装置
JP4378692B2 (ja) ラミネート装置
JP4419129B2 (ja) ラミネート装置
JPH08281797A (ja) シート状物を貼着した建材の製造方法とシート状物の貼着装置
JPH0156188B2 (ja)
JP2002278462A (ja) ラベル製品及びラベル連続体の製造方法
JP4419123B2 (ja) ラミネート装置及びラミネート方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000104