JP3031710U - 流し台下方空間に設置する置棚 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】台所の流し台下の排水トラップのある空間に
も、横桟の両端部を両脚枠に素早く、且つ、簡単確実に
係着できる置棚を提供する。 【解決手段】台所の流し台５下方の排水トラップ６のあ
る空間に、脚枠１・１を左右に立設し、この脚枠１・１
間に少なくとも１対の横桟３・３を取付部２を介して前
後に設け、前後の横桟３・３に亙って複数の棚板４・・
・４を載置してなる置棚において、脚枠１の支柱部１１
に摺動部材２１を摺動可能に設け、この摺動部材２１を
固定具で固定可能に形成するとともに、摺動部材２１に
その上方から挿抜可能な挿着部材を横桟３の両端部に設
けて上記取付部２を形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、台所の流し台キャビネット内に設置される組立式の置棚に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

台所のキャビネット内の空間を有効に利用して、より多くの調理器具や調理用 小物・食品等を収納できるように、従来から多種多様な置棚が考案され、販売さ れて流し台の下に設置されていた。 これらの置棚は、普通、枠と棚板から構成されているものが殆どで、各部が組 み立てられた状態で購入してきて置くだけのものや、各部が分解された状態で購 入し、自分の家で各部材をネジ留めして組み立てて使う組立式のものとがあった 。上記の置棚のうち、既に組み立てられた置棚を流し台下の空間に置こうとする と、流し台の下の奥部には排水トラップとそれにつながる排水ホースがあるので 、そこから奥の方は水平の棚板部分が邪魔になって置くことができず、手前に奥 行きの小さい置棚しか置くことができなかった。

【０００３】 その点、組立式の置棚は、流し台の下で枠体を組み立てることができるので、 例えば、枠体を排水トラップと排水ホースを取り囲む形に設置し、その排水トラ ップと排水ホースを避けて枠体の上に棚板を並べて使うこともできる。このよう にすれば、流し台下の排水トラップや排水ホースより奥の空間も有効に使うこと が出来る。このような組立式の置棚の一例が、登録実用新案公報第３００４８１ ５号に示されている。この置棚は、対置させた左右の脚枠の間に、複数の横桟を わたし、横桟の両端部を両脚枠にネジ留めして先ず枠体を作り、この枠体の横桟 の間に幅の狭い棚板を複数架設したものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、流し台下方の狭い空間で、両脚枠を倒れないように支持しながら、そ れに横桟の両端部をネジ留めして置棚の枠体を組み立てる作業は、大変難しかっ た。

【０００５】 本考案は、上記の課題にかんがみて提案されたもので、流し台下方の排水トラ ップのある狭い空間でも、横桟の両端部を両脚枠に素早く、且つ、簡単確実に係 着できる置棚を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、請求項１は、左右に脚枠を立設し、左右の脚枠間に 少なくとも１対の横桟を取付部を介して前後に設け、前後の横桟に亙って複数の 棚板を載置してなる置棚であって、脚枠の支柱部に摺動部材を摺動可能に設け、 この摺動部材を固定具で固定可能に形成するとともに、摺動部材にその上方から 挿抜可能な挿着部材を横桟の両端部に設けて上記取付部を形成した。

【０００７】 また、請求項２においては、請求項１に記載の置棚の横桟を内外に嵌合して伸 縮自在なパイプで構成し、外側のパイプの端部に止め具を設けてこの止め具で内 外のパイプ同士を固定可能に構成した。 また、請求項３においては、請求項１に記載の置棚の止め具に対面する棚板の 底面部分に止め具との干渉を避ける凹部を設けた。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下に本考案の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。 図１は本考案に係る流し台下方空間に設置する置棚の斜視図，図２は横桟の取 付部の部分拡大図，図３は図１の置棚を伸ばして流し台の下に設置した状態の斜 視図，図４は横桟の締めつけ具と棚板の掛け部の拡大図である。

【０００９】 図１に示すように、本考案にかかる置棚９は、全体が合成樹脂で成形されてお り、左右の脚枠１・１と、この脚枠１・１の上方の前後に取付部２・・・２によ って取り付けられる横桟３・３と、この前後の横桟３・３にわたって載置される ４枚の棚板４・・・４とから構成されている。 脚枠１は、支柱部１１・１１とこの両端が挿着される台部１２・１２とから構 成されている。

【００１０】 また、取付部２は、図２に詳しく示すように、脚枠１の支柱部１１に摺動自在 に取り付けられる摺動部材２１と、この摺動部材２１を支柱部１１にネジを利用 して固定する固定具２２と、摺動部材２１に挿抜可能に設けられた挿着部材２４ とから成っている。この挿着部材２４は、摺動部材２１に形成された挿着孔２３ に挿着される挿着部２４ａと、横桟３の端部に冠着される冠着部２４ｂとから成 り、全体形状はほぼＬ字形の部材である。

【００１１】 図４に示すように、横桟３は、内側のパイプ３１と外側のパイプ３２とが内外 に嵌合した状態で、摺動して伸縮自在で、この内外のパイプ３１・３２を締めつ け具３３で締めつけることによって所望の位置で固定可能に構成されている。ま た、棚板４は、物を載せる載置部４１と横桟３に掛ける掛け部４２とから成り、 横桟３の締めつけ具３３に対面する掛け部４２の底面は、締めつけ具３３との干 渉を避けるため凹部４３となっている。

【００１２】 次に、図１乃至図３を用いて、置棚９の組み立てについて説明する。 摺動部材２１・２１を、脚枠１の支柱部１１・１１の同じ高さ位置に調整し、 固定具２２で固定する。もう一方の脚枠１の支柱部１１・１１にも、同じ高さ位 置に摺動部材２１・２１を固定する。次に、図３に示すように、流し台５の下の 置棚９を設置する位置に一方の手で脚枠１を立てて支持し、もう一方の手で横桟 ３を持って端部に取り付けられた挿着部材２４を、奥の方の摺動部材２１の挿着 孔２３に上から挿し込む。この横桟３は、排水トラップ６・排水ホース７より奥 になる。

【００１３】 次に、反対側の脚枠１を一方の手で立てて支持し、もう一方の手で先の横桟３ を持って、奥の方の摺動部材２１の挿着孔２３に、横桟３の端部の挿着部材２４ を上から挿し込む。このとき、両脚枠１・１は横桟３で連結されているので自立 する。同様に、手前の横桟３の両端の挿着部材２４・２４を、手前の摺動部材２ １・２１の挿着孔２３・２３に挿し込む。このようにして、棚板４を載せる枠が でき上がる。

【００１４】 最後に、排水トラップ６や排水ホース７を避けて、４枚の棚板４・・・４を前 後の横桟３・３にわたって配設する。 本考案に係る置棚は、上記の実施の形態に限定されない。例えば、上記置棚１ ０においては棚を１段としたが、摺動部材と横桟と棚板とを用意し、もう１段下 に棚を設けてもよい。また、材質についても合成樹脂に限定されず、金属製でも よい。横桟についても、上記実施の形態では２段であるが、多数段であっても構 わない。

【００１５】 また、支柱部に等間隔に孔をあけ、この孔に固定具としての釘を挿し込んで、 摺動部材を固定してもよい。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、請求項１の置棚によれば、横桟を取り付ける摺動部材を 摺動可能に設けたので、任意の高さ位置に棚板を取り付けることができる。また 、横桟の挿着部材を脚枠支柱部の摺動部材に上方から挿し込むだけで、脚枠と横 桟とを素早く一体化することができ、横桟が自然に抜け落ちるという心配がない 。

【００１７】 請求項２の置棚によれば、横桟を伸縮自在なパイプで構成したので、その長さ を調節し、流し台の下方空間を有効に使うことが出来る。 請求項３の置棚によれば、止め具に対面する棚板の底面部分に止め具との干渉 を避ける凹部を設けたので、隣接する棚板の高さを一定に保つことが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる流し台下方空間に設置する置棚
の斜視図である。

【図２】横桟の取付部の部分拡大図である。

【図３】図１の置棚の横桟を伸ばして流し台の下に設置
した状態の斜視図である。

【図４】横桟の締めつけ具と棚板の掛け部の拡大図であ
る。

【符号の説明】

１ 脚枠 １１ 支柱部 ２ 取付部 ２１ 摺動部材 ２２ 固定具 ２３ 係合孔 ２４ 挿着部材 ３ 横桟 ３１，３２ パイプ ３３ 締めつけ具（止め具） ４ 棚板 ４３ 凹部 ５ 流し台 ６ 排水トラップ ７ 排水ホース ９ 置棚

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】左右に脚枠を立設し、左右の脚枠間に少な
   くとも１対の横桟を取付部を介して前後に設け、前後の
   横桟に亙って複数の棚板を載置してなる置棚において、 脚枠の支柱部に摺動部材を摺動可能に設け、この摺動部
   材を固定具で固定可能に形成するとともに、摺動部材に
   その上方から挿抜可能な挿着部材を横桟の両端部に設け
   て上記取付部を形成したことを特徴とする流し台下方空
   間に設置する置棚。
2. 【請求項２】内外に嵌合して伸縮自在なパイプで横桟を
   構成し、外側のパイプの端部に止め具を設けてこの止め
   具で内外のパイプ同士を固定可能に構成したことを特徴
   とする請求項１に記載の流し台下方空間に設置する置
   棚。
3. 【請求項３】止め具に対面する棚板の底面部分に止め具
   との干渉を避ける凹部を設けたことを特徴とする請求項
   ２に記載の流し台下方空間に設置する置棚。