JP3029826B1 - 常温かしめ用樹脂リベット - Google Patents
常温かしめ用樹脂リベットInfo
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Abstract
屈や割れが発生しにくく、しかも経時的なかしめの緩み
を防ぐことができる樹脂リベットの提供。 【解決手段】 頭部と脚部とからなる合成樹脂製リベッ
トであって、該脚部は頭部の首下から中途部にかけての
部分が厚肉の補強部とされ、中途部から先端部にかけて
の部分が前記補強部よりも薄肉の非補強部とされてなる
とともに、前記非補強部の長さ(k)が該非補強部の外
径(d)と略等しくされてなることを特徴とする常温か
しめ用樹脂リベット。
Description
ベットに係り、その目的は常温にてかしめ可能であっ
て、かしめ時に座屈や割れが発生しにくく、しかも経時
的なかしめの緩みを防ぐことができる樹脂リベットを提
供することにある。なお、本発明において、「バージン
材ポリエステル樹脂」とは、製品としての成形過程を経
ていないポリエステル樹脂のことを指し、また「リサイ
クル材ポリエステル樹脂」とは、製品として一旦成形さ
れたものを粉砕してリサイクルしたポリエステル樹脂の
ことを指す。
品、紙製品等の部品の締結には、樹脂リベットが広く使
用されている。樹脂リベットは、金属製リベットと比較
して軽量であること、成形が容易であること、腐食しな
いこと等の種々の利点を備えているが、締結時において
脚部が座屈を起こし易いという強度面の欠点が存在して
いた。このような欠点を解消するために、脚部の長手方
向全体に複数のリブを形成することにより脚部を補強
し、締結時において座屈を起こしにくくした樹脂リベッ
トも創出されている。
た脚部の長手方向全体にリブが形成された従来の樹脂リ
ベットでは、長手方向全体にリブが形成されていること
から脚部の剛性が大きく、常温で先端をカールさせてか
しめた場合にはカール部に割れが発生してしまうという
問題があった。そのため、このような樹脂リベットの使
用にあたっては先端部を加熱してかしめ作業を行ってい
た。ところが、加熱かしめにはヒータを内蔵したポンチ
を必要とするため設備費用が高価となり、しかも冷却の
ための時間を必要とするためサイクルタイムが長くなり
製造効率も悪くなってしまうという課題があった。他
方、常温でかしめることが可能な常温かしめ用樹脂リベ
ットも存在しているが、このような常温かしめ用樹脂リ
ベットを使用して先端をカールさせてかしめた場合に
は、時間の経過とともに図16に示す如くカール部分
(C)が被締結部材(A)から浮き上がり、リベット
(R)による被締結部材(A)のかしめが緩んでしまう
という不具合が生じていた。現在はこのような不具合を
解消するために被締結部材(A)とカール部分(C)と
の間に樹脂製のカラーを挟んで緩みを防止しているが、
このような緩み防止対策をとると製造コストが高くなっ
てしまうという課題が存在していた。
もつ課題を解決するためになされたものであって、請求
項1記載の発明は、頭部と脚部とからなる合成樹脂製リ
ベットであって、該脚部は頭部の首下から中途部にかけ
ての部分が厚肉の補強部とされ、中途部から先端部にか
けての部分が前記補強部よりも薄肉の非補強部とされて
なるとともに、前記非補強部の長さ(k)が該非補強部
の外径(d)と略等しくされ、常温かしめ時において非
補強部の内面が被締結部材に当接するように先端部が巻
き込まれて締結されることを特徴とする常温かしめ用樹
脂リベットである。 k≒d (式4)
縁が平坦部とされるとともに、該平坦部の内側に環状凹
部が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の
常温かしめ用樹脂リベットである。
ステル樹脂、リサイクル材ポリエステル樹脂、ポリアセ
タール樹脂からなる群から選択された1又は複数の樹脂
からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の常温
かしめ用樹脂リベットである。
なる合成樹脂製リベットであって、該脚部は頭部の首下
から中途部にかけての部分が長手方向に複数のリブが形
成された補強部とされ、中途部から先端部にかけての部
分がリブの無い円筒形状の非補強部とされてなるととも
に、前記非補強部の長さ(k)と外径(d)が略等しく
され、常温かしめ時において非補強部の内面が被締結部
材に当接するように先端部が巻き込まれて締結されるこ
とを特徴とする常温かしめ用樹脂リベットである。 k≒d (式5)
なる合成樹脂製リベットであって、該脚部は頭部の首下
から中途部にかけての部分が厚肉の補強部とされ、中途
部から先端部にかけての部分が前記補強部よりも薄肉且
つ小径の非補強部とされてなるとともに、前記非補強部
の長さ(k)と外径(d)が略等しくされ、常温かしめ
時において非補強部の内面が被締結部材に当接するよう
に先端部が巻き込まれて締結されることを特徴とする常
温かしめ用樹脂リベットである。 k≒d (式6)
縁が平坦部とされるとともに、該平坦部の内側に環状凹
部が形成されてなることを特徴とする請求項4又は5に
記載の常温かしめ用樹脂リベットである。
ステル樹脂、リサイクル材ポリエステル樹脂からなる群
から選択された1又は複数の樹脂からなることを特徴と
する請求項4乃至6いずれかに記載の常温かしめ用樹脂
リベットである。
樹脂リベットの好適な実施形態について図面に基づき説
明する。図1は本発明に係る常温かしめ用樹脂リベット
の第一実施形態を示す正面図、図2は本発明に係る常温
かしめ用樹脂リベットの第一実施形態を示す底面図、図
3は本発明に係る常温かしめ用樹脂リベットの第一実施
形態を示す断面図である。第一実施形態に係る常温かし
め用樹脂リベット(1)は、上面が球面状とされた頭部
(2)と、この頭部(2)の下方に延出された中空筒状
の脚部(3)とから構成されている。尚、頭部の形状は
必ずしも図示例の如く上面が球面状でなくてもよく、上
面が平面状のものや面取りが施されているもの等の他の
形状としてもよく、特に限定はされない。
ット(1)においては、脚部(3)は、頭部(2)の首
下から中途部にかけての部分が厚肉の補強部(31)と
され、中途部から先端部にかけての部分が補強部(3
1)よりも薄肉の非補強部(32)とされた構造になっ
ており、補強部(31)の厚肉は脚部(3)を補強して
かしめ時の座屈を防ぐ役割を果たす。この常温かしめ用
樹脂リベット(1)は、非補強部(32)の長さ(k)
と外径(d)とが略等しく形成されている。なお、
(h)は、補強部(31)の長さである。 k≒d (式7) これは、非補強部(32)の長さが外径よりも小さ過ぎ
ると、かしめ時にカールされる部分が短くなって、図4
に示す如く非補強部(32)の外面で被締結部材(A)
を押さえるようになり、時間の経過に伴って矢印の如く
カール部分が被締結部材(A)から浮き上がってかしめ
が緩んでしまうという不具合が生じ、非補強部(32)
の長さが外径よりも大き過ぎると座屈を起こし易くなる
とともにかしめ後のカール部分の山が高くなってしまう
ためである。
(1)においては、補強部(31)の長さ(h)を被締
結部材の厚み(t)と略等しくすることが好ましい。
(厚み(t)は図5参照)これは、常温かしめ用樹脂リ
ベット(1)を被締結部材に対してかしめた時に、補強
部(31)の長さが被締結部材の厚みと略等しくされて
いた場合、剛性の小さい非補強部(32)の部分のみを
カールさせてかしめることができるためである。
(1)においては、図3に示す如く、頭部(2)下面の
周縁を平坦部(21)としこの平坦部(21)の内側に
環状凹部(22)を形成することが好ましい。これは、
環状凹部(22)を設けることによって、後述する如
く、かしめ時において頭部(2)が偏平化するように弾
性変形させることが可能となり、変形後の復元力を利用
して上面から被締結部材を押さえてかしめの緩みを防ぐ
ことができるためである。
常温でかしめた時に座屈を起こさずカール部が割れるこ
とがない材料から構成される。具体的には、バージン材
ポリエステル樹脂、リサイクル材ポリエステル樹脂、ポ
リアセタール樹脂等の合成樹脂が好適に使用され、これ
らの樹脂は、バージン材ポリエステル樹脂、リサイクル
材ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂の順に好適に
使用される。なお、ポリエステル樹脂としては特に限定
されないが、具体的には、ポリエチレンテレフタレート
樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂を好適に使用す
ることができる。
常温かしめ用樹脂リベット(1)を使用して、被締結部
材(A)をかしめた時の第一段階及び第二段階を示す断
面図である。本発明に係る常温かしめ用樹脂リベット
(1)を使用してのかしめ作業は、先ず図5に示すよう
に、脚部を被締結部材(A)に挿通して非補強部(3
2)をカールさせる。このとき、非補強部(32)の内
面が被締結部材(A)に当接するように先端部が巻き込
まれて締結されるので、カール部が元の状態に復元する
力が締め付け方向(矢印方向)へと働き、時間の経過に
伴ってかしめが緩むことがない。
まカール部分を再度押圧することによって、図6に示す
如く環状凹部(22)を利用して頭部(2)が偏平化す
るように弾性変形させる。これによって、弾性変形され
た頭部(2)の復元力により被締結部材(A)に対して
上面からも押圧力が加わり、前記したカール部の復元力
によって生ずる押圧力と相まって上下両面から被締結部
材(A)を挟み付けることが可能となり、経時的なかし
めの緩みが防がれる。
が、上記したバージン材ポリエステル樹脂からなるリベ
ット、リサイクル材ポリエステル樹脂からなるリベッ
ト、ポリアセタール樹脂からなるリベットのいずれかで
あれば、常温でのかしめ加工を行い易く且つ割れや座屈
が一層起こりにくく、しかも経時変化が小さくてかしめ
が一層緩みにくくなる。なお、この常温かしめ用樹脂リ
ベット(1)は、バージン材ポリエステル樹脂、リサイ
クル材ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂からなる
群から選択された2種以上の樹脂から構成された場合で
も、同様の効果を奏することができる。
ットの第二実施形態を示す正面図、図9は本発明に係る
常温かしめ用樹脂リベットの第二実施形態を示す底面
図、図10は本発明に係る常温かしめ用樹脂リベットの
第二実施形態を示す断面図である。第二実施形態に係る
常温かしめ用樹脂リベット(1)も、上面が球面状とさ
れた頭部(2)と、この頭部(2)の下方に延出された
中空筒状の脚部(3)とから構成されている。尚、この
第二実施形態においても、頭部の形状は必ずしも図示例
の如く上面が球面状でなくてもよく、上面が平面状のも
のや面取りが施されているもの等の他の形状としてもよ
く、特に限定はされない。
ット(1)においては、脚部(3)は頭部(2)の首下
から中途部にかけての部分が長手方向に複数のリブ
(4)が形成された補強部(31)とされ、中途部から
先端部にかけての部分がリブの無い円筒形状の非補強部
(32)とされている。リブ(4)は脚部(3)を補強
してかしめ時の座屈を防ぐ役割を果たし、図示例では円
周方向に等間隔で4つ形成されている。但し、このリブ
(4)の数は必ずしも4つに限定されず3つ或いは5つ
以上であってもよい。この常温かしめ用樹脂リベット
(1)においても、上記第一実施形態と同様、非補強部
(32)はその長さ(k)と外径(d)を略等しく形成
されている。その理由は、上述の通りである。なお、
(h)は、補強部(31)の長さである。 k≒d (式8)
ベットの第三実施形態を示す正面図、図12は本発明に
係る常温かしめ用樹脂リベットの第三実施形態を示す底
面図、図13は本発明に係る常温かしめ用樹脂リベット
の第三実施形態を示す断面図である。第三実施形態に係
る常温かしめ用樹脂リベット(1)も、上面が球面状と
された頭部(2)と、この頭部(2)の下方に延出され
た中空筒状の脚部(3)とから構成されている。尚、こ
の第三実施形態においても、頭部の形状は必ずしも図示
例の如く上面が球面状でなくてもよく、上面が平面状の
ものや面取りが施されているもの等の他の形状としても
よく、特に限定はされない。
ット(1)においては、脚部(3)は、頭部(2)の首
下から中途部にかけての部分が厚肉の補強部(31)と
され、中途部から先端部にかけての部分が補強部(3
1)よりも薄肉且つ小径の非補強部(32)とされた段
付き構造とされており、補強部(31)の厚肉は脚部
(3)を補強してかしめ時の座屈を防ぐ役割を果たす。
この常温かしめ用樹脂リベット(1)においても、上記
第一実施形態と同様、非補強部(32)はその長さ
(k)と外径(d)を略等しく形成されている。その理
由は上述の通りである。なお、(h)は、補強部(3
1)の長さである。 k≒d (式9)
かしめ用樹脂リベット(1)においては、補強部(3
1)の長さ(h)を被締結部材の厚み(t)と略等しく
することが好ましい(厚み(t)は図14参照)。その
理由は、上述の通りである。また、上記第二及び第三実
施形態に係る常温かしめ用樹脂リベット(1)において
は、図10及び図13に示す如く、頭部(2)下面の周
縁を平坦部(21)としこの平坦部(21)の内側に環
状凹部(22)を形成することが好ましい。
樹脂リベット(1)は、常温でかしめた時に座屈を起こ
さずカール部が割れることがない材料から構成される。
具体的には、バージン材ポリエステル樹脂、リサイクル
材ポリエステル樹脂等の合成樹脂が好適に使用され、こ
れらの合成樹脂は、バージン材ポリエステル樹脂、リサ
イクル材ポリエステル樹脂の順に好適に使用される。な
お、ポリエステル樹脂としては特に限定されないが、具
体的には、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチ
レンテレフタレート樹脂を好適に使用することができ
る。バージン材ポリエステル樹脂からなるリベット、リ
サイクル材ポリエステル樹脂からなるリベットは、上記
したように、いずれも適度な伸びと強さを備えて常温で
のかしめ加工を行い易く且つ割れや座屈が一層起こりに
くく、しかも経時変化が小さくてかしめが一層緩みにく
い。なお、第二及び第三実施形態に係る常温かしめ用樹
脂リベット(1)は、バージン材ポリエステル樹脂、リ
サイクル材ポリエステル樹脂の双方から構成されてもよ
い。この場合も、同様の効果を奏することができる。
施形態に係る常温かしめ用樹脂リベット(1)を使用し
て、被締結部材(A)をかしめた時の第一段階及び第二
段階を示す断面図である。本発明に係る常温かしめ用樹
脂リベット(1)を使用してのかしめ作業は、先ず図1
4に示すように、脚部を被締結部材(A)に挿通して非
補強部(32)をカールさせる。このとき、非補強部
(32)の内面が被締結部材(A)に当接するように先
端部が巻き込まれて締結されるので、カール部が元の状
態に復元する力が締め付け方向(矢印方向)へと働き、
時間の経過に伴ってかしめが緩むことがない。
まカール部分を再度押圧することによって、図15に示
す如く環状凹部(22)を利用して頭部(2)が偏平化
するように弾性変形させる。これによって、弾性変形さ
れた頭部(2)の復元力により被締結部材(A)に対し
て上面からも押圧力が加わり、前記したカール部の復元
力によって生ずる押圧力と相まって上下両面から被締結
部材(A)を挟み付けることが可能となり、経時的なか
しめの緩みが防がれる。
が、上記したバージン材ポリエステル樹脂からなるリベ
ット、リサイクル材ポリエステル樹脂からなるリベット
であれば、常温でのかしめ加工を行い易く且つ割れや座
屈が一層起こりにくく、しかも経時変化が小さくてかし
めが一層緩みにくくなる。また、この常温かしめ用樹脂
リベット(1)は、バージン材ポリエステル樹脂、リサ
イクル材ポリエステル樹脂の双方から構成された場合で
も、同様の効果を奏することができる。
テレフタレート)からなるリベット、リサイクル材ポリ
エステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート)からなる
リベット、ポリアセタール樹脂からなるリベットの引張
り強度について、それぞれ試験を行った。なお、樹脂リ
ベットの形状としては、上記第一実施形態に係るものを
使用した。 (試験方法) (脚部の径:d)×(脚部の長さ:(h+k))=4.
5mm×7mmである常温かしめ用樹脂リベットを上記
樹脂から構成した。この樹脂リベットで2枚の被かしめ
部材(B),(B)を図7に示す如くかしめ締結し、そ
の締結された2枚の被かしめ部材(B),(B)を反対
の向きに引っ張り、樹脂リベットの破断加重(単位:k
gf)を計測した。その結果を表1に示す。
樹脂からなるリベット、リサイクル材ポリエステル樹脂
からなるリベット、ポリアセタール樹脂からなるリベッ
トの順に引張り強度が高いことが分かる。これらの常温
かしめ用樹脂リベットは、いずれも適度な伸びと強さを
備えて常温でのかしめ加工を行い易く且つ割れや座屈が
起こりにくく、しかも経時変化が小さくてかしめが緩み
にくい常温かしめ用樹脂リベットとすることができる。
なお、第一実施形態に係る常温かしめ用樹脂リベット
(1)は、バージン材ポリエステル樹脂、リサイクル材
ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂からなる群から
選択された2種以上の樹脂で構成されてもよい。この場
合も、常温でのかしめ加工を行い易く且つ割れや座屈が
起こりにくく、しかも経時変化が小さくてかしめが緩み
にくい常温かしめ用樹脂リベットとすることができる。
トによれば、脚部の頭部の首下から中途部にかけて厚肉
部が形成されているので、かしめ時に座屈が発生しにく
く、しかも中途部から先端部にかけては薄肉部とされて
いるので、かしめ時にはリベットの先端を容易にカール
させてかしめることが可能となり、常温でかしめてもカ
ール部分に割れが発生しにくい。また、非補強部の長さ
と外径が略等しくされていることによって、非補強部を
カールさせてその内面で被締結部材を押さえることが可
能となり、時間の経過に伴うかしめの緩みを防止するこ
とができるとともに、かしめ時に座屈を起こしにくい。
また、かしめ時において非補強部の内面が被締結部材に
当接するように先端部が巻き込まれて締結されることに
よって、カール部が元の状態に復元する力が締め付け方
向へと働くので、時間の経過に伴ってかしめが緩むこと
がない。
によれば、かしめ時に頭部を偏平状に弾性変形させるこ
とができるので、弾性変形された頭部の復元力により被
締結部材に対して上面からも押圧力を加え、カール部の
復元力によって生ずる押圧力と相まって上下両面から被
締結部材を挟み付けることが可能となり、経時的なかし
めの緩みをより確実に防ぐことができる。
によれば、バージン材ポリエステル樹脂、リサイクル材
ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂からなる群から
選択された1又は複数の樹脂でリベットを構成すること
により、この樹脂リベットは、常温でのかしめ加工を行
い易く且つ割れや座屈が一層起こりにくく、しかも経時
変化が小さくてかしめが一層緩みにくくなる。
によれば、脚部の頭部の首下から中途部にかけてリブが
形成されているので、かしめ時に座屈が発生しにくく、
しかも中途部から先端部にかけてはリブが形成されてい
ないので、かしめ時にはリベットの先端を容易にカール
させてかしめることが可能となり、常温でかしめてもカ
ール部分に割れが発生しにくい。また、補強部の長さが
被締結部材の厚みと略等しくされていることによって、
リベットを被締結部材に挿入してかしめた時に、剛性の
小さい非補強部の部分のみを容易にカールしてかしめる
ことができる。
によれば、脚部の頭部の首下から中途部にかけて厚肉部
が形成されているので、かしめ時に座屈が発生しにく
く、しかも中途部から先端部にかけては薄肉部とされて
いるので、かしめ時にはリベットの先端を容易にカール
させてかしめることが可能となり、常温でかしめてもカ
ール部分に割れが発生しにくい。また、補強部の長さが
被締結部材の厚みと略等しくされていることによって、
リベットを被締結部材に挿入してかしめた時に、剛性の
小さい非補強部の部分のみを容易にカールしてかしめる
ことができる。
実施形態を示す正面図である。
実施形態を示す底面図である。
実施形態を示す断面図である。
樹脂リベットを使用して被締結部材をかしめた時の様子
を示す断面図である。
を使用して被締結部材をかしめた時の第一段階の様子を
示す断面図である。
を使用して被締結部材をかしめた時の第二段階の様子を
示す断面図である。
の引張り強度試験の様子を示す正面図である。
実施形態を示す正面図である。
実施形態を示す底面図である。
二実施形態を示す断面図である。
三実施形態を示す正面図である。
三実施形態を示す底面図である。
三実施形態を示す断面図である。
脂リベットを使用して被締結部材をかしめた時の第一段
階の様子を示す断面図である。
脂リベットを使用して被締結部材をかしめた時の第二段
階の様子を示す断面図である。
被締結部材をかしめた時の様子を示す断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 頭部と脚部とからなる合成樹脂製リベッ
トであって、該脚部は頭部の首下から中途部にかけての
部分が厚肉の補強部とされ、中途部から先端部にかけて
の部分が前記補強部よりも薄肉の非補強部とされてなる
とともに、前記非補強部の長さ(k)が該非補強部の外
径(d)と略等しくされ、常温かしめ時において非補強
部の内面が被締結部材に当接するように先端部が巻き込
まれて締結されることを特徴とする常温かしめ用樹脂リ
ベット。 k≒d (式1) - 【請求項2】 前記頭部下面の周縁が平坦部とされると
ともに、該平坦部の内側に環状凹部が形成されてなるこ
とを特徴とする請求項1に記載の常温かしめ用樹脂リベ
ット。 - 【請求項3】 バージン材ポリエステル樹脂、リサイク
ル材ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂からなる群
から選択された1又は複数の樹脂からなることを特徴と
する請求項1又は2に記載の常温かしめ用樹脂リベッ
ト。 - 【請求項4】 頭部と脚部とからなる合成樹脂製リベッ
トであって、該脚部は頭部の首下から中途部にかけての
部分が長手方向に複数のリブが形成された補強部とさ
れ、中途部から先端部にかけての部分がリブの無い円筒
形状の非補強部とされてなるとともに、前記非補強部の
長さ(k)と外径(d)が略等しくされ、常温かしめ時
において非補強部の内面が被締結部材に当接するように
先端部が巻き込まれて締結されることを特徴とする常温
かしめ用樹脂リベット。 k≒d (式2) - 【請求項5】 頭部と脚部とからなる合成樹脂製リベッ
トであって、該脚部は頭部の首下から中途部にかけての
部分が厚肉の補強部とされ、中途部から先端部にかけて
の部分が前記補強部よりも薄肉且つ小径の非補強部とさ
れてなるとともに、前記非補強部の長さ(k)と外径
(d)が略等しくされ、常温かしめ時において非補強部
の内面が被締結部材に当接するように先端部が巻き込ま
れて締結されることを特徴とする常温かしめ用樹脂リベ
ット。 k≒d (式3) - 【請求項6】 前記頭部下面の周縁が平坦部とされると
ともに、該平坦部の内側に環状凹部が形成されてなるこ
とを特徴とする請求項4又は5に記載の常温かしめ用樹
脂リベット。 - 【請求項7】 バージン材ポリエステル樹脂、リサイク
ル材ポリエステル樹脂からなる群から選択された1又は
複数の樹脂からなることを特徴とする請求項4乃至6い
ずれかに記載の常温かしめ用樹脂リベット。
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