JP3029465B2 - 砥 石 - Google Patents

砥 石

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JP3029465B2
JP3029465B2 JP2414520A JP41452090A JP3029465B2 JP 3029465 B2 JP3029465 B2 JP 3029465B2 JP 2414520 A JP2414520 A JP 2414520A JP 41452090 A JP41452090 A JP 41452090A JP 3029465 B2 JP3029465 B2 JP 3029465B2
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sheet
brazing
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grindstone
brazing sheet
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JP2414520A
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史朗 松本
治樹 野村
Original Assignee
株式会社日本アルミ
三和研磨工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Alブレージングシー
トを用いた砥石に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば石材等の難削材の重研削用途に
は、樹脂や布に砥粒を保持させた研磨シートが多く使用
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現状の樹脂や
布ベースの研磨シートでは、強度や耐久性の点で不足し
ベース強度の点から寿命が短いという欠点がある。また
従来の研磨シートでは、樹脂等の表面に砥粒が一層にし
か形成できないため、砥粒面が目詰まりや目崩れを起こ
した際にはドレッシングを必要とし、このドレッシング
に手間が掛かる問題が指摘される。
【0004】本発明は、ドレッシングを必要としない新
規な構成の砥石を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の砥石は、砥粒を
ろう付けした長尺のAlブレージングシートをロール巻
きにして形成されており、該ロール巻きの両端面が研削
の仕事面として使用されるようになっている砥石であっ
て、Alブレージングシートが、Al合金からなる芯材
と、芯材表面にクラッドされたAl合金からなるろう材
とからなり、砥粒が、ろう材表面に分散状態でろう付け
されていることを特徴とするものである。
【0006】
【作用】本発明においては、両端面である仕事面により
研削を行ってエッジ砥粒が消耗した場合、仕事面を苛性
ソーダ等に浸漬すればシート端面が溶出し、従って、ド
レッシングなしで連続的に新生砥粒面が作り出される。
【0007】砥粒をろう付けしたAlブレージングシー
トを製造する際においては、芯材表面にクラッドされて
いるろう材(皮材)により砥粒を分散させてしっかりと
保持させるというろう付け手段が確立される。
【0008】なお、皮材を加熱溶融して砥粒をろう付け
する工程は、通常、非酸化性の雰囲気で行われるが、そ
の際、少量の水素ガスを混入すると、溶融したろう材の
中に適度なブローホールを積極的に混在させることがで
き、これにより砥石の三要素である気孔を含んだ理想的
なメタルボンドに仕上げることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明のAlブレージングシート砥石
の実施例を製造方法と共に図示して説明する。
【0010】<実施例1>図1は、片面ブレージングシ
ートを用いる場合のAlブレージングシート砥石の製造
工程を図示している。
【0011】(a)は砥石ベースをなすAlブレージン
グシート1を示す。このAlブレージングシート1に
は、Al合金の芯材2の片面に、Al合金の皮材(ろう
材)3を適当な比率でクラッドしたものが用意される。
ここにおいて、芯材2には砥石ベースとして強度や耐久
性に富む素材(例えばA3003)が適用され、一方、
皮材3には砥粒を保持するろう材(メタルボンド材)と
して必要な湯流れや濡れ性に富んだ素材が適用される。
このAlブレージングシート1は、後に例示するように
予め適宜の形状、サイズに加工してから、皮材3の表面
に砥粒がろう付けされる。
【0012】(b)はフラックス塗布工程を示し、皮材
3がクラッドされているAlブレージングシート1の片
面には、水で溶いてスラリー状にしたフラックス4が均
一に塗布される。フラックス4には、市販のフツ化物系
(例えば、商品名「ノコロック」)のものや、塩化物系
のものが用いられる。但し、塩化物系のフラックスを使
用する場合は、塩素による腐食が起こり易いため、砥粒
の仮付け後ろう付け処理するにフラックスを洗浄して
おくことが必要となる。
【0013】(c)は砥粒仮付け工程を示し、皮材3の
表面にフラックス4を塗布したAlブレージングシート
1の片面に、フラックス4の面が粘性を有している時点
で砥粒(骨材及びその他の添加物を含む)5を散布して
砥粒5を仮付けする。但し、この場合、砥粒層は一層の
みに形成される。砥粒5には、砥石の用途などの使用目
的に応じて、ダイヤモンド、CBN、WC等が使い分け
される。なお、砥粒5及び骨材には、必要に応じてN
i、Cu等の金属コーティングを施すことができる。
【0014】こうして砥粒5をフラックス面に仮付けし
たAlブレージングシート1には、フラックス4の水分
を蒸発させて乾燥させる乾燥処理が行われる。この処理
は、例えば150℃の温度に5分間保持することで行わ
れる。
【0015】次いで、フラックス面に仮付けされた砥粒
5をAlブレージングシート1にろう付けするろう付け
工程に移る。ろう付け工程は、Alブレージングシート
1を窒素ガス等を流通させた非酸化性の炉中雰囲気で皮
材3の融点近傍の温度に加熱して、皮材3を溶融させる
ことにより行われる。この処理は、例えば605℃の温
度に7分間保持することで行われる。
【0016】(d)はろう付け処理を終えた後のAlブ
レージングシート1を示し、芯材2に皮材3としてクラ
ッドされたろう材が溶融し、これがメタルボンド6とし
て各砥粒5と濡れを生じ、フィレット7を形成した状態
で各砥粒5をしっかりと保持する。なお、ろう付け工程
においては、前述の如く、雰囲気ガスに少量の水素ガス
を混入するようにすれば、各砥粒5を保持するマトリッ
クスろう材中に適度なブローホールを混在させることが
でき、メタルボンド6に積極的に気孔を内在させること
ができる。
【0017】図2には上記製法のより得られるAlブレ
ージングシート砥石の形態例が図示されている。
【0018】(a)は従前の研磨シートと代替して使用
されるシート砥石Aを示し、Alブレージングシート砥
石を裁断することにより、大きさ、形状等が自由に選べ
る。このシート砥石Aでは、ベースがAl合金のAlブ
レージングシート1(芯材2)で形成されているため、
強度、耐久性に優れたものとなる。(b)はシート砥石
Aを作業用の取手付ホルダH1に装着した使用状態を示
す。
【0019】(c)(d)(e)(f)は、Alブレー
ジングシート砥石の他の形態例を示し、いずれもフラッ
クス塗布工程前にAlブレージングシートに加工を加え
て成形されたものである。即ち、(c)はシートに打ち
抜き加工を加えたパンチングディスク砥石B、(d)は
シートに絞り加工を加えたカップ砥石C、(e)はシー
トをロール巻きした円筒砥石D、(f)はシートに曲げ
加工を加えた砥石Eを示す。なお、これらのシート砥石
は内外或いは表裏のいずれの面を仕事面(砥粒ろう付
面)としてもよい。
【0020】<実施例2>図3は、両面ブレージングシ
ートを用いる場合のAlブレージングシート砥石の製造
工程を図示している。本実施例は、<実施例1>で得ら
れるAlブレージングシート砥石を多重に積層又はロー
ル巻きして使用する利用形態を予定したものである。
【0021】(a)は砥石ベースをなすAlブレージン
グシート1を示す。この場合、Alブレージングシート
1には、Al合金の芯材2の両面に、Al合金の皮材3
a、3bをクラッドしたものが用意される。但し、砥粒
をろう付けする表面側の皮材3aを厚く、裏面側の皮材
3bを相対的に薄いクラッド率に設定する。
【0022】(b)はフラックス塗布工程を示し、<実
施例1>と同様に厚手の皮材3aがクラッドされている
表面側のみフラックス4が均一に塗布されることにな
る。
【0023】(c)は砥粒仮付け工程を示し、この場
合、フラックス4が塗布されたAlブレージングシート
1の片面に砥粒5を散布して、砥粒5を仮付けした後、
砥粒5を仮付けした複数枚のAlブレージングシート1
を積層するか或いは長尺Alブレージングシート1を多
重にロール巻きする。この状態では、Alブレージング
シート1の表面側の皮材3aに仮付けされている砥粒5
が、その上層に位置するAlブレージングシート1の裏
面側の皮材3bとサンドイッチされる。
【0024】この状態にしてから、<実施例1>と同様
のろう付け処理を行うと、各砥粒5の基部が皮材3aが
溶融したメタルボンドによってしっかりとろう付け保持
されると共に、各砥粒5の頭部が上層の皮材3bが溶融
したメタルボンドによってもろう付けされて、Alブレ
ージングシート1、1間に砥粒5を挾み込んだ状態で一
体に結合されたシート積層砥石を形成するものとなる。
【0025】図4には上記製法により得られるAlブレ
ージングシート砥石の形態例が図示されている。
【0026】(a)はシート間に砥粒5をサンドイッチ
したシート積層砥石Fを示す。この砥石Fでは、通常、
最上面に露呈されるAlブレージングシート1の砥粒面
が仕事面F1として使用される。そして、仕事面F1の
砥粒が消耗した場合は、最上面のAlブレージングシー
ト1を剥がし取るか或いは苛性ソーダに浸漬して溶出さ
せることにより、次の層に位置するAlブレージングシ
ート1にろう付け保持されている砥粒面を露出させるこ
とができる。即ち、砥石寿命が尽きた場合は、シート一
枚分を剥離するか或いは溶出させることにより、手早く
新生砥粒面を再生することができ、砥石の使用寿命が長
く、しかも面倒なドレッシングの不要な砥石が実現され
る。
【0027】また、この種シート積層砥石Fのもう一つ
の特徴は、積層面砥粒が露出しているエッジの四面を仕
事面F2として使用できることである。即ち、シート積
層砥石Fのエッジを仕事面F2として利用すれば、砥粒
の突き出しが大きい研磨、研削能率の大きな砥石として
機能する。(c)(d)は、シート積層砥石Fを作業用
の取手付ホルダ(カラー)H2、H3に装着した使用状
態を示す。
【0028】次に、(b)は砥粒5をろう付けした長尺
Alブレージングシート1をロール巻きにして形成され
るシート積層砥石Gを示す。この砥石Gでは、上下両端
のエッジが仕事面G1として使用され、エッジ砥粒が消
耗した場合は、前記と同様、苛性ソーダ等に浸漬してシ
ート端面を溶出させることにより、ドレッシングなしで
連続的に新生砥粒面を作り出すことができる。(e)は
このシート積層砥石Gをホルダ(カラー)H4に装着し
た使用状態を示している。
【0029】なお、本発明に係るAlブレージングシー
ト砥石では、芯材2にシート部材を用いるのが普通であ
るが、砥石の目的、用途に応じて、その他、例えば板、
棒、管材をベースとして使用することも勿論可能であ
る。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、両端面である仕事面に
より研削を行ってエッジ砥粒が消耗した場合、仕事面を
苛性ソーダ等に浸漬してシート端面を溶出させることが
でき、従って、ドレッシングなしで連続的に新生砥粒面
を作り出すことができる、という顕著な効果を発揮でき
る。
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)(c)(d)はAlブレージング
シート砥石の製造工程の第1実施例を示す各断面図であ
る。
【図2】(a)(b)(c)(d)(e)(f)は第1
実施例によるAlブレージングシート砥石の形態例を示
す図である。
【図3】(a)(b)(c)はAlブレージングシート
砥石の製造工程の第2実施例を示す各断面図である。
【図4】(a)(b)(c)(d)(e)は第2実施例
によるAlブレージングシート砥石の形態例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 Alブレージングシート 2 芯材 3、3a、3b 皮材(ろう材) 4 フラックス 5 砥粒 6 メタルボンド 7 フィレット A、B、C、D、E シート砥石 F、G シート積層砥石 H1、H2、H3、H4 ホルダ(カラー)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−172673(JP,A) 特開 平2−274392(JP,A) 特開 昭63−76758(JP,A) 特開 昭56−62763(JP,A) 特開 平2−116474(JP,A) 特開 平4−105874(JP,A) 特開 平3−131475(JP,A) 特公 昭48−33076(JP,B1) 特公 昭48−33073(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24D 11/00 B24D 3/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砥粒をろう付けした長尺のAlブレージ
    ングシートをロール巻きにして形成されており、該ロー
    ル巻きの両端面が研削の仕事面として使用されるように
    なっている砥石であって、 Alブレージングシートが、Al合金からなる芯材と、
    芯材表面にクラッドされたAl合金からなるろう材とか
    らなり、 砥粒が、ろう材表面に分散状態でろう付けされているこ
    とを特徴とする砥石。
JP2414520A 1990-12-25 1990-12-25 砥 石 Expired - Lifetime JP3029465B2 (ja)

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JP2414520A JP3029465B2 (ja) 1990-12-25 1990-12-25 砥 石

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JPH04223879A JPH04223879A (ja) 1992-08-13
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