JP3028648B2 - ポジ型レジスト組成物およびパターン形成方法 - Google Patents

ポジ型レジスト組成物およびパターン形成方法

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JP3028648B2
JP3028648B2 JP20111091A JP20111091A JP3028648B2 JP 3028648 B2 JP3028648 B2 JP 3028648B2 JP 20111091 A JP20111091 A JP 20111091A JP 20111091 A JP20111091 A JP 20111091A JP 3028648 B2 JP3028648 B2 JP 3028648B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポジ型レジスト組成物
およびパターン形成法に関する。さらに詳しくは、紫外
線、遠紫外線、X線、電子線、分子線、γ線、シンクロ
トロン放射線、プロトンビ−ム等の放射線に感応する高
集積回路作成用レジストとして好適なポジ型レジスト組
成物およびパターン形成法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポジ型レジストは、高解像度のレジスト
パターンを与えるので、集積回路の製造において多く用
いられているが、近年における集積回路の高集積化に伴
って、より解像度の向上したレジストパターンを形成で
きるポジ型レジストが望まれている。すなわち、ポジ型
レジストによって微細なレジストパターンを形成する場
合、放射線照射により形成される潜像をアルカリ性水溶
液からなる現像液で現像する際に、放射線照射部がウェ
ーハと接している部分(パターンの裾)まで速やかに現
像されることが必要である。
【0003】また、解像度、パターン形状等を改善する
目的で、放射線照射後、現像液で現像する前にレジスト
を加熱する操作(PEB;Post Exposure Bake)が、近
年行われるようになった。そのため、十分にPEBの効
果が発現するレジストが必要とされている。しかしなが
ら、従来のポジ型レジストの場合、形成すべきレジスト
パターンの間隔が0.8μm以下になると、PEBの効
果が十分に発現されず微細なパターンでの解像度および
パターン形状が不十分であった。
【0004】また、集積回路の製造工程においては、レ
ジストパターン形成後、レジストに覆われていないウェ
ーハ表面をエッチングし、その後、レジストを剥離する
が、近年では、レジストの剥離方法が剥離液を用いるウ
ェット剥離からプロセスが簡便なプラズマを用いるドラ
イ剥離へと移行している。しかし、ドライ剥離の際、レ
ジストが速やかに剥離される必要があるが、従来のポジ
型レジストでは剥離残りを生じさせないために過酷な剥
離条件が必要であった。
【0005】
【発明が解決すべき課題】本発明の目的は、ポジ型レジ
スト組成物のパターン形成法を提供することにある。本
発明の他の目的は、PEBの効果を十分に引き出すこと
ができ、高感度で、解像度およびパターン形状に優れ、
特にドライ剥離性の優れたポジ型レジスト組成物を用い
たパターン形成法を提供することにある。本発明のさら
に他の目的は、上記の如き特性を備えたポジ型組成物を
提供することにある。本発明のさらに他の目的および利
点は以下の説明から明らかとなろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明
の上記目的および利点は、第1に、 (a)標準ポリスチレン換算重量平均分子量が4,00
0〜20,000の範囲にあるアルカリ可溶性ノボラッ
ク樹脂100重量部、(b)分子量が100〜1,00
0の範囲にあるフェノール性化合物(ただし、1−[1
−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−
[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベ
ンゼンを除く)5〜100重量部および(c)下記式
(1)
【化5】 ここで、R1〜R19は同一もしくは異なり、水素原子、
水酸基、C1〜C6のアルキル基、C6〜C14のアリール
基またはC7〜C18のアラルキル基であり(ただし、R1
〜R5の少なくとも1つ、R6〜R10の少なくとも1つお
よびR15〜R19の少なくとも1つは水酸基であるものと
する)、Ra、RbおよびRcは同一もしくは異なり、水
素原子はC1〜C6のアルキル基である、で表されるフェ
ノール性化合物の1,2−キノンジアジドスルホン酸エ
ステル1〜85重量部を含有してなるポジ型レジスト組
成物の感放射線性層に所定のマスクパターンを介して放
射線を照射し、加熱を行い、次いで現像することを特徴
とするパターン形成法によって達成される。
【0007】本発明によれば、本発明の上記目的および
利点は、第2に、 (a)標準ポリスチレン換算重量平均分子量が4,00
0〜20,000の範囲にあるアルカリ可溶性ノボラッ
ク樹脂100重量部、(b)下記式
【0008】
【化6】 ここで、a、bおよびcは、それぞれ0〜3であり(た
だし、全てが0であるこ とはない)、x、yおよびzは
0〜3の数である、で表される分子量が100〜1,0
00の範囲にあるフェノール性化合物5〜100重量部
および(c)下記式(1)
【0009】
【化7】 ここで、R 1 〜R 19 は同一もしくは異なり、水素原子、
水酸基、C 1 〜C 6 のアルキル基、C 6 〜C 14 のアリール
基またはC 7 〜C 18 のアラルキル基であり(ただし、R 1
〜R 5 の少なくとも1つ、R 6 〜R 10 の少なくとも1つお
よびR 15 〜R 19 の少なくとも1つは水酸基であるものと
する)、R a 、R b およびR c は同一もしくは異なり、水
素原子はC 1 〜C 6 のアルキル基である、で表されるフェ
ノール性化合物の1,2−キノンジアジドスルホン酸エ
ステル1〜85重量部、を含有してなることを特徴とす
る、ポジ型レジスト組成物によって達成される。
【0010】本発明において用いられるアルカリ可溶性
ノボラック樹脂(以下、「樹脂(A)」と称する)とし
ては、(ポリ)メチル置換フェノール類をアルデヒド類
を用いて重縮合して得られたノボラック樹脂を好適なも
のとして挙げることができる。(ポリ)メチル置換フェ
ノール類としては、例えばオルソクレゾール、メタクレ
ゾール、パラクレゾール、2,3−キシレノール、2,4
−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレ
ノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、
2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチ
ルフェノール等を挙げることができる。これらのうち好
ましくは、メタクレゾール、パラクレゾール、2,3−
キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノ
ール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフ
ェノール等を挙げることができる。これらの(ポリ)メ
チル置換フェノール類は、単独または2種以上一緒にし
てアルデヒド類との重縮合に供することができる。
【0011】また、ここで用いられるアルデヒド類とし
ては、例えばホルムアルデヒド、トリオキサン、パラホ
ルムアルデヒド、アセトアルデヒド、o−ヒドロキシベ
ンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p
−ヒドロキシベンズアルデヒド、フルフラール等を挙げ
ることができる。これらのうち、ホルムアルデヒドを好
適に用いることができる。これらのアルデヒド類も単独
でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0012】上記アルデヒド類の使用量は、(ポリ)メ
チル置換フェノールの合計量1モルに対し、0.7〜3
モルが好ましく、より好ましくは0.8〜1.5モルであ
る。
【0013】(ポリ)メチル置換フェノールとアルデヒ
ド類との重縮合に用いられる触媒としては、塩酸、硝
酸、硫酸、ギ酸、シュウ酸、酢酸等の酸性触媒を挙げる
ことができる。これらの酸性触媒の使用量は、通常、
(ポリ)メチル置換フェノールの合計量1モルに対し、
1×10-5〜5×10-1モルである。
【0014】重縮合においては、通常、反応媒質として
水が用いられるが、重縮合に用いられる(ポリ)メチル
置換フェノ−ルがアルデヒド類の水溶液に溶解せず、反
応初期から不均一になる場合は、反応媒質として親水性
溶媒を使用することもできる。これらの親水性溶媒とし
ては、例えばメタノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、
ブタノ−ル等のアルコ−ル類、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等の環状エ−テル類が挙げられる。これらの反
応媒質の使用量は、通常、反応原料100重量部当り、
20〜1,000重量部である。
【0015】重縮合の温度は、反応原料の反応性に応じ
て、適宜調整することができるが、通常、10〜200
℃である。重縮合の方法としては、(ポリ)メチル置換
フェノール類、アルデヒド類、酸性触媒等を一括して仕
込む方法、および酸性触媒の存在下に(ポリ)メチル置
換フェノール類、アルデヒド類等を反応の進行とともに
加えていく方法を採用することができる。
【0016】重縮合終了後、系内に存在する未反応原
料、酸性触媒、反応媒質等を除去するために、一般的に
は、反応系の温度を130℃〜230℃に上昇させ、減
圧下、例えば20〜50mmHg程度で揮発分を留去し、得
られた樹脂(A)を回収する。
【0017】また本発明において用いる樹脂(A)は、
標準ポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」
と称する)が4,000〜20,000の範囲にあること
を必要とする。Mwが20,000を超えると、本発明
の組成物をウェーハに均一に塗布しにくくなり、さらに
現像性および感度が低下し、またMwが4,000未満
であると、レジスト性能が低下する。
【0018】なお、Mwの高い樹脂(A)を得るために
は、例えば重縮合終了後に回収した樹脂(A)を、エチ
ルセロソルブアセテート、ジオキサン、メタノール、酢
酸エチル等の良溶媒に溶解したのち、水、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタン等の貧溶媒を混合し、次いで析出する
樹脂溶液層を分離し、高分子量の樹脂(A)を回収すれ
ばよい。
【0019】本発明において用いられるフェノール性化
合物(B)は分子量が100〜1,000の範囲にあ
る。ただし、1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イ
ソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)エチル]ベンゼンは包含されない。このフェノ
ール性化合物(B)としては、ベンゼン環数が2〜6程
度のフェノール化合物が好適であり、下記式で表される
化合物を特に好ましい化合物として挙げることができ
る。
【0020】
【化8】
【0021】ここで、a、bおよびcは、それぞれ0〜
3の数であり(ただし、全てが0であることはない)、
x、yおよびzは0〜3の数である。
【0022】これらのフェノール性化合物(C)は、単
独または2種以上混合して用いることができる。かかる
フェノール性化合物は、樹脂(A)100重量部当り5
〜100重量部、好ましくは10〜70重量部の割合で
用いられる。フェノール性化合物(B)が100重量部
を超える場合には、製膜性が悪くウェーハ上にレジスト
膜が作れない場合があり、フェノール性化合物(B)の
割合が5重量部未満の場合には、本発明の効果であるP
EBの効果的発現が妨げられる。
【0023】フェノール性化合物(B)は、本発明の組
成物を調製する際に、予め樹脂(A)と混合しておいて
もあるいは別個の成分として用いてもよい。本発明で用
いられる1,2−キノンジアジドスルホン酸エステル
(C)としては、上記式(1)で表わされるフェノール
性化合物の1,2−キノンジアジドスルホン酸エステル
が用いられる。
【0024】式(1)において、R1〜R19は、同一も
しくは異なり、水素原子、水酸基、C1〜C6のアルキル
基、C6〜C14のアリール基またはC7〜C18のアラルキ
ル基のいずれかを示す。但し、R1〜R5、R6〜R10
よびR15〜R19のそれぞれの組み合わせにおいて、少な
くとも1つは水酸基である。かかるC1〜C6のアルキル
基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、シ
クロヘキシル基等を挙げることができる。その中でもメ
チル基、エチル等基が好ましい。C6〜C14のアリール
基の例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナ
フチル基、4−ヒドロキシフェニル基、4−メトキシフ
ェニル基等を挙げることができる。その中でもフェニル
基が好ましい。C7〜C18のアラルキル基の例として
は、ベンジル基、フェネチル基等を挙げることができ
る。その中でもベンジル基が好ましい。Ra、Rbおよび
cは同一もしくは異なり、水素原子またはC1〜C6
アルキル基を示し、上記のR1〜R19のアルキル基の例
示に示されたものを挙げることができる。
【0025】かかる式(1)で表わされるフェノール化
合物の具体例としては、 ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−[1−{4−ヒ
ドロキシフェニル}エチル]フェニルメタン、 ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−{1−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−1−メチルエチル}フェニルメタ
ン、 ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−
4−[1−{2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル}エチル]フェニルメタン、 ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−
4−{1−(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−メチルエチル}フェニルメタン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−
{1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル}フェニル]
エタン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−
{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチ
ル}フェニル]エタン および 1,1−ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−[4−{1−(2,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)−1−メチルエチル}フェニル]エタ
ンを挙げることができる。
【0026】上記式(1)のフェノール性化合物は、例
えば置換もしくは非置換フェノール類とオレフィン置換
芳香族カルボニル化合物とを酸性触媒の存在下、反応さ
せることによリ得られる。
【0027】本発明における上記式(1)で表わされる
フェノール化合物の1,2−キノンジアジドスルホン酸
エステル(C)としては、例えば上記式(1)のフェノ
ール化合物の1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スル
ホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−
スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−
5−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジ
ド−6−スルホン酸エステル、2,1−ナフトキノンジ
アジド−4−スルホン酸エステル、2,1−ナフトキノ
ンジアジド−5−スルホン酸エステル等を挙げることが
できる。中でも好ましいものは、1,2−ナフトキノン
ジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキ
ノンジアジド−5−スルホン酸エステル等である。
【0028】該1,2−キノンジアジドスルホン酸エス
テル(C)は、例えば前述のフェノール化合物と1,2
−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリド、
1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリ
ド等の1,2−キノンジアジドスルホニルハライドとの
エステル化反応により得ることができる。
【0029】エステル化反応では、フェノール化合物と
1,2−キノンジアジドスルホニルハライドとの反応割
合は、フェノール化合物の水酸基1グラム当量に対し
1,2−キノンジアジドスルホニルハライドが、好まし
くは0.2〜1モル、特に好ましくは0.3〜0.95モ
ルであり、これらを塩基性触媒の存在下に反応させるこ
とにより得られる。
【0030】ここで、塩基性触媒としては、例えばトリ
メチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミ
ン、ピリジン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
等のアミン類および水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム等の無機アルカリ類が用いられる。
これらの塩基性触媒の使用量は、使用する1,2−キノ
ンジアジドスルホニルハライド1モルに対して、通常、
0.8〜2モル、好ましくは1〜1.5モルである。エス
テル化反応は、通常、溶媒の存在下において行われる。
この際用いられる溶媒としては、例えばジオキサン、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトン、メチ
ルエチルケトン、γ−ブチルラクトン、N−メチルピロ
リドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等が挙
げられる。これらの溶媒の使用量は、通常、反応原料1
00重量部に対して100〜1,000重量部である。
【0031】エステル化反応の温度は、使用する溶媒に
より異なるが、通常、−30〜60℃、好ましくは0〜
40℃である。
【0032】エステル化反応後の精製法としては、副生
した塩酸塩を濾過するか、または水を添加して塩酸塩を
溶解させた後、大量の希塩酸水溶液のような酸性水で再
沈澱精製した後、乾燥する方法を例示することができ
る。
【0033】これらの1,2−キノンジアジドスルホン
酸エステル(C)は、1種単独でも2種以上組み合わせ
ても用いることができる。本発明において用いられる
成物中における1,2−キノンジアジドスルホン酸エス
テル(C)の含有割合は、樹脂(A)100重量部当た
り、1〜85重量部、好ましくは5〜50重量部の割合
で用いられる。
【0034】1,2−キノンジアジドスルホン酸エステ
ル(C)が85重量部を超える場合には、感度および現
像性が悪化し、5重量部未満の場合には、解像度が悪化
する。
【0035】また、本発明の効果を損なわない範囲にお
いて、1,2−キノンジアジドスルホン酸エステル
(C)以外の1,2−キノンジアジドスルホン酸エステ
ルを配合してもよい。このような1,2−キノンジアジ
ドスルホン酸エステルとしては、例えば2,3,4−トリ
ヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキ
シベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシ
ベンゾフェノン、3’−メトキシ−2,3,4,4’−テ
トラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,5,5’−テ
トラメチル−2”,4,4’−トリヒドロキシトリフェニ
ルメタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−4’−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチ
ルエチル]−1−フェニルエタンおよび2,4,4−トリ
メチル−2’,4’,7−トリヒドロキシ−2−フェニル
フラバンの1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホ
ン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−ス
ルホン酸エステル等を挙げることができる。
【0036】本発明において用いられる組成物には、そ
の他必要に応じ、増感剤、界面活性剤等の各種配合剤を
配合することができる。増感剤は、レジストの感度を向
上させるために配合されるものであり、このような増感
剤としては、例えば2H−ピリド−(3,2−b)−1,
4−オキサジン−3(4H)−オン類、10H−ピリド
−(3,2−b)−(1,4)−ベンゾチアジン類、ウラ
ゾール類、ヒダントイン類、パルビツール酸類、グリシ
ン無水物類、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール類、ア
ロキサン類、マレイミド類等が挙げられる。これらの増
感剤の配合量は、アルカリ可溶性ノボラック樹脂(A)
とフェノール化合物(B)の合計100重量部に対し、
通常、50重量部以下である。
【0037】また界面活性剤は、組成物の塗布性や現像
性を改良するために配合されるものであり、このような
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポ
リオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリ
コールジラウレート、ポリエチレングリコールジステア
レート、エフトップEF301,EF303,EF35
2(商品名、新秋田化成社製)、メガファックス F1
71,F172,F173(商品名、大日本インキ社
製)、フロラード FC430,FC431(商品名、
住友スリーエム社製)、アサヒガードAG710,サー
フロン S−382,SC−101,SC−102,S
C−103,SC−104,SC−105,SC−10
6(商品名、旭硝子社製)、オルガノシロキサンポリマ
ーKP341(商品名、信越化学工業社製)、アクリル
酸系またはメタクリル酸系(共)重合体ポリフローN
o.75、No.95(商品名、共栄社油脂化学工業社
製)が挙げられる。これらの界面活性剤の配合量は、組
成物の固形分100重量部当たり、通常、2重量部以下
である。
【0038】さらに本発明において用いられる組成物に
は、放射線照射部の潜像を可視化させ、放射線照射時の
ハレーションの影響を少なくするために、染料や顔料を
配合することができ、また接着性を改善するために、接
着助剤を配合することもできる。さらに必要に応じて保
存安定剤、消泡剤等も配合することができる。
【0039】本発明において用いられる組成物は、前述
したアルカリ可溶性ノボラック樹脂(A)とフェノール
化合物(B)および1,2−キノンジアジドスルホン酸
エステル(C)ならびに必要に応じて各種の配合剤を、
例えば固形分濃度が20〜40重量%となるように溶剤
に溶解させ、孔径0.2μm程度のフィルターで濾過す
ることによって調製することができる。
【0040】この際に用いられる溶剤としては、例えば
エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、エチレングリ
コ−ルモノエチルエ−テル、メチルセロソルブアセテ−
ト、エチルセロソルブアセテ−ト、ジエチレングリコ−
ルモノメチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモノエチ
ルエ−テル、プロピレングリコ−ルメチルエ−テルアセ
テ−ト、プロピレングリコ−ルプロピルエ−テルアセテ
−ト、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2
−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキ
シ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ
−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン
酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エト
キシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メ
チル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等を用いることができる。これらの有機
溶剤は単独で、または2種以上の組み合せで使用され
る。
【0041】さらに、N−メチルホルムアミド、N,N
−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、
N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベ
ンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニ
ルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1
−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコー
ル、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチ
ル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エ
チレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテ−
ト等の高沸点溶剤を添加することもできる。
【0042】本発明方法によれば、本発明において用い
られる組成物は、これを回転塗布、流し塗布、ロ−ル塗
布等によって、例えばシリコンウェーハまたはアルミニ
ウムが被覆されたウェーハに塗布することにより感放射
線性層を形成し、所定のマスクパターンを介して該感放
射線性層に放射線を照射し、加熱(PEB)を行い、次
いで現像液で現像することによりパターンの形成が行わ
れる。
【0043】また本発明のパターン形成法は、ウェーハ
等の上に該組成物を塗布し、プレベークおよび放射線照
射を行った後、70〜140℃でPEBを行い、その後
に現像することが望ましい。
【0044】本発明において用いられる現像液として
は、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナ
トリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アン
モニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチ
ルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミ
ン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノ−ルアミ
ン、トリエタノ−ルアミン、テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシ
ド、コリン、ピロ−ル、ピペリジン、1,8−ジアザビ
シクロ(5.4.0)−7−ウンデセン、1,5−ジアザ
ビシクロ−(4.3.0)−5−ノナン等のアルカリ性化
合物を、濃度が、例えば1〜10重量%となるように溶
解してなるアルカリ性水溶液が使用される。
【0045】また該現像液には、水溶性有機溶媒、例え
ばメタノ−ル、エタノ−ル等のアルコ−ル類や界面活性
剤を適量添加して使用することもできる。なお、このよ
うなアルカリ性水溶液からなる現像液を用いて現像を行
った場合は、一般には引き続き水でリンスを行う。
【0046】以上の様にして形成されたレジストパター
ンは、レジストに覆われていないウェーハ表面をエッチ
ング等により加工した後剥離される。このレジストパタ
ーンのウェーハからの剥離をプラズマを用いるドライ剥
離により行うことができる。このドライ剥離のプラズマ
に用いられるガスとしては、通常、酸素が用いられる
が、場合によっては、四フッ化メタン、三フッ化メタ
ン、六フッ化メタンのようなフルオロカーボンをウェー
ハに損傷を与えない程度に酸素に混合して使用すること
もできる。
【0047】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって、なんら制約され
るものではない。なお、実施例中のMwの測定およびレ
ジストの評価は、以下の方法により行ったものである。
【0048】Mw: 東ソー社製GPCカラム(G2000H6 2本、G3
000H6 1本、G4000H6 1本)を用い、流
量1.5ml/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム
温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準と
するゲルパーミエーションクロマトグラフ法により測定
した。
【0049】解像度: ニコン社製NSR−1755G7A縮小投影露光機(レ
ンズの開口数;0.54)で露光時間を変化させ、波長
436nmのg線を用いて露光を行うか、または、ニコ
ン社製NSR−1755i7A縮小投影露光機(レンズ
開口数;0.50)で露光時間を変化させ、波長365
nmのi線を用いて露光を行い、必要に応じて110℃
で120秒間PEBを行い、ついでテトラメチルアンモ
ニウムヒドロキシド 2.4重量%水溶液を現像液として
用い、25℃で60秒間現像し、水でリンスし、乾燥し
てウェーハ上にレジストパターンを形成させ、0.6μ
mのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を
1対1の幅に形成する露光時間で露光した時に解像され
ている最小のレジストパターンの寸法を測定した。
【0050】現像性: スカムや現像残りの程度を走査型電子顕微鏡を用い調べ
た。 パターン形状: 走査型電子顕微鏡を用い、0.6μmのレジストパター
ンの現像後のパターン形状を調べた。
【0051】剥離性: レジストパターンの現像後、ウェーハを120℃で3分
間ポストベークを行った後、BRANSON/IPC社
製S2005T−11020SCAドライエッチング装
置を用い酸素プラズマによりドライ剥離を行い(ドライ
剥離条件;酸素流量:300ml/min、チャンバー内圧
力:0.1Torr、出力:500W、時間:1時間)、ウ
ェーハの残渣の有無を50〜400倍の光学顕微鏡で観
察することにより調べた。
【0052】<樹脂(A)の合成> 合成例1 攪拌機、冷却管および温度計を装着したフラスコに、 メタクレゾール 86.5g(0.80モル) パラクレゾール 64.9g(0.60モル) 2,3−キシレノール 9.77g(0.08モル) 37重量%ホルムアルデヒド水溶液 150g (ホルムアルデヒド:1.85モル) および シュウ酸2水和物 1.26g(0.01モル) を仕込み、フラスコを油浴に浸し、内温を100℃に保
持して攪拌しながら40分間重縮合を行ったのちに、 メタクレゾール 21.6g(0.20モル) および 2,3−キシレノール 39.1g(0.32モル) を加えてさらに120分間重縮合を行った。
【0053】次いで油浴温度を180℃まで上昇させ、
同時にフラスコ内の圧力を30〜50mmHgまで減圧し、
水、シュウ酸、未反応のホルムアルデヒド、メタクレゾ
ール、パラクレゾール、2,3−キシレノール等を除去
した。次いで溶融した樹脂を室温に戻して回収した。こ
の樹脂をエチルセロソルブアセテートに固形分が30重
量%になるように溶解したのち、この樹脂溶液の重量に
対し、0.3倍のメタノールおよび0.75倍の水を加え
て攪拌し、放置した。放置することにより2層に分離し
たのち、樹脂溶液層(下層)を取り出し、濃縮し、脱水
し、乾燥して樹脂を回収した。この樹脂を、樹脂(A
1)という。
【0054】合成例2 オートクレーブに メタクレゾール 110.0g(1.02モル) 2,3−キシレノール 62.3g(0.51モル) 2,3,5−トリメチルフェノール 23.2g(0.17モル) 37重量%ホルムアルデヒド水溶液 150g (ホルムアルデヒド:1.70モル) シュウ酸2水和物 4.28g(0.034モル) 水 59.7g および ジオキサン 440g を仕込み、オートクレーブを油浴に浸し、内温を130
℃に保持して攪拌しながら8時間重縮合を行い、反応
後、室温まで戻し、内容物をビーカーに取り出した。こ
のビーカー中で2層に分離したのち、下層を取り出し、
濃縮し、脱水し、乾燥して樹脂を回収した。この樹脂
を、樹脂(A2)という。
【0055】合成例3 合成例1で用いたのと同様なフラスコに、 メタクレゾール 13.0g(0.12モル) パラクレゾール 32.4g(0.30モル) 3,5−キシレノール 39.0g(0.32モル) 37重量%ホルムアルデヒド水溶液 56.9g (ホルムアルデヒド:0.70モル) および シュウ酸2水和物 0.083g(6.6×10-4モル) を仕込み、フラスコを油浴に浸し、内温を100℃に保
持して攪拌しながら30分間重縮合を行ったのちに、
【0056】 メタクレゾール 51.9g(0.48モル) および 3,5−キシレノール 9.77g(0.08モル) を加えてさらに45分間重縮合を行った。その後、合成
例1と同様に樹脂を回収した。この樹脂をエチルセロソ
ルブアセテートに固形分が20重量%になるように溶解
したのち、この樹脂溶液の重量に対し、1.5倍のメタ
ノールと0.75倍の水を加えて攪拌し、放置した。放
置することにより2層に分離したのち、樹脂溶液層(下
層)を取り出し、濃縮し、脱水し、乾燥して樹脂を回収
した。この樹脂を、樹脂(A3)という。
【0057】合成例4 オートクレーブに メタクレゾール 86.5g(0.8モル) 2,3,5−トリメチルフェノール 27.2g(0.2モル) 37重量%ホルムアルデヒド水溶液 75.1g (ホルムアルデヒド:0.925モル) シュウ酸2水和物 6.30g(0.05モル) 水 66.4g および ジオキサン 341.1g を仕込み、オートクレーブを油浴に浸し、内温を130
℃に保持して攪拌しながら7時間重縮合を行い、反応
後、室温まで戻し、内容物をビーカーに取り出した。こ
のビーカー中で2層に分離したのち、下層を取り出し、
濃縮し、脱水し、乾燥して樹脂を回収した。この樹脂を
樹脂(A4)という。
【0058】合成例5 合成例1で用いたのと同様なフラスコに、 メタクレゾール 103.8g(0.96モル) パラクレゾール 43.3g(0.40モル) 2,3,5−トリメチルフェノール 10.9g(0.08モル) 37重量%ホルムアルデヒド水溶液 138g (ホルムアルデヒド:1.70モル) および シュウ酸2水和物 1.26g(0.01モル) を仕込み、フラスコを油浴に浸し、内温を100℃に保
持して攪拌しながら30分間重縮合を行ったのちに、
【0059】 メタクレゾール 26.0g(0.24モル) および 2,3,5−トリメチルフェノール 43.69g(0.32モル) を加えてさらに40分間重縮合を行った。その後、合成
例1と同様に樹脂を回収した。この樹脂を酢酸エチルに
固形分が30重量%になるように溶解したのち、この樹
脂溶液の重量に対し、等量のメタノールと0.75倍の
水を加えて攪拌し、放置した。放置することにより2層
に分離したのち、樹脂溶液層(下層)を取り出し、濃縮
し、脱水し、乾燥して樹脂を回収した。この樹脂を、樹
脂(A5)という。
【0060】合成例6 オートクレーブに メタクレゾール 97.3g(0.90モル) 2,3−キシレノール 36.7g(0.30モル) 3,4−キシレノール 36.7g(0.30モル) 37重量%ホルムアルデヒド水溶液 113g (ホルムアルデヒド:1.39モル) シュウ酸2水和物 9.45g(0.075モル) 水 121g および ジオキサン 576g を仕込み、オートクレーブを油浴に浸し、内温を130
℃に保持して攪拌しながら8時間重縮合を行い、反応
後、室温まで戻し、内容物をビーカーに取り出した。こ
のビーカー中で2層に分離したのち、下層を取り出し、
濃縮し、脱水し、乾燥して樹脂を回収した。この樹脂
を、樹脂(A6)という。
【0061】<フェノール化合物(B)の略称> 以下において、フェノール化合物(B)である、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンをフ
ェノール化合物(B1)、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニ
ルエタンをフェノール化合物(B2)、 α,α,α’,α’−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)
−p−キシレンをフェノール化合物(B3)、 ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエステル
をフェノール化合物(B4)、と略称する。
【0062】<式(1)のフェノール化合物の略称> 以下において、式(1)のフェノール化合物である、
1,1,−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−
{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチ
ル}フェニル]エタンをフェノール化合物(P1)、 ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−{1−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−1−メチルエチル}フェニルメタ
ンをフェノール化合物(P2)、 と略称する。
【0063】<式(1)で表わされるフェノール化合物
の1,2−キノンジアジドスルホン酸エステル(C)の
合成> 合成例7 遮光下で、攪拌機、滴下ロートおよび温度計を装着した
フラスコに、 フェノール化合物(P1) 42.5g(0.1モル) 1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸クロリド 53.7g(0.2モル) および ジオキサン 100g を仕込み、攪拌しながら溶解させた。次いで、フラスコ
を30℃に保持した水浴中に浸し、内温が30℃一定と
なった時点で、この溶液に トリエチルアミン 22.3g(0.22モル) を、内温が35℃を超えないように滴下ロートを用いて
ゆっくり滴下した。
【0064】その後、析出したトリエチルアミン塩酸塩
を濾過により取り除き、濾液を大量の希塩酸中に注ぎ込
んで析出させ、次いで、析出物を濾取し、40℃に保っ
た真空乾燥機で一昼夜乾燥して1,2−キノンジアジド
化合物を得た。この1,2−キノンジアジド化合物をN
QD1という。
【0065】合成例8 フェノール化合物(P1) 42.5g(0.1モル) 1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド 67.2g(0.25モル) ジオキサン 100g および トリエチルアミン 27.8g(0.275モル) を使用した他は、合成例7と同様にして1,2−キノン
ジアジド化合物を得た。この1,2−キノンジアジド化
合物をNQD2という。
【0066】合成例9 フェノール化合物(P2) 41.0g(0.1モル) 1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド 53.7g(0.2モル) ジオキサン 100g および トリエチルアミン 22.3g(0.22モル) を使用した他は、合成例7と同様にして1,2−キノン
ジアジド化合物を得た。この1,2−キノンジアジド化
合物をNQD3という。
【0067】実施例1〜8、比較例1〜5 アルカリ可溶性樹脂、フェノール化合物(B)、1,2
−キノンジアジドスルホン酸エステル(C)、溶剤およ
び必要に応じて前記1,2−キノンジアジドスルホン酸
エステル(C)以外のキノンジアジドスルホン酸エステ
ルを混合し、均一溶液としたのち、孔径0.2μmのメ
ンブランフィルターで濾過し、組成物の溶液を調製し
た。得られた溶液を、シリコン酸化膜を有するシリコン
ウェハー上にスピンナーを用いて塗布したのち、ホット
プレート上で90℃にて1.5分間プレベークして、厚
さ1.2μmのレジスト膜を形成し、レチクルを介し
て、前記のように波長436μm(g線)または波長3
65μm(i線)を用いて露光、現像し、リンスし、乾
燥したのち、必要に応じて110℃で120秒間、PE
Bを行い、該レジストの性能を調べた。評価結果を表1
に示す。なお、表1中各実施例において、PEBなしの
データは比較例に該当する。
【0068】また、パターン形状の評価結果における符
号のモデルに関しては、図1にその形状をまとめた。
【0069】
【表1】
【0070】(注1)添加量は重量部で示した。 (注2)樹脂種類におけるXおよびYは、次のものであ
る。 X:メタクレゾール/パラクレゾール=6/4、クレゾ
ール/ホルマリン=1/1(モル比)の割合のモノマー
をシュウ酸触媒を用い、実施例2と同様の方法で得られ
たMwが22,000のノボラック樹脂。 Y:ビニルフェノールとスチレンの共重合体(モル比
6:4)、分子量Mw:25、000
【0071】(注3)(C)以外のキノンジアジドスル
ホン酸エステル、IおよびIIは、次のものである。 I:2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン 1.0
モルと、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン
酸クロリド2.6モルとの縮合物。 II:2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノ
ン 1.0モルと、1,2−ナフトキノンジアジド−5−
スルホン酸クロリド4.0モルとの縮合物。
【0072】(注4)溶剤の種類は、次のものである。 S1:エチルセロソルブアセテート S2:2−ヒドロキシプロピオン酸エチル S3:3−メトキシプロピオン酸メチル (注5)現像性に関しては、以下の基準による。 ○...スカムや現像残りがみられない。 △...スカムや現像残りが若干みられる。 ×...スカムや現像残りが明らかにみられる。
【0073】(注6)剥離性に関しては、以下の基準に
よる。 ○...剥離残りがみられない。 △...剥離残りが若干みられる。 ×...剥離残りが明らかにみられる。 (注7)実施例1〜4、比較例1および4は、g線で露
光し、実施例5〜8、比較例2、3および5は、i線で
露光した。
【0074】
【発明の効果】本発明で用いられるポジ型レジスト組成
物は、PEBの効果を十分に引き出すことができ、高感
度で、解像度およびパターン形状に優れ、特にドライ剥
離性の優れたポジ型レジストとして好適に使用できる。
本発明方法はこのような性能を持つポジ型レジスト組成
物からパターンを形成する方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】レジストパターン形状の模式図である。
【符号の説明】
(A) 良好なパターン形状 (B) 不良なパターン形状 (C) 不良なパターン形状 (D) 不良なパターン形状 (E) 不良なパターン形状 (F) 不良なパターン形状
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 孝夫 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−48249(JP,A) 特開 昭63−313150(JP,A) 特開 平1−177032(JP,A) 特開 平4−36751(JP,A) 特開 平4−253058(JP,A) 特開 平4−211254(JP,A) 特開 平2−275955(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)標準ポリスチレン換算重量平均分
    子量が4,000〜20,000の範囲にあるアルカリ可
    溶性ノボラック樹脂100重量部、(b)分子量が10
    0〜1,000の範囲にあるフェノール性化合物(ただ
    し、1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピ
    ル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
    エチル]ベンゼンを除く)5〜100重量部および
    (c)下記式(1) 【化1】 ここで、R1〜R19は同一もしくは異なり、水素原子、
    水酸基、C1〜C6のアルキル基、C6〜C14のアリール
    基またはC7〜C18のアラルキル基であり(ただし、R1
    〜R5の少なくとも1つ、R6〜R10の少なくとも1つお
    よびR15〜R19の少なくとも1つは水酸基であるものと
    する)、Ra、RbおよびRcは同一もしくは異なり、水
    素原子はC1〜C6のアルキル基である、 で表されるフェノール性化合物の1,2−キノンジアジ
    ドスルホン酸エステル1〜85重量部を含有してなるポ
    ジ型レジスト組成物の感放射線性層に所定のマスクパタ
    ーンを介して放射線を照射し、加熱を行い、次いで現像
    することを特徴とするパターン形成法。
  2. 【請求項2】 分子量が100〜1,000の範囲に有
    るフェノール性化合物が下記式 【化2】 ここで、a、bおよびcは、それぞれ0〜3であり(た
    だし、全てが0であることはない)、x、yおよびzは
    0〜3の数である、 で表される請求項1に記載のパターン形成法。
  3. 【請求項3】 加熱の温度が90〜140℃である請求
    項1に記載のパターン形成法。
  4. 【請求項4】 (a)標準ポリスチレン換算重量平均分
    子量が4,000〜20,000の範囲にあるアルカリ可
    溶性ノボラック樹脂100重量部、(b)下記式 【化3】 ここで、a、bおよびcは、それぞれ0〜3であり(た
    だし、全てが0であることはない)、x、yおよびzは
    0〜3の数である、 で表される 分子量が100〜1,000の範囲にあるフ
    ェノール性化合物5〜100重量部および(c)下記式
    (1) 【化4】 ここで、R1〜R19は同一もしくは異なり、水素原子、
    水酸基、C1〜C6のアルキル基、C6〜C14のアリール
    基またはC7〜C18のアラルキル基であり(ただし、R1
    〜R5の少なくとも1つ、R6〜R10の少なくとも1つお
    よびR15〜R19の少なくとも1つは水酸基であるものと
    する)、Ra、RbおよびRcは同一もしくは異なり、水
    素原子はC1〜C6のアルキル基である、 で表されるフェノール性化合物の1,2−キノンジアジ
    ドスルホン酸エステル1〜85重量部、 を含有してなることを特徴とする、ポジ型レジスト組成
    物。
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