JP3028628U

JP3028628U - 電子フライヤー装置

Info

Publication number: JP3028628U
Application number: JP1995011766U
Authority: JP
Inventors: 栄次丸子
Original assignee: 栄次丸子
Priority date: 1995-10-02
Filing date: 1995-10-02
Publication date: 1996-09-13
Anticipated expiration: 2001-10-02

Abstract

(57)【要約】【目的】連続して揚げもの加工が可能な電気絶縁を不
要とする電子フライヤー装置。【構成】電気絶縁性を有し、かつ高温に耐えるテフロ
ン樹脂などで包接した電子放射電極板をフライヤーの油
中に設置し、高圧交流静電位を印加しながら揚げもの加
工を行うことができる電気絶縁不要のコンベアー式電子
フライヤー装置又は電子フライヤー装置。この電子フラ
イヤー装置で揚げもの加工した揚げものの品質はからっ
とあがり、おいしさも一段と向上した。さらに油の劣化
を防止し、油寿命をのばす。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は食用油を使用する食品加工産業に利用される電子フライヤー装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来はガスフライヤー、電気フライヤー、コンベアー式自動フライヤー、ナベその他の揚げ器などが多く適用されている。これらはガスや電気などの熱源を用い、食用油を加温し、この中で種物の揚げもの加工がなされる。これらの方法では油の汚れ、劣化、酸化が起こり、著しく食用油の機能を低下させると共に揚げもの加工製品の品質を低下させている。これを改善するため高圧静電位を印加したフライヤー装置が市販されているが碍子などで電気絶縁を要するなど不便さがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来、このような電気フライヤーなどの装置としては、予めフライヤー本体を樹脂、絶縁碍子などで絶縁して、これに直流高電圧電位を印加しうるいくつかの装置がみられる。既設のコンベアー式自動フライヤーに於いては本体が完全に接地されているため高電圧電位を印加することは不可能であった。さらに自動制御装置に電場障害を及ぼすなどの不都合が生じていた。これに対して電気絶縁樹脂で包接した電子放射電極をフライヤーの油中に設置することにより、フライヤー本体は絶縁の必要がなく容易に高圧交流静電位を印加でき、かつ電場障害を起こさず、完全に電気的接地されているコンベアー式自動フラヤーにも適用しうる手段を考案した。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために本考案における電子フライヤー装置を提供する。この電子フライヤー装置においては高圧交流静電位を発生させる高圧交流静電位発生装置とテフロン、ガラス繊維などの高温に耐える電気絶縁材料で包接した電子放射電極と導電線で結線し、この電極をナベ、ガスフライヤー、電気フライヤー、コンベアー式自動フライヤーなどの油中又は油中天板に設置し、行うものである。このようなナベ、ガスフライヤー、電気フライヤーの本体に樹脂、碍子などでの絶縁が不要で、しかも電場障害を起こすことがない特長を有する電子フライヤー装置を提供するものである。高圧交流静電位を発生させる高圧交流静電位発生装置は高圧トランスからなり、高圧トランス入力１次側は５０／６０サイクル１００Ｖ出力２次側５００Ｖ〜６０００Ｖから誘導される高圧交流静電位は５０／６０サイクル５００Ｖ〜６０００Ｖとなる。この高圧交流静電位の範囲は適用電位として望ましい。即ち５００Ｖ以下では効果がうすく６０００Ｖ以上は安全を期すため範囲外とした。

【０００５】

【作用】

本考案の電子フライヤー装置における作用は、高電位の電磁場による電子の付与による還元作用、酸化防止作用に基くものと考えられる。

【０００６】

【実施例】

コンベア式自動フライヤーの食用油中のカス受け天板に電気絶縁樹脂で包接された電子放射電極板を取り付け、該電極と高圧交流静電位発生装置とを導電線で結線し高圧交流静電位を印加、同時に食用油（５０ｌ）を油循環装置で油を循環させながらガスバーナ熱源で加熱昇温せしめ、所定の温度に達した後、魚、肉、野菜などの揚げ加工種物（それぞれ延べ５０ｋｇ）を連続して可動しているコンベア▲１０▼にのせ、それぞれ５時間かけて揚げ物加工を行った。その結果を次に示す。１）魚のフライテスト２）肉のフライテスト３）野菜の天ぷらのテスト以上の結果からわかるように本考案の電子フライヤー装置を使用し、魚、肉のフライ、野菜のてんぷらなどの揚げもの加工を行った場合は従来の装置と比較して油の温度２０℃下げても揚げものはカラッと揚がる、日もちがよいなど揚げものの品質が向上すること、しかも揚げ加工後の油はＰＯＶ値が低く、油の酸化安定性がまし、油の酸化を防止することがわかった。この効果は５０／６０サイクル５００Ｖ〜６０００Ｖの印加電圧の範囲で同じ結果が得られた。

【０００７】

【考案の効果】

本考案は上述したように従来の方法と比較して次のような効果を奏する。１、食用油の酸化防止し、揚げものの品質を向上させる。２、すなわち切れがよく、風味よく、かりっと揚がる。３、油を新鮮に保てるため、揚がりが美しい。４、味がよくなり、日持ちがよい。５、揚げ加工油の温度を２０℃低減できるので省エネである。６、油の切れがよいので揚げカスと一緒に油を捨てることがない。揚げ物に油の浸透がない。油の消費量が少なくなる。天ぷらなどの衣にゴミの付着がなくなる。７、品質が向上する。製品の老化を防止。時間がたっても油臭がでない。製品を再加熱しても油がにじまない。８、油の寿命がこれより２、３倍伸びる。などである。（注）考案の詳細な説明中テフロンは登録商標である。

【提出日】平成８年３月２７日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００４

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために本考案における電子フライヤー装置を提供する。この電子フライヤー装置においては高圧交流静電位を発生させる高圧交流静電位発生装置とガラス繊維強化テフロン樹脂などの高温に耐える電気絶縁樹脂で包接した電子放射電極と同じく電気絶縁樹脂で包接した導電線で結線し、この電極をナベ、ガスフライヤー、電気フライヤー、コンベアー式自動フライヤーなどの油中又は油中のカス受け天板に設置し、揚げ物加工を行うものである。従ってナベ、ガスフライヤー、電気フライヤーなどの本体に樹脂、碍子などでの絶縁が不要で、しかも電場障害を起こすことがない特長を有する電子フライヤー装置を提供するものである。高圧交流静電位を発生させる高圧交流静電位発生装置は高圧トランスからなり、高圧トランス入力１次側は５０／６０サイクル１００Ｖ出力２次側５００Ｖ〜６０００Ｖから誘導される高圧交流静電位は５０／６０サイクル５００Ｖ〜６０００Ｖとなる。この高圧交流静電位の範囲は適用電位として望ましい。即ち５００Ｖ以下では効果が薄く、６０００Ｖ以上は安全を期すため範囲外とした。

【図面の簡単な説明】

【図１】電子フライヤー装置

【符号の説明】１、高電圧電位発生装置２、導電線３、コンベアー式フライヤー本体４、食用油５、カス受け天板６、電子放射電極板７、種物８、熱源９、油循環装置１０、コンベアー

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【手続補正書】

【提出日】平成８年３月２７日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図１】電子フライヤー装置

【符号の説明】１、高電圧電位発生装置２、導電線３、コンベアー式自動フライヤー４、食用油５、カス受け天板６、電子放射電極板７、種物８、熱源９、油循環装置１０、コンベアー

【手続補正３】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】コンベアー式自動フライヤー又は通常の
フライヤーに電気絶縁樹脂で包接した電子放射電極板を
高温の油中に設置し、高圧交流静電位を印加しながら揚
げ物を行う電子フライヤー装置。
【請求項２】フライヤー本体と大地との間に電気的に
絶縁する碍子などの電気絶縁物を不要とした電子フライ
ヤー装置。