JP3028421U - 入浴介護用浴槽補助具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自力で入浴するのが困難な身障者や高齢者等
を、家庭等において第３者が介護して入浴を手助けする
場合、介護者が手助けし易い高さ位置に安定して横臥さ
せて、安全かつ容易に病人の入浴介護を行うことができ
る、一般家庭用の浴槽補助具を提供する。 【解決手段】 このため、第１，第２部材１，２のそれ
ぞれ複数のアルミニウムパイプより成る相補形状の第
１，第２の水平パイプ部３，５を、それぞれ相互連結端
面で互に摺動可能に挿入嵌合するよう構成し、目的の浴
槽に適合するようその全長を調節して固定ピン９を用い
てロックし、両部材１，２のそれぞれ対向する第１，第
２端部４，６を、浴槽の長手方向の第１，第２端壁Ｂ
₁ ，Ｂ₂ の頂部に係合、載置するように構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、例えば身体障害者または高齢者等の入浴介護用の浴槽補助具の提 供に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えば身体障害者（以降、“身障者”と略称する）もしくは高齢者等、通常の 浴槽に自力で入浴するのが困難な場合には、第３者が介護してその入浴動作の手 助けを行うことになる。

【０００３】 しかしながら、周知のように一般家庭における浴室内の浴槽は、その構成、サ イズがほぼ類似の一般的形状、サイズに限定されているため、入浴しようとする 本人の体格及び身障や動作不自由の程度により、これらの浴槽内での介護におけ る身体の保持位置、姿勢等が極めて不安定であり、行き届いた入浴介護ができな いのみならず、保持位置の不安定性等により、怪我等の危険性をもはらんでいる 。

【０００４】 また、一般的に病人の横臥姿勢に対して浴槽の深さ（高さ）が大きいため、病 人が溺れないように湯の深さを少な目にする必要があり、介護者の高い浴槽壁越 しの介添えや身体洗い等が困難な姿勢を強いられる傾向があった。

【０００５】 本考案は、以上のような従来の問題点にかんがみてなされたもので、通常家庭 における一般的構造の浴槽に対して、入浴者本人の身長その他に合わせて浴槽内 の介護者が処置し易い高さ位置に安定して静止することのできる浴槽補助具の提 供を目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

このため、本考案においては、この種の入浴介護用浴槽補助具を、複数本の平 行の各パイプより成るすのこ状の第１の水平パイプ部の一端部に、傾斜立上り部 を介して、浴槽の長手方向の第１の端壁の頂部上に係止するための第１端部を有 する第１部材と、 前記第１の水平パイプ部と相補の水平形状を有し、それぞれの各パイプ端部を 、前記第１の各水平パイプの各端部内径内に相互摺動可能に挿入嵌合し得る外径 寸法の各パイプより成るすのこ状の第２の水平パイプ部の他端部に、略垂直の立 上り部を介して前記浴槽の長手方向の第２の端壁の頂部上に係止するための第２ 端部を有する第２部材とより成り、 これら第１，第２両部材の前記相互挿入嵌合部をロックするための固定手段を 備えるよう構成することにより、前記目的を達成しようとするものである。

【０００７】

【作用】

以上のような本考案構成により、身障者もしくは高齢者等を、例えば各家庭等 における浴槽内で、第３者の介護者が容易かつ安全に入浴の手助けを行うことが できる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下に、本考案の実施の形態を、一実施例に基づいて図面を用いて詳細に説明 する。

【０００９】

【実施例】

図１に本考案に係る浴槽補助具の一実施例の平面図、図２にその浴槽内での使 用状態の一例を示す断面側面図を示す。

【００１０】 （構成） 図１，２に示すように、本実施例の浴槽補助具は、それぞれ軽量で丈夫なアル ミニウムパイプの溶接構造より成る各すのこ形状の第１部材１及び第２部材２の 組合わせによるすのこ式ヘッド構成を有している。

【００１１】 第１部材１は、第１の複数の水平パイプ部３と浴槽の長手方向の第１端壁Ｂ₁ 頂部上に係止するための傾斜立上り部３ａを有する第１端部４とより成り、一方 第２部材２は、複数の前記第１部材１の第１水平パイプ部３と相補の第２の水平 パイプ部５と浴槽の長手方向の第２端部壁Ｂ₂ 頂部上に係止するための垂直立上 り部５ａを有する第２部材６とより成る。

【００１２】 第１，第２部材１，２の各構成パイプの直径は、それぞれ第１，第２水平パイ プ部３，５の前記相補の各端部において、第２の各水平パイプ部５の各パイプ外 径部が、それぞれ第１の水平パイプ部３の各パイプの各内径部に互に長手軸方向 に嵌合して、それぞれ軸方向に摺動可能な各内外直径寸法を有しており、両部材 １，２の組合わせ全長を自由に可変調整することができる。

【００１３】 図１（ａ）に、この嵌合摺動部の拡大断面側図を示す。第１水平パイプ部３の 中央パイプ端部には１個の開口７が、またこれと相補の第２水平パイプ部５の中 央パイプ端部には、適当な間隔で複数の開口８が穿設され、第１及び第２両部材 １，２のそれぞれの第１及び第２端部４，６が浴槽の長さに適合させて、それぞ れ第１，第２端部壁Ｂ₁ ，Ｂ₂ の各頂部に安定して係止させる長さ位置を選定し て、固定ピン９によりこの浴槽長に適合する所定長に設定することができる。

【００１４】 なお、図１，２において、１０は第２部材の適当な部位に立設されたオプショ ンの足掛けを示す。また１１は浴槽内の温水レベルを示す。

【００１５】 （作用，効果） 本実施例の浴槽補助具は、その使用状態の一例を示す図２に示すように、その 浴槽の長さ寸法に合わせて安定して浴槽の両端部Ｂ₁ ，Ｂ₂ に係止させることが でき、また、両端部Ｂ₁ ，Ｂ₂ の各頂部の温水レベル１１に近い比較的浅い高さ 位置に病人等を横臥または座臥させることができるため、第３者の諸介護動作が 従来のように制約されることなく、極めて容易かつ安全である。

【００１６】 なお、本実施例の補助具の各浴槽端部への係止手段、長さ調節及びロック手段 、すのこパイプ本数、足掛け部材等は、本実施例の一例を示すものであり、これ のみに限定されるものではなく、種々の変形を利用し得る。

【００１７】 また、要すれば、前記第１もしくは第２の各水平パイプ部３，５には、任意数 の横方向補強部材等を付設しても差支えないことはもちろんである。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、身障者もしくは高齢者等を、例えば各 家庭等の従来の浴槽において、第３者の介護者が容易かつ安全に入浴させること ができるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】 浴槽補助具の一実施例の平面図

【図２】 本実施例の浴槽内での使用状態の一例の断面
側面図

【符号の説明】

１，２ 第１，第２部材 ３，５ 水平パイプ部 ３ａ 傾斜立上り部 ４，６ 第１，第２端部 ５ａ 垂直立上り部 ７，８ 開口 ９ 固定ピン １０ 足掛け １１ 温水レベル Ｂ₁ ，Ｂ₂ 浴槽第１，第２端壁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数本の平行の各パイプより成るすのこ
   状の第１の水平パイプ部の一端部に、傾斜立上り部を介
   して、浴槽の長手方向の第１の端壁の頂部上に係止する
   ための第１端部を有する第１部材と、 前記第１の水平パイプ部と相補の水平形状を有し、それ
   ぞれの各パイプ端部を、前記第１の各水平パイプの各端
   部内径内に相互摺動可能に挿入嵌合し得る外径寸法の各
   パイプより成るすのこ状の第２の水平パイプ部の他端部
   に、略垂直の立上り部を介して前記浴槽の長手方向の第
   ２の端壁の頂部上に係止するための第２端部を有する第
   ２部材とより成り、 これら第１，第２両部材の前記相互挿入嵌合部をロック
   するための固定手段を備えたことを特徴とする入浴介護
   用浴槽補助具。