JP3028143U - 包装用袋 - Google Patents

包装用袋

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JP3028143U
JP3028143U JP1996001589U JP158996U JP3028143U JP 3028143 U JP3028143 U JP 3028143U JP 1996001589 U JP1996001589 U JP 1996001589U JP 158996 U JP158996 U JP 158996U JP 3028143 U JP3028143 U JP 3028143U
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茂樹 山本
多 佐々木
順一 佐藤
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共栄製袋株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 折り畳まれて閉鎖された端部の密封性が高
く、しかも折り畳み作業の際に繁雑な加工を必要とせ
ず、内容物充填後にミシン掛けするために、閉鎖された
端部と反対側の端部を切り揃える時に生ずる切り落とし
片に、防湿性の筒体の破片が混入されない包装用袋を提
供すること。 【解決手段】 1枚の防湿性の筒体3と複数枚の紙製の
筒体2,4とを積層すると共に、最内層に紙製の筒体2
を、その次に防湿性の筒体3を配してなり、一方の開口
端縁において、最内層の筒体2及び防湿性の筒体3の開
口端縁を揃えて外層の筒体4の開口端縁より突出させ、
一方の開口端縁を折り畳んで閉鎖する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、防湿性の筒体及び紙製の筒体を多層に積層し、その開口端部を折り 畳んで閉鎖した包装用袋に関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、先に、多層の筒体より成り、最内層の筒体の開口端縁を他の筒体 の開口端縁より突出させた包装用袋を実開昭62−52139号として、また、 多層の筒体より成り、最内層の筒体の開口端縁を他の筒体の開口端縁より突出さ せ、該最内層の筒体の端部を他の筒体の開口端縁に沿って折り曲げて重合部を形 成し、さらに最内層の筒体及び他の筒体を重合部の途中から折り曲げて折り畳み 部を形成し、折り畳み部を覆って力紙を貼着した包装用袋を実開平2−6644 3号として提案した。
【0003】 ところで、多層袋を製造する場合は、各層を構成する長尺チューブにそれぞれ 等間隔でミシン目を形成しておき、これらの長尺チューブを積層した後、ミシン 目に沿って分断するので、一方の開口端縁において他の筒体より突出している筒 体は、他方の開口端縁では他の筒体より没入することになる。 また、一方の開口端縁を折り畳んで閉鎖した包装用袋は、内容物を充填した後 ミシン掛けするので、他方の開口端部を切り揃えることが多い。
【0004】 上記従来の包装用袋では、防湿性を有する筒体を中間層に積層すると、他方の 開口端縁において他の筒体を最内層の筒体に合わせて切断したとき、その切り落 とし片(切り茶)に防湿性筒体の破片(ポリエチレンフィルム等)が混入するこ とになる。 しかし、近年のように環境問題がクローズアップされてくると、この切り茶の 処理が問題となる。最近では、ポリエチレンフィルムが混入された切り茶を業者 が引き取らないため、大量生産の場合はこのことが非常に大きな問題となる。
【0005】 また、防湿性を有する筒体を積層しても、この防湿性筒体は一方の開口端縁に おいて最内層の筒体より短いので、防湿性筒体の開口端部は1回折り返されるだ けであって、折り畳み部における密封性が不十分である。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、折り畳まれて閉鎖された端部の密封性が高く、しかも折り畳み作業 の際に繁雑な加工を必要とせず、内容物充填後にミシン掛けするために、閉鎖さ れた端部と反対側の端部を切り揃える時に生ずる切り落とし片に、防湿性の筒体 の破片が混入されない包装用袋を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案の包装用袋は、上記課題を達成するために、1枚の防湿性の筒体と複数 枚の紙製の筒体とを積層すると共に、最内層に紙製の筒体を、その次に防湿性の 筒体を、さらにその外層に紙製の筒体を配してなり、一方の開口端縁において、 前記最内層の筒体及びその次の防湿性の筒体の開口端縁を揃えて外層の筒体の開 口端縁より突出させ、前記一方の開口端縁を折り畳んで閉鎖する。 これにより、他方の開口端縁において、最内層の筒体及び防湿性の筒体の開口 端縁が外層の筒体の開口端縁より没入されるので、最も短い筒体に合わせて他方 の開口端縁を切り揃えた時に生ずる切り落とし片の中に、防湿性筒体の破片が含 まれない。
【0008】 また、最内層の筒体及び防湿性の筒体の端部を前記外層の筒体の開口端縁に沿 って一側に折り曲げると共に、最外層の筒体の外面に重合して重合部を形成し、 該重合部の途中からすべての筒体をその開口端縁と平行に折り曲げて折り畳み部 を形成し、該折り畳み部を覆って力紙を貼着することは望ましい。 この結果、最内層の紙製筒体及び防湿性筒体の開口端部が袋外面に3重に折り 重ねられて折り畳み部の密封性を高め、折り畳みの回数は従来のものと同様に2 回で済む。
【0009】
【考案の実施の形態】
図1に示すように、包装用袋1は3層の筒袋からなり、最内層にクラフト紙製 の筒体2が、その次に防湿性の筒体3が、さらにその外側に最外層のクラフト紙 製の筒体4が積層されている。 また、各筒体2,3,4は、原紙の側縁がそれぞれずれた位置で貼り合わせら れて筒状に形成され、その両側部は内側に織り込まれてヒダ部10が形成されて いる。なお、防湿性の筒体3は、ポリエチレンフィルム等の防湿性フィルムを素 材とする。
【0010】 そして、最内層の筒体2及び防湿性の筒体3の一方の開口端縁は、同じ長さに 揃えられて最外層の筒体4の一方の開口端縁より幅Lだけ突出され、突出端部5 が形成されている。 また、突出端部5を形成したことにより、最内層の筒体2及び防湿性の筒体3 の他方の開口端縁は、最外層の筒体4の他方の開口端縁より幅Lだけ没入される 。
【0011】 包装用袋1の一方の開口端部は、次のように折り畳まれて閉鎖される。 まず、最内層の筒体2及び防湿性の筒体3の突出端部5を、図2に示すように 、最外層の筒体4の開口端縁に沿って一側に折り曲げると共に、最外層の筒体4 の外面に重合して重合部6を形成する。
【0012】 次に、図3に示すように、重合部6の途中からすべての筒体2,3,4を、そ の開口端縁と平行に且つ突出端部5を折り曲げたのと同じ一側に折り曲げて折り 畳み部7を形成する。 この結果、最内層の筒体2及び防湿性の筒体3の開口端部は3回折り曲げられ ると共に、先端縁が最も内側に折り込まれてその外側に重合される最内層の筒体 2及び防湿性の筒体3の端部で覆われるので、密封性が向上する。
【0013】 次いで、折り畳み部7の表面から最外層の筒体4の外面に跨がって帯状の力紙 8を貼着し、折り畳み部7が剥がれないようにその表面を幅方向全長に亘って被 覆する。 また、力紙8の裏面に幅方向に沿って切り裂きテープ9が貼着されており、こ の切り裂きテープ9を指で引っ張って力紙8を破断し、折り畳み部7を開口する ことができるようになっている。
【0014】 さらに、図4に示すように、最外層の筒体4の他方の開口端縁を幅Lだけを切 断して、最内層の筒体2及び防湿性の筒体3の他方の開口端縁に揃えておき、包 装用袋1に内容物を充填した後、すべての筒体2,3,4の他方の開口端縁をミ シンで確実に縫着出来るようにする。
【0015】 なお、以上の説明は3層の包装用袋1についてのものであるが、防湿性の筒体 の外側に適当枚数のクラフト紙製の筒体を積層した4層以上の包装用袋とするこ ともできる。 また、図に示す例では、他の筒体4の開口端縁は直線状に形成されているが、 ジグザグ状に形成しても良い。
【0016】 次に、包装用袋1の製法について説明する。 図5に示すように、製袋機Aにミシン目形成部B、チューブ形成部C及び破断 部Dが搬送方向に沿ってこの順に設けられ、ミシン目形成部Bの入り口に第1の ローラ11a及び第2のローラ11bが、それぞれの軸線が製袋機Aの搬送方向 と交差するように上下に並設されている。そして、第1のローラ11aによって 最内層の筒体2を構成する長尺の原紙12aが案内され、第2のローラ11bに よって最外層の筒体4を構成する長尺の原紙12cが案内され、その間に防湿性 の筒体3を構成する長尺の防湿性フィルム12bが配置される。
【0017】 そして、第1のガイドローラ11aから引き出された原紙12aが第1のミシ ン目形成装置13aに送り込まれ、これによって原紙12aに単独に筒体2の長 さに相当する間隔毎に幅方向に沿うミシン目が形成される。 また、防湿性フィルム12bは第2のローラ11bから引き出された原紙12 cの上に重ねられてから、第2のミシン目形成装置13bに送り込まれ、これに よって、防湿性フィルム12b及び原紙12cに筒体3,4の長さに相当する間 隔毎に幅方向に沿うミシン目が同時に形成される。この時、滑りやすい防湿性フ ィルム12bの下に原紙12cが重なっているので、雌型上に置かれた原紙12 cに対して原紙12cに重合された防湿性フィルム12b側から雄型を突入する ことにより、簡単にかつ正確にミシン目を形成することができる。
【0018】 なお、上記第1のミシン目形成装置13a及び第2のミシン目形成装置13b は直線切りに歯組みされており、最内層の原紙12a、防湿性フィルム12b及 び最外層の原紙12cには直線状のミシン目が形成される。
【0019】 また、第1のミシン目形成装置13a及び第2のミシン目形成装置13bの搬 送方向後方に、第1及び第2の長さ調節装置20a,20bが配置される。各長 さ調節装置20a,20bは、図6に示すように、それぞれ軸ローラ21と、こ の軸ローラ21の中心軸を基点として回動可能な調整ローラ22とからなり、調 整ローラ22を位置移動することによって、第1のミシン目形成装置13a及び 第2のミシン目形成装置13bから原紙12a、防湿性フィルム12b及び原紙 12cを集める集合送出ロール23までの原紙12a及び原紙12cの長さを調 節できるようになっている。
【0020】 そして、第1の長さ調節装置20aに最内層の原紙12aが、第2の長さ調節 装置20bに最外層の原紙12cがそれぞれ巻き付けられ、各長さ調節装置20 a,20bの軸ローラ21及び調整ローラ22を経由する経路の長さが異なるよ うに調節されている。この結果、防湿性フィルム12bに対して最内層の原紙1 2a及び最外層の原紙12cが相対的に移動されて、最内層の原紙12aのミシ ン目と防湿性フィルム12bのミシン目とが一致し、最外層の原紙12cのミシ ン目のみがややずれるようになっている。
【0021】 その後、図1に示すように、すべての原紙、すなわち最内層を構成する原紙1 2a、中間層を構成する防湿性フィルム12b及び最外層を構成する原紙12c が重ねられてチューブ形成部Cに設置されたチューブ形成装置14に送り込まれ る。このチューブ形成装置14によって多層(3層)の長尺チューブ19が形成 される。
【0022】 チューブ形成装置14の下流に設けられた破断部Dに、長尺チューブ19を挟 持供給する給送ローラ15a,15aが配置され、その直後に1対の引張ローラ 15,15が設置される。さらに、その下流には長尺チューブ19を挟んで間欠 的に近接離間自在のブロックホルダー17を設け、このブロックホルダー17を 中心にして搬送方向両側に1対のピンチローラ16,16が設置される。
【0023】 そして、長尺チューブ19を給送ローラ15a,15a及び引張ローラ15, 15で連続的に一定のスピードで引っ張り、その下流のブロックホルダー17を 近接して長尺チューブ19を一時的に保持し、進行方向先方のピンチローラ16 で長尺チューブ19を挟持して引張することにより、原紙12a、防湿性フィル ム12b及び原紙12cをミシン目に沿って破断して筒体2,3,4を分離する 。その後、ブロックホルダー17は離間して長尺チューブ19はその先端が進行 方向先方のピンチローラ16に係合される。
【0024】 さらに、破断された筒体2,3,4は、図7に示すように、破断部Dの下流に 設けられた周知のボトマーEに移送される。ボトマーEには、給袋部F、折り重 ね閉鎖部G及び計数排出部Hがその搬送方向に沿ってこの順に設けられ、折り重 ね閉鎖部Gの側方には、スリッター18が着脱自在に組み込まれる。
【0025】 筒体2,3,4は給袋部Fの上に他方の開口端縁がスリッター18の設置され た側方に向くように載置され、そのままの状態で矢印方向に沿って下流に移送さ れる。そして、折り重ね閉鎖部Gにおいて、積層された筒体2,3,4の一方の 開口端縁が上記のごとく折り畳まれて閉鎖されると共に、スリッター18によっ て、最外層の筒体4の他方の開口端縁が最内層の筒体2及び防湿性の筒体3の他 方の開口端縁に合わせて切り揃えられ、包装用袋1が完成する。従って、筒体2 ,3,4は移送の途中で停止すること無く切り揃えられ、その切り落とし片は自 然にボトマーEの下方に落下する。
【0026】 なお、防湿性の筒体の外側に複数層の紙製筒体が積層された包装用袋を製造す る場合は、原紙が巻き付けられたローラを筒体の枚数だけ設置すると共に、これ らのローラから引き出された原紙に積層前にそれぞれミシン目を形成する。 さらに、本考案の別の実施形態として、最内層の筒体の開口端縁と、その次の 防湿性筒体の開口端縁を揃えて他の筒体の開口端縁より突出させる包装用袋の製 法において、最内層及び次層の2層には開口端縁が直線上となるようミシン目を 形成し、外層の筒体を構成する原紙には、ミシン目形成装置を階段切りに歯組み をしてジグザグ状にミシン目を形成しても良い。
【0027】
【考案の効果】
請求項1の構成によれば、折り畳んで閉鎖される一方の開口端部において、防 湿性の筒体が最内層の筒体と共に外層の筒体よりも長く突出されているので、折 り畳み部の全長に亘って防湿層が介在され、このため、折り畳み部の密封性が非 常に良く、しかも、すべての筒体の端縁を揃えて折り畳んだものと比べて、折り 畳み部の厚みを薄くすることができる。 また、内容物を充填した後、他方の開口端部をミシンで縫着して閉鎖する場合 に、最も短い筒体に合わせて切り揃えた切り落とし片の中に防湿性筒体の破片が 混入せず、このため、切り落とし片の処理が容易となる。
【0028】 請求項2の構成によれば、最内層の筒体及び防湿性の筒体の開口端部が3回折 り返されて、開口部が開こうとするのを抑制するので、密封性が一層向上し、し かも、折り畳む回数は従来のものと同じ2回で済むため、折り畳みに手間が掛か らない。また、力紙によって折りたたみ部が剥がれるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施形態を示す包装用袋の一方の開口
端部を閉鎖する前の斜視図
【図2】閉鎖途中の一方の開口端部の断面図
【図3】閉鎖後の一方の開口端部の断面図
【図4】本考案の実施形態を示す包装用袋の全体斜視図
【図5】製袋機の模式図
【図6】長さ調節装置の要部側面図
【図7】ボトマーの平面図
【符号の説明】
A 製袋機 B ミシン目形成部 C チューブ形成部 D 破断部 E ボトマー F 給袋部 G 折り重ね閉鎖部 H 計数排出部 1 包装用袋 2 最内層の筒体 3 防湿性の筒体 4 最外層の筒体 5 突出端部 6 重合部 7 折り畳み部 8 力紙 9 切り裂きテープ 10 ヒダ部 11a 第1のローラ 11b 第2のローラ 12a 最内層の筒体を構成する原紙 12b 防湿性フィルム 12c 最外層の筒体を構成する原紙 13a 第1のミシン目形成装置 13b 第2のミシン目形成装置 14 チューブ形成装置 15 引張ローラ 15a 給送ローラ 16 ピンチローラ 17 ブロックホルダー 18 スリッター 19 長尺チューブ 20a 第1の長さ調節装置 20b 第2の長さ調節装置 21 軸ローラ 22 調整ローラ 23 集合送出ロール

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1枚の防湿性の筒体と複数枚の紙製の筒
    体とを積層すると共に、最内層に紙製の筒体を、その次
    に防湿性の筒体を、さらにその外層に紙製の筒体を配し
    てなり、一方の開口端縁において、前記最内層の筒体及
    びその次の防湿性の筒体の開口端縁を揃えて外層の筒体
    の開口端縁より突出させ、前記一方の開口端縁を折り畳
    んで閉鎖したことを特徴とする包装用袋。
  2. 【請求項2】 前記一方の開口端縁において、最内層の
    筒体及び防湿性の筒体の端部を前記外層の筒体の開口端
    縁に沿って一側に折り曲げると共に、最外層の筒体の外
    面に重合して重合部を形成し、該重合部の途中からすべ
    ての筒体をその開口端縁と平行に折り曲げて折り畳み部
    を形成し、該折り畳み部を覆って力紙を貼着したことを
    特徴とする請求項1に記載された包装用袋。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018184176A (ja) * 2017-04-24 2018-11-22 凸版印刷株式会社 ピロー包装袋
JP2022008286A (ja) * 2017-04-24 2022-01-13 凸版印刷株式会社 ピロー包装袋

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JP7230959B2 (ja) 2017-04-24 2023-03-01 凸版印刷株式会社 ピロー包装袋

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