JP3027903U - 格子状消波敷設体 - Google Patents
格子状消波敷設体Info
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- JP3027903U JP3027903U JP1996001384U JP138496U JP3027903U JP 3027903 U JP3027903 U JP 3027903U JP 1996001384 U JP1996001384 U JP 1996001384U JP 138496 U JP138496 U JP 138496U JP 3027903 U JP3027903 U JP 3027903U
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 海底砂地盤上に露出している部分が、砂を含
んだ波浪が長期にわたり繰り返し作用することにより磨
耗損傷し、消波材を脱落流失させ、さらには、当該消波
構造物自体の崩壊の原因になることのない格子状消波敷
設体の提供。 【解決手段】 鋼材製の縦杆1と横杆2により多数の格
子状目3を形成してなる底版体aの周辺に同じく鋼材製
の支柱4と上置杆51 , 52 とで形成した側壁体bを起
立し、少なくとも、その側壁体bの上記支柱4および上
置杆51 , 52の全部もしくは一部のものの全面または
一部分面を、ゴム,合成樹脂等の耐磨耗性被覆層cで被
覆してなる格子状消波敷設体。
んだ波浪が長期にわたり繰り返し作用することにより磨
耗損傷し、消波材を脱落流失させ、さらには、当該消波
構造物自体の崩壊の原因になることのない格子状消波敷
設体の提供。 【解決手段】 鋼材製の縦杆1と横杆2により多数の格
子状目3を形成してなる底版体aの周辺に同じく鋼材製
の支柱4と上置杆51 , 52 とで形成した側壁体bを起
立し、少なくとも、その側壁体bの上記支柱4および上
置杆51 , 52の全部もしくは一部のものの全面または
一部分面を、ゴム,合成樹脂等の耐磨耗性被覆層cで被
覆してなる格子状消波敷設体。
Description
【0001】
本考案は、石材,コンクリートブロック等の消波材を堆積して消波構造物を構 築するのに、その消波構造物の底部に敷設使用する格子状消波敷設体の改良に関 する。
【0002】
この種格子状消波敷設体としては、複数の鋼材を縦横に間をすかして重合配置 し、交わった部位を溶接等により連結固定し、消波材を係合する大きさの格子状 目を列設して底版体としたものが、特公昭60−17888号公報に記載され、 また、その底版体の周辺に、同じく消波材を係合する大きさの格子状目を列設形 成した側壁体を設立し、函型体としたものが、実公昭63−19366号公報に 記載されて、それぞれ公知である。
【0003】 前者は、その底版体が、洗掘作用等により傾斜すると、周辺部に係止している 消波材が不安定となり波浪の揚圧力によって脱落するのに続き、その周りの消波 材も次々と転落流失し、ついには当該消波構造物を崩壊させてしまう欠点がある が、後者は、洗掘作用等で傾斜することがあっても、周辺の消波材が側壁体に係 合して簡単には脱落することがなく、したがって、当該消波構造物の底部を安定 保持でき、少なくともこの点においては前者より優れている。
【0004】
しかし、本考案者は、この種の消波構造物について鋭意研究のところ、後者す なわち函型のものであっても、海底砂地盤から上に露出している部分に、砂を含 んだ波浪が長期にわたり繰り返し作用することにより、その露出部分が徐々に磨 耗損傷し、そのことに起因して消波材を脱落流失させ、それがさらに当該消波構 造物自体の崩壊の原因になるおそれがあるとの知見を得た。 本考案は、かかる磨耗損傷自体を阻止し、当該消波構造物の耐久性を長期にわ たり持続できるようにするために提案されたものである。
【0005】
本考案格子状消波敷設体は、鋼材製の縦杆1と横杆2により多数の格子状目3 を形成してなる底版体aの周辺に同じく鋼材製の支柱4と上置杆51 , 52 とで 形成した側壁体bを起立し、少なくとも、その側壁体bの上記支柱4および上置 杆51 , 52 の全部もしくは一部のものの全面または一部分面を、ゴム,合成樹 脂等の耐磨耗性被覆層cで被覆してなる。
【0006】 この耐磨耗性被覆層cによる被覆は、支柱4の全長にわたって施してもよく、 また、側壁体bを構成する支柱4と上置杆51 , 52 だけに限らず、上記底版体 aを構成する縦杆1および横杆2に対して行っても、さらには、L形補強片8に 対して行ってもよい。 すなわち、耐磨耗性被覆層cによる被覆は、本考案格子状消波敷設体を構成す る全部材に対し全面的に行うことが最も理想的であると認められるが、この種の 耐磨耗性被覆層cによる被覆コストはきわめて高くなるから、早晩、海底砂地盤 に沈下埋没する部分とか、堆積する消波材中に埋没してしまうような部分につい ては、被覆しないことによりコスト高となるのを避けることが肝要で、そのため には、当該現場に応じ、被覆部分としない部分とを適宜決定する必要がある。
【0007】
以下には図示の1実施形態例について説明する。 aは、溝形鋼材製の縦杆1と横杆2を、縦横に複数本(本形態例では5本ずつ を)所要の間隔をおいてかつ平面方形の格子状目3が多数形成されるようにして 重合配置し、たがいに交わった接合部分をボルト締めまたは溶接等によって連結 固定してなる方形の底版体である。
【0008】 上記において、縦杆1と横杆2とは、前者の開口を下向きにし、後者の開口を 上向きにして、すなわち、たがいに背合わせの状態にして上下に重合し、さらに 各格子状目3の大きさを、当該石材,コンクリートブロック等の消波材が抜け出 すことなく係合する大きさに設計してある。
【0009】 bは、底版体aの周辺に、山形鋼材製の複数本(本形態例では16本)の支柱 4と同じく複数本(本形態例では各2本)の上置杆51 , 52 とで形成起立した 側壁体である。 上記各支柱4は、その上側3分の1の長さ部分をゴム,合成樹脂等の耐磨耗性 被覆層cで被覆してある。また、上記各上置杆51 , 52 は、その全長を同じく ゴム,合成樹脂等の耐磨耗性被覆層cで被覆してある。
【0010】 この耐磨耗性被覆層cによる被覆は、支柱4の全長にわたって施してもよく、 また、側壁体bを構成する支柱4と上置杆51 , 52 だけに限らず、上記底版体 aを構成する縦杆1および横杆2に対して行ってもよいものであり、さらには、 後出のL形補強片8に対して行うこともあり得る。
【0011】 すなわち、上記耐磨耗性被覆層cによる被覆は、本考案格子状消波敷設体を構 成する全部材に対し行うことが最も理想的であると認められる。しかし、一般に この種の耐磨耗性被覆層cによる当該材料の被覆コストはきわめて高くなってし まう。
【0012】 そこで、たとえば、早晩、海底砂地盤に沈下埋没する部分とか、本考案格子状 消波敷設体を多数列設する場合にたがいに隣接するところであってかつ堆積する 消波材中に埋没してしまうような部分は、砂を含む波浪の作用を受けて磨耗する といったことがないので、そのような部分については敢えて被覆しないことによ って、コスト高となるのを回避することが肝要であり、当該現場に応じ、その被 覆部分としない部分とを適宜決定することが賢明である。
【0013】 本形態例の場合は、格子状消波敷設体の下側ほぼ3分の2が海底砂地盤に沈下 埋没し、上側ほぼ3分の1が長期にわたって波浪作用を受けると想定し、上記の ように、各支柱4の上側3分の1と、上置杆51 , 52 を耐磨耗性被覆層cで被 覆したものである。
【0014】 各支柱4および上置杆51 , 52 に対する耐磨耗性被覆層cの形成は、図4に 示すように、別途製作した耐磨耗性材料片c1 , c2 を、所要の接着剤で強固に 貼着する。 各支柱4および上置杆51 , 52 に予め開けておいたボルト孔7は、貼着した 耐磨耗性材料片c1 , c2 の外側から探りを入れて、その位置を確認し、該耐磨 耗性材料片c1 , c2 の対応位置にドリル等で開口する。
【0015】 上記支柱4は、底版体aの縦杆1と横杆2の交点である上記接合部分のうち底 版体aの外周に位置する接合部分の内側隅角部に、下端をボルト締めまたは溶接 等により連結固定され、これによって所定の間隔で列設している。
【0016】 上置杆51 , 52 は、列設した支柱4の各頭部にボルト締めまたは溶接等によ り連結固定することにより、しかも、上置杆51 は底版体aの両外側に位置する 縦杆1の頭部に下向きにして、また、上置杆52 は底版体aの両外側に位置する 横杆2の頭部に上向きにして横架し、これにより、底版体aの四隅に位置する各 支柱4の外側において、上置杆51 , 52 の各端部を背合わせの状態に重合して いる。
【0017】 上記側壁体bは、上記縦杆1,横杆2,支柱4および上置杆51 , 52 によっ て、当該石材,コンクリートブロック等の消波材が抜け出すことなく係合する大 きさの格子状目6を形成しているものである。
【0018】 8は山形鋼材を所要の長さに切断するなどして得たL形補強片である。 このL形補強片は、上記のように重合する上置杆51 , 52 の各端部の上側と 下側のそれぞれにおいて、底版体aの四隅の各支柱4と外側上置杆51 または5 2 との間に、たがいに背合わせの状態にして配置され、ボルト締めまたは溶接等 によって固定されている。
【0019】 上記構成の格子状消波敷設体は、海底砂地盤上に複数個が揃列敷設され、それ らの中に、格子状目3,6から抜け出さない大きさの石材,コンクリートブロッ ク等の消波材を充填堆積することにより、所望の消波構造物の全体またはその一 部を構築するものであるが、揃列敷設した上記敷設体の一部が傾斜しても消波材 は側壁体bに係止されて簡単に脱落流失するようなことがない。
【0020】 また、上記敷設体の海底砂地盤に沈下埋没せずに露出すると想定される部分や 堆積した消波材中に埋没することなく露出すると想定される部分(本実施形態例 では、支柱4の上側3分の1、上置杆51 , 52 の全長)は、ゴム,合成樹脂等 の耐磨耗性被覆層cで被覆されているので、砂を含んだ波浪が長期にわたって繰 り返し作用しても、磨耗損傷するといったことがなく、したがってまた、そのこ とに起因して消波材を脱落流失させ、それがさらに当該消波構造物自体の崩壊さ せることになるということがない。
【0021】
以上のべたところから明らかなように、本考案格子状消波敷設体は、鋼材製の 縦杆と横杆により多数の格子状目を形成してなる底版体の周辺に同じく鋼材製の 支柱と上置杆とで形成した側壁体を起立し、その側壁体の少なくとも上記支柱お よび上置杆の全部もしくは一部のものの全面または一部分面を、ゴム,合成樹脂 等の耐磨耗性被覆層で被覆してなる。
【0022】 したがって、上記敷設体の海底砂地盤に沈下埋没せずに露出すると想定される 部分や堆積した消波材中に埋没することなく露出すると想定される部分(本実施 形態例では、支柱4の上側3分の1、上置杆51 , 52 の全長)を、砂を含んだ 波浪の作用で磨耗損傷するといったことが起きないようにすることができ、した がってまた、そのことに起因して消波材を脱落流失させるとか、それがさらに消 波構造物自体の崩壊をもたらすというようなことをなくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案格子状消波敷設体の1実施形態例の斜視
図である。
図である。
【図2】同上の正面図である。
【図3】同上の側面図である。
【図4】側壁体を形成している支柱および上置杆の耐磨
耗性被覆層による被覆状態を示した断面図である。
耗性被覆層による被覆状態を示した断面図である。
【図5】側壁体を形成している支柱と上置杆および補強
片の接合状態を下方から見た状態を示す斜視図である。
片の接合状態を下方から見た状態を示す斜視図である。
【図6】同上の接合状態を上方から見た状態を示す斜視
図である。
図である。
a 底版体 b 側壁体 c 耐磨耗性被覆層 c1 耐磨耗性材料片 c2 耐磨耗性材料片 1 縦杆 2 横杆 3 格子状目 4 支柱 51 上置杆 52 上置杆 6 格子状目 7 ボルト孔 8 L形補強片
Claims (3)
- 【請求項1】鋼材製の縦杆と横杆により多数の格子状目
を形成してなる底版体の周辺に同じく鋼材製の支柱と上
置杆とで形成した側壁体を起立し、少なくとも、その側
壁体の上記支柱および上置杆の全部もしくは一部のもの
の全面または一部分面を、ゴム,合成樹脂等の耐磨耗性
被覆層で被覆してなることを特徴とする格子状消波敷設
体。 - 【請求項2】鋼材製の縦杆と横杆により多数の格子状目
を形成してなる底版体の周辺に同じく鋼材製の支柱と上
置杆とで形成した側壁体を起立し、これら底版体および
側壁体の縦杆,横杆,支柱および上置杆の全部もしくは
一部のものの全面または一部分面を、ゴム,合成樹脂等
の耐磨耗性被覆層で被覆してなることを特徴とする格子
状消波敷設体。 - 【請求項3】鋼材製の縦杆と横杆により多数の格子状目
を形成してなる底版体の周辺に同じく鋼材製の支柱と上
置杆とで形成した側壁体bを起立し、その側壁体の上記
支柱と上置杆との接続部分を補強片で補強してなるとと
もに、これら底版体および側壁体の縦杆,横杆,支柱,
上置杆、および上記補強片の全部もしくは一部のものの
全面または一部分面を、ゴム,合成樹脂等の耐磨耗性被
覆層cで被覆してなることを特徴とする格子状消波敷設
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996001384U JP3027903U (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 格子状消波敷設体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996001384U JP3027903U (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 格子状消波敷設体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3027903U true JP3027903U (ja) | 1996-08-20 |
Family
ID=43162995
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1996001384U Expired - Lifetime JP3027903U (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 格子状消波敷設体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3027903U (ja) |
-
1996
- 1996-02-13 JP JP1996001384U patent/JP3027903U/ja not_active Expired - Lifetime
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