JP3027902B2 - 多電極溶接ト−チ及び多電極溶接装置 - Google Patents

多電極溶接ト−チ及び多電極溶接装置

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JP3027902B2
JP3027902B2 JP6044730A JP4473094A JP3027902B2 JP 3027902 B2 JP3027902 B2 JP 3027902B2 JP 6044730 A JP6044730 A JP 6044730A JP 4473094 A JP4473094 A JP 4473094A JP 3027902 B2 JP3027902 B2 JP 3027902B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多電極溶接ト−チ及び
多電極溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のティグ溶接法は、図15に示すよ
うにワイヤ加熱電源30により通電加熱した溶接ワイヤ1
を斜め上方から溶融池に供給して溶接する方法(例え
ば、特開平3─204180号公報参照)が知られてお
り、また図16に示すように全体が筒状であって、ア−
クを発生する部分が一本の棒状になっている非消耗電極
(22)の筒状部内側に配設された絶縁部材の貫通孔に、溶
接ワイヤ1を上方から挿通して供給する溶接方法(例え
ば、特開平5─77050号公報参照)が知られてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記図15に示す従来
のティグ溶接法は、装置が大型になるために、狭隘の場
所では使用できず、且つ溶接ワイヤの供給に方向性があ
るという問題点があり、さらに通電できる距離が短いの
で、特に電気抵抗の小さい金属の溶接ワイヤでは小電流
で十分加熱することができないという問題点があった。
また上記図16に示す従来のティグ溶接法は、電極が一
つであるために、ト−チを左右に振幅しなければ幅広開
先の溶接ができず、ア−クにムラが生じ易く且つ大電流
を流して溶接することができないという問題点があり、
さらに溶接ワイヤを通電加熱するようになっていないの
で、高速で溶接ができないという問題点もあった。本発
明は、ア−クのムラを解消し、大電流で溶接することが
でき、しかも溶接ワイヤを十分加熱して溶接することが
できる多電極溶接ト−チ及び多電極溶接装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の多電極溶接ト−チにおいては、インナ−ガ
ス通路、アウタ−ガス通路及び冷却水通路を設けた複数
のブロックを絶縁体を間に挟んで構成した中空のト−チ
ブロックと、その上部に螺合し、中央に溶接ワイヤを通
す貫通孔を設けた絶縁体のト−チキャップと、その上部
に取り付けた溶接ワイヤ給電部と、上記ト−チブロック
の下部に固定したト−チカップと、上記ト−チブロック
の内側に挿入した電極コレットなどの電極固定手段と、
この電極固定手段の内側に取り外し自在に固着した多電
極構造体と、上記ト−チカップの内部にあってアウタ−
ガスを整流して噴出するコレットボデ−と、上記ト−チ
ブロックの周囲に設けた上記インナ−ガス通路に繋がる
インナ−ガス入口と、上記アウタ−ガス通路に繋がるア
ウタ−ガス入口と、上記冷却水通路に繋がるト−チ冷却
水入口及びト−チ冷却水出口とからなり、上記多電極構
造体が中央に溶接ワイヤ貫通孔を設けると共に、周囲に
インナ−ガス流通路を設けた絶縁体のワイヤガイドチッ
プと、このワイヤガイドチップの周囲に略円形状にそれ
ぞれ絶縁して取り付けた複数の非消耗電極からなるもの
とすることである。
【0005】また、上記目的を達成するため、本発明の
多電極溶接装置においては、インナ−ガス通路、アウタ
−ガス通路及び冷却水通路を設けた複数のブロックを絶
縁体を間に挟んで構成した中空のト−チブロックと、そ
の上部に螺合し、中央に溶接ワイヤを通す貫通孔を設け
た絶縁体のト−チキャップと、上記ト−チブロックの下
部にシ−ルパッキンを介して取り付けたト−チカップ
と、上記ト−チブロックの内側に挿入した複数のブロッ
クからなる電極コレットと、この電極コレットの内側に
取り外し自在に固着した多電極構造体と、上記ト−チカ
ップの内部にあって上記ト−チブロックに固定されると
共に上記ト−チカップを固定し、かつアウタ−ガスを整
流して噴出するコレットボデ−と、上記ト−チブロック
の周囲に設けた上記インナ−ガス通路に繋がるインナ−
ガス入口と、上記アウタ−ガス通路に繋がるアウタ−ガ
ス入口と、上記冷却水通路に繋がるト−チ冷却水入口及
びト−チ冷却水出口と、上記ト−チキャップの上部にワ
イヤ給電端子を挟んで螺合したワイヤ給電部本体と、ワ
イヤ給電端子に接続されたワイヤ加熱電源と、ト−チブ
ロックの各ブロックにそれぞれ接続される複数の溶接電
源と、各電源を制御する制御装置とからなり、上記多電
極構造体が中央に溶接ワイヤ貫通孔を設けると共に、周
囲にインナ−ガス流通路を設けた絶縁体のワイヤガイド
チップ及びこの周囲に略円形状に取り付けた複数の非消
耗電極とからなり、上記ト−チキャップを回転すること
によって上記電極コレットを押し下げて多電極構造体を
取り外し自在に固着するものとすることである。
【0006】
【作用】本発明の多電極溶接ト−チ及び多電極溶接装置
は、背丈を高くすることができる構造にすると共に、溶
接ワイヤの給電部を装置の最上部に取り付け、他の電極
を母材に接続するようにしているため、溶接ワイヤの給
電部から溶接ワイヤの先端までを長くすることができる
ので、特に電気抵抗の小さい金属の溶接ワイヤでも小電
流で十分加熱することができる。さらに、本発明の多電
極溶接ト−チ及び多電極溶接装置は、各非消耗電極に独
立した溶接電源を接続するようになっているので、ア−
クを他の非消耗電極に影響されることなく発生すること
ができると共に、各非消耗電極のア−クをそれぞれ独立
して制御することができる。また、本発明の多電極溶接
ト−チ及び多電極溶接装置は、ト−チブロックを回転す
る回転手段を設けることができるので、回転装置を取り
付けると、ア−クを回転させながらオシレ−トすること
ができ、溶融金属が強制的に攪拌されるのでさらに溶接
能率並びに溶接品質の向上が図れる。
【0007】
【実施例】次に、実施例について図面を参照して説明す
ると、図1は、本発明の多電極溶接ト−チ及び多電極溶
接装置の全体構成を示すもので、ト−チブロック9は絶
縁体25を間に挟んだ2つのブロックからなる中空のもの
であり、その上部には絶縁体で作られト−チキャップ5
が螺合され、下部にはシ−ルパッキン20を介してト−チ
カップ21が取り付けられ、内側にはワイヤガイドチップ
23を間に挟んだ非消耗電極A 22Aと非消耗電極B 22Bが
取り外し自在に固定されている。さらに、ト−チブロッ
ク9の周囲にはインナ−ガス入口10、2つのアウタ−ガ
ス入口11、2つのト−チ冷却水入口12A,12B 及び2つの
ト−チ冷却水出口26A,26B が設けられている。図面で
は、ト−チ冷却水入口とト−チ冷却水出口の何れか一方
しか見えていないが、左右にそれぞれト−チ冷却水入口
とト−チ冷却水出口がある。上記ト−チキャップ5の上
部にはワイヤ給電端子4を挟んで溶接ワイヤ1に給電す
るワイヤ給電部本体3が螺合され、ワイヤ給電部本体3
には絶縁シ−ス27を介してワイヤコンジット2が取り付
けられ、ワイヤ給電端子4にはワイヤ加熱電源30の一方
の電極が接続されている。
【0008】溶接電源A31と溶接電源B32はそれぞれの
一方の電極が2つのト−チ冷却水入口12A,12B の一方又
は2つのト−チ冷却水出口26A,26B の一方を通ってト−
チブロック9の各ブロックに接続され、もう一方の電極
がワイヤ加熱電源30の一方の電極と共に母材34に接続さ
れている。図中33は制御装置であり、ワイヤ加熱電源3
0、溶接電源A31と溶接電源B32を制御している。
【0009】溶接ワイヤ1はワイヤフィ−ダ−29によっ
て送りこまれ、ワイヤ給電部本体3によって給電され、
ト−チブロック9、ワイヤガイドチップ23(図3参照)
を通って溶接部に供給される。ア−クを制御するインナ
−ガスはインナ−ガス入口10から入り、ワイヤガイドチ
ップ23を通って溶接部に供給され、溶接シ−ルドガスで
あるアウタ−ガスは2つのアウタ−ガス入口11から入
り、ト−チカップ21の中のコレットボデ−15( 図2参
照)を通って溶接部の周囲に供給される。
【0010】さらに、本発明の実施例を図2〜14によ
って詳細に説明する。ト−チブロック9は、図2に示す
ように内部にインナ−ガス通路47、アウタ−ガス通路49
及び冷却水通路57が設けられている2つのブロックを図
4に示すように絶縁体25を間に挟んだ中空のもので、こ
の2個のブロックが絶縁スリ−ブ28によって絶縁された
状態でト−チブロック固定ネジ14によって固定されてい
るものである。
【0011】このト−チブロック9の上部には、絶縁体
で作られたト−チキャップ5がねじ部38で螺合され、そ
の内部には、下部の外径が縮小された円筒形の電極コレ
ット13が挿入され、その下部には、上部と外周に雄ねじ
40,41 を設けたコレットボディ−15が螺合されるととも
に、このコレットボディ−15の外側で、かつト−チブロ
ック9との間にシ−ルパッキン20を介し、コレットボデ
ィ−15に設けた雄ねじ41に螺合するようにしてト−チカ
ップ21が固定されている。
【0012】上記ト−チキャップ5には上記のように上
部にワイヤ加熱電源30の一方の電極に接続されたワイヤ
給電端子4を挟んで溶接ワイヤ1に給電するワイヤ給電
部本体3が螺合され、ワイヤ給電部本体3には絶縁シ−
ス27を介してワイヤコンジット2が取り付けられてい
る。上記電極コレット13は、図5及び図6に示すように
内側に半円形の溝56がある2つのブロックに分かれてお
り、その溝56には図3に示すようにワイヤガイドチップ
23を挟んだ2つの消耗電極A22A と消耗電極B22B から
なるもの、すなわち多電極構造体を挟み込むようになっ
ている。
【0013】上記多電極構造体は、図2及び図3(多電
極構造体の断面図)に示すように中央に柱状の後で詳細
に説明するワイヤガイドチップ23を2個の樋状の消耗電
極A22A と消耗電極B22B でそれぞれの消耗電極22A,22
B が互いに接触しない用に挟んだ円柱状のものである。
この多電極構造体に用いているワイヤガイドチップ23
は、絶縁体で作られており、図7及び図8に示すように
周囲に2つの突条45と孔54及びスリット55(孔54とスリ
ット55は何れか一方でもよい)が設けられており、孔54
及びスリット55がインナ−ガス流通路24になるようにな
っており、さらに中央に溶接ワイヤ貫通孔44が設けられ
ている。
【0014】上記2つに分かれた電極コレット13の内側
に、ワイヤガイドチップ23を挟んだ非消耗電極A22A と
非消耗電極B22B からなる多電極構造体を挟んだ状態で
ト−チキャップ5を回転すると、電極コレット13は下方
に押されて斜面43がト−チブロック9の突部42に突き当
たり、2つに分かれた電極コレット13は内側に押されて
多電極構造体を締めつけて固着される。
【0015】上記ト−チブロック9の下部に固定され、
ト−チカップ21を固定しているコレットボディ−15は、
図2に示すように内筒の下方部の径が縮小され、断面が
略h形をしており、内筒の上方部の外側にト−チブロッ
ク9の雌ねじと螺合する雄ねじ40が設けられ、外筒の外
側にト−チカップ21の雌ねじと螺合する雄ねじ41が設け
られ、さらに内筒には空洞に繋がるアウタ−ガス用孔53
が設けられているものである。空洞にはアウタ−ガス整
流金網落下防止リング18,19 が固定され、その上に間隔
保持リング17を挟んで3枚のアウタ−ガス整流金網16が
乗せられている。
【0016】上記ト−チブロック9の周囲には、図2に
示すようにインナ−ガス入口10、2つのアウタ−ガス入
口11, 11、2つのト−チ冷却水入口12A,12B 及び2つの
ト−チ冷却水出口26A,26B が設けられている。図面で
は、ト−チ冷却水入口とト−チ冷却水出口の何れか一方
しか見えていないが、左右にそれぞれト−チ冷却水入口
とト−チ冷却水出口がある。
【0017】インナ−ガス入口10にはインナ−ガス通路
47が続いており、この通路47にはト−チキャップ5に設
けたインナ−ガス通路48が繋がっている。インナ−ガス
入口10から入ったインナ−ガスは、オ−リング6,7,
8で外部に漏れないように遮断されているので、通路4
7、通路48を通ってト−チキャップ5の内側に入り、ワ
イヤガイドチップ23のインナ−ガス流通路24を通って溶
接部に供給される。
【0018】2つのアウタ−ガス入口11にはアウタ−ガ
ス通路49が繋がっており、アウタ−ガス入口11から入っ
たアウタ−ガスは、オ−リング8で漏れないように遮断
されているので、通路49を通ってト−チブロック9の内
側の空洞に入り、そこから非消耗電極A22A 及び非消耗
電極B22B とコレットボディ15の内筒との間を通って内
筒のアウタ−ガス用孔53から空洞に入り、アウタ−ガス
整流金網16によって整流されて溶接部の周囲に供給され
るようになっている。
【0019】2つのト−チ冷却水入口12A,12B 及び2つ
のト−チ冷却水出口26A,26B には冷却水通路57が繋がっ
ている。ト−チ冷却水入口12A,12B から入った冷却水は
ト−チブロック9の各ブロック内の冷却水通路57を通っ
てト−チブロック9の各ブロックを冷却し、ト−チ冷却
水出口26A,26B から排出されるようになっている。
【0020】溶接電源A31と溶接電源B32はそれぞれの
一方の電極が2つのト−チ冷却水入口12A,12B の一方又
は2つのト−チ冷却水出口26A,26B の一方にそれぞれ接
続されているので、電流はそれぞれト−チブロック9の
一方のブロックを通って電極コレット13の一方の片に流
れ、これからそれぞれ多電極構造体の非消耗電極A22A
と非消耗電極B22B の一方に流れるようになっている。
【0021】図9は、溶接ワイヤ1の溶融池内への移行
状態を示す説明図である。(a)は、安定状態で、溶融
池内へ溶接ワイヤ1が連続的に送給される状態を示して
いる。(b)は、溶接ワイヤ1が加熱され過ぎて溶滴状
態で溶融池内へ供給されている状態を示している。ま
た、図10は、溶接ワイヤ1の加熱電圧と電流の連続安
定供給状態及び溶滴状態との関係を示す説明図である。
溶接ワイヤ1が溶融池内へ連続的に送給されている場合
には、加熱のための溶接ワイヤ電圧及び溶接ワイヤ電流
は一定状態であるが、溶接ワイヤが加熱され過ぎて溶滴
状態になった場合には、加熱のための溶接ワイヤ電圧は
急激に高くなり、溶接ワイヤ電流は遮断されることを示
している。本発明の多電極溶接ト−チ及び多電極溶接装
置は、この変化を検知して加熱電流を遮断し、溶接ワイ
ヤが連続的に溶融池へ供給される状態になると同時に通
電を開始するようになっているので、溶接ワイヤを高温
の状態で溶融池へ安定的に供給することができる。
【0022】図11は、本発明の溶接ト−チに回転手段
を設けた例を示すものである。ト−チブロック(9)の
周囲に溶接ト−チ回転ギヤ(50)を取り付け、溶接ト−チ
回転モ−タ(52)に取り付けた回転駆動ギヤ(51)で回転す
るようにしたものである。このようにすると、溶接ア−
クを回転オシレ−トすることができるので、さらに溶接
能率並びに溶接品質の向上が図れる効果がある。
【0023】図12は、非消耗電極AとBの溶接電流、
溶接ワイヤ加熱方法、ワイヤ供給方法及び台車走行方法
並びにこれらを組み合わせた例を示すものである。この
図は、非消耗電極A,Bの溶接電流及びパルス位相等が
任意に選択でき、且つ非消耗電極A,Bの電流値も各々
個別に制御できること、溶接ワイヤ送給方法、溶接ワイ
ヤ加熱方法及び台車走行方法も定値、断続及びパルス状
態できること及びこれらのものを組み合わせることがで
きることを示している。本発明においては、上記例の他
非消耗電極A,Bの一方のみを使用して上記溶接ワイヤ
送給方法、溶接ワイヤ加熱方法及び台車走行方法と組み
合わせて行うこともできるなど種々の組み合わせが可能
である。
【0024】図13は、非消耗電極の先端部の形状を示
す図で、(a)、(b)、(c)及び(d)はその例を
示している。(c)に示したものは先端が尖っており、
小電流に適している。また(d)に示したものは先端が
平らで広くいので、大電流に適している。
【0025】図14は、溶接継手の施工例を示す図で、
(a)、(b)及び(c)はその例を示している。
(a)は非消耗電極を各々開先壁に指向させる例を示
し、(b)は(a)の非消耗電極を90゜回転して溶接
線方向に電極を指向する例を示す。また(c)は非消耗
電極を回転させて溶接線方向に傾斜ア−クを発生する例
で、特に横向溶接に有効な方法である。
【0026】上記実施例では、非消耗電極が2つの例を
示したが、ト−チブロック及び電極コレットのブロッ
ク、溶接電源などを3つ以上にして非消耗電極を3つ以
上にすることもできる。また、上記実施例では、ト−チ
冷却水入口12A,12B とト−チ冷却水出口26A,26B を2つ
ずつ設けているが、その数は必要に応じて適宜増減する
ことができる。さらに、上記実施例では、溶接電源A31
と溶接電源B32のそれぞれの一方の電極はト−チ冷却水
入口12A,12B 又はト−チ冷却水出口26A,26B のそれぞれ
一方を通って接続されているが、各電極を2つに分けて
両方のト−チ冷却水入口12A,12B とト−チ冷却水出口26
A,26B を通って接続することもできるし、ト−チ冷却水
入口12A,12B とト−チ冷却水出口(26A,26B) 以外のとこ
ろに接続することもできる。
【0027】次に、上記装置の使用方法を説明すると、
先ず、溶接条件に合った形状の非消耗電極を選択し、こ
れらとワイヤガイドチップとを組み合わせたもの、すな
わち多電極構造体を電極コレット13に挿入する。この状
態でト−チキャップ5を回すと、電極コレット13が押し
下げられて多電極構造体を挟み付けて固定する。これと
前後して、溶接条件に合った溶接電流値、電流波形、溶
接ワイヤ加熱電流値などを制御装置に設定入力する。そ
の後、インナ−ガス、アウタ−ガス及びト−チ冷却水を
流して溶接を開始する。
【0028】本発明は、上記実施例に記載したものに限
定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない限り種々
の変更を加え得ることはもちろんである。
【0029】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成して
いるので、以下に記載するような優れた効果を奏する。 (1)溶接ワイヤの給電部から溶接ワイヤの先端までの
距離を長くしているので、溶接ワイヤの加熱効果、特に
電気抵抗の小さい金属の小電流での加熱効果が優れ、溶
接ワイヤの溶融性能を高めることができる。 (2)各非消耗電極に独立した溶接電源を接続している
ので、ア−クを他の電極に影響されることなく発生する
ことができると共に、各電極のア−クをそれぞれ独立し
て制御することができる。 (3)ト−チブロック(9)を回転する回転手段を設る
ことができるので、回転手段を取り付けると溶接ア−ク
を回転オシレ−トすることができ、さらに溶接能率並び
に溶接品質の向上が図れる。 (4)ア−ク制御ガスを非消耗電極の周囲から流してい
るので、ア−ク及び溶け込みを制御することができる。 (5)先端形状が異なる非消耗電極を種々組み合わせる
ことができるので、ア−クの指向性を制御することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多電極溶接装置の全体構成を示す概略
図である。
【図2】本発明の多電極溶接ト−チの一部断面図であ
る。
【図3】本発明の多電極溶接ト−チの多電極構造体の断
面図である。
【図4】図2のト−チブロックのB−B´断面図であ
る。
【図5】本発明の多電極溶接ト−チの電極コレットの平
面図である。
【図6】本発明の多電極溶接ト−チの電極コレットの正
面図である。
【図7】本発明の多電極溶接ト−チのワイヤガイドチッ
プの正面図である。
【図8】図7のものの平面図である。
【図9】溶接ワイヤの溶融池内への移行状態を示す説明
図である。
【図10】溶接ワイヤの加熱電圧と電流の連続安定供給
状態及び溶滴状態との関係を示す説明図である。
【図11】本発明の多電極溶接ト−チに回転手段を取り
付けた状態を示す正面図である。
【図12】非消耗電極A及び非消耗電極Bの溶接電流、
溶接ワイヤ加熱方法、ワイヤ供給方法並びに台車走行方
法の組み合わせの例を示す説明図である。
【図13】本発明の多電極溶接ト−チに用いる非消耗電
極の先端部の形状を示す説明図である。
【図14】本発明の多電極溶接装置の溶接継手の施工例
を示す説明図である。
【図15】従来の通電加熱溶接ワイヤ1を供給するティ
グ溶接法の正面図である。
【図16】従来の溶接ワイヤ1を垂直に供給するティグ
溶接法の正面図である。
【符号の説明】
1 溶接ワイヤ 2 ワイヤコンジット 3 ワイヤ給電部本体 4 ワイヤ給電端子 5 ト−チキャツプ 9 ト−チブロック 10 インナ−ガス入口 11 アウタ−ガス入口 12A,12B ト−チ冷却水入口 13 電極コレット、電極固定手段 15 コレットボデ− 16 アウタ−ガス整流金網 21 ト−チカップ 22A 非消耗電極A、非消耗電極 22B 非消耗電極B、非消耗電極 23 ワイヤガイドチップ 24 インナ−ガス流通路 26A,26B ト−チ冷却水出口 30 ワイヤ加熱電源 31 溶接電源A 32 溶接電源B 33 制御装置 47 インナ−ガス流通路 49 アウタ−ガス通路 57 冷却水通路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−299776(JP,A) 特開 昭52−156739(JP,A) 特開 平4−123873(JP,A) 特開 昭48−103429(JP,A) 特開 昭56−14082(JP,A) 特開 昭56−84172(JP,A) 特開 昭52−41139(JP,A) 特開 平1−148471(JP,A) 特開 昭48−55156(JP,A) 特開 平3−477(JP,A) 特開 昭51−116143(JP,A) 実開 昭57−16281(JP,U) 実開 昭64−27170(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/167 B23K 9/073 B23K 9/12 B23K 9/133 B23K 9/29

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インナ−ガス通路(47)、アウタ−ガス通
    路(49)及び冷却水通路(57)を設けた複数のブロックを絶
    縁体(25)を間に挟んで構成した中空のト−チブロック
    (9)と、その上部に螺合し、中央に溶接ワイヤ(1)
    を通す貫通孔を設けた絶縁体のト−チキャップ(5)
    と、その上部に取り付けた溶接ワイヤ給電部(3,4)
    と、上記ト−チブロック(9)の下部に固定したト−チ
    カップ(21)と、上記ト−チブロック(9)の内側に挿入
    した電極固定手段(13)と、この電極固定手段(13)の内側
    取り外し自在に固着した多電極構造体と、上記ト−チ
    カップ(21)の内部にあってアウタ−ガスを整流して噴出
    するコレットボデ−(15)と、上記ト−チブロック(9)
    の周囲に設けた上記インナ−ガス通路(47)に繋がるイン
    ナ−ガス入口(10)上記アウタ−ガス通路(49)に繋が
    るアウタ−ガス入口(11)上記冷却水通路(57)に繋が
    ト−チ冷却水入口(12A,12B) 及びト−チ冷却水出口(2
    6A,26B) とからなり、上記多電極構造体が中央に溶接ワ
    イヤ貫通孔(44)を設けると共に、周囲にインナ−ガス流
    通路(24)を設けた絶縁体のワイヤガイドチップ(23)と、
    このワイヤガイドチップ(23)の周囲に略円形状にそれぞ
    れ絶縁して取り付けた複数の非消耗電極(22A,22B) から
    なることを特徴とする多電極溶接ト−チ。
  2. 【請求項2】 インナ−ガス通路(47)、アウタ−ガス通
    路(49)及び冷却水通路(57)を設けた複数のブロックを絶
    縁体(25)を間に挟んで構成した中空のト−チブロック
    (9)と、その上部に螺合し、中央に溶接ワイヤ(1)
    を通す貫通孔を設けた絶縁体のト−チキャップ(5)
    と、上記ト−チブロック(9)の下部にシ−ルパッキン
    (20)を介して取り付けたト−チカップ(21)と、上記ト−
    チブロック(9)の内側に挿入した複数のブロックから
    なる電極コレット(13)と、この電極コレット(13)の内側
    取り外し自在に固着した多電極構造体と、上記ト−チ
    カップ(21)の内部にあって上記ト−チブロック(9)に
    固定されると共に上記ト−チカップ(21)を固定し、かつ
    アウタ−ガスを整流して噴出するコレットボデ−(15)
    と、上記ト−チブロック(9)の周囲に設けた上記イン
    ナ−ガス通路(47)に繋が インナ−ガス入口(10)
    記アウタ−ガス通路(49)に繋がるアウタ−ガス入口(11)
    上記冷却水通路(57)に繋がるト−チ冷却水入口(12
    A,12B) 及びト−チ冷却水出口(26A,26B) と、上記ト−
    チキャップ(5)の上部にワイヤ給電端子(4)を挟ん
    で螺合したワイヤ給電部本体(3)と、ワイヤ給電端子
    (4)に接続されたワイヤ加熱電源(30)と、ト−チブロ
    ック(9)の各ブロックにそれぞれ接続される複数の溶
    接電源(31,32) と、各電源を制御する制御装置(33)とか
    らなり、上記多電極構造体が中央に溶接ワイヤ貫通孔(4
    4)を設けると共に、周囲にインナ−ガス流通路(24)を設
    けた絶縁体のワイヤガイドチップ(23)及びこの周囲に略
    円形状に取り付けた複数の非消耗電極(22A,22B) とから
    なり、上記ト−チキャップ(5)を回転することによっ
    上記電極コレット(13)を押し下げて上記多電極構造体
    を取り外し自在に固着することを特徴とする多電極溶接
    装置。
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