JP3027261B2 - 電磁式法線検出センサー - Google Patents

電磁式法線検出センサー

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JP3027261B2
JP3027261B2 JP4081365A JP8136592A JP3027261B2 JP 3027261 B2 JP3027261 B2 JP 3027261B2 JP 4081365 A JP4081365 A JP 4081365A JP 8136592 A JP8136592 A JP 8136592A JP 3027261 B2 JP3027261 B2 JP 3027261B2
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正典 国枝
威雄 中川
泰宏 天満
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正典 国枝
威雄 中川
株式会社日平トヤマ
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強磁性体の被測定面に
対して測定子からの磁力を作用させ、測定子の変位から
被測定面の法線方向を非接触状態で検出するセンサーに
関する。
【0002】
【従来の技術】特公平3−52801号公報は、被測定
面の法線方向の検出原理を開示している。測定子が強磁
性体の被測定面に接近すると、測定子の先端部分が被測
定面の法線方向に磁気的に吸引され、その方向に変位す
る。このときの測定子の変位方向および変位量から被測
定面の法線が検出できる。
【0003】上記測定原理から理解されるように、測定
子に磁力が作用しなければならないため、測定子は、永
久磁石として、または電磁石として構成される。電磁石
によると、磁気強度が調節できること、任意の周波数の
交番磁界が得られること、などの点から測定上有利であ
る。ところが、電磁石が測定子に直接取り付けられる
と、測定子が重くなり、検出動作時に測定子に慣性力が
作用するため、応答速度に限界が生じ、測定時の動的特
性が悪化する。
【0004】
【発明の目的】したがって、本発明の目的は、測定子に
対し外部から磁束を作用させることによって、上記動的
特性を改善することである。
【0005】
【発明の解決手段】上記目的の下に、本発明は、ホルダ
ーに環状強磁性体の固定磁極を介して励磁コイルを固定
するとともに、励磁コイル内に棒状強磁性体の測定子を
変位自在に挿入し、励磁コイルおよび固定磁極内で測定
子の周りに流体封入室を形成して、この流体封入室内に
測定子の動きを許す状態で磁性流体を封入し、また測定
子の基端部に変位計を連結し、この変位計をホルダーに
取り付け、さらに測定子および励磁コイルを強磁性体の
スリーブで覆い、このスリーブの各端部を測定子に磁気
的に結合させて、電磁式法線検出センサーを構成してい
る。
【0006】環状の励磁コイルおよび固定磁極の中心部
分で測定子が変位すると、測定子と固定磁極との間の空
隙が変化するため、これによって両者の磁気的な結合度
が変化する。この結果、測定子が被測定面の法線方向に
変位すると、測定子に作用する磁束密度が変化すること
になり、動きの途中で測定子の磁気的な強度が変化す
る。そこで、本発明は、測定子の動きにかかわらず、測
定子の磁気的な強度を一定とするために、上記の構成の
ように、励磁コイルおよび固定磁極内で測定子の周りに
流体封入室を形成し、この流体封入室内に測定子の動き
を許容する状態で磁性流体を封入し、測定子の動きに伴
う磁気的変化を抑えるようにしている。また、本発明
は、励磁コイルの外側部分をスリーブによって覆い、測
定子、スリーブおよび被測定面によって磁路を形成する
ことにより、磁束を有効に利用できるようにしている。
【0007】
【実施例】図1および図2は、本発明の電磁式法線検出
センサー1の構成を示している。この電磁式法線検出セ
ンサー1は、ホルダー2を中心として、この部分に励磁
コイル3、測定子4、変位計5およびスリーブ6を組み
込んで構成されている。上記励磁コイル3は、円錐形の
環状として構成されており、ほぼ同じ円錐状の強磁性体
例えば鉄製のスリーブ6の内部に納められ、強磁性体の
固定磁極9を介して磁路を形成している。なお励磁コイ
ル3、スリーブ6およびこれらと一体の固定磁極9は、
非磁性体例えばアルミニウム製のブラケット10を介し
てホルダー2に固定されている。
【0008】上記測定子4は、棒状の強磁性体例えば鉄
により形成されており、励磁コイル3および固定磁極9
の内部に非接触状態で変位自在に挿入され、先端部分で
円錐状となって、強磁性体の被測定面11と対向し、基
端部分で例えば3分力式の変位計5に連結されている。
変位計5は、ホルダー2に取り付けられており、X軸方
向の変位検出素子12、Y軸方向の変位検出素子13、
Z軸方向の例えば2つの変位検出素子14を備えてお
り、それぞれの軸方向の変位量を電気的な信号に変換
し、信号処理装置15に送り込む。
【0009】励磁コイル3および固定磁極9の内部で測
定子4の周りに、柔軟な環状の一対の仕切り材71によ
って流体封入室7が形成されている。柔軟な仕切り材7
1は例えばシリコンゴム製ベローズなどであり、内周部
分で測定子4の外周部分に接着などの手段で固定されて
おり、また外周部分で励磁コイル3や固定磁極9の内面
に接着などの手段によって固定されている。
【0010】そして、この流体封入室7の内部に磁性流
体8が封入されている。磁性流体8は、粘性の低い液体
にマグネタイトやフェライトなどの磁性微粉末を混入し
たものであり、測定子4の軸線方向およびこの軸線に対
して直交する方向の変位に対してほとんど抵抗となら
ず、その動きを許容する状態で流体封入室7の内部にあ
って、固定磁極9と測定子4との間で磁路を形成し、空
隙による磁気抵抗の増大を防いでいる。
【0011】励磁コイル3に直流または交流の電流が流
されると、励磁コイル3の中心位置に高い密度の磁束が
発生する。測定子4が被測定面11と対向していないと
き、励磁コイル3の磁束は、強磁性体の測定子4の内部
を通り、測定子4の先端に達し、空気中に出た後、強磁
性体のスリーブ6の端面から入り、スリーブ6の大径部
分に達し、強磁性体の固定磁極9を通り、励磁コイル3
の中心の測定子4に戻る。
【0012】この状態で、測定子4の先端部分に強磁性
体の被測定面11が接近すると、測定子4の先端部分の
磁束は、被測定面11に達し、その内部を通るため、測
定子4は、被測定面11の一番近い位置の方向に吸引さ
れ、その位置の法線方向に姿勢を移動させる。したがっ
て、この測定子4の移動の方向および傾きを順次追跡す
ることによって、最終的に測定子4の安定姿勢から、被
測定面11の測定点での法線が検出でき、これによって
測定点での面の方向が計測できることになる。
【0013】測定子4は、被測定面11と対向する前
に、固定磁極9の内部で同心的にすなわち固定磁極9の
中心線の方向に一致した状態で納められている。測定過
程で、測定子4が被測定面11の法線方向に変位する
と、測定子4は、固定磁極9の中心線から外れ、当該中
心線に対して交差する方向に向く。このとき、測定子4
の一方の部分が固定磁極9の内周面に接近するが、他方
の部分で逆に離れる傾向となる。この結果、測定子4と
固定磁極9との磁気的な結合度が変化する。
【0014】しかし、流体封入室7の内部に磁性流体8
が封入されており、測定子4が固定磁極9の中心線に対
して交差する方向に変位しても、大きく形成された隙間
の部分に磁性流体8が入り込んで、磁気抵抗の高まりを
抑えているため、測定子4が変位しても、固定磁極9と
測定子4との磁気的な結合度はほとんど変化しない。し
たがって、被測定面11の形状測定の過程で、測定子4
が被測定面11の法線方向に変位しても、その変位の前
後で、測定子4の磁束密度の変化はほとんど現れない。
この結果、測定子4の傾きにかかわらず、磁気的に安定
した状態で被測定面11の形状測定が可能となる。ま
た、測定子4から出た磁束は、被測定面11の表面に達
し、そこからスリーブ6の先端部分に入り込み、測定子
4の中心位置に戻る。このように磁束が循環する過程
で、磁気抵抗の大きな空気中をほとんど通らないため、
形状測定の過程で磁束が有効に利用できる。
【0015】
【発明の効果】本発明では、次の特有の効果が得られ
る。まず、励磁コイルが測定子から分離した状態で取り
付けられているため、測定子の動きが励磁コイルの重み
や慣性に影響されず、測定子が速やかに応動する。ま
た、励磁コイルおよび固定磁極内で測定子の周りに流体
封入室が形成されており、この内部に磁性流体が封入さ
れているため、測定子が被測定面の法線方向に変位して
も、励磁コイルと測定子との磁気的な結合度にほとんど
変化がなく、測定子の変位前と変位後とで磁気的な特性
の変化がないので、測定子の動きにかかわらず、安定な
測定が可能となる。さらに、励磁コイルおよび固定磁極
の中心位置に測定子が変位可能な状態で同心的に組み合
わせられており、かつ励磁コイルの外側部分がスリーブ
によって覆われており、測定子、スリーブおよび被測定
面によって磁路が形成され、漏れ磁束が少なく、また磁
束の減衰もほとんどなくなるため、磁束が有効に利用で
き、精度のよい測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁式法線検出センサーの一部破断側
面図である。
【図2】励磁コイル内で測定子の周りに形成した流体封
入室の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 電磁式法線検出センサー 2 ホルダー 3 励磁コイル 4 測定子 5 変位計 6 スリーブ 7 流体封入室 8 磁性流体 9 固定磁極 10 ブラケット 11 被測定面
フロントページの続き (72)発明者 中川 威雄 神奈川県川崎市中原区市の坪223−4− 416 (72)発明者 天満 泰宏 神奈川県平塚市中原上宿144番地 株式 会社日平トヤマ研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−181603(JP,A) 特開 平3−274481(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 7/00 - 7/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホルダーに環状強磁性体の固定磁極を介
    して励磁コイルを固定するとともに、励磁コイル内に棒
    状強磁性体の測定子を変位自在に挿入し、励磁コイルお
    よび固定磁極内で測定子の周りに流体封入室を形成し
    て、この流体封入室内に測定子の動きを許す状態で磁性
    流体を封入し、また測定子の基端部に変位計を連結し、
    この変位計をホルダーに取り付け、さらに測定子および
    励磁コイルを強磁性体のスリーブで覆い、このスリーブ
    の各端部を測定子に磁気的に結合させてなることを特徴
    とする電磁式法線検出センサー。
JP4081365A 1992-03-04 1992-03-04 電磁式法線検出センサー Expired - Fee Related JP3027261B2 (ja)

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