JP3026477B2 - 光導波路基板 - Google Patents

光導波路基板

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JP3026477B2 JP25982893A JP25982893A JP3026477B2 JP 3026477 B2 JP3026477 B2 JP 3026477B2 JP 25982893 A JP25982893 A JP 25982893A JP 25982893 A JP25982893 A JP 25982893A JP 3026477 B2 JP3026477 B2 JP 3026477B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光導波路が形成された
結晶基板上にガイドピン装着用或いは接続対象となる光
ファイバの位置決め用に溝を形成した光導波路基板に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光信号を基板上に微細加工した平
面導波路を通して様々な処理、分配を行なう試みが活発
になされている。平面基板上に屈折率の異なる導波路形
成用ガラス層を積層、堆積しフォトリソグラフィーを用
いてコア部ガラス層を微細加工する技術も徐々に確立さ
れてきた。
【0003】一方、ガラス形成した基板上のチップ回路
(導波路基板)の自由度、完成度が高まるにつれて、光
信号をチップ回路に入出力するインタフェース部、つま
り導波路チップに対する光ファイバの接続が重要となっ
て注目されている。
【0004】この種の接続において、従来、実験研究用
として光ファイバ端面を導波路チップのコア部端面に接
続する場合には、図2に示すような調芯装置が用いられ
てきた。
【0005】図2において、21は接続用光ファイバブ
ロック微調台(以下、微調台と称する)、22は平面導
波路基板固定台(以下、固定台と称する)であり、固定
台22上に固定された被接続用の平面光導波路基板( P
lanar Lightwave Circuit boad;以下PLC基板と称す
る)211 に対して、微調台21に装着された接続用の光
ファイバブロック29を移動し、PLC基板211 の結晶
基板213 上に形成された光導波路コア端面212 に光ファ
イバブロック29のファイバ端面を対向させて、これら
を固着し、接続するものである。
【0006】即ち、微調台21は、基台21a上に上方
に向けて順に設けられた粗動x軸ステージ23、粗動y
軸ステージ24、微動x軸ステージ25、微動y軸ステ
ージ26、z軸微動ステージ27、xy平面回転θステ
ージ28から構成され、最上部に配置されたz軸微動ス
テージ27に光ファイバブロック29が装着されてい
る。また、光ファイバブロック29からは、光ファイバ
テープ210 によって複数本の光ファイバが導出されてい
る。
【0007】前述した構成よりなる調芯装置を用いて光
ファイバブロック29を微調して、光ファイバブロック
29の端面に露出されたファイバコアとPLC基板211
の光導波路コア端面212 の位置合わせを行ない(調芯工
程)、その位置で紫外線硬化樹脂による固定接続を行な
っていた。この方法は、正確な位置合わせを行なえるの
で接続損失が少ない利点はあるが、調芯装置が高額にな
る、作業に時間がかかる等の問題点があった。このよう
な問題点を克服する為に考えられたのが、ガイド溝を用
いて、一括無調芯接続が行なえるタイプの固定型光ファ
イバブロックである。
【0008】この種の固定型光ファイバブロックの一構
成例を図3に示す。図中、31はV溝ブロックで、その
上面中央部には複数のファイバ用V溝32が、また該V
溝32を挟むように2つのガイドピン用V溝33が形成
されている。ファイバ用V溝32にはそれぞれ光ファイ
バ34が嵌入され、該光ファイバ34の一端面34aは
V溝ブロック31の一側面と同一平面内に配置されてい
る。また、各光ファイバ34の他端側は光ファイバテー
プ35としてV溝ブロック31から導出されている。
【0009】さらに、ガイドピン用V溝33には、V溝
ブロック31の一側面側に突出したガイドピン36が嵌
入され、光ファイバ34及びガイドピン36は、V溝ブ
ロック31上面に接着された押え板37によってV溝ブ
ロック31から外れないように固定されている。
【0010】前述したV溝ブロック31は、通常、厚板
の非晶質材料(パイレックスガラス、溶融石英、白ガラ
ス)等にダイシングソー加工によってV溝を切削して形
成されている。従って、寸法精度(溝の位置,深さ)は
ダイシングソーの加工精度によるが、かなり(各位置±
0.2μm)の程度まで高精度な加工が可能になってき
ている。
【0011】一方、これを受けるPLC基板211 は、通
常シリコンウエハ(以下、Siウエハと称する)上にガ
ラス微粒子層を火炎堆積法によって作製し、該ガラス微
粒子層を溶融(シンタリング)してガラス化させる方法
( Flame Hydrosys Deposition;FHD法)を用いてい
形成される。この際、溶融形成されるガラス薄膜を安定
させるために、使用できる基板としては、一般にSi基
板が用いられている。
【0012】このSi基板上のガラス薄膜をフォトリソ
グラフィー工程により微細加工して光導波路回路を形成
するため、フォトリソグラフィー工程を適切に行える平
面精度を有するSiウエハを必要とするので、Siウエ
ハの厚みは通常1.0〜1.5mm厚が最適であるとさ
れている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た固定型光ファイバブロックと同様のV溝加工をPLC
基板211 に施すと、基板厚みに近い加工深さが生じるた
め、加工中の破損、押え板による張り合わせ工程での圧
力によるV溝からの破断が極めて多く生じ、図3に示す
ようなガイド溝を有する形状のPLC基板を作製するこ
とは非常に困難であった。
【0014】この結果、良好なガイド溝付のPLC基板
を安定して得ることができず、調芯作業の不要な光ファ
イバブロックとガイド溝付きPLC基板の接続はほとん
ど検討されてこなかった。
【0015】本発明の目的は上記の問題点に鑑み、高精
度かつ安定に作製できかつ取扱い性にも優れたガイド溝
付き光導波路基板を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、請求項1では、結晶基板と、該結晶基板
上に形成された低屈折率のクラッド部及び高屈折率のコ
ア部からなる光導波路と、該光導波路と外部の光導波路
とを接続する際の調芯用ガイドピンとを備え、前記結晶
基板には前記調芯用ガイドピンを装着するガイドピン溝
が形成されてなる光導波路基板であって、前記ガイドピ
ン溝を構成する壁面が前記結晶基板の劈開面に対して2
°以上18°以下の角度をなして形成されている光導波
路基板を提案する。
【0017】また、請求項2では、結晶基板と、該結晶
基板上に形成された低屈折率のクラッド部及び高屈折率
のコア部からなる光導波路とを備え、前記結晶基板には
前記光導波路と光ファイバとを接続する際の光ファイバ
ガイド溝が形成されてなる光導波路基板であって、前記
光ファイバガイド溝を構成する壁面が前記結晶基板の劈
開面に対して2°以上18°以下の角度をなして形成さ
れている光導波路基板を提案する。
【0018】
【作用】本発明による光導波路基板は、ガイドピン溝若
しくは光ファイバガイド溝を備え、これらの溝を構成す
る壁面が光導波路基板に用いる結晶基板の複数の劈開面
に平行でない位置関係を持つように設計加工されている
ことを最も主要な特徴としている。これにより、従来の
ウエットエッチングによる異方性エッチングを用いたガ
イド溝加工に比べ、溝の加工可能深さが増すと共に加工
溝壁面における破損強度が非常に高くなる。
【0019】即ち、本発明の請求項1によれば、例えば
シリコン等の結晶基板上に低屈折率のクラッド部及び高
屈折率のコア部からなる光導波路、及びガイドピン溝が
形成され、該ガイドピン溝には前記光導波路と外部の光
導波路とを接続する際の調芯用ガイドピンが装着され
る。これにより、前記結晶基板上に形成された光導波路
と外部の光導波路とを接続する際には、前記調芯用ガイ
ドピンによって対向する光導波路の軸芯が一致され、該
光導波路の端面が接続される。また、前記ガイドピン溝
を構成する壁面は、前記結晶基板の劈開面に対して2°
以上18°以下の角度をなして形成されているので、前
記ガイドピン溝の形成位置における前記結晶基板の強度
として高い強度が得られ、前記結晶基板にガイドピン溝
を形成する際、若しくは形成した後に、前記ガイドピン
溝の形成位置において前記結晶基板に亀裂或いは破損を
生じることがない。
【0020】また、請求項2によれば、例えばシリコン
等の結晶基板上に低屈折率のクラッド部及び高屈折率の
コア部からなる光導波路、及び光ファイバガイド溝が形
成され、該光ファイバガイド溝には前記光導波路に対し
て接続対象となる外部の光導波路が装着される。これに
より、前記結晶基板上に形成された光導波路と外部の光
ファイバとを接続する際には、前記光ファイバガイド溝
によって対向する光導波路と光ファイバの軸芯が一致さ
れ、該光導波路と光ファイバの端面が接続される。ま
た、前記光ファイバガイド溝を構成する壁面は、前記結
晶基板の劈開面に対して2°以上18°以下の角度をな
して形成されているので、前記光ファイバガイド溝の形
成位置における前記結晶基板の強度として高い強度が得
られ、前記結晶基板に光ファイバガイド溝を形成する
際、若しくは形成した後に、前記光ファイバガイド溝の
形成位置において前記結晶基板に亀裂或いは破損を生じ
ることがない。
【0021】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説
明する。まず、本発明の基本構成に関して説明する。図
1は本発明による接続ピン用のガイド溝付き平面光導波
路基板の作製用ウエハの外観図である。
【0022】図1中、11はSi単結晶ウエハ、12は
アンダークラッドガラス層、13はコアガラス層、14
はオーバークラッドガラス層であり、15はSi単結晶
面の方位を示すオリエンテーションフラットである。ま
た、16及び17はオリエンテーションフラット15に
対する垂直面、及び平行面をそれぞれ表し、18は加工
したV字形状のガイド溝(以下、V溝と称する)を表し
ている。
【0023】光導波路基板は、図1に示すように基板用
のSi単結晶ウエハ11に接続ピン用のV溝18を予め
機械加工した後、所定の基板寸法に切断した後、使用さ
れる。
【0024】図4に、一般に市販されているシリコンウ
エハ(Si単結晶ウエハ)の劈開面を示す(図示するも
の以上に高次の劈開面も存在するが、低次の劈開面のみ
を示す)。さらに、図5にSi単結晶の単位格子(面心
立法ダイヤモンド型1/4並進)を示す。
【0025】Si単結晶の単位格子は、図5に示すよう
に手前側の18個の白球で構成され、単位格子の原子は
8個であり結晶の劈開面は単位格子の組み合わせによっ
て生じる。本発明の光導波路基板は、図1に示したよう
に、シリコン基板の劈開面を避けかつV溝18の壁面も
劈開面を避ける方向に加工されている。この利点を以下
に簡潔にまとめる。
【0026】(1) V溝18の加工時のチッピング(端が
け防止) 寸法制度を要求されるV溝18の加工は、通常、鋭角6
0°程度のダイシングソー刃を用いて機械加工される
が、図4に示す<1,1,0>方向に沿って溝を切る
と、Si単結晶ウエハ11の厚み方向において、<1,
1,2>及び<1,1,1>の劈開面に刃先角度が近い
ためV溝18の壁面の欠けが生じ、V溝側面、エッジ
部、上端部が荒れて、V溝18の寸法が不安定となる。
【0027】(2) 加工後のピン挿入による回路の破損 前述と同様に、<1,1,0>方向のV溝加工におい
て、ダイシングソー刃先が加える力は<1,1,0>の
劈開面に対して正しく楔状に働き、Si単結晶ウエハ1
1を破断する。また、V溝18の加工後、V溝18に対
してガイドピンを押しつける時の圧力による破損も大き
い。さらに、V溝18に接着剤等の膨脹率の大きな材質
を埋め込み、ヒートサイクル等の環境試験を繰り返すと
ほとんどのSi単結晶ウエハ11がV溝18の部分より
破断する。
【0028】本発明の如く、予めV溝18の加工面を考
慮した光導波路基板は、上記の欠点を克服でき、優れた
強度を得ることができる。
【0029】また、本発明の実施態様としては、Si単
結晶ウエハ11の1次若しくは2次の結晶面に対し、2
°<θ<18°の角度に加工面を形成することが望まし
い。これは、以下に示す理由に基づくものである。
【0030】即ち、立方晶のSi単結晶は、図4に示し
たように単位格子(セル)の各面に対象な劈開面を持っ
ている。この単位格子の劈開は無限次まで存在するが、
通常低次(1次,2次)の劈開(基本面に対して45°
<n,1,1>、30°<n,2,1>、60°<n,
1,2>)を避ければ、不要なクラックの発生を避ける
ことができる。
【0031】但し、ダイシングソーの刃先の機械精度、
Si単結晶ウエハ11のセッティング誤差が存在するた
め、各誤差に1°の余裕を見ると±2°程度の角度を前
述した基本(低次)劈開面からずらす(オフセットす
る)必要がある。
【0032】また、加工面に対してずらした角度を単位
格子側面での投影で見ると、オフセット角度が小さいも
の、例えば30°以下のものでは、側面での60°V溝
の壁面も低次の劈開面から2゜以上のオフセット角度が
得られる。基準面のオフセット角度が30゜に近づくと
側面でのV溝壁面が他の劈開面に近づくため好ましくな
い。従って、機械加工精度を考えると、オフセット角は
2°<θ<18°の範囲が最も適していると言える。
【0033】次に、本発明の第1の実施例における具体
的構成例を図6乃至図8に基づいて説明する。図6はS
i単結晶ウエハ上に形成した導波路を示す図、図7は光
導波路基板の切出し並びにV溝形成を説明する図、図8
はガイドピン装着を説明する図である。図6及び図7に
おいて、41はSi単結晶ウエハ、42はPLC形成ガ
ラス部、43はマーカー、44はコア部、45はオリエ
ンテーションフラット(<1,1,0>面)47に対し
て8°傾斜して設定されたパターンマスク基準線、46
はオリエンテーションフラット47に対して平行に設定
されたパターンマスク基準線である。また、図8におい
て、51はガイドピン、52は押え板である。
【0034】[実験例1]図6に示すように、厚さ1.
0mm程度(上下面の平行度が10μm以上)のSi単
結晶ウエハ11にFHD法及びフォトリソグラフを用い
て、長さ65mm、幅9mmの直線光導波路コア部44
を形成した。コア径8μmの光導波路コア部44は25
0μmピッチで平行に8本配置されると共に、コア部4
4を挟む両側に幅4mmのガイド溝用マーカー線43が
コア部44と同様にフォトリソグラフ加工により形成さ
れている。この際、コア部44及びマーカー43の端部
を露出させ、V溝加工時においてこれらの端部を加工位
置及びV溝深さの基準とする方法をとった。
【0035】図7中の実線ブロックは図6に示すウエハ
に対してV溝加工を行った後、パターンマスク基準線4
5及びこれに対して直角をなす基準線に沿って各側端を
切り落とした光導波路(PLC)基板48の外観を示し
ている。ガイドピン用のV溝49は、マーカー43のコ
ア上面を基準面とし、該基準面より下方に704.0μ
mの位置を下端としてダイシングソーで深さ加工した。
これにより、加工誤差を最小限にしている。また、V溝
49の溝幅は、刃先60°角のダイシングソーで切削す
ると609.7μm程度となったが、基板上端部の欠け
等で溝幅に変位が生じることがあるので、加工深さの基
準として溝幅を用いることは適当ではなく、ダイシング
ソーの移動方向の距離、即ちウエハの厚さ方向の距離を
基準とすることが好ましい。
【0036】次に、図8に示すようにV溝49に、長さ
8mm、直径700μm(−0.2,+0)の円柱形状
ステンレス製のガイドピン51を嵌入し、ガイドピン5
1の上部を、深さ650μmの60°V溝53が形成さ
れたシリコン基板(押え板)52によってカバーし、荷
重を300gかけた状態で、ガイドピン51の側部より
V溝49,53内に及び基板48と押え板52との間の
隙間にエポキシ製硬化接着剤を注入し固化させた。
【0037】[実験例2]実験例1と同等の条件で荷重
を500gとして、エポキシ接着剤を注入固化させた。
【0038】[実験例3]実験例2と同等の条件で荷重
を500gとして、PLC基板を作製した。但し、Si
単結晶ウエハとして厚さ750μmのものを用いると共
に、上下面間の平行度を0.7μm以下とした。
【0039】前述のように構成した各実験例1,2,3
と、従来と同様にSi単結晶ウエハの劈開面を考慮する
ことなくV溝を形成したPLC基板とを比較するため
に、次に述べる3種類の比較例1,2,3を形成し、エ
ポキシ硬化時の破損、平均接続損失、80℃アニール変
化の有無、−40℃〜+80℃に亙るヒートサイクル
(3サイクル)等の試験を行った結果を表1に示す。
【0040】尚、比較例としては次の3種類を用意し
た。
【0041】[比較例1]実験例1と同様の条件で、オ
リエンテーションフラット47に対して平行にマーカー
パタニングしたSi単結晶ウエハを加工して、前記実験
例と同形状のPLC基板を形成した。
【0042】[比較例2] 比較例1と同等の条件で荷
重を500gとして、エポキシ接着剤を注入固定化し
た。
【0043】[比較例3]比較例2と同等の条件(荷重
500g)で、Si単結晶基板の厚みを750μmとし
た。
【0044】
【表1】 また、表1において、「J1−×、J2−×、J3−
×」は実験例1,2,3を示し、「H1−×、H2−
×、H3−×」は比較例1,2,3を示し、それぞれ3
個ずつ作製した。さらに、平均接続損失は、マスタMT
コネクタとの接続時における8ポート(8つの光導波
路)の平均値を表している。
【0045】本実験において、本発明の実験例として作
製したPLC基板は、作製時及びヒートサイクル(3サ
イクル)時にほとんど破損しなかった。また、接続損失
はピン押し付け圧力が増加すると低下する傾向が見ら
れ、ウエハ厚さの低下(平行度の向上)は、接続損失低
下につながるため、総合評価は、押しつけ圧力が高く、
ウエハ厚の大きいものが良好なデータを示した。しか
し、比較例としてV溝加工をSi単結晶ウエハの劈開面
に平行に行なったサンプルは、作製時及びヒートサイク
ル試験で破損してしまった。
【0046】次に、本発明の第2の実施例を図9に基づ
いて説明する。図9は、第2の実施例の要部構成を示す
外観斜視図である。図において、前述した第1の実施例
と同一構成部分は同一符号をもって表しその説明を省略
する。また、第1の実施例と第2の実施例との相違点
は、第2の実施例におてはガイドピン用のV溝49は形
成せずに、各光導波路のコア部44に接続される光ファ
イバを位置決めするための複数のV溝61をPLC基板
上に形成したことにある。
【0047】即ち、図9に示すようにSi単結晶ウエハ
41上に光導波路のコア部44を形成した後、該コア部
44の一端側に光ファイバ位置決め用のV溝61を切削
加工した。この際、マスクオフセット角度を8゜に設定
すると共に、コア部44をマーカーとして深さ187.
5μmのファイバ用V溝61を8本加工した。
【0048】ここで、機械加工にダイシングソーを用い
るため、円周刃の加工しろが生じるので、光導波路コア
部44の端面形成位置とV溝61の形成位置との間に、
垂直に切削した深溝部62を形成した。この深溝部62
は、接続対象となる光ファイバ(例えば、外径125μ
mφ)63の端面と、コア部44端面とを最適な状態で
接触させるために形成したものであり、PLC基板に数
100μm程度のざぐり加工を行なって作製される。ま
た、前述した基板の劈開はこの深溝部62に対しても生
じるので、深溝部62の壁面が劈開面からずれるように
予め設計されている。
【0049】このように作製された8つの光ファイバ用
V溝61のそれぞれに光ファイバ(125μmφ単心
線)63を装着し、パイレックス或いは石英等からなる
平面基板64でカバーをかけ、第1の実施例と同様に接
着剤を注入して各光ファイバ63を固定した。このとき
のカバー荷重は550gとした。
【0050】前述のように構成したPLC基板(以下、
実験例4と称する)と、従来と同様にSi単結晶ウエハ
の劈開面を考慮することなく劈開面に対して平行、例え
ばオリエンテーションフラット47に対して平行に光フ
ァイバ用V溝を形成したPLC基板(以下、比較例4と
称する)とを比較実験した結果を表2に示す。
【0051】
【表2】 実験内容は第1の実施例のときとほぼ同様に、エポキシ
硬化時の破損、平均接続損失、−40℃〜+80℃に亙
るヒートサイクル(3サイクル)等である。尚、実験例
4及び比較例4としては、それぞれ3個ずつを用意し
た。
【0052】また、表2において、「J4−×」は実験
例4を示し、「H4−×」は比較例4を示している。さ
らに、平均接続損失は、8ポート(8つの光導波路)の
平均値を表している。
【0053】本実験において、本発明の実験例4として
作製したPLC基板は、作製時及びヒートサイクル(3
サイクル)時に破損しなかったが、比較例4としてV溝
加工をSi単結晶ウエハの劈開面に平行に行なったサン
プルは、エポキシ硬化時に破損及びヒートサイクル試験
でセンタクラックが発生してしまった。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
よれば、光導波路基板は、調芯用ガイドピンを装着する
ためのガイドピン溝を構成する壁面が、前記結晶基板の
劈開面に対して2°以上18°以下の角度をなして形成
されているので、前記ガイドピン溝の形成位置における
前記結晶基板の強度として高い強度が得られ、前記結晶
基板にガイドピン溝を形成する際、若しくは形成した後
に、前記ガイドピン溝の形成位置において前記結晶基板
に亀裂或いは破損を生じることがない。これにより、製
作及び環境試験等においても安定した強度が得られ、破
断強度に優れた光導波路基板を得ることができる。さら
に、寸法基準となるガイドピンの押しつけ圧力が接続損
失と強い相関を持つため、本発明を用いて高荷重の押し
つけ圧力でガイドピンを固定して作製した光導波路基板
により、結果として低接続損失となる副次的効果が得ら
れる。
【0055】また、請求項2によれば、光導波路基板
は、接続対象となる光ファイバを装着するための光ファ
イバガイド溝を構成する壁面が、前記結晶基板の劈開面
に対して2°以上18°以下の角度をなして形成されて
いるので、前記光ファイバガイド溝の形成位置における
前記結晶基板の強度として高い強度が得られ、前記結晶
基板に光ファイバガイド溝を形成する際、若しくは形成
した後に、前記光ファイバガイド溝の形成位置において
前記結晶基板に亀裂或いは破損を生じることがない。こ
れにより、製作及び環境試験等においても安定した強度
が得られ、破断強度に優れた光導波路基板を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による接続ピン用のガイド溝付き平面光
導波路基板の作製用ウエハの外観図
【図2】従来例のPLC基板にファイバブロックを接続
する微調芯装置を示す外観図
【図3】従来例の調芯接続型固定光ファイバブロックを
示す外観図
【図4】Si単結晶ウエハの劈開面を示す図
【図5】Si単結晶の単位格子モデルを示す図
【図6】本発明の第1の実施例におけるSi単結晶ウエ
ハ上に形成した導波路を示す図
【図7】本発明の第1の実施例における光導波路基板の
切出し並びにV溝形成を説明する図
【図8】本発明の第1の実施例におけるガイドピン装着
手順を説明する図
【図9】本発明の第2の実施例におけるPLC基板を示
す外観図
【符号の説明】
11…Si単結晶ウエハ、12…アンダクラッドガラス
層、13…コアガラス層、14…オーバークラッドガラ
ス層、15…オリエンテーションフラット、16…オリ
エンテーションフラットに対する垂直面、17…オリエ
ンテーションフラットに対する平行面、18…V溝、2
1…接続用光ブロック微調台、22…平面導波路基板固
定台、23…粗動x軸ステージ、24…粗動y軸ステー
ジ、25…微動x軸ステージ、26…微動y軸ステー
ジ、27…微動z軸ステージ、28…xy平面回転θス
テージ、29…接続用光ファイバブロック、210…光
ファイバテープ、211…PLC基板、212…光導波
路コア端面、213…結晶基板、31…V溝ブロック、
32…ファイバ用V溝、33…ガイドピン用V溝、34
…光ファイバ、35…光ファイバテープ、36…ガイド
ピン、37…押え板、41…Si単結晶ウエハ、42…
PLCガラス部、43…マーカー、44…コア部、4
5,46…パターンマスク基準線、47…オリエンテー
ションフラット、48…PLC基板、49…ガイドピン
用V溝、51…ガイドピン、52…押え板、53…V
溝、61…光ファイバ用V溝、62…深溝部、63…光
ファイバ、64…シリコン平面基板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高戸 範夫 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 千田 和憲 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 富田 信夫 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−128809(JP,A) 特開 平5−333231(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/30 G02B 6/12 G02B 6/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶基板と、該結晶基板上に形成された
    低屈折率のクラッド部及び高屈折率のコア部からなる光
    導波路と、該光導波路と外部の光導波路とを接続する際
    の調芯用ガイドピンとを備え、前記結晶基板には前記調
    芯用ガイドピンを装着するガイドピン溝が形成されてな
    る光導波路基板であって、 前記ガイドピン溝を構成する壁面が前記結晶基板の劈開
    面に対して2°以上18°以下の角度をなして形成され
    ていることを特徴とする光導波路基板。
  2. 【請求項2】 結晶基板と、該結晶基板上に形成された
    低屈折率のクラッド部及び高屈折率のコア部からなる光
    導波路とを備え、前記結晶基板には前記光導波路と光フ
    ァイバとを接続する際の光ファイバガイド溝が形成され
    てなる光導波路基板であって、 前記光ファイバガイド溝を構成する壁面が前記結晶基板
    の劈開面に対して2°以上18°以下の角度をなして形
    成されていることを特徴とする光導波路基板。
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