JP3025994B2 - 麺ゆで装置 - Google Patents

麺ゆで装置

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JP3025994B2
JP3025994B2 JP07076122A JP7612295A JP3025994B2 JP 3025994 B2 JP3025994 B2 JP 3025994B2 JP 07076122 A JP07076122 A JP 07076122A JP 7612295 A JP7612295 A JP 7612295A JP 3025994 B2 JP3025994 B2 JP 3025994B2
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昭文 山本
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ニチワ電機株式会社
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47JKITCHEN EQUIPMENT; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; APPARATUS FOR MAKING BEVERAGES
    • A47J27/00Cooking-vessels
    • A47J2027/006Cooking-vessels especially adapted for preparing pasta
    • A47J2027/008Cooking-vessels especially adapted for preparing pasta for cooking pasta under pressure

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  • Commercial Cooking Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、麺ゆで装置、特に、高
圧高温下でパスタ類を短時間でゆでる装置に関するもの
である。
【0002】
【従来技術及び課題】前記形式の麺ゆで装置として、既
に、実開平5−85318号公報に開示されたものがあ
り、この装置では、麺をゆでる為の処理槽部に高圧の湯
を貯留させ、これにめん類を投入する構成としている。
これによれば、めん類が100℃よりも高温度に維持さ
れた湯によってゆでられるから、大気圧条件下でゆでる
場合に比べて短時間でゆで上げることができる。
【0003】なお、ゆで上がった麺類はこれに利用した
湯と共に排出される。従って、上記方法により連続的に
麺類をゆであげる為には、この高圧高温度の湯を短時間
で用意する必要がある。このため、この従来技術では、
複数の加熱槽を用意してこれら複数の加熱槽を通過する
間に最終的に所定の温度の湯を得るようにしている。従
って、処理槽の手前の加熱槽には、所定の温度の湯が用
意されていることとなり、麺ゆで処理完了後には、前記
加熱槽の湯を用いて麺ゆで処理できることとなる。
【0004】従って、この従来のものでは、麺ゆで作業
が短時間で且連続的に行える利点がある。ところが、こ
の従来のものでは、処理槽とは別に複数の加熱槽を用意
するものであるから、1日の作業が終了した時には、加
熱槽の湯を排出する為の作業が必要となると共に、処理
槽と同じ程度の大きさの加熱槽を少なくとも数個用意す
る必要があることから、装置全体がその分大型となる。
【0005】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、高圧高温条件下で麺類をゆでるようにした麺ゆ
で装置において、処理槽とは別に複数の加熱槽を用いる
ことなく、短時間で高圧−高温の湯を用意できるように
して、麺ゆで作業の処理時間を短縮でき且装置全体を小
型化できるようにすることをその課題とする。
【0006】
【技術的手段】上記課題を解決するための本発明の技術
的手段は、『厚肉の鉄製の筒体(11)の上下両端部を頂壁
部(12)及び底壁部(13)によって閉塞することにより処理
槽(1) を形成し、前記処理槽(1) の胴部に導線を巻つけ
て電磁加熱用コイル(2) を形成し、前記筒体(11)に電磁
誘導電流を生じさせる為の電流を前記電磁加熱用コイル
(2) に供給するようにした電磁ユニット(20)を設け、電
磁誘導加熱によって筒体(11)を所定温度に予熱すると共
に麺ゆで時には前記筒体(11)を100℃よりも高い設定
温度に維持すべく前記電磁ユニット(20)からの電磁加熱
用コイル(2) への電気供給を制御する為の制御装置(3)
を設け、上記頂壁部(12)には開閉自在の麺類投入口(14)
を、上記底壁部(13)には貯留温水及び麺類を排出する為
の開閉自在の排出口(15)を設け、前記処理槽(1) には開
閉弁(41)を具備する給水回路(4) を接続した』ことであ
る。
【0007】
【作用】上記技術的手段は次のように作用する。処理槽
(1) の筒体(11)は常時100℃よりも高い設定温度(例
えば120℃)に予熱されている。従って、この処理槽
(1) 内に給水回路(4) から所定量の水又は湯を給水し
て、開閉弁(41)を閉じると、処理槽(1) 内の水又は湯は
筒体(11)の予熱量によって加熱される。
【0008】筒体(11)の温度が低下すると、制御装置
(3) の動作によって電磁ユニット(20)から電磁加熱用コ
イル(2) への電気供給が制御されて、筒体(11)の温度が
設定温度になるように電磁誘導加熱される。従って、処
理槽(1) 内の湯は速やかに設定温度に加熱昇温される。
麺類は、このように処理槽(1) 内の貯留温水が設定温度
に昇温されたとき、又は、それに先立って投入される。
【0009】そして、麺ゆで作業の際には、筒体は、1
00℃よりも高い設定温度に維持されることとなる。従
って、従来のものと同様に短時間で麺類がゆで上がる。
ゆで上がると、底壁部(13)の排出口(15)を開放して温水
と共に麺類を排出する。
【0010】この時、筒体(11)は既に上記設定温度に予
熱されている。従って、ゆで上がったあとは、連続的に
上記一連の作業が行えることとなる。
【0011】
【効果】従来のように複数の加熱槽を用意するものでは
ないから、従来のものに比べて全体が小型化出来る。ま
た、処理槽(1) を構成する筒体(11)が電磁誘導加熱よっ
て加熱されるものであるから、従来の電熱装置によるも
のに比べて高速加熱できる。
【0012】[その他の発明]請求項2の発明は、上記
請求項1の発明において、『処理槽(1) の胴部と電磁加
熱用コイル(2) との間に断熱材を介在させた』ものであ
り、電磁加熱用コイル(2) による電磁誘導加熱によって
加熱された筒体(11)からの熱逃散が防止出来るから、電
磁加熱用コイル(2) による加熱効率が良好なものとな
る。
【0013】請求項3の発明は、上記請求項1又は2に
於いて、『筒体(11)の熱容量用を、処理槽(1) 内に収容
される水の熱容量の約1.5〜2.5倍に設定した』も
のであり、この場合、常温の水を処理槽(1) 内に供給し
たとき、予熱状態にある筒体(11)の熱容量のみで設定温
度近傍(約100℃)にまで加熱される。従って、麺ゆ
で処理の際、設定温度に高める為の所要時間が大幅に短
縮される。
【0014】請求項4の発明は、『給水回路(4) に給湯
装置(42)を接続した』ものであり、このものでは、加熱
昇温域が小さくなるから、常温水を処理槽(1) に給水す
るものに比べて、設定温度への加熱昇温時間が短縮でき
る。請求項5の発明は、『開閉自在の麺類投入口麺類投
入口(14)、開閉自在の排出口(15)を共にボールバルブと
した』ことであり、このものでは、麺類の投入又は排出
の際、何れの口部も通路断面に一致するまでフルオープ
ンとなるから、麺類の投入排出が円滑で、閉じた状態に
於ける密閉状態も確実なものとなる。
【0015】請求項6の発明は、『制御装置(3) は、処
理槽(1) 内に給水するまでは筒体(11)の温度を100℃
よりも高い第1設定温度に維持する為の第1温度設定手
段と、給水後麺類投入までは筒体(11)の温度を約100
℃に維持する為の第2温度設定手段と、麺類投入後は前
記第1設定温度よりも高い第3設定温度に維持する為の
第3温度設定手段と、前記第3設定温度になったときか
ら一定時間経過した時にゆで上がりを報知又は表示し第
3温度設定手段が動作する状態から前記第1温度設定手
段が動作する状態に切り替える為のゆで上り制御手段と
を具備する構成とした』ものであり、このものによれ
ば、処理槽(1) への給水後設定量の水が供給された場合
に、処理槽(1) 内での突沸現象をごく少なくした上で処
理時間を短縮出来る利点がある。
【0016】
【実施例】次に、上記した本発明の実施例を図面に従っ
て詳述する。 [実施例1]図1、図2に示す実施例1は、円筒状の筒
体(11)の上端にこれよりも小径の貫通孔を具備させた頂
壁部(12)を連設して、この貫通孔がボールバルブの栓体
(V)によって開閉される構成とし前記栓体(V) の通過孔
を麺類投入口(14)としている。他方の筒体(11)の下端に
も同様の底壁部(13)を連設してこれに具備させたボール
バルブの栓体(V) の通過孔を排出口(15)としている。
【0017】前記頂壁部(12)及び底壁部(13)の貫通孔の
筒体(11)側の端部はテーパ面となっており、小径の前記
貫通孔と筒体(11)の内周面とは滑らかに連続している。
これにより、上下両端がテーパ部となった処理槽(1) が
構成されることとなる。また、前記筒体(11)の外周面、
頂壁部(12)の下部及び底壁部(13)の上部は、断熱材(21)
によって包囲され、この断熱材(21)の略全域に導線が巻
つけられて電磁加熱用コイル(2) 構成する。
【0018】前記電磁加熱用コイル(2) には、誘導電流
を発生させる為の電磁ユニット(20)から電気接続され、
この電磁ユニット(20)の動作は制御装置(3) によって制
御される。この制御装置(3) には、上記筒体(11)の下部
の温度を検知する為の温度センサ(31)からの検知温度信
号(311) が入力され、この制御装置(3) では、設定温度
(この実施例では120℃)信号(312) と前記検知温度
信号(311) とが比較されて、検知温度が設定温度よりも
低い場合には、電磁ユニット(20)が「オン」となって電
磁加熱用コイル(2) が導通し、前記設定温度になると
「オフ」となる。この動作のくり返しにより、筒体(11)
に電磁誘導電流が発生して、この筒体(11)が鉄製である
ことからこれの電気抵抗によって自己発熱する。
【0019】筒体(11)の下部には、開閉弁(41)を具備さ
せた給水回路(4) が接続されている。そして、開閉弁(4
1)の下流端には、筒体(11)の内周面と一致する位置にバ
フラ(43)が設けられ、給水回路(4) から供給された水又
は温水は、前記バフラ(43)を介して処理槽(1) 内に拡散
供給される。前記給水回路(4) の反対側には、補助筒
(5) の上端は処理槽(1) の上端よりも上方に位置してい
る。そして、補助筒(5) の上端開放部を閉塞する蓋板に
は電極センサ(51)が設けられている。この電極センサ(5
1)は、給水回路(4) からの給水停止位置を検知するもの
であり、その電極(52)の下端の水位が、麺ゆで用に必要
な貯留量の水位と一致している。そして、この貯留水位
が前記設定水位に達すると、前記電極センサ(51)から所
定の信号が出力される。この出力信号は、給水制御装置
(40)に入力されている。
【0020】また、前記補助筒(5) の上端部には、排気
弁(53)と安全弁(54)とが連設されており、前者は、麺ゆ
で処理終了後に処理槽(1) 内を開放するとき、大気圧以
上の高圧になっている処理槽(1) 内の圧力を大気圧に低
減させるために一時的に開弁されるものである。なお、
この実施例のものでは、処理槽(1) 内への給水の際にも
開弁されて、麺類投入口(14)及び排出口(15)が閉鎖状態
にある場合の給水動作を円滑ならしめている。
【0021】後者の安全弁(54)は処理槽(1) 内の内圧が
設定圧力を越えると自動的に開弁する構成の、通常の安
全弁である。給水制御装置(40)の出力は開閉弁(41)及び
排気弁(53)に入力され、この実施例では、次のような動
作を実行する。給水指令信号が入力されると、開閉弁(4
1)が開弁されると同時に、排気弁(53)が開弁して、開閉
弁(41)から処理槽(1) 内に給水される。前記排気弁(53)
の開弁により前記給水が円滑に進行する。処理槽(1) 内
の貯留水位が設定水位になると、これと連通する補助筒
(5) 内の水位も設定水位となり、これを電極センサ(51)
が検知する。これにより電極センサ(51)からの信号が給
水制御装置(40)に入力されて、このときの給水制御装置
(40)からの出力により開閉弁(41)が閉弁され同時に排気
弁(53)が閉弁される。これにより、処理槽(1) 内が密閉
状態となる。
【0022】以後は、制御装置(3) の動作により処理槽
(1) 内の貯留水の温度が設定温度に維持される。なお、
この実施例の麺類投入口(14)と排出口(15)は共に電動式
となっており、麺ゆで作業が開始されると、上記給水動
作と連動する態様でこれら麺類投入口(14)及び排出口(1
5)が作動して一連の麺ゆで作業が実行される。
【0023】この一連の動作を所謂マイコン制御によっ
て行うには、図2に示すフローチャートに基づいたプロ
グラムが実行される。以下、パスタをゆでる場合につい
て説明する。電源投入されると、筒体(11)の温度は設定
温度(120℃)に維持された待機状態にある。
【0024】麺ゆで動作を実行するにはスタートスイッ
チ(61)を「オン」にする。これにより、麺類投入口(14)
と排出口(15)が閉弁され、開閉弁(41)、排気弁(53)が開
弁される。これにより処理槽(1) 内への給水が実行され
る。処理槽(1) 内の貯留水が設定水位になると、電極セ
ンサ(51)からの出力により開閉弁(41)が閉弁され、同時
に排気弁(53)が閉弁される。
【0025】この後、麺類投入口(14)を開弁させてパス
タを投入し、投入後に麺類投入口(14)を閉じる。この
後、調節温度が高温側設定温度(130℃)に設定され
る。制御装置(3)の出力により筒体(11)の温度つまり処
理槽(1) 内の湯温が130℃に維持されることなる。
【0026】前記設定温度になると、タイマー(T) が
「オン」となる。タイマー(T) の設定時間(例えば15
0秒〜200秒)が経過すると処理槽(1) 内のパスタが
ゆで上がる。そこで、このときに麺類投入口(14)及び排
出口(15)を開放して処理槽(1) 内のパスタを湯と共に取
り出す。この後、麺類投入口(14)及び排出口(15)が再度
閉弁されると共に、設定温度がが120℃に切り替えら
れ、次の麺ゆで待機状態となる。
【0027】そして、スタートスイッチ(61)が「オン」
になると上記した一連の動作が実行される。なお、この
実施例の筒体(11)は、鉄製の寸胴体にしてあり、パスタ
2人前を同時にゆで上げられるようにしている。このた
め、筒体(11)の内径は70mm、有効内容積1129C
3 に設定されている。
【0028】又、その肉厚は、25mm程度に設定され
る。従って、この筒体(11)の熱容量は1.52Kcal
となる。この条件では、120℃に維持された処理槽
(1) 内に上記設定水位まで(約1.13リットル)20
℃の水を投入すると、処理槽(1) 内の水温は予熱量によ
って77℃の湯となる。その後、電磁ユニット(20)が作
動して、電磁加熱用コイル(2) による誘導加熱によって
設定温度に加熱される。
【0029】また、筒体(11)の内面を含めて処理槽(1)
の内周面には弗素樹脂コーティング層(19)を形成してい
る。従って、鉄製の筒体(11)の腐食が防止出来るととも
に、ゆで上がった麺が円滑に排出出来る。 [実施例2]図3、図4に示す実施例2は、処理槽(1)
の上端部を一定範囲に亙って、その下方の筒体(11)の中
央部の内径よりも大きな大径部(10)とし、頂壁部(12)に
電極センサ(51)を装着して、前記処理槽(1) 内の貯留水
量を直接検知するようにすると共に、したものである。
【0030】このものでは、電動式のボールバルブの栓
体(V) の通過孔を麺類投入口(14)及び排出口(15)として
あり、処理槽(1) への給水前の待機段階では前記栓体
(V) を開弁して麺類投入口(14)及び排出口(15)を共に開
放状態にしている。また、排気弁(53)及び安全弁(54)
は、共に、頂壁部(12)を介して大径部(10)に連通接続さ
れ、給水回路(4) も開閉弁(41)を介して大径部(10)内に
連通接続されている。なお、制御装置(3) の構成及び給
水制御部の構成は実施例1と同様である。
【0031】この実施例の制御装置は、図4に示すフロ
ーチャートを実行するように構成されている。麺ゆで処
理に先立って、筒体(11)は、上記実施例1と同様に、電
磁加熱用コイル(2) によって第1設定温度(120℃)
に予熱されている。このとき、麺類投入口(14)及び排出
口(15)は共に開放されている。この後、給水動作が実行
される。当然ながら、この給水動作に先立って排出口(1
5)が閉弁され、その後に開閉弁(41)が開弁される。
【0032】この給水完了後は、設定温度信号(312) の
値は第2設定温度(100℃)に切り替えられ、筒体(1
1)の温度は前記第2設定温度に維持される。通常、この
筒体(11)の温度と処理槽(1) 内の湯の温度とは2〜3℃
の温度差があるから、この状態での処理槽(1) 内の湯温
は97〜98℃程度となる。この後、パスタが投入され
て、麺類投入口(14)が閉じられてゆで上げ動作が実行さ
れる。このとき、処理槽(1) は密閉容器となっているか
ら、内圧は大気圧以上の圧力となっており、処理槽(1)
内の湯温は100℃以上の温度になり得る。
【0033】この麺ゆでの際、設定温度信号(312) の値
は切り替えられて筒体(11)は、第3設定温度(130
℃)に維持されている。つまり、制御装置(3) により温
度センサ(31)の検知温度が前記第3設定温度に維持され
るように制御される。そして、前記第3設定温度に達し
た時点からの時間がタイマー(T) によって計時されて、
設定時間(例えば200秒)が経過すると、筒体(11)を
加熱保温する際の設定温度が第1設定温度に切り替わる
と共に、排気弁(53)が一時的(0.5〜1秒程度)に開
弁されて、その後に、麺類投入口(14)が閉じたままで、
排出口(15)が開放されて、ゆで上がった麺が取り出され
る。このとき、麺類投入口(14)が閉じられているから、
麺類の前記取り出しの際に、湯と麺類とが急激に排出さ
れることによる不都合や危険が解消出来る。
【0034】この後、電磁ユニット(20)の制御により、
筒体(11)の温度は第1設定温度に制御される。なお、連
続的に麺ゆで作業が実行される場合には、筒体(11)の温
度が第1設定温に昇温されるまで待って、給水動作を実
行させる方式とすることも出来るが、第1設定温度に達
しない段階で給水動作が実行される場合には、第1設定
温度に維持することなく、給水後いきなり第2設定温度
に維持するようにしてもよい。
【0035】図3に示す実施例2では、温度センサ(31)
の温度検知部の先端は、処理槽(1)の内周面近傍、つま
り、筒体(11)の内周面近傍に達するように構成されてい
るから、処理槽(1) 内に貯留される水又は湯の温度と、
温度センサ(31)による検知温度との差が少なくなるか
ら、温度センサ(31)による温度検知精度が向上したもの
となる。 [その他]上記実施例では、電磁ユニット(20)がオン・
オフして温度センサ(31)からの検知温度信号(311) と設
定温度信号(312) との比較により、前記設定温度に維持
されるが、前記設定温度信号(312) の値は、麺ゆで作業
工程の各工程に応じて、第1設定温度、第2設定温度、
第3設定温度の夫々に切り替えられるように構成されて
いる。
【0036】上記いずれの実施例でも、常温水を給水回
路(4) から処理槽(1) 内に供給する方式としているが、
給湯装置(42)からの湯を前記給水回路(4) から供給する
構成としても良い。上記実施例では、ゆで上がった麺を
取り出す時に、排気弁(53)を一定時間開放させて内圧を
低下させているが、これに変えて、図5に示すフローチ
ャートを実行するように制御することも可能である。
【0037】この方法では、麺の取り出しに際して、排
気弁(53)を開弁させると共に処理槽(1) への給水を開始
して(ST01) 、その後前記処理槽(1) 内の温度が第2設
定温度に低下したことを検知し(ST02) 、その後に給水
停止(ST03) したあと、パスタを取り出すようにしてい
る。つまり、麺の取り出しに際して「処理槽(1) 内の圧
力を大気圧に低下させると共に及び処理槽(1) 内の温度
を水の沸点以下に低下させてから麺類を取り出す」よう
にしているのである。
【0038】ところで、沸点以上の条件にあった処理槽
(1) 内の加熱水は、排気弁(53)の開弁によって沸騰し気
化が進行する。排気弁(53)の開弁時間を長く設定すると
場合によっては処理槽(1) 内の加熱水が完全に気化して
しまう。従って、上記した実施例のものでは、排気弁(5
3)の開弁後麺類の取り出しまでの時間を実験によって適
正な値に設定する必要があり、この適正値を求める作業
が面倒である。
【0039】ところが、図5に示す上記方法のもので
は、給水によって上記加熱水の温度を沸点以下の高温水
に低下させて、麺類をこの高温水と共に排出するもので
あるから、安全且円滑に麺類を取り出すことが出来る。
また、麺類の取り出しのタイミングの設定も容易であ
る。なお、上記何れの実施例においても、パスタ投入時
には、パスタ投入完了後にパスタ投入スイッチ(図示せ
ず)が操作される構成となっており、当該パスタ投入動
作が終了したことは前記パスタ投入スイッチからの「オ
ン」信号として入力される。
【0040】従って、各フローチャートにおける、「パ
スタ投入、その後麺類投入口(14)を閉」とするステップ
(ST04) では、実際は前記パスタ投入スイッチが「オ
ン」か否かを判定し「オン」であれば次のステップに移
行する構成である。また、「排出口(15):開、パスタ取
り出し」のステップ(ST05) についても、排出口(15)の
開放を検知する検知スイッチ(図示せず)が設けられ
て、この検知スイッチが「オン」か否かを判定し「オ
ン」であれば次のステップに移行する構成である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の断面図
【図2】これの制御プログラムのフローチャート図
【図3】実施例2の断面図
【図4】これに採用される制御プログラムのフローチャ
ート図の要部説明図
【図5】他の実施例のフローチャート図の要部説明図
【符号の説明】
(1) ・・・・・・処理槽 (11)・・・・・・筒体 (12)・・・・・・頂壁部 (2) ・・・・・・電磁加熱用コイル (20)・・・・・・電磁ユニット (3) ・・・・・・制御装置 (14)・・・・・・麺類投入口 (15)・・・・・・排出口 (41)・・・・・・開閉弁 (4) ・・・・・・給水回路

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚肉の鉄製の筒体(11)の上下両端部を頂
    壁部(12)及び底壁部(13)によって閉塞することにより処
    理槽(1) を形成し、 前記処理槽(1) の胴部に導線を巻つけて電磁加熱用コイ
    ル(2) を形成し、 前記筒体(11)に電磁誘導電流を生じさせる為の電流を前
    記電磁加熱用コイル(2) に供給するようにした電磁ユニ
    ット(20)を設け、 電磁誘導加熱によって筒体(11)を所定温度に予熱すると
    共に麺ゆで時には前記筒体(11)を100℃よりも高い設
    定温度に維持すべく前記電磁ユニット(20)から電磁加熱
    用コイル(2) への電気供給を制御する為の制御装置(3)
    を設け、 上記頂壁部(12)には開閉自在の麺類投入口(14)を、上記
    底壁部(13)には貯留温水及び麺類を排出する為の開閉自
    在の排出口(15)を設け、 前記処理槽(1) には開閉弁(41)を具備する給水回路(4)
    を接続した、麺ゆで装置。
  2. 【請求項2】 処理槽(1) の胴部と電磁加熱用コイル
    (2) との間に断熱材を介在させた請求項1に記載の麺ゆ
    で装置。
  3. 【請求項3】 筒体(11)の熱容量を、処理槽(1) 内に収
    容される水の熱容量の約1.5〜2.5倍に設定した請
    求項1又は2に記載の麺ゆで装置。
  4. 【請求項4】 給水回路(4) に給湯装置(42)を接続した
    請求項1〜3の何れかに記載の麺ゆで装置。
  5. 【請求項5】 開閉自在の麺類投入口(14)、開閉自在の
    排出口(15)を共にボールバルブとした請求項1〜4のい
    ずれかに記載の麺ゆで装置。
  6. 【請求項6】 制御装置(3) は、 処理槽(1) 内に給水するまでは筒体(11)の温度を100
    ℃よりも高い第1設定温度に維持する為の第1温度設定
    手段と、 給水後麺類投入までは筒体(11)の温度を約100℃に維
    持する為の第2温度設定手段と、 麺類投入後は前記第1設定温度よりも高い第3設定温度
    に維持する為の第3温度設定手段と、 前記第3設定温度になったときから一定時間経過した時
    にゆで上がりを報知又は表示し第3温度設定手段が動作
    する状態から前記第1温度設定手段が動作する状態に切
    り替える為のゆで上り制御手段とを、具備する構成とし
    た請求項1〜5のいずれかに記載の麺ゆで装置。
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