JP3025940B2 - ベアリングシールとその製造方法 - Google Patents

ベアリングシールとその製造方法

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JP3025940B2 JP6022218A JP2221894A JP3025940B2 JP 3025940 B2 JP3025940 B2 JP 3025940B2 JP 6022218 A JP6022218 A JP 6022218A JP 2221894 A JP2221894 A JP 2221894A JP 3025940 B2 JP3025940 B2 JP 3025940B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続して大量に生産す
ることを可能とし、かつ成形後の仕上げ処理を不要とし
て、密封性に優れかつベアリングへの固着性にも優れる
ベアリングシールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ベアリングに装着されるベアリン
グシールは、図面によって説明すると図8に示すよう
に、所望のリング形状に形成された補強環(3)とシー
ルリップを有する密封部材(d)からなっており、その
成形においては該リング状の補強環(3)に弾性体から
なる密封材料を成形金型を用いて加硫成型し、所望する
形状のベアリングシール(D)を得ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ようなベアリングシール(D)の成型工程においては、
金型内へ前記造形された補強環(3)を正確に載置して
これに密封材料を供給して成型硬化し、その後成型品の
取り出し等複雑な工程が必要となり、さらに必ず余剰の
密封材料が内・外方にバリを形成しこれが成型品と共に
取り出されるので、該バリの面倒な除去工程を必要とす
る。
【0004】このような不具合を解消するために、図7
で示す、特開昭54−68882号公報のような、補強
板(a)と共に密封材(c)も同時にプレスパンチ
(2)で打ち抜いてベアリングシール(E)を得る打抜
きタイプの製造方法が実施されている。しかしながらこ
のベアリングシール(E)の装着においては、単純な打
ち抜き成形のため図6に示すように周端のシールリップ
(4)の断面形状がほぼ一つの突出形に限られてしまい
自由度が極端に少ない。すなわち、この限られた構造で
はベアリング(1)の嵌合溝(5)の形状及びその深さ
まで制約をあたえ該嵌合溝(5)に高精度を要求するか
らコストアップを招き、また装着においても繊細な嵌入
作業を強いるなど欠点が多いものであった。
【0005】本発明はこのような欠点に鑑み、形状自由
度が高く成型性及び嵌合力に優れるベアリングシールを
提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、図2に示すよ
うに、ベアリング(1、1′)に取り付けられ、その密
封をなすベアリングシール(A)とその製造方法であ
り、剛性を有する補強板(a)へ一定の厚みを有する接
着剤層(b)と密封材(c)を密着せしめ、これをプレ
スパンチ(2)で打抜いて、径寸法のそれぞれ異なる補
強リング(a1)と接着剤リング(b2)と弾性リング
(c3)とからなるベアリングシール(A)を形成せし
めることを特徴としている。
【0007】
【作用】本発明は、上記した構成をもって下記に示す優
れた作用をなす。すなわち、剛性のある薄板あるいは帯
板などの補強板(a)の表面に予め膜厚50μm以上の
接着剤層(b)を設け、この表面に弾性体で形成された
密封材(c)を密着せしめた後、これをプレスパンチ
(2)で打抜いて、補強リング(a1)と接着剤リング
(b2)と弾性リング(c3)とが一体となったベアリ
ングシール(A)を形成せしめる。このとき、前記接着
剤リング(b2)と弾性リング(c3)の径寸法を圧縮
変形量及び弾性反発力の違いを利用して、前記補強リン
グ(a1)の周縁より接着剤リング(b2)の周縁が突
出し、該接着剤リング(b2)の周縁より弾性リング
(c3)の周縁が突出するよう造形する。または、前記
剛性を有する補強板(a)と弾性体でなる密封材(c)
との間に膜厚50μm以上の半硬化状態の低粘度の接着
剤層(b′)を介在せしめてこれをプレスパンチ(2)
で打抜き、補強リング(a1)と接着剤リング(b
2′)と弾性リング(c3)とが一体となったベアリン
グシール(A)を形成せしめ、図4に示すように前記弾
性リング(c3)の周縁が前記補強リング(a1)の周
縁より突出し、前記接着剤リング(b2′)の周縁が前
記補強リング(a1)の周縁より凹没するよう造形す
る。
【0008】このベアリングシール(A)の装着におい
ては、図3に示すように、弾性リング(c3)側をベア
リング(1)の奥方に向けて嵌入せしめると、奥側に位
置する周縁の大きく突出した弾性リング(c3)のリッ
プ部(6)はその弾力によって補強リング(a1)側に
倒れ、これに伴って中程に位置する小さく突出した接着
剤リング(b2)のリップ部(6′)を引っ張って前記
補強リング(a1)の周縁部分を巻き込み、図3に示す
ように嵌合溝(5)に至ると前記小さく突出するリップ
部(6′)が前記補強リング(a1)の周縁を包み、大
きく突出するリップ部(6)がその外周部に回り込む嵌
合形状となる。このように二重に回り込んだリップ部
(6、6′)は前記補強リング(a1)の周端を抱持し
硬度の異なるそれぞれの特性によって強固な固着を実現
する。あるいは図4に示す如く、弾性リング(c3)の
周縁が補強リング(a1)の周縁より突出し、接着剤リ
ング(b2′)の周縁が補強リング(a1)の周縁より
凹没した形状のベアリングシール(A)では、嵌合溝
(5)への圧入時、該凹没部分へ弾性リング(c3)の
リップ部(6)が簡単に倒れ込み前記補強リング(a
1)の周縁を確実に包み込む作用をなすので小さい突出
寸法で事足りる。
【0009】
【実施例】一般的にこの種の弾性体と金属との接着にお
いてはフェノール樹脂系の熱硬化形の接着剤が用いられ
その膜厚は1〜5μm程度に形成されるが、本発明では
例えばホットメルトタイプの接着剤などを用いて補強板
(a)に50μm以上の膜厚を設け、これを密封材
(c)と加熱接着せしめ、その後所望の形状にプレスパ
ンチ(2)で打ち抜き形成する。この時形成される接着
剤リング(b2)は完全接着状態にせず接着能力が残る
半硬化状態におくことができ、この状態に製作されたベ
アリングシール(A)を図3の如くベアリング(1)の
嵌合溝(5)へ嵌合すると、打ち抜き時突出形成された
リップ部(6′)は補強リング(a1)の端面に弾性リ
ング(c3)のリップ部(6)によって押し付けられ、
その後経時と共に前記残っていた接着能力が働きこれら
を強固に接着する。また、この接着剤層(b)を未硬化
状態において密封材(c)との間に介在せしめこれをプ
レスパンチ(2)で打ち抜く成形方法も存在しており、
この成形方法では打ち抜き時の圧縮によって該未硬化状
態の接着剤層(b)の表面を密封材(a)が滑り変形
し、図5に示すような通常得られる以上に突出した寸法
のリップ部(6)を得ることができる。
【0010】なお、本発明を説明した実施例ではいづれ
もベアリングシール(A)の外径側がベアリング(1)
の嵌合溝(5)へ装着される嵌合部、すなわち外周リッ
プ部(6、6´)の構造を示したが、該嵌合部が内径側
に位置する構造に対しても対応可能なことは言うまでも
ない。このベアリングシール(A)は、例えばミニチュ
アベアリングの如き極小箇所のシール部材となるものに
おいて極めて有用な形状となり、ベアリング(1)の嵌
合溝(5)に高い精度を期待し得ない箇所への装着を可
能とする。また、その固定力の調節においては、前記弾
性リング(c3)及び接着剤リング(b2)の厚みとか
硬度の調整・組合せによって容易く変更可能となり、前
記嵌合溝(5)とか嵌合棚(符号を付していない)など
の接触面積増大に頼る必要はない。
【0011】
【発明の効果】本発明によると、ベアリングシール
(A)のリップ部(6、6´)は補強リング(a1)の
周端に回り込みあるいは凹没部はその回り込みを助けて
嵌合溝(5)へ固定され、時が経過するにしたがって接
着力を増すので強固に一体化されたベアリングシール
(A)が提供される。従って、シール性、スリップトル
ク性、及び脱力性に大きな向上を見た。また、本発明の
ベアリングシール(A)は成型性を飛躍的に高めただけ
でなく、嵌合作業においても弾性に富む弾性リング(c
3)によって柔軟に装着されるから装着不備を一掃せし
め、さらに弾性リング(c3)と補強リング(a1)は
その圧入方向によりメクレ現象を発生させることもな
い。
【0012】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例の装着された状態を示す断面図
である。
【図3】図2で示す要部の拡大部分断面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す部分断面図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す部分断面図である。
【図6】本発明を使用しない従来例を示す拡大断面図で
ある。
【図7】打ち抜き造型工程を示す断面図である。
【図8】本発明を使用しない他の従来例の装着状態を示
す断面図である。
【0013】
【符号の説明】
A ベアリングシール D 加硫成型したベアリングシール E 打ち抜いて形成したベアリングシール 1 ベアリング 2 プレスパンチ 3 補強環 4 シールリップ 5 嵌合溝 a 補強板 a1 補強リング b 接着剤層 b2 接着剤リング b2′低粘度の接着剤リング c 密封材 c3 弾性リング 6 弾性リングの突出したリップ部 6´ 接着剤リングの突出したリップ部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベアリング(1)に取り付けられその密
    封をなすベアリングシール(A)において、剛性を有す
    る補強板(a)と弾性体でなる密封材(c)との間に膜
    厚50μm以上の接着剤層(b)を介在せしめてこれを
    プレスパンチ(2)で打抜き、補強リング(a1)と接
    着剤リング(b2)と弾性リング(c3)とが一体とな
    ったベアリングシール(A)を形成せしめ、前記補強リ
    ング(a1)の周縁より接着剤リング(b2)の周縁が
    突出し、該接着剤リング(b2)の周縁より弾性リング
    (c3)の周縁が突出することを特徴とするベアリング
    シール。
  2. 【請求項2】 剛性を有する補強板(a)と弾性体でな
    る密封材(c)との間に膜厚50μm以上の未硬化ある
    いは半硬化状態の接着剤層(b′)を介在せしめてこれ
    をプレスパンチ(2)で打抜き、補強リング(a1)と
    接着剤リング(b2′)と弾性リング(c3)とが一体
    となったベアリングシール(A)を形成せしめ、前記弾
    性リング(c3)の周縁が前記補強リング(a1)の周
    縁より突出し、前記接着剤リング(b2′)の周縁が前
    記補強リング(a1)の周縁より凹没したことを特徴と
    するベアリングシール。
  3. 【請求項3】 ベアリング(1)に取り付けられその密
    封をなすベアリングシール(A)の製造方法において、
    剛性を有する補強板(a)と弾性体でなる密封材(c)
    との間に膜厚50μm以上の接着剤層(b)を介在せし
    めこれをプレスパンチ(2)で打抜いて、補強リング
    (a1)と接着剤リング(b2)と弾性リング(c3)
    のそれぞれの周縁を異径に形成せしめることを特徴とし
    たベアリングシールの製造方法。
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