JP3025525U - 油浴式歯車箱の潤滑油循環装置 - Google Patents
油浴式歯車箱の潤滑油循環装置Info
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- JP3025525U JP3025525U JP1995012935U JP1293595U JP3025525U JP 3025525 U JP3025525 U JP 3025525U JP 1995012935 U JP1995012935 U JP 1995012935U JP 1293595 U JP1293595 U JP 1293595U JP 3025525 U JP3025525 U JP 3025525U
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の油浴式歯車箱の潤滑油循環装置では、
潤滑油の冷却機構が必要なため、装置全体が大型化,複
雑化する問題や冷却効率が低いなどの問題があった。 【解決手段】 下部に潤滑油Lを収容する歯車箱1の内
部に、歯車10の下方の領域と歯車箱1の内壁面に近傍
の領域との間に、上端が潤滑油Lの油面よりも高く、下
端部に貫通孔13を有する一対の邪魔板12を設け、歯
車箱1の外壁面に多数の空冷用フィン14,15を設け
て、油浴式歯車箱の潤滑油循環装置を構成した。
潤滑油の冷却機構が必要なため、装置全体が大型化,複
雑化する問題や冷却効率が低いなどの問題があった。 【解決手段】 下部に潤滑油Lを収容する歯車箱1の内
部に、歯車10の下方の領域と歯車箱1の内壁面に近傍
の領域との間に、上端が潤滑油Lの油面よりも高く、下
端部に貫通孔13を有する一対の邪魔板12を設け、歯
車箱1の外壁面に多数の空冷用フィン14,15を設け
て、油浴式歯車箱の潤滑油循環装置を構成した。
Description
【0001】
本考案は、歯車箱内の歯車が歯車箱の下部に収容された潤滑油によって潤滑さ れる油浴式歯車箱の潤滑油循環装置の改良に関する。
【0002】
油浴式歯車箱は、図5の説明図に示すように、歯車箱aの軸受(図示しない) に駆動軸b1 及び従動軸b2 が回転可能に支承され、駆動軸b1 に固着される駆 動歯車c1 と従動軸b2 に固着される従動歯車c2 が噛み合い、相互に反対方向 に回転する。 歯車箱aの下部に形成された油槽に潤滑油dが収容され、駆動歯車c1 及び従 動歯車c2 下端部が潤滑油dの上部層に浸漬されているので、歯車c1 ,c2 の 回転に伴って潤滑油dが歯車c1 ,c2 の噛み合い部分に供給され、噛み合い部 分を潤滑し冷却する。
【0003】 このような油浴式歯車箱では、歯車c1 ,c2 の発生熱を受けた潤滑油dが温 度上昇するので、油槽内に冷却管eを設け、循環ポンプ(図示しない)により冷 却管e内に冷却水を循環させる潤滑油冷却機構が知られている。 図5に示す符号fは、歯車箱a内の空気から油分を除去して空気のみを外部に 放出するエアブリーザであり、符号gは油面計である。
【0004】
このような潤滑油冷却方式では、次のような課題が残されている。 (1) 循環ポンプ,ポンプ駆動モータ,冷却水循環用配管などが必要となるので歯 車装置全体が複雑になり且つ大型になり、イニシアルコスト及びランニングコ ストが大きくなる欠点がある。 (2) 又、歯車c1 ,c2 に供給され温度上昇した潤滑油dが霧状又は油滴となっ て歯車箱a内の上方に放散され、空気中で一部の熱を放出した後に落下して再 び油槽に収容されるが、油槽に戻った高温の潤滑油dは油面に停滞し、冷却管 eにより直接冷却されないまま、再び歯車c1 ,c2 に供給されるので、潤滑 油dの冷却が効率的でない欠点がある。 (3) 潤滑油dの流れがかたよるため、潤滑油dの寿命にアンバランスを生じ、歯 車c1 ,c2 にも悪影響を及ぼす。
【0005】 潤滑油dの冷却効率を高めるために、冷却管eで冷却された潤滑油dのみを歯 車c1 ,c2 に供給するオイルパン装置が提案されている(特開昭47−265 48号公報参照)。 このオイルパン装置は、図6に示すように、歯車cの下方の潤滑油dの上層部 にオイルパンhを設け、オイルパンhの底に給油孔iを穿設し、一端がオイルパ ンhに固着され給油孔iに連通するダクトjの他端を潤滑油dの油槽に開口し、 ダクトjの他端の近傍に冷却管eを設けたものである。
【0006】 このオイルパン装置では、オイルパンh内の潤滑油dが歯車cに供給され、温 度上昇した潤滑油dが霧状又は油滴となって落下するが、その大部分はオイルパ ンhの外の潤滑油dに戻り、冷却管eで冷却される。 然し、ダクトjがオイルパンhに向かって高くなっているので、冷却管eで冷 却された潤滑油dはダクトj内を流れ難く、ダクトjの下方に流出するため、冷 却効率が低くなる問題がある。 又、上記(1) に示すように、歯車装置全体が複雑,大型化し、イニシアルコス ト及びランニングコストが大きくなる欠点は解決されていない。 本考案はかかる課題を解決することを目的としたものである。
【0007】
上記目的を達成するために、本考案は、 歯車箱内に回転可能に設けられ相互に噛み合う歯車が、歯車箱の下部に収容さ れる潤滑油に部分的に浸漬されることにより上記歯車に潤滑油が供給される油浴 式歯車箱において、 上記歯車の下方の領域と上記歯車箱の内壁面の近傍の領域との間に、上端が潤 滑油の油面よりも高く、下端部において上記両方の領域に連通する貫通孔を有す る邪魔板を設け、上記歯車箱の外壁面に多数の空冷用フィンを設けて潤滑油循環 装置を構成した。
【0008】
本考案の実施例について図面を参照して説明すると、図1はポンプ等のケイシ ングの側壁面に取り付けられる歯車箱1の縦断面図であり、図2は図1のX−X 断面図、図3は図1のY矢視図、図4は図1のZ矢視図である。 歯車箱1には、図2において左端面に小判形状の開口2が設けられ、開口2の 周囲に、ポンプ等のケイシングにボルト締結されるフランジ3が設けられる。
【0009】 フランジ3に接続する周壁4は、フランジ3の内壁面と同形状の上半部4aと 、上半部4aより下方に拡大する傾斜面をもった中間部4bと、中間部4bの下 端に接続する下半部4cとにより形成され、下半部4cには、底壁4dからフラ ンジ3に接続する連結壁4eが設けられる。
【0010】 ポンプ等のケイシングを貫通する上下一対の回転軸8,9が、軸受(図示しな い)によって回転可能に支承され、歯車箱1に収容される回転軸8,9の端部に はそれぞれ歯車10,11が固着される。 歯車10,11は相互に噛み合い、一方の歯車の回転が他方に伝達されるに伝 達される。
【0011】 歯車箱1の下部は潤滑油Lを収容する油槽であり、潤滑油Lの油面は歯車11 の下部が浸かる高さである。 歯車箱1の内部には、歯車11の下方の領域と下部周壁4cの内壁面の近傍の 領域を仕切る一対の邪魔板12が設けられる(図1参照)。 一対の邪魔板12の間隔は歯車11の外径よりも広く、一対の邪魔板12の両 端は連結壁4e,端壁5に接続する(図2参照)。
【0012】 一対の邪魔板12の上端は潤滑油Lの油面よりも高く、一対の邪魔板12の下 端部に貫通孔13が設けられる。 従って、油槽には邪魔板12の外側の領域から内側の領域につながる潤滑油通 路が形成される。 歯車箱1の外壁面のうち、端壁5の外壁面の全面と周壁4の上部壁面に多数の 空冷用フィン14が設けられ、周壁4の残りの外壁面に多数の空冷用フィン15 が設けられる。
【0013】 以上のように構成された油浴式歯車箱の潤滑油循環装置の作用を説明すると、 歯車11の回転に伴って、一対の邪魔板12の内側の上層部の潤滑油Lが歯車1 1と歯車10の噛み合い部分に供給され、歯車11,10を潤滑し、冷却する。 歯車11,10の発熱を受けた潤滑油Lは、歯車11,10の回転により飛散 して歯車箱1の内壁面に付着し、自重により歯車箱1の内壁面に沿って流下する ときに、歯車箱1の内壁面により冷却され、邪魔板12の外側の潤滑油Lの中に 落下する。 一方、潤滑油Lの熱を受けた歯車箱1は、大きな放熱面積を有する空冷用フィ ン14,15によって大気に冷却される。
【0014】 邪魔板12の外側の潤滑油Lのうち、歯車箱1の内壁面に接触している潤滑油 Lが冷却され、対流により底壁4dに沈下する。 邪魔板12の内側の潤滑油Lは、歯車11に供給される油量だけ不足し、邪魔 板12の外側の底壁4dに沈下している冷却された潤滑油Lが貫通孔13を経由 して邪魔板12の内側に補給される。 従って、空冷用フィン14,15により大気冷却される歯車箱1が内壁面に接 触する潤滑油Lを自然冷却し、最も冷却された潤滑油Lが対流により邪魔板12 の内側に自然に供給される。
【0015】
【考案の効果】 本考案は以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏 する。 (1) 本考案の油浴式歯車箱の潤滑油循環装置は、歯車に供給された潤滑油が歯車 箱に内壁面に沿って流下するときに内壁面によって冷却され、邪魔板の外側の 潤滑油のうち歯車箱の内壁面によって最も冷却された潤滑油が、対流により邪 魔板の内側に自然に供給されるので、循環ポンプ,ポンプ駆動モータ,冷却水 循環用配管などの潤滑油冷却機構が不要となる。 従って、潤滑油を冷却するためのランニングコストも不要である。 (2) 邪魔板の外側の潤滑油のうち、最も冷却された潤滑油が邪魔板の内側に供給 されるので、歯車が効率よく冷却される。 (3) 邪魔板及び空冷用フィンは、歯車箱を鋳造するときに一体的に成形されるの で、部品の増加はなく、又、油浴式歯車箱の構造が複雑化,大型化し、全体コ ストが効果になる問題も生じない。 (4) 潤滑油は邪魔板により全体的に均一に流れるため、従来品と比較して潤滑油 の寿命のアンバランスが無くなり、歯車の寿命に好影響を及ぼす。
【図1】歯車箱の縦断面図である。
【図2】図1のX−X断面図である。
【図3】図2のY矢視図である。
【図4】図2のZ矢視図である。
【図5】油浴式歯車箱の潤滑油循環装置の従来例を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図6】油浴式歯車箱の潤滑油循環装置他の従来例を示
す縦断面図である。
す縦断面図である。
L 潤滑油 1 歯車箱 4 周壁 5 端壁 10,11 歯車 12 邪魔板 13 貫通孔 14,15 空冷用フィン
Claims (1)
- 【請求項1】 歯車箱内に回転可能に設けられ相互に噛
み合う歯車が、歯車箱の下部に収容される潤滑油に部分
的に浸漬されることにより上記歯車に潤滑油が供給され
る油浴式歯車箱において、 上記歯車の下方の領域と上記歯車箱の内壁面の近傍の領
域との間に、上端が潤滑油の油面よりも高く、下端部に
おいて上記両方の領域に連通する貫通孔を有する邪魔板
を設け、 上記歯車箱の外壁面に多数の空冷用フィンを設けたこと
を特徴とする油浴式歯車箱の潤滑油循環装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1995012935U JP3025525U (ja) | 1995-12-07 | 1995-12-07 | 油浴式歯車箱の潤滑油循環装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1995012935U JP3025525U (ja) | 1995-12-07 | 1995-12-07 | 油浴式歯車箱の潤滑油循環装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3025525U true JP3025525U (ja) | 1996-06-21 |
Family
ID=43160720
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1995012935U Expired - Lifetime JP3025525U (ja) | 1995-12-07 | 1995-12-07 | 油浴式歯車箱の潤滑油循環装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3025525U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013204693A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-07 | Kubota Corp | 水田作業車 |
CN109764125A (zh) * | 2019-01-13 | 2019-05-17 | 泗阳高传电机制造有限公司 | 一种齿轮箱 |
-
1995
- 1995-12-07 JP JP1995012935U patent/JP3025525U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013204693A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-07 | Kubota Corp | 水田作業車 |
CN109764125A (zh) * | 2019-01-13 | 2019-05-17 | 泗阳高传电机制造有限公司 | 一种齿轮箱 |
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