JP3024602B2 - 微小真空ポンプおよび微小真空ポンプ搭載装置 - Google Patents

微小真空ポンプおよび微小真空ポンプ搭載装置

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JP3024602B2 JP9212076A JP21207697A JP3024602B2 JP 3024602 B2 JP3024602 B2 JP 3024602B2 JP 9212076 A JP9212076 A JP 9212076A JP 21207697 A JP21207697 A JP 21207697A JP 3024602 B2 JP3024602 B2 JP 3024602B2
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    • H01J9/385Exhausting vessels
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  • Electron Tubes For Measurement (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、槽内の真空度を維
持するための微小真空ポンプおよび微小真空ポンプ搭載
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、真空環境を必要とする装置で
は、様々な排気方法によって内部真空度を高めることが
行われている。例えば、成膜処理装置およびドライエッ
チング処理装置等の半導体製造装置や電子顕微鏡等の表
面観察装置では、大型で排気速度が高いイオンポンプや
ターボ分子ポンプ等の真空ポンプを用いて装置内を常時
真空排気し、高真空を維持する。
【0003】一方、CRTやフラットパネルディスプレ
イ等の真空気密装置では、装置の小型・軽量化および低
コスト化の観点から、大型で高価な真空ポンプによる定
常的な排気を行わず、真空槽内でゲッター部材を活性化
させ、このゲッター部材に残留ガスを吸着させることに
より実質的な真空度を保持している。
【0004】このような真空気密装置において、CRT
では管内に設置されたゲッター部材を外部から高周波誘
導加熱等で蒸発させ、管内壁に付着させることにより、
管内の真空排気が行われる。
【0005】この場合、管内壁に付着したゲッター部材
は化学的に活性であるため、管内の残留ガスを吸着し、
管内の真空度が高められる。また、フラットパネルディ
スプレイにおいても、CRTと同様にゲッター部材によ
る残留ガスの吸着効果によってディスプレイ内の真空度
が保持される。
【0006】従来、この種の真空排気方法によって槽内
の真空度を得る微小真空ポンプには、特開平7−295
20号公報に「ゲッター装置及びゲッター装置を有する
蛍光表示管」として開示されたものが採用されている。
これは、アノード電極であるゲッター部材にエミッタ電
極から放出された電子が射突し、このゲッター部材を活
性化させることにより残留ガスを吸着させ、真空度を保
持するものである。
【0007】また、従来における微小真空ポンプには、
実開平7−18341号公報に「真空気密装置および表
示装置」として開示されたものも採用されている。これ
は、エミッタ電極から放出した電子によってイオン化し
た残留ガスをゲッター部材からなるアノード電極に最も
近い収束電極によって捕集し、真空度を保持するもので
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、この種の微
小真空ポンプにおいては、ゲッター部材によって酸素や
炭素系ガス等の活性ガスを吸着可能であるが、アルゴン
等の不活性ガスを吸着することができなかった。この結
果、希ガスに対する排気能力が低くなり、真空ポンプと
しての品質を保証することができないという問題があっ
た。このような真空環境でCRTやフラットパネルディ
スプレイ等を駆動する場合、画像が不安定になったり、
あるいは輝度,寿命が低下したりする。
【0009】また、エミッタ電極近傍でイオン化したア
ルゴン等のスパッタ率の高い残留ガスイオンが必然的に
負極のエミッタ電極へ降り注ぐため、ゲッター装置内の
電子放出部であるエミッタ電極が損傷していた。この結
果、電子放出特性を著しく劣化させ、長期間にわたって
再現性がよく、しかも安定したゲッター効果を維持する
ことを困難なものにするという問題もあった。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、真空ポンプとしての品質を保証することができ
るとともに、長期間にわたって再現性がよく、しかも安
定したゲッター効果を維持することができる微小真空ポ
ンプおよび微小真空ポンプ搭載装置の提供を目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載の微小真空ポンプは、多数の
突起部を有する第一導電性基板と、この第一導電性基板
に所定の間隔をもって配設され突起部よりも負電位が印
加される第二導電性基板とを備え、この第二導電性基板
に対向するゲート電極を第一導電性基板上に絶縁層を介
して配設し、このゲート電極は突起部の近傍に位置しか
つ突起部よりも負電位が印加される電極からなる構成と
してある。したがって、活性ガスおよび希ガスを第一導
電性基板の突起部近傍でイオン化し、このイオン化した
ガスが活性化された第二導電性基板に捕集される。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の微
小真空ポンプにおいて、突起部が円錐状の突起部からな
る構成としてある。したがって、突起部先端の曲率半径
を小さくして突起部先端に生じる電界強度が大きくな
る。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の微小真空ポンプにおいて、第二導電性基板にゲー
ト電極側に開口する多数のV字溝を形成した構成として
ある。したがって、第二導電性基板のスパッタ率が増加
して第二導電性基板の活性化を促進させる。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1,2また
は3記載の微小真空ポンプにおいて、ゲート電極の先端
に印加する電界を、108V/cm以上であり、突起部
が電界蒸発する電界以下である負電界に設定した構成と
してある。したがって、突起部が電界蒸発することな
く、中性ガスのイオン化効率が高められる。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のう
ちいずれか一記載の微小真空ポンプにおいて、第二導電
性基板が突起部に対して1kV以上の負電位が印加され
る導電性基板からなる構成としてある。したがって、第
二導電性基板にイオンの捕集される割合が増加するとと
もに、表面原子のスパッタリングによって第二導電性基
板の表面が活性化される。
【0016】請求項6記載の微小真空ポンプ搭載装置
は、請求項1〜5のうちいずれか一記載の微小真空ポン
プを真空気密装置内に搭載した構成としてある。したが
って、真空気密装置内の活性ガスおよび希ガスを第一導
電性基板の突起部近傍でイオン化し、このイオン化した
ガスが活性化された第二導電性基板に捕集される。
【0017】請求項7記載の発明は、請求項6記載の微
小真空ポンプ搭載装置において、真空気密装置がフラッ
トパネルディスプレイからなり、このフラットパネルデ
ィスプレイの画像表示部を平面内において突起部および
第二導電性基板によって囲繞した構成としてある。した
がって、フラットパネルディスプレイ内の活性ガスおよ
び希ガスを第一導電性基板の突起部近傍でイオン化し、
このイオン化したガスが活性化された第二導電性基板に
捕集される。
【0018】請求項8記載の発明は、請求項7記載の微
小真空ポンプ搭載装置において、突起部および第二導電
性基板による画像表示部の囲繞が画素単位で行われる構
成としてある。したがって、フラットパネルディスプレ
イ内の活性ガスおよび希ガスを第一導電性基板の突起部
近傍でイオン化し、このイオン化したガスが活性化され
た第二導電性基板に一層効果的に捕集される。
【0019】請求項9記載の発明は、請求項6記載の微
小真空ポンプ搭載装置において、真空気密装置がCRT
からなり、このCRTのネック部の電極端子に微小真空
ポンプが導線を介して接続されている構成としてある。
したがって、CRT内の活性ガスおよび希ガスを第一導
電性基板の突起部近傍でイオン化し、このイオン化した
ガスが活性化された第二導電性基板に捕集される。
【0020】請求項10記載の発明は、請求項6記載の
微小真空ポンプ搭載装置において、真空気密装置が電界
放出型冷陰極の電子銃および多段電子レンズを有するC
RTからなり、このCRTの電子銃のゲート電極にエミ
ッタ電極よりも負電位が印加され、多段電子レンズの電
極のうち少なくとも一つの電極にエミッタ電極よりも負
電位が印加される構成としてある。したがって、エミッ
タ電極近傍でイオン化した残留ガスが多段電子レンズの
電極に捕集される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につき、
図面を参照して説明する。図1は本発明の第一実施形態
に係る微小真空ポンプを示す断面図である。同図におい
て、符号1で示す微小真空ポンプは、第一導電性基板2
とゲート電極3と第二導電性基板(対向電極)4とを備
えている。
【0022】第一導電性基板2は、N型に高ドープ化さ
れたシリコン基板からなり、真空槽(図示せず)内に配
設されている。第一導電性基板2上には、モリブデン等
の高融点金属やシリコン等の半導体からなる多数(10
6個)の微小突起部5が設けられている。これら微小突
起部5は、全体が第二導電性基板4に向かって尖鋭の円
錐体によって形成されており、「Journal of
Applied Physics,Vol.47(1
976)の5248ページ」に記載された方法によって
製造される。
【0023】ゲート電極3は、微小突起部5よりも負電
位が印加される電極からなり、第一導電性基板2上に絶
縁層6を介して配設されている。このゲート電極3は、
微小突起部5の近傍に位置し、全体が各微小突起部5の
先端部が臨む開口部3aを有するモリブデン等の高融点
金属によって形成されている。
【0024】なお、ゲート電極3の厚さは0.2μmの
寸法に設定され、開口径は0.6μmの寸法に設定され
ている。また、絶縁層6は、膜厚が0.5μmの熱酸化
膜(SiO2)によって形成されている。
【0025】第二導電性基板4は、微小突起部5よりも
負電位が印加される導電性基板からなり、真空槽(図示
せず)内に収納され、かつ第一導電性基板2に所定の間
隔をもって配設されている。この第二導電性基板4は、
全体がBa,Ni,Ti,Zr等の金属あるいはこれら
金属の合金によって形成されている。
【0026】このように構成された微小真空ポンプにお
いては、真空槽(図示せず)内の活性ガスおよび希ガス
を第一導電性基板2の微小突起部5近傍でイオン化し、
このイオン化したガスが活性化された第二導電性基板4
に捕集される。
【0027】ここで、微小突起部5を電子放出源(電界
放出型冷陰極)として用いる場合には、図2に示すよう
にゲート電極21に導電性基板22上の微小突起部(エ
ミッタ電極)23よりも正電位を印加し、アノード電極
24にエミッタ電極23よりも正電位を印加し、エミッ
タ電極23に電界を集中すると、ファウラー・ノルドハ
イムの理論によってエミッタ電極23から電子が蛍光体
25,アノード電極24に向かって放出される。
【0028】しかし、本実施形態のように、図1におい
て、電子放出の場合と全く逆の電位を印加すると、微小
突起部5は電子を受け入れることになる。すなわち、電
界の集中する微小突起部5近傍を原子または分子が通過
すると、トンネル効果によって最外殻電子が微小突起部
5に移動して中性ガスは電界電離され、正イオンが生成
される。そして、正イオンは負極の電位を有する第二導
電性基板4に射突する。
【0029】このように、ゲート電極3および第二導電
性基板4に対して電子放出の場合とは逆の電位を印加す
ることにより、電界の集中し易い微小突起部5がイオン
源の役割を果たす。そして、第二導電性基板4が正イオ
ンを内部に閉じ込めたり、あるいは電極表面がイオンの
射突によって活性化されたりすることにより、活性な残
留ガスが捕集される。
【0030】中性ガスをイオン化する効率は、ゲート電
圧すなわち微小突起部5の先端に集中する電界強度や微
小突起部5の個数等に依存する。したがって、微小突起
部5の先端に集中する電界強度を大きくするとともに、
微小突起部5の個数を多くすることにより、排気速度が
大きくなる。
【0031】イオン化は、第二導電性基板4で観測され
るイオン電流によって調べることができる。このイオン
電流は、微小突起部5の先端に108V/cmに相当す
るゲート電圧を印加することにより発生することが確認
されており、これ以上の電界を加えることによりさらに
イオン化効率を高めることができる。但し、過度に電界
強度を大きくすると、電界蒸発により微小突起部5自体
が蒸発し始めるため、印加する電界強度として108V
/cm以上で微小突起部5が電界蒸発する電界強度以下
の電界に相当するゲート電圧を印加する必要がある。
【0032】また、ゲート電圧が同じであっても、微小
突起部5に生じる電界強度は微小突起部先端の曲率半径
が小さい程大きくなるので、微小突起部5は可能な限り
尖鋭化された形状に制御することが望ましい。
【0033】そして、第二導電性基板4に正イオンを捕
集するために、1kV以上の負の電位が印加される。
「表面物性工学ハンドブック(小間篤著,丸善株式会
社)435ページ」に記載されているように、各種イオ
ンによるNiのスパッタ率の入射イオンエネルギー依存
性は約1kV以上で減少する傾向を示しており、この領
域では高エネルギーをもつイオンが固体内深い部分で衝
突カスケード状態となるため、表面原子が真空中に弾き
飛ばされる割合が実質的に減少する。
【0034】したがって、1kV以上の負電位を第二導
電性基板4に印加することにより、イオンを固体内に捕
獲する割合が増加し、しかも表面電子のスパッタリング
により第二導電性基板4の表面が活性化されるため、真
空槽(図示せず)内の真空度を高めることができる。
【0035】また、スパッタ率は、通常ターゲット材に
対してイオンを垂直に入射させるよりも、入射角を大き
くする程増加することが知られている。したがって、図
3に示すように(第二実施形態)第二導電性基板4にゲ
ート電極側に向かって開口する多数のV字溝31を形成
することにより、第二導電性基板4表面の活性化を促進
させることができる。
【0036】このように、本実施形態によれば、微小突
起部5において生成された残留ガスの正イオンをゲッタ
ー部材に射突させて閉じ込める作用および活性化された
ゲッター部材の表面上での吸着作用によって真空槽(図
示せず)内の真空排気が行われるため、活性ガスのみな
らず希ガスに対しても高い排気作用を有する。
【0037】また、本実施形態においては、希ガスを排
気する上で重要なイオン化過程が電界電離によって行わ
れるため、イオンポンプに必要な磁場を用いることな
く、きわめて微小な空間にも設置される。この場合、磁
場が不要であることは、本実施形態における微小真空ポ
ンプをCRTやフラットパネルディスプレイに用いて
も、電子線の軌道が変化することがない。
【0038】この他、本実施形態における微小真空ポン
プをCRTやフラットパネルディスプレイに用いた場
合、ゲッター部材が蛍光板と電子放出部を隔てるスペー
サ等の不必要な箇所に付着して絶縁耐圧を劣化させるこ
とがない。
【0039】なお、本実施形態においては、微小真空ポ
ンプ1が絶縁スペーサによって真空槽(図示せず)内に
配設されるが、両導電性基板2,4間の寸法を2mmと
設定しても、3mm程度の厚さをもつ薄型真空ポンプを
得ることができる。
【0040】また、微小突起部5のピッチを1μmの寸
法に設定すると、微小突起部5の形成される領域を一辺
が1mm程度の大きさにすることができる。したがっ
て、本実施形態における微小真空ポンプは、設置場所が
限定される薄型や小型の装置に搭載することが可能とな
る。
【0041】次に、本実施形態における微小真空ポンプ
を真空気密装置としてのフラットパネルディスプレイ内
に搭載してなる微小真空ポンプ搭載装置につき、図4を
用いて説明する。図4は本発明の第三実施形態に係る微
小真空ポンプ搭載装置を示す断面図で、同図において図
1と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説
明は省略する。同図において、符号41で示す微小真空
ポンプ搭載装置は、画像表示部42と微小真空ポンプ部
43とを備えている。
【0042】画像表示部42は、第一導電性基板2とゲ
ート電極3とアノード電極43と蛍光体44とを有し、
真空槽(フラットパネルディスプレイ)45内に配設さ
れている。第一導電性基板2は真空槽45の底部に形成
されており、アノード電極43は真空槽45の天井部に
形成されている。蛍光体44はアノード電極43の下方
に形成されている。
【0043】これにより、第一導電性基板2をグランド
電位とするとともに、ゲート電極3に100V程度の正
電位を印加すると、第一導電性基板2の微小突起部5
(エミッタ電極)から電子が放出される。そして、この
放出電子が1kV程度の正電位を印加した蛍光板44に
照射し、その発光により画像が得られる。
【0044】真空槽45は、それぞれが絶縁性を有する
基部材46とスペーサ47とガラス基板48とを有して
いる。基部材46およびガラス基板48はそれぞれ真空
槽45の底部と天井部として機能し、スペーサ47はこ
れら両部材46,48の間隔500μmを保つ部材とし
て機能する。
【0045】一方、微小真空ポンプ部43は、第一導電
性基板2とゲート電極3と第二導電性基板4とを有し、
真空槽45内に配設され、かつ画像表示部42の側方に
並設されている。第二導電性基板4は、アノード電極4
3および蛍光体44に絶縁した状態で真空槽45のガラ
ス基板48に形成されている。
【0046】これにより、第一導電性基板2に対してゲ
ード電極3および第二導電性基板4に負電位を印加する
と、前述した微小真空ポンプ動作が行われる。このと
き、真空槽45内を予め真空ポンプ(図示せず)によっ
て排気し、微小真空ポンプ装置を排気系から遮断し、第
一導電性基板2に対してゲート電極3に150Vの負電
圧を、第二導電性基板4に10kVの負電圧を印加する
ことにより、微小突起部5先端の近傍でイオン化した残
留ガスの正イオンが第二導電性基板4(ゲッター部材)
に捕集される。
【0047】ここで、画像表示部42のゲート電極3に
も150Vの負電圧を印加することにより、イオン化効
率を向上させることができる。
【0048】なお、本実施形態における微小真空ポンプ
部43の平面的な配置は、図5(a)〜(c)に示すよ
うに適宜変更することが自由である。例えば、微小真空
ポンプ部43は、同図(a)に示すように画像表示部4
2を取り囲むように配置され、同図(b)に示すように
画像表示部42の四隅に配置される。また、微小真空ポ
ンプ部43は、同図(c)に示すように単一の画素ある
いは複数の画素を単位として画素を囲むように配置され
る。
【0049】また、微小真空ポンプの駆動は、装置製造
後に初めて画像を表示する前に行われても、装置駆動時
あるいは定期的に行われてもよい。
【0050】次に、本実施形態における微小真空ポンプ
を真空気密装置としてのCRT内に搭載してなる微小真
空ポンプ搭載装置につき、図6を用いて説明する。図6
は本発明の第四実施形態に係る微小真空ポンプ搭載装置
を示す断面図で、同図において図1と同一の部材につい
ては同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。同図に
おいて、符号61で示す微小真空ポンプ搭載装置は、C
RT62と微小真空ポンプ63とを備えている。
【0051】CRT62は、電子銃64と多段電子レン
ズ系65と蛍光体66とスクリーン67と電極端子68
とを有している。微小真空ポンプ63は、微小真空ポン
プ1と同様に第一導電性基板2とゲート電極3と第二導
電性基板4(図1に図示)とを有し、電極端子68に三
本の電線(図示せず)を介して接続されている。
【0052】三本の電線(図示せず)は、支持体69に
固定され、かつそれぞれが第一導電性基板2とゲート電
極3と第二導電性基板4に接続されている。これによ
り、第一導電性基板2に対してゲード電極3および第二
導電性基板4に負電圧を印加すると、前述した微小真空
ポンプ動作が行われる。このとき、第一導電性基板2に
対してゲート電極3に150Vの負電圧を、第二導電性
基板4に15kVの負電圧を印加することにより、微小
突起部5先端の近傍でイオン化した残留ガスの正イオン
が第二導電性基板4(ゲッター部材)に捕集される。
【0053】なお、本実施形態における微小真空ポンプ
63の駆動は、装置製造後に初めて画像を表示する前に
行われても、装置駆動時あるいは定期的に行われてもよ
い。
【0054】また、本実施形態において、CRTの電子
銃として電界放出型冷陰極を用いる場合には、微小真空
ポンプ63および支持体69が不要である。この場合、
電界放出型冷陰極に電子放出の場合と逆の極性の電圧す
なわち第一導電性基板2に対してゲート電極3に負電圧
を印加するとともに、多段電子レンズ系65の電極のう
ち少なくとも一つの電極に負電圧を印加することによ
り、電界放出型冷陰極の微小突起部でイオン化した残留
ガスが多段電子レンズ系65の電極に捕集される。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、多
数の突起部を有する第一導電性基板と、この第一導電性
基板に所定の間隔をもって配設され突起部よりも負電位
が印加される第二導電性基板とを備え、この第二導電性
基板に対向するゲート電極を第一導電性基板上に絶縁層
を介して配設し、このゲート電極は突起部の近傍に位置
しかつ突起部よりも負電位が印加される電極からなるの
で、活性ガスおよび希ガスを第一導電性基板の突起部近
傍でイオン化し、このイオン化したガスが活性化された
第二導電性基板に捕集される。
【0056】したがって、ゲッター部材によって酸素や
炭素系ガス等の活性ガスのみならずアルゴン等の不活性
ガスを吸着することができるから、希ガスに対する排気
能力を高めることができ、真空ポンプとしての品質を保
証することができる。
【0057】また、請求項6〜10において、請求項1
〜5のうちいずれか一記載の微小真空ポンプを真空気密
装置内に搭載したので、真空気密装置内の活性ガスおよ
び希ガスを第一導電性基板の突起部近傍でイオン化し、
このイオン化したガスが活性化された第二導電性基板に
捕集される。
【0058】したがって、真空気密装置としてCRTや
フラットパネルディスプレイ等を駆動する場合、安定し
た画像を得ることができるとともに、輝度,寿命の低下
発生を防止することができる。
【0059】また、イオン化したガスが第二導電性基板
に捕集されることは、従来のように残留ガスイオンがエ
ミッタ電極へ降り注がないから、エミッタ電極の損傷発
生を防止することができ、長期間にわたって再現性がよ
く、しかも安定したゲッター効果を維持することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る微小真空ポンプを
示す断面図である。
【図2】電子銃として電界放出型冷陰極を用いた場合の
構造を示す断面図である。
【図3】本発明の第二実施形態に係る微小真空ポンプを
示す断面図である。
【図4】本発明の第三実施形態に係る微小真空ポンプ搭
載装置を示す断面図である。
【図5】(a)〜(c)は図4の微小真空ポンプの配置
例を示す平面図である。
【図6】本発明の第四実施形態に係る微小真空ポンプ搭
載装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 微小真空ポンプ 2 第一導電性基板 3 ゲート電極 4 第二導電性基板 5 微小突起部 6 絶縁層
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 41/00 - 41/20 H01J 29/94 H01J 31/12

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の突起部を有する第一導電性基板
    と、 この第一導電性基板に所定の間隔をもって配設され、前
    記突起部よりも負電位が印加される第二導電性基板とを
    備え、 この第二導電性基板に対向するゲート電極を前記第一導
    電性基板上に絶縁層を介して配設し、 このゲート電極は、前記突起部の近傍に位置し、かつ前
    記突起部よりも負電位が印加される電極からなることを
    特徴とする微小真空ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記突起部が円錐状の突起部からなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の微小真空ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記第二導電性基板にゲート電極側に開
    口する多数のV字溝を形成したことを特徴とする請求項
    1または2記載の微小真空ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記ゲート電極の先端に印加する電界
    を、108V/cm以上であり、前記突起部が電界蒸発
    する電界以下である負電界に設定したことを特徴とする
    請求項1,2または3記載の微小真空ポンプ。
  5. 【請求項5】 前記第二導電性基板が前記突起部に対し
    て1kV以上の負電位が印加される導電性基板からなる
    ことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一記載の
    微小真空ポンプ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のうちいずれか一記載の微
    小真空ポンプを真空気密装置内に搭載したことを特徴と
    する微小真空ポンプ搭載装置。
  7. 【請求項7】 前記真空気密装置がフラットパネルディ
    スプレイからなり、このフラットパネルディスプレイの
    画像表示部を平面内において前記突起部および前記第二
    導電性基板によって囲繞したことを特徴とする請求項6
    記載の微小真空ポンプ搭載装置。
  8. 【請求項8】 前記突起部および前記第二導電性基板に
    よる前記画像表示部の囲繞が画素単位で行われることを
    特徴とする請求項7記載の微小真空ポンプ搭載装置。
  9. 【請求項9】 前記真空気密装置がCRTからなり、こ
    のCRTのネック部の電極端子に前記微小真空ポンプが
    導線を介して接続されていることを特徴とする請求項6
    記載の微小真空ポンプ搭載装置。
  10. 【請求項10】 前記真空気密装置が電界放出型冷陰極
    の電子銃および多段電子レンズを有するCRTからな
    り、このCRTの電子銃のゲート電極にエミッタ電極よ
    りも負電位が印加され、前記多段電子レンズの電極のう
    ち少なくとも一つの電極に前記エミッタ電極よりも負電
    位が印加されることを特徴とする請求項6記載の微小真
    空ポンプ搭載装置。
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