JP3024412U - スラックス用腰裏 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スラックスをはいて食事後或はスポーツなど
体を動かした時腹部が広がりその圧迫による苦しさを緩
和する。 【構成】 長細状の腰裏芯４，１６の一面の長手に沿っ
て、弾性力を有し任意断面で適太さの芯材８，１８，１
９を、接着或は縫着又は挿入の係止にて設けるようにし
たものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はスラックスをはいて腰腹部を圧迫するような状態となった時、それに 応じて腰部が広がるようにスラックスの腰部裏面に設けるスラックス用腰裏に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

時代の流れに伴ってスラックスも見栄えや、はき心地が良いよう部分的に色々 と改良されて来ている。 そのような中で、食事後の満腹時や立ったり座ったりの身体を上下運動させる 時、腰部を圧迫して苦しくなるのを少しでも緩和するために、スラックスの腰部 表生地や帯芯や腰裏に伸縮性を部分的に或は全体的に持たせ、圧迫に対応して伸 びるように設けていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしこのように腰部に伸縮性を持つ素材を用いても、実際にスラックスをは くとバンドにて締め付けるため腰部に設けた素材の伸縮性を充分に生かすことが 出来ないため、圧迫による苦しさを緩和することが出来ず、使用上非常に不都合 を感じていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案このような不都合を解消し、ベルトにて締め付けても圧迫による苦しさ を緩和するこが出来るようにしたスラックス用腰裏を提供せんとするものである 。 長細状の腰裏芯の身体側となる一面の長手に沿って、弾性力を有し屈曲を自在 とし断面が加圧にて適割合に圧縮されて変形可能とし、半円・円・楕円・角など 柱状或は筒状の任意断面からなる芯材を、接着或は縫着や挿入の係止にて設ける ようにしたものである。 この場合接着は、接着剤にて芯材を腰裏地に接着する。 又、縫着による係止は、芯材の加圧による断面の弾性変形を妨げないよう接す る部分を縫着して係止する。 更に挿入による係止は、腰裏芯と上抑地及び下抑地を或は滑り止め用の滑り止 テープを上抑地と下抑で抑えながら腰裏芯と縫着一体とし、腰裏芯と上抑地間或 は腰裏芯と滑り止バンド間で挿入部を形成するよう縫着し、挿入部に芯材を挿入 して係止するようにしたものである。 なお、芯材の接着は腰裏芯にせず直接スラックス等の腰部の内側に行っても良 い。

【０００５】

【作用】

芯材が身体側となるよう腰裏芯をスラックスの腰部内側に設けてはき、食事に よる満腹時や身体を動かした時、腰腹部に対して圧迫が生じるが、この圧迫によ って芯材を押して圧縮させ腰まわりを広くする。 このため圧迫があってもそれを緩和して楽になる。 そして圧迫が無くなれば圧縮にて変形していた芯材は弾性によって元の断面に 戻り腰まわりが狭くなり元のスラックスをはいている状態となる。 この時ベルトで締めていても、芯材を加圧する程締めなくてもスラックスを止 めておくことが出来るので、前述の作用がベルトを締めた状態でもベルトの内側 で行なわれる。 なお本考案はスラックスについて説明したが他の衣類例えばパンツやスカート 類にも応用することが出来る。

【０００６】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面について説明する。 （実施例１） 図中１は長細状の上抑地であって、長手に沿って一側端を折曲げ縁１ａを設け ている。 ２は長細状の長手に沿って折曲げて重ね合わせた下抑地であって、前記上抑地 １の縁１ａと該下抑地２の側端２ａを長手に沿って折曲げた飾地３を挟むと共に 、長細状の腰裏芯４を上抑地１と下抑地２裏面に当て任意箇所を縫着して第１縫 着部５とし、この第１縫着部５と適間隔に上抑地１と腰裏芯４を縫着して第２縫 着部６として筒状の挿入部７を形成している。 ８は弾性力を有し屈曲を自在とし且つ加圧にて１／３〜１／４に断面が圧縮さ れて変形可能とした断面半円形の芯材であって、前記挿入部７に円弧部が突出す る（身体側となる）よう挿設している。

【０００７】 使用に当たっては挿入部７に芯材８を挿設した状態でスラックス９の帯芯１０ を巻込んだ腰地１１の裏側に芯材８が身体側となるよう上抑地１と腰裏芯４の上 端を折曲げその適位置を縫着して取付ける。（上抑地１と腰裏芯４の上端を折曲 げる前の状態の図２参照） そしてスラックス９をはき食事で満腹になつて腹が膨れると芯材８を押し断面 が図２の二点鎖線で示すように１／３〜１／４に圧縮される。 この圧縮にて腰まわりの長さは圧縮距離に比例して長くなって、腹の膨らみに よる圧迫を和らげ苦しさを無くす。 腹の膨らみによる圧迫が無くなると、１／３〜１／４に圧縮されていた芯材８ は弾性によって元の断面に戻り、腰まわりが狭くなって通常のスラックスをはい ている状態となる。

【０００８】 （実施例２） １２は長細状の上抑地であって、長手に沿って一側端を折曲げ縁１２ａを設け ている。 １３は長細状の下抑地であって、長手に沿って折曲げて重ね合わせ、重なり合 う端部の一方を折曲げにて縁１３ａとしている。 １４は摩擦係数の大きい合成樹脂などからなる凸状の突起１５を生地に設けた 長細状の滑り止テープであって、前記上抑地１２の縁１２ａと該滑り止テープ１ ４一端（上端）を、又、下抑地１３の縁１３ａと該滑り止テープ１４他端（下端 ）を重合し、腰裏芯１６と共に縫着にて一体とし、該滑り止テープ１４と腰裏芯 １６間で筒状の挿入部１７を形成している。 １８は弾性力を有し屈曲を自在とし加圧にて１／３〜１／４に断面がされて変 形可能とした断面半筒形の芯材であって、前記挿入部１７に挿設している。 使用に当たっては、実施例１と同様のため説明は省略する。（上抑地１２と腰 裏芯１６の上端を折曲げる前の状態の図３参照） なお芯材１８によって突起１５が凸状となって突出し、スラックス９をはいた 時に突起１５がシャツなどに充分に当たってスラックスやシャツなどの動きや摩 れを防ぐ。

【０００９】 （実施例３） 本実施例は実施例２の芯材１８に変えて断面円形の芯材１９を用いた点が異な るのみで、他は殆ど実施例２と同一のため説明は省略する。（上抑地１２と腰裏 芯１６の上端を折曲げる前の状態の図４参照） 以上の実施例は芯材を挿入する場合について説明したが、接着や縫着について は腰裏地と芯材の説明で済むため実施例での説明は省略する。

【００１０】

【考案の効果】

上述の如く本考案は、腰裏に挿入部を設け弾性を有する芯材を挿設しスラック スの腰部内側に芯材を身体側となるよう設けたことによって、身体等を動かした りして腰腹部を圧迫する時、芯材を圧迫にて圧縮し腰まわりを広くして圧迫を緩 和し楽にすると共に、圧迫が無くなると芯材が元の状態に戻って腰まわりが狭く なってスラックスが脱げないようになる。 そして挿入部の身体側に滑り止テープを設けると、芯材によって滑り止テープ が凸らんで充分衣類に当たり滑り止効果を高めることが出来る等の特長を有し実 用上非常に優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例１を使用したスラックスの一部を
開いた正面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ端面拡大図である。

【図３】本実施例３の主要部の縦端面拡大図である。

【図４】本実施例２の主要部の縦端面拡大図である。

【符号の説明】

１ 上抑地 １ａ 縁 ２ 下抑地 ３ 飾地 ４ 腰裏芯 ５ 第１縫着部 ６ 第２縫着部 ７ 挿入部 ８ 芯材 ９ スラックス １０ 帯芯 １１ 腰地 １２ 上抑地 １２ａ 縁 １３ 下抑地 １３ａ 縁 １４ 滑り止テープ １５ 突起 １６ 腰裏芯 １７ 挿入部 １８ 芯材 １９ 芯材

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 長細状の腰裏芯４，１６の一面の長手に
   沿って、弾性を有し任意断面で適太さの芯材８，１８，
   １９を、接着或は縫着や挿入の係止にて設けるようにし
   たことを特徴とするスラックス用腰裏。
2. 【請求項２】 腰裏芯４に上抑地１と下抑地２を腰裏芯
   ４と上抑地１間で挿入部７を形成するよう縫着し、挿入
   部７に芯材８，１８，１９を挿入係止してなる請求項１
   記載のスラックス用腰裏。
3. 【請求項３】 滑り止用テープ１４を上抑地１２と下抑
   地１３で腰裏芯１６に抑え、腰裏芯１６と滑り止用テー
   プ１４間で挿入部１７を形成するよう縫着し、挿入部１
   ７に芯材８，１８，１９を挿入係止してなる請求項１記
   載のスラックス用腰裏。