JP3024206B2 - 硫化金属鉱の精錬方法 - Google Patents

硫化金属鉱の精錬方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、硫化銅鉱などの硫化金属鉱の精錬方法に関
し、特に、熔体を還元してその中に含まれる酸素を除去
する硫化金属鉱の精錬方法に関するものである。
[従来の技術] 硫化金属鉱を精錬する方法としては、例えば銅鉱の連
続精錬方法について説明すると、まず熔錬炉において銅
精鉱を溶融して、硫化銅および硫化鉄を主成分とするカ
ワと、原料中の脈石や溶剤や酸化鉄等を主成分とするカ
ラミとを生成し、ついで、分離炉においてカラミとカワ
を分離し、ついで、製銅炉においてカワを酸化させて粗
銅とし、ついで、精製炉において、酸化用気体(例えば
酸素の比率がほぼ20〜30%である酸素富化空気)を熔体
に吹き込んでさらに酸化させ、粗銅に残留していた硫黄
の比率を十分に低下させて金属銅の比率を向上させる。
一方、この酸化工程中において硫黄の比率がある値以
下になると、吹き込み酸素と銅との反応により酸化銅が
生成されてしまうという現象が生じる。
このために従来では、精錬度を高めるために、前述の
酸化工程に続いて、還元剤(例えば水素ガスやアンモニ
アガスやC重油などの炭化水素系燃料と空気の混合物な
ど)を熔体に吹き込み、前記酸化銅を還元し、熔体中の
金属銅の比率をさらに向上させることが行なわれてい
る。
このようにして得た精銅は、さらに陽極板(アノー
ド)に鋳造されて電解精製される。
[発明が解決しようとする課題] ところで、上記の方法においては、還元終点(酸素濃
度が十分に低下した時点)近くになると、排ガスの温度
が上昇し、排ガスフードや煙道といった生産設備に過熱
による損傷を生じたり、黒煙が多量に発生して環境問題
を引き起こすといった問題があった。
そこで、発明者がこの問題の防止のために鋭意研究を
重ねた結果、以下の知見を得ることができた。
すなわち、まず、還元工程における熔体中の酸素濃度
(%)と酸素量の減少速度(kg/min)との関係を、還元
剤(C重油)の使用量を2通りに変更してそれぞれ調べ
た。この結果を第1図に示す。ここで、熔体中の酸素濃
度は、還元スタートから終点まで約15分間隔で装入口よ
りピンサンプルを採取し、分析して得たものである。ま
た、使用した2通りの還元剤の使用量は、次の通りであ
る。
(条件1) 300/Hr.・本×2本=600/Hr (条件2) 500/Hr.・本×2本=1000/Hr なお、第1図中ラインIとIIとは、それぞれ吹込還元
剤が理論的に100%熔体中の酸素と反応した場合の酸素
量の減少速度をいう。
この実験から、熔体中の酸素濃度が低下し、還元終点
が近付くと、脱酸素速度が低下することが判った。この
ため、還元終点の付近では、吹込まれた還元剤が熔体中
の酸素と結び付かずに、そのまま排ガスとして排出され
ることが判明した。このため、黒煙が増加するばかり
か、排ガスとして排出された還元剤がフードの周辺か侵
入する空気中の酸素と反応して発熱し、排ガスフードや
煙道を損傷することになる。
また、前記第1図に示した結果から、熔体中の酸素濃
度がほぼ0.2〜0.3%以下となると、還元剤の吹込量を低
下させても、脱酸素速度はほとんど変化しないことが判
明した。
以上の結果から、還元スタート時から、熔体中の酸素
濃度がほぼ0.2〜0.3%になるまでは、還元剤の吹込量を
多くし、例えば、上記した(条件2)のものを吹込み、
その後は、還元剤の吹込量を減らし、例えば、上記した
(条件1)のものに切り替えて吹込むこととした場合で
あっても、還元時間がさほど変化することがないことが
予測される。また、このように、還元終点付近におい
て、還元剤の吹込量を低下させることにより、還元剤の
使用量を削減することができ、さらに、還元後半の排ガ
ス温度の上昇を抑制させ、排ガスフードや煙道を保護で
きることも予測される。
本発明は上記の知見に基づいてなされたもので、還元
時間を増加させることなく、還元剤の使用量を削減でき
る硫化金属鉱の精錬方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] そこで、本発明に係る硫化金属鉱の精錬方法は、硫化
金属鉱の熔体に、還元剤を含む吹込ガスを供給して前記
熔体から酸素を除去し、精錬する方法において、この精
錬によって生じる排ガス温度の上昇速度の時間微分によ
り得られた値に応じて、前記吹込ガス中の還元剤の量を
調整する構成としたものである。
[作用] 本発明の方法によれば、例えば、精錬によって生じる
排ガス温度の上昇速度の時間微分により得られた値が減
少している場合には、前記吹込ガス中の還元剤の量を増
加させ、前記上昇速度の時間微分により得られた値が増
加している場合には、前記吹込ガス中の還元剤の量を減
少させる。これにより、還元時間を延長させることな
く、還元剤の使用料を低下させることができる。
[実施例] 以下に、本発明の精錬方法を、通常の転炉熔錬によっ
て得た粗銅に適用した実施例について説明する。
本実施例においては、還元工程において、熔体中の酸
素濃度がほぼ0.2%〜0.3%となったときに、吹込ガス中
の還元剤の量を削減した点で、上記従来の技術の相違す
る。他の構成については、従来と同様なので、詳細につ
いての説明を省略する。
還元工程において、以下の量の重油(還元剤)を熔体
に向けて吹込んだ。
還元スタート時から切り替え時まで 1000/Hr. 切り替え時から還元終点まで 600/Hr. ここで、還元剤の量の切り替え時判断は、排ガス温度
温度の上昇速度を時間で微分した値が増加した時をもっ
て切り替え時とした。
上記実施例における還元時間と、還元用重油原単位に
つき、データを調査した。ここで、還元用重油原単位と
は、1トンの粗銅を精錬するために必要とした重油量を
いう。前記の実施例の結果を下記第1表に示す。
なお、第1表においては、比較例として、重油吹込量
を変化させず一定とした場合におけるデータを示した。
また、酸化工程における酸化条件については、本実施
例と比較例とは同一条件とした。
また、第2図には、還元工程において、重油吹込量を
一定とした場合の排ガス温度についてのデータを示し、
第3図には、重油吹込量を、排ガス温度上昇後に削減し
た場合の排ガス温度についてのデータを示した。
上記第1表および第2図・第3図から判るように、本
実施例によれば、以下の利点を有する。
還元後半に吹込重油量を削減しても、還元時間には
ほとんど影響を及ぼすことがなく(第1表)、生産能力
を高能率に維持することができた。
還元後半に還元重油量を削減したために、還元用重
油原単位を減少させることができ(第1表)、生産コス
トの減少ができた。
本実施例では、排ガス温度の上昇速度を時間で微分
した値が急激に増加した時点をもって、還元重油吹込量
を削減する判断時とすることができた。すなわち、熔体
中の酸素濃度がある一定値以下になると熔体中の脱酸素
速度が低下し始め、排ガス温度が急上昇することにな
る。このため、前記判断時をもって重油量を切り替えて
削減することにより、上記・に示す利点を発揮する
ことができた。
前記のように、吹込重油量を還元後半で削減したの
で、排ガスに持ち去られる重油量を低下させることがで
き、このため、排ガスの温度上昇を抑制することができ
た(第3図)。よって、本実施例によれば、排ガスフー
ドや煙道等の損傷を防止し、生産設備の寿命向上を図る
ことができる。
また、吹込ガス中の重油量を削減することにより、
排ガスへ移行する重油量を減少させることができたの
で、黒煙の発生を防止し、環境の向上を図ることができ
る。
[発明の効果] 本発明に係る精錬方法によれば、この精錬によって生
じる排ガス温度の上昇速度の時間微分により得られた値
に応じて、前記吹込ガス中の還元剤の量を調整する構成
としたので、以下の様々な効果を発揮することができ
る。
熔体中の酸素濃度がある一定値以下となったとき
に、還元剤の吹込量を削減することにより、還元時間に
はほとんど影響を及ぼすことがなく、生産能力を高能率
に維持することができる。
このように還元後半に還元剤吹込量を削減できるの
で、金属の製造コストを減少させることができる。
排ガス温度の上昇速度を時間で微分した値が急激に
増加した時点をもって、還元重油吹込量を削減すること
により、排ガス中に移行する重油量を低下させることが
できる。
したがって、排ガスの温度の急上昇を抑制すること
ができる。このため、排ガスフードや煙道等の損傷を防
止し、生産設備の寿命向上を図ることができる。
また、排ガス中に移行する重油量を削減できるの
で、黒煙の発生を防止し、環境の向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、熔体中の酸素濃度と酸素量減少速度との関係
を示す図、第2図は、還元剤の使用量を一定とした場合
における排ガス温度を示す図、第3図は、還元剤の吹込
量を還元後半で削減した場合における排ガス温度を示す
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−261445(JP,A) 特開 昭64−75631(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22B 15/00 - 15/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硫化金属鉱の熔体に、還元剤を含む吹込ガ
    スを供給して前記熔体から酸素を除去し、精錬する方法
    において、 この精錬によって生じる排ガス温度の上昇速度の時間微
    分により得られた値に応じて前記吹込ガス中の還元剤の
    量を調整することを特徴とする硫化金属鉱の精錬方法。
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