JP3024154U - 搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 段差があってもプレート状態の加工物を挟ん
で運搬する搬送装置を提供する。 【解決手段】 搬送装置は、パレットフィードユニット
１、パーツフィードユニット２、反転ユニット３、チャ
ックユニット４等から構成される。上昇フィーダ１８が
パレット１６を上方に押上げた後、パーツ推進器２２が
そのパレット１６をさらに押しパーツフィードユニット
２１に置く。このとき加工物がパレット１６の中に入
る。反転吸盤３４が先端のパレット１６中の加工物を吸
い付け反転させる。昇降チャック４１が降下するとき、
チャック孔を経由してピン４３の作動によりチャックを
開ける。すると、加工物のエッジが開いたチャックの中
に入る。ピン４３が後ろへ戻ると、チャックが閉じた
り、上昇したりするので加工物を次の加工工程へ転送さ
せ、上方に移動する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、搬送装置に関し、段差があってもプレート上の加工物を挟んで運搬 可能な搬送装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

機械的な加工工程、特に一貫して自動化された加工工程においては、加工物を 挟む機能および加工物を搬送する動作が多用されている。そして、加工物の形状 に応じてチャック治具および搬送の方式が異なるため、加工機械および装置が実 際の加工作業とその要求に対応するよう特別の設計がなされるのが常である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

例えば、加工物を搬送する方式に関して、直線状または環状の経路を有する搬 送形態がよく用いられている。すなわち、同一平面上で一端から原料または加工 物をフィードしながら他端に送り出すという方式が最も簡易で節省の設備とされ ている。ところが、この方法によると、同一平面上で作業しなければならないと いう問題が生ずる。

【０００４】 電子製造業のＩＣまたはＬＥＤ等のプレート状態の加工物においては、加工工 程で残留した材料を除去しなければならない。この残留した材料を除去する方法 としては、化学的な浸食または人工的な浸食が採用されている。ところが、この ような浸食方法では除去効果が悪いばかりでなく、作業工数や製品コストの増大 を招くことになる。それにもかかわらずこのような方法が未だに用いられている 理由は、プレート状の加工物を挟んで搬送する場合、前後の加工工程の段差があ るという問題を解決することができないためである。このような問題は他の産業 の加工工程においても同様に生じている。

【０００５】 本考案の目的は、段差があってもプレート状態の加工物を挟んで運搬する搬送 装置を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するための本考案は、請求項１記載の手段を採用する。 この手段によると、パーツフィードユニットと反転ユニットとの間に水平の移 動トランスファー効果が生ずることから、異なる二つの加工工程の段差が大きく ても加工物は搬送することができる。

【０００７】 また、請求項２または３記載の手段を採用すると、パレットフィードユニット 、パーツフィードユニット、反転ユニットおよびチャックユニットが、各々プロ グラムにより自動制御され、また上下駆動用デバイス、左右平行駆動用デバイス 、上昇フィーダ、下降フィーダ推進器、および反転器は、油圧または空気圧によ り駆動されることから、人手を省くことができるばかりでなく、設備スペースも 大幅に削減することができる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１〜図５に示すように、本考案の一実施例による搬送装置は、パレットフィ ードユニット１、パーツフィードユニット２、反転ユニット３、チャックユニッ ト４等から構成されている。

【０００９】 パレットフィードユニット１は、パーツフィードユニット２の下に配置され、 フィードラック１１およびこのフィードラック１１にまたがって移動可能なパレ ットフィード台１２から構成される。このパレットフィード台１２を支えるため に少なくとも一組の上下駆動用デバイス１３が用いられる。この上下駆動用デバ イス１５が油圧または空気圧シリンダであることから、パレットフィード台１２ をつっぱっるフィードラック１３と分離されまたは下方へ戻し跨がった状態にな る。

【００１０】 また、デバイス１３の下にベースプレート１４が連結される。ベースプレート １４の下に左右平行駆動用デバイス１５が繋がる。この左右平行駆動用デバイス １５が油圧または空気圧シリンダであることから、ベースプレート１４を前後左 右に動かすことができる。パレットフィード台１２の上に若干のパレット１６が 等間隔距離に配置される。このパレット１６の形状が加工物の形状に合わせて異 なるように設計されている。例えば、本実施例の場合、プレート状の加工物を置 くため、Ｌ字状の傾斜溝を有している。後述するようにパレット１６の搬送形態 が環状の経路を有することから、加工された半生成品等を降ろしてから空のパレ ット１６を自動的に供給している。

【００１１】 図１および図２に示すように、空のパレット１６がパーツフィードユニット２ の下に配置され、パーツフィードユニット２との間に環状に動く。つまり、上方 のパーツフィードユニット２のパレット１６から加工物を降ろした後、空のパレ ット１６が下方に移動して下方のパレットフィードユニット１に到着する。その ため、パーツフィードユニット２の先端にはパレット１６の下降フィーダ１７が 設けられており、油圧または空気圧を用いて昇降させている。同時にパーツフィ ードユニット２の末端にはパレット１６の上昇フィーダ１８が用意されており、 油圧または空気圧を用いて空のパレット１６をパーツフィードユニット２に向け 転送している。

【００１２】 パーツフィードユニット２には、主にパレットフィード台１２に対応する長さ を有する長条状のパーツフィード台２１を搬送装置のフレームに設置する。また 前述した上昇フィーダ１８の外側に合わせて油圧または空気圧を用いるパーツ推 進器２２が取り付けられており、パーツフィードユニット２におけるパレット１ ６の前後動作を制御している。

【００１３】 図３に示すように、反転ユニット３にはモータで駆動され所定の角度で回る反 転器３２が反転シャフト３１に自在に動くように連結されており、その先端から 延ばされて成形される反転ロッド３３をも有している。この反転ロッド３３には 反転吸盤３４が接続されており、その表面には多数の吸孔が設けられている。反 転吸盤３４はバキューム装置と連結されており、反転ロッド３３が制御されて延 ばされている場合、反転吸盤３４が加工物に吸い付くことができるようになって いる。

【００１４】 図４および図５に示すように、チャックユニット４は、主に等間隔で配列され る複数の昇降チャック４１および前後に可動するチャックベース４２により構成 されている。チャックベース４２から反転ユニット３に向かって昇降チャック４ １の数量に対応するピン４３が延びるようにして構成されている。ピン４３を通 すため昇降チャック４１の表面にはピン４３の数に対応したチャック用の孔４４ が形成されている。これにより、昇降チャック４１が下がるとピン４３が前方に つっぱり、昇降チャック４１の孔４４を通りチャックを開ける。それに対してピ ン４３が後方に戻ると昇降チャック４１が再び閉じ状態となる。

【００１５】 次に、搬送装置の作動を図１〜５に基づいて説明する。 上昇フィーダ１８がパレット１６を上方に押す。その次にパーツ推進器２２は パレット１６を押しながらパーツフィードユニット２１の上にパレット１６を置 く。このときオートマチックフィーダまたは手動フィーダにより加工物をパレッ ト１６の中に入れる。

【００１６】 一方、反転吸盤３４が先端の加工物を吸い付け反転させる。また昇降チャック ４１が降下するとき、チャック孔を経由してピン４３の作動によりチャックを開 ける。すると、加工物のエッジが開いたチャックの中に入る。ピン４３が後ろへ 戻ると、チャックが閉じたり、上昇したりするので加工物を次の加工工程へ転送 させ、上方に移動する。

【００１７】 加工物を降ろしてから、パレット１６の下降フィーダ１７が空のパレット１６ を受け取って下方に動いたり、パレットフィード台１２に渡す。このとき、上下 駆動用デバイス１３が上がったり、左右平行駆動用デバイス１５が前方へ進んだ りするので、もう一つの空のパレット１６を上昇フィーダ１８の中に入れること ができる。上昇フィーダ１８が空のパレット１６を上方へ転送してから加工物を 置くことも可能になる。以上説明した動作がプログラムにより自動制御されてい る。

【００１８】 本実施例によると、パーツフィードユニット１およびパーツフィードユニット ２を採用することにより、異なる二つの加工工程の段差が大きくても加工物は搬 送することができる。これは、パーツフィードユニット２と反転ユニット３との 間に水平の移動トランスファー効果が生ずるからである。さらに、反転ユニット ３により加工物を高い所に転送することができる。このような動作は塗装、ペイ ンティング、ワーキング、浸食等の加工工程に用いることができる。このような 加工工程の自動化を図ることにより、人手を省くことができるばかりでなく、設 備スペースも大幅に削減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例による搬送装置の全体を示す説
明図である。

【図２】本実施例のパレットフィードユニットの構成を
示す説明図である。

【図３】本実施例の反転ユニットおよびチャックユニッ
トの構成を示す説明図である。

【図４】本実施例の昇降チャックの構成を示す説明図で
ある。

【図５】本実施例のチャックユニットの動作を示す説明
図である。

【符号の説明】

１ パレットフィードユニット ２ パーツフィードユニット ３ 反転ユニット ４ チャックユニット １１ フィードラック １２ パレットフィード台 １３ 上下駆動用デバイス １４ ベースプレート １５ 左右平行駆動用デバイス １６ パレット １７ 下降フィーダ １８ 上昇フィーダ ２１ チャックベース ２２ パーツ推進器 ３１ 反転シャフト ３２ 反転器 ３３ 反転ロッド ３４ 反転吸盤 ４１ チャック ４２ チャックベース ４３ ピン ４４ 孔

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プレート状の加工物を挟んで搬送する搬
   送装置であって、 フィードラック、前記フィードラックに跨がって移動可
   能なパレットフィード台、前記フィードラックの下方に
   設けられ前記パレットフィード台を支えるか又は前記フ
   ィードラックから分離できるように前記パレットフィー
   ド台を上方につっぱる少なくとも一組の上下駆動用デバ
   イス、前記上下駆動用デバイスの下方に連結されるベー
   スプレート、前記ベースプレートの下方に繋がる左右平
   行駆動用デバイス、前記パレットフィード台の後端にパ
   レットを上昇可能な上昇フィーダ、および前記パレット
   フィード台の先端にパレットを下降可能な下降フィーダ
   を有するパレットフィードユニットと、 前記パレットフィードユニットの上方に配置し前記搬送
   装置のフレームに取り付けられ前記パレットフィード台
   に対応する長さを有する長条状のパーツフィード台、お
   よび前記上昇フィーダの外側に合わせて取り付けられる
   パーツ推進器を有するパーツフィードユニットと、 モータで駆動され反転シャフトに自在に動くように連結
   される反転器、前記反転シャフトの先端から延ばされる
   反転ロッド、前記反転ロッドに接続されるとともにバキ
   ューム装置と連結される複数の吸孔が設けられる表面を
   有する反転吸盤を有する反転ユニットと、 等間隔に配列された複数の昇降チャック、前後に移動可
   能なチャックベース、前記チャックベースから前記反転
   ユニットに向かって前記昇降チャックの数量に対応する
   ピン、および前記チャックの表面に形成され前記ピンが
   貫通可能な孔を有するチャックユニットと、 を備えたことを特徴とする搬送装置。
2. 【請求項２】 前記パレットフィードユニット、前記パ
   ーツフィードユニット、前記反転ユニットおよび前記チ
   ャックユニットが、各々プログラムにより自動制御され
   ることを特徴とする請求項１記載の搬送装置。
3. 【請求項３】 前記上下駆動用デバイス、前記左右平行
   駆動用デバイス、前記上昇フィーダ、前記下降フィー
   ダ、前記パーツ推進器、および前記反転器は、油圧また
   は空気圧により駆動されることを特徴とする請求項１記
   載の搬送装置。