JP3023780B1 - Cu系高温超伝導材料 - Google Patents
Cu系高温超伝導材料Info
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- H10N60/855—Ceramic materials
- H10N60/857—Ceramic materials comprising copper oxide
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
【要約】
【課題】本発明は、高温超伝導体のオーバード−プ領域
での高Tcの維持を実現すると共に、これまでに存在しな
かったオーバード−プで高Tc、高Jc、高Hirrの高温超伝
導体を実現することを目的としている。 【解決手段】本発明は銅酸化物超伝導材料のキャリア供
給層に十分な酸素を導入するか、ホール(正孔)を供給
できる陽イオンを導入することによってキャリアをオー
バード−プさせるが、電子構造(バンド構造)を利用し
て選択的ド−ピングにより一部のCuO2面にオーバード−
プさせ、残りのCuO2面は最適ド−プ状態に保持し、全体
としてTcを高く維持する。このキャリア濃度の増大によ
りJcとHirrを大きく向上させることができる。
での高Tcの維持を実現すると共に、これまでに存在しな
かったオーバード−プで高Tc、高Jc、高Hirrの高温超伝
導体を実現することを目的としている。 【解決手段】本発明は銅酸化物超伝導材料のキャリア供
給層に十分な酸素を導入するか、ホール(正孔)を供給
できる陽イオンを導入することによってキャリアをオー
バード−プさせるが、電子構造(バンド構造)を利用し
て選択的ド−ピングにより一部のCuO2面にオーバード−
プさせ、残りのCuO2面は最適ド−プ状態に保持し、全体
としてTcを高く維持する。このキャリア濃度の増大によ
りJcとHirrを大きく向上させることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超伝導転移温度(Tc)を
大幅に下げることなく高超伝導転移温度(Tc)状態に維持
し、臨界電流密度(Jc)と不可逆磁界(Hirr)を向上させた
Cu系高温超伝導材料に関する。
大幅に下げることなく高超伝導転移温度(Tc)状態に維持
し、臨界電流密度(Jc)と不可逆磁界(Hirr)を向上させた
Cu系高温超伝導材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の層状構造をもつ超伝導体、たとえ
ば銅酸化物超伝導体のY, Bi, Tl, Hg系超伝導体は図2
に示すようにオーバード−プによりTcが大きく低下する
ため、オーバード−プにより、超伝導異方性γ(γはコ
ヒーレンス長比 で、γ = ξab/ξc と定義される。)
が下がっても全体として超伝導特性が大きく向上するこ
とは無かった。そのため、77Kでの高磁界下のJc, Hirr
が高くならず、線材、バルク材、素子用材料としての実
用化に問題があった。
ば銅酸化物超伝導体のY, Bi, Tl, Hg系超伝導体は図2
に示すようにオーバード−プによりTcが大きく低下する
ため、オーバード−プにより、超伝導異方性γ(γはコ
ヒーレンス長比 で、γ = ξab/ξc と定義される。)
が下がっても全体として超伝導特性が大きく向上するこ
とは無かった。そのため、77Kでの高磁界下のJc, Hirr
が高くならず、線材、バルク材、素子用材料としての実
用化に問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の層状構造をもつ
高温超伝導体ではキャリア濃度を十分に増大させること
も、またキャリア濃度を増大させたオーバード−プ領域
でTcを高く維持することも困難で、特に高磁界下のJc
や、不可逆磁界Hirrが高くならず、実用超伝導材料とし
ての線材、バルク材、素子用材料としては多くの問題が
あった。それ故、本発明は、高温超伝導体のオーバード
−プ領域での高Tcの維持を実現することを目的としてい
る。また、本発明は、これまでに存在しなかったオーバ
ード−プで高Tc、高Jc、高Hirrの高温超伝導体を実現す
ることを目的としている。
高温超伝導体ではキャリア濃度を十分に増大させること
も、またキャリア濃度を増大させたオーバード−プ領域
でTcを高く維持することも困難で、特に高磁界下のJc
や、不可逆磁界Hirrが高くならず、実用超伝導材料とし
ての線材、バルク材、素子用材料としては多くの問題が
あった。それ故、本発明は、高温超伝導体のオーバード
−プ領域での高Tcの維持を実現することを目的としてい
る。また、本発明は、これまでに存在しなかったオーバ
ード−プで高Tc、高Jc、高Hirrの高温超伝導体を実現す
ることを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明は銅酸化物超伝導材料のキャリア供給層
に十分な酸素を導入するか、ホール(正孔)を供給でき
る陽イオンを導入することによってキャリアをオーバー
ド−プさせるが、電子構造(バンド構造)を利用して選
択的ド−ピングにより一部のCuO2面にオーバード−プさ
せ、残りのCuO2面は最適ド−プ状態に保持し、全体とし
てTcを高く維持する。このキャリア濃度の増大によりJc
とHirrを大きく向上させることができる。
ために、本発明は銅酸化物超伝導材料のキャリア供給層
に十分な酸素を導入するか、ホール(正孔)を供給でき
る陽イオンを導入することによってキャリアをオーバー
ド−プさせるが、電子構造(バンド構造)を利用して選
択的ド−ピングにより一部のCuO2面にオーバード−プさ
せ、残りのCuO2面は最適ド−プ状態に保持し、全体とし
てTcを高く維持する。このキャリア濃度の増大によりJc
とHirrを大きく向上させることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のCu系高温超伝導体の代表
的な結晶構造モデルを図1に示す。この物質系は CuBa2
O4-wの電荷(キャリア)供給層と Can-1CunO2nの超伝導
層から構成されており、その超伝導層は n個の CuO2層
から構成されている。電荷供給層の酸素サイトには空格
子があり酸素空格子濃度をwで表わす。超伝導層の CuO2
層は間にCaを挟み電荷のバランスを保っている。正電荷
をもつキャリアであるホール(正孔)は電荷供給層の
酸素濃度を増加させる(酸素空格子濃度であるwを小さ
くする)ことにより増加させることができる。超伝導層
は酸素5配位のCuO5クラスターからなるピラミッド底面
のCuO2面とそのピラミッド底面に挟まれたCuO4クラスタ
ーからなる四角いCuO2面から構成されている。この酸素
5配位のCuO2面と酸素4配位のCuO2面はそのポテンシャ
ル準位が異なるのでホールの収容度も異なってくる。こ
れが選択的ドープの原理である。この材料は選択的なオ
ーバード−プが可能なCu系高温超伝導材料として、オー
バード−プによりキャリア濃度を増大させ超伝導異方性
を小さくし、高い臨界電流密度[Jc > 5x106 A/cm2, (7
7K 0T)と]、高い不可逆磁界(Hirr >7T)、c軸方向の長
いコヒーレンス長(ξc > 6Å)を実現でき、Tcが90 K以
上の高性能高温超伝導材料として利用できる。
的な結晶構造モデルを図1に示す。この物質系は CuBa2
O4-wの電荷(キャリア)供給層と Can-1CunO2nの超伝導
層から構成されており、その超伝導層は n個の CuO2層
から構成されている。電荷供給層の酸素サイトには空格
子があり酸素空格子濃度をwで表わす。超伝導層の CuO2
層は間にCaを挟み電荷のバランスを保っている。正電荷
をもつキャリアであるホール(正孔)は電荷供給層の
酸素濃度を増加させる(酸素空格子濃度であるwを小さ
くする)ことにより増加させることができる。超伝導層
は酸素5配位のCuO5クラスターからなるピラミッド底面
のCuO2面とそのピラミッド底面に挟まれたCuO4クラスタ
ーからなる四角いCuO2面から構成されている。この酸素
5配位のCuO2面と酸素4配位のCuO2面はそのポテンシャ
ル準位が異なるのでホールの収容度も異なってくる。こ
れが選択的ドープの原理である。この材料は選択的なオ
ーバード−プが可能なCu系高温超伝導材料として、オー
バード−プによりキャリア濃度を増大させ超伝導異方性
を小さくし、高い臨界電流密度[Jc > 5x106 A/cm2, (7
7K 0T)と]、高い不可逆磁界(Hirr >7T)、c軸方向の長
いコヒーレンス長(ξc > 6Å)を実現でき、Tcが90 K以
上の高性能高温超伝導材料として利用できる。
【0006】このように、本発明は銅酸化物超伝導材料
のキャリア供給層に十分な酸素を導入するか、ホール
(正孔)を供給できる陽イオンを導入することによって
キャリアをオーバード−プさせるが、電子構造(バンド
構造)を利用して選択的ド−ピングにより一部のCuO2面
にオーバード−プさせ、残りのCuO2面は最適ド−プ状態
に保持し、全体としてTcを高く維持する。このキャリア
濃度の増大によりJcとHirrを大きく向上させることがで
きる。
のキャリア供給層に十分な酸素を導入するか、ホール
(正孔)を供給できる陽イオンを導入することによって
キャリアをオーバード−プさせるが、電子構造(バンド
構造)を利用して選択的ド−ピングにより一部のCuO2面
にオーバード−プさせ、残りのCuO2面は最適ド−プ状態
に保持し、全体としてTcを高く維持する。このキャリア
濃度の増大によりJcとHirrを大きく向上させることがで
きる。
【0007】化学式(1)[Cu1-xMx(Ba1-ySry)2(Ca
1-zLz)n-1CunO2n+4-w]のCu系高温超伝導材料ではCuの
平均価数がZ=2+(4-2w)/(n+1) < 2+ 4/(n+1) と表わせ、
n=3 から16まで 、Z が2.25 以上(最大3)とすること
が出来るので, 酸素空格子濃度 wを下げることによっ
て、Z=2.25、ホール濃度が0.25/CuO2(最適ド−プ量は
通常Z=2.25 の場合で、CuO2当りのホール濃度が0.25と
なる。ホール濃度が0.25/CuO2を越えた領域を通常オー
バードープ領域と呼ぶ)以上のオーバード−プ状態を実
現するに充分なキャリア供給が可能である。
1-zLz)n-1CunO2n+4-w]のCu系高温超伝導材料ではCuの
平均価数がZ=2+(4-2w)/(n+1) < 2+ 4/(n+1) と表わせ、
n=3 から16まで 、Z が2.25 以上(最大3)とすること
が出来るので, 酸素空格子濃度 wを下げることによっ
て、Z=2.25、ホール濃度が0.25/CuO2(最適ド−プ量は
通常Z=2.25 の場合で、CuO2当りのホール濃度が0.25と
なる。ホール濃度が0.25/CuO2を越えた領域を通常オー
バードープ領域と呼ぶ)以上のオーバード−プ状態を実
現するに充分なキャリア供給が可能である。
【0008】ここで言う選択オーバードープとは高温超
伝導材料を構成する複数種類(ここでは酸素5配位のCu
O5クラスターを構成するCuO2面と酸素4配位のCuO4クラ
スターを構成するCuO2面の2種がある。)のCuO2層のポ
テンシャル準位差、あるいはそれらのCuO2層に帰属され
るバンドのエネルギー準位差(図4に示すEFを横切るバ
ンドの上下関係)を利用して行う。これによりピラミッ
ド型のCuO5クラスターのCuO2面にはオーバード−プし
て、キャリア濃度を上げ、JcとHirrを向上させることが
できる。一方、平面型のCuO4クラスターのCuO2面は最適
ド−プ状態またはそれに近い状態に保ちTcの維持に寄与
させることができる。このオーバード−プCuO2面と最適
ド−プCuO2面とを選択的に分離して形成し、使い分ける
ことをもって高性能超伝導材料としての3大特性である
高Tc、高Jc、高Hirrを同時に達成することができる。
伝導材料を構成する複数種類(ここでは酸素5配位のCu
O5クラスターを構成するCuO2面と酸素4配位のCuO4クラ
スターを構成するCuO2面の2種がある。)のCuO2層のポ
テンシャル準位差、あるいはそれらのCuO2層に帰属され
るバンドのエネルギー準位差(図4に示すEFを横切るバ
ンドの上下関係)を利用して行う。これによりピラミッ
ド型のCuO5クラスターのCuO2面にはオーバード−プし
て、キャリア濃度を上げ、JcとHirrを向上させることが
できる。一方、平面型のCuO4クラスターのCuO2面は最適
ド−プ状態またはそれに近い状態に保ちTcの維持に寄与
させることができる。このオーバード−プCuO2面と最適
ド−プCuO2面とを選択的に分離して形成し、使い分ける
ことをもって高性能超伝導材料としての3大特性である
高Tc、高Jc、高Hirrを同時に達成することができる。
【0009】これによって、本発明の選択オーバード−
プ方式によれば層状構造をもつ高温超伝導材料のキャリ
ア濃度を増大し、Tcを高く維持したまま、超伝導異方性
γを小さくし、高いJc、高いHirrを達成することがで
きる。また、化学式(1)のCu1-xMx(Ba1-ySry)2(Ca1-zLz)
n-1CunO2n+4-wの超伝導材料はその結晶構造と電子構造
に基づいて選択オーバード−プによりTcを高く維持した
まま、JcとHirrを向上させることができる物質であり、
高性能の高温超伝導材料を実現できる。
プ方式によれば層状構造をもつ高温超伝導材料のキャリ
ア濃度を増大し、Tcを高く維持したまま、超伝導異方性
γを小さくし、高いJc、高いHirrを達成することがで
きる。また、化学式(1)のCu1-xMx(Ba1-ySry)2(Ca1-zLz)
n-1CunO2n+4-wの超伝導材料はその結晶構造と電子構造
に基づいて選択オーバード−プによりTcを高く維持した
まま、JcとHirrを向上させることができる物質であり、
高性能の高温超伝導材料を実現できる。
【0010】また、Cu1-xTlx系超伝導体ではAPE法によ
り薄膜を作製し、酸素濃度を高くすることができ、その
結晶構造と電子構造に基づいて、選択オーバード−プに
より高性能超伝導材料を実現できる。さらに、本発明の
選択オーバード−プにより超伝導波動関数の対称性を部
分的に変換できs波成分により高性能超伝導材料を実現
できる。
り薄膜を作製し、酸素濃度を高くすることができ、その
結晶構造と電子構造に基づいて、選択オーバード−プに
より高性能超伝導材料を実現できる。さらに、本発明の
選択オーバード−プにより超伝導波動関数の対称性を部
分的に変換できs波成分により高性能超伝導材料を実現
できる。
【0011】
【実施例】(1)Cu1-xMxBa2Ca3Cu4O12-y(Cu1-xMx1234)系
のオーバードープ状態での高Tcの維持 Cu1-xMxBa2Ca2Cu4O12-y (Cu1-xMx1234)はTc=126-115 K
で、超伝導異方性(γ=ξab / ξc )を1.6〜1.4と低く
できる。このCu1-xMx1234系はオーバードープ領域にお
いて高いTcが維持出来るので、高磁界での高い Jcが期
待でき、実用的に極めて重要な材料になる。Cu1-xMx123
4で は異なるエネルギー準位をもつCuO2のバンドが3種
類存在することから、オーバードープ領域でも選択ドー
プにより、最適ドープ状態のバンドがそれに近い状態で
保持される。この場合は各バンドと各CuO2面とのk空間
ー実空間の選択的対応が可能になり、酸素5配位のCuO5
のピラミッドの底面だけに選択的にオーバードープし、
中央部の酸素4配位のCuO4面は最適ドープ状態のまま保
持し、オーバードープ領域でも図2のように高Tcを維持
することができる。
のオーバードープ状態での高Tcの維持 Cu1-xMxBa2Ca2Cu4O12-y (Cu1-xMx1234)はTc=126-115 K
で、超伝導異方性(γ=ξab / ξc )を1.6〜1.4と低く
できる。このCu1-xMx1234系はオーバードープ領域にお
いて高いTcが維持出来るので、高磁界での高い Jcが期
待でき、実用的に極めて重要な材料になる。Cu1-xMx123
4で は異なるエネルギー準位をもつCuO2のバンドが3種
類存在することから、オーバードープ領域でも選択ドー
プにより、最適ドープ状態のバンドがそれに近い状態で
保持される。この場合は各バンドと各CuO2面とのk空間
ー実空間の選択的対応が可能になり、酸素5配位のCuO5
のピラミッドの底面だけに選択的にオーバードープし、
中央部の酸素4配位のCuO4面は最適ドープ状態のまま保
持し、オーバードープ領域でも図2のように高Tcを維持
することができる。
【0012】(2)Cu1-xMx-1234の高キャリア濃度におけ
る高Tcの実現 Cu1-xMxBa2Ca3Cu4O12-x(Cu1-xMx-1234)系のキャリア供
給層のCuサイトにM=Tl,C, Al, Mg, Sを置換し、試料作
製してホール効果測定を行いキャリア濃度を測定した。
図3に、キャリア濃度とTcの関係を示す。Tl-50%の試料
は作製時に酸化剤は用いず酸素量を少なくし、高いTc=1
26Kを実現した。この試料ではキャリア数は0.2/CuO2以
下で少ない。この関係からCu1-xMx-1234の最も高いTcは
126Kで、キャリア数は0.2/CuO2である。酸素量を増大さ
せると、キャリア数が大幅に増大するにも係わらず高い
Tc(119〜116K)を維持する。これはOを多く導入した、高
いキャリア濃度(〜0.60/CuO2)を示す試料において、
共通した現象である。
る高Tcの実現 Cu1-xMxBa2Ca3Cu4O12-x(Cu1-xMx-1234)系のキャリア供
給層のCuサイトにM=Tl,C, Al, Mg, Sを置換し、試料作
製してホール効果測定を行いキャリア濃度を測定した。
図3に、キャリア濃度とTcの関係を示す。Tl-50%の試料
は作製時に酸化剤は用いず酸素量を少なくし、高いTc=1
26Kを実現した。この試料ではキャリア数は0.2/CuO2以
下で少ない。この関係からCu1-xMx-1234の最も高いTcは
126Kで、キャリア数は0.2/CuO2である。酸素量を増大さ
せると、キャリア数が大幅に増大するにも係わらず高い
Tc(119〜116K)を維持する。これはOを多く導入した、高
いキャリア濃度(〜0.60/CuO2)を示す試料において、
共通した現象である。
【0013】(3)CuBa2Ca3Cu4O12-y(Cu-1234) 系のバン
ド計算 Cu-1234系高温超伝導体は4層のCuO2面を持っている
が、キャリア供給層内にもCu原子を含むため、このCuの
d軌道を介してc軸方向の電気伝導が期待される。また、
キャリア供給層内のOの濃度を増す(y→0)ことによって
キャリア供給層内にCuO鎖やさらにはCuO2面を形成する
ことも可能で、この場合には新たにできたCuO鎖やCuO2
面によってc 軸方向及びab面内方向の電気伝導がさらに
増すものと考えられる。
ド計算 Cu-1234系高温超伝導体は4層のCuO2面を持っている
が、キャリア供給層内にもCu原子を含むため、このCuの
d軌道を介してc軸方向の電気伝導が期待される。また、
キャリア供給層内のOの濃度を増す(y→0)ことによって
キャリア供給層内にCuO鎖やさらにはCuO2面を形成する
ことも可能で、この場合には新たにできたCuO鎖やCuO2
面によってc 軸方向及びab面内方向の電気伝導がさらに
増すものと考えられる。
【0014】図4にCuBa2Ca3Cu4O11のバンド構造をしめ
す。4層のCuO2面とキャリア供給層内のCuO鎖に由来す
る5つのバンドがフェルミ準位を横切っている。4つの
CuO2面に対応するバンドに含まれるホールの数は下か
ら、0.50、0.55、0.63、0.84である。これから酸素4配
位と酸素5配位の2種類のCuO2面に最適ドープ濃度とオ
ーバードープ濃度の2種類の選択ド−プが可能になるこ
とが推測される。
す。4層のCuO2面とキャリア供給層内のCuO鎖に由来す
る5つのバンドがフェルミ準位を横切っている。4つの
CuO2面に対応するバンドに含まれるホールの数は下か
ら、0.50、0.55、0.63、0.84である。これから酸素4配
位と酸素5配位の2種類のCuO2面に最適ドープ濃度とオ
ーバードープ濃度の2種類の選択ド−プが可能になるこ
とが推測される。
【0015】(4)Cu1-xTlx-1223[Cu1-xTlx(Ba,Sr)2Ca
2Cu3Oy系]超伝導膜の作製と超伝導特性 Cu1-xTlx-1223 [Cu1-xTlx(Sr,Ba)2Ca2Cu3Oy]のアモルフ
ァス膜をTl処理する、APE法によりCu1-x,Tlx-1223[Cu
1-xTlx(Ba,Sr)2Ca2Cu3Oyの]超伝導膜を作製し、x=
0.4〜0.6 の組成で Jc=2×107 A/cm2 (77K,OT)を得
た。
2Cu3Oy系]超伝導膜の作製と超伝導特性 Cu1-xTlx-1223 [Cu1-xTlx(Sr,Ba)2Ca2Cu3Oy]のアモルフ
ァス膜をTl処理する、APE法によりCu1-x,Tlx-1223[Cu
1-xTlx(Ba,Sr)2Ca2Cu3Oyの]超伝導膜を作製し、x=
0.4〜0.6 の組成で Jc=2×107 A/cm2 (77K,OT)を得
た。
【0016】RFマグネトロンスパッタ法によりSrTiO3
基板上にアモルファス膜を堆積し、それを(Cu1−xTl
x)(Sr,Ba)2Ca2Cu3Oy (0.25≦x≦0.5)のペレット
数個とともにAgあるいはAuカプセル中に封入し、熱処理
を施すことにより選択オーバドープの(Cu1−xTlx)-1
223薄膜を作製した。処理条件860〜890℃、30〜90min.
でほぼ単相の膜が得られた。X線回 折パターンでは、強
い(001 )ピークが観察され強くc軸配向していることが
分か った。図5に示すようにc軸の格子定数は15.47Å
となりCu系の14.79ÅとTl系の15.93Åの間にある。pole
figureの測定からab面内でa, b軸方向に配向している
ことが確認された(Δφ= 0.7゜)。処理温度885℃、処理
時間42min.で作製した(Cu0.5Tl0.5)-1223試料で
はTc=105K、 Jc=2×107A/cm2 (77K、0T)が得られた。
図6に示すように(Cu0.55 Tl0.45)-1223試料
ではTc=112K、磁場中でのJc=4×105 A/cm2 (77K、10
T)が得られた。これらは従来のYBCO膜の最高のcの約2
倍の高い 値である。
基板上にアモルファス膜を堆積し、それを(Cu1−xTl
x)(Sr,Ba)2Ca2Cu3Oy (0.25≦x≦0.5)のペレット
数個とともにAgあるいはAuカプセル中に封入し、熱処理
を施すことにより選択オーバドープの(Cu1−xTlx)-1
223薄膜を作製した。処理条件860〜890℃、30〜90min.
でほぼ単相の膜が得られた。X線回 折パターンでは、強
い(001 )ピークが観察され強くc軸配向していることが
分か った。図5に示すようにc軸の格子定数は15.47Å
となりCu系の14.79ÅとTl系の15.93Åの間にある。pole
figureの測定からab面内でa, b軸方向に配向している
ことが確認された(Δφ= 0.7゜)。処理温度885℃、処理
時間42min.で作製した(Cu0.5Tl0.5)-1223試料で
はTc=105K、 Jc=2×107A/cm2 (77K、0T)が得られた。
図6に示すように(Cu0.55 Tl0.45)-1223試料
ではTc=112K、磁場中でのJc=4×105 A/cm2 (77K、10
T)が得られた。これらは従来のYBCO膜の最高のcの約2
倍の高い 値である。
【0017】(5)Cu1−xTlx-1234(Cu1−xTlxBa2C
a3Cu4Oy) 薄膜の作製 Cu1−xTlx-1234 薄膜をAPE法によって作製した。ス
パッタ法でSrTiO3基板上に作製したCuBa2Ca3Cu4Oy
の非晶膜を金カプセル中で Cu1−xTlx-1234 (x=0.2
5〜0.5)ペレットと共に900℃、1h処理して選択オーバ
ドープの試料を作製した。薄膜のx線回折図は図7に示
す ように格子定数は18.74Åで Cu-1234の17.99Åと Tl
-1234 の19.11Åとの間に位置している。X線極点図の
半値幅はΔφ=1.5°でab面内で良い配向性を示した(図
7-b )。EDXでの組成分析はCu0.3Tl0.7Ba2Ca3
Cu4を示した。図8に電気抵抗 の温度変化を示すTcは1
13Kである。Jc=1x106A/cm2 (77K, 0T)を示した。T
c、Jc共に更なる向上が期待できる。
a3Cu4Oy) 薄膜の作製 Cu1−xTlx-1234 薄膜をAPE法によって作製した。ス
パッタ法でSrTiO3基板上に作製したCuBa2Ca3Cu4Oy
の非晶膜を金カプセル中で Cu1−xTlx-1234 (x=0.2
5〜0.5)ペレットと共に900℃、1h処理して選択オーバ
ドープの試料を作製した。薄膜のx線回折図は図7に示
す ように格子定数は18.74Åで Cu-1234の17.99Åと Tl
-1234 の19.11Åとの間に位置している。X線極点図の
半値幅はΔφ=1.5°でab面内で良い配向性を示した(図
7-b )。EDXでの組成分析はCu0.3Tl0.7Ba2Ca3
Cu4を示した。図8に電気抵抗 の温度変化を示すTcは1
13Kである。Jc=1x106A/cm2 (77K, 0T)を示した。T
c、Jc共に更なる向上が期待できる。
【0018】(6)Cu1-xTlx-1223の高圧合成と超伝導特性 試料は仕込み組成(Cu1-xTlx)Ba2Ca2Cu3Oyでキュービッ
クアンビル型高圧発生装置により850℃、5GPa、2hで作
製した。この試料を磁場中で配向させ、c軸方向、ab面
方向の磁化の温度依存性をそれぞれ測定した。磁化測定
は0.5〜5Tの磁場中で行い、磁場に対する超伝導転移温
度の変化を観察し図9に示すHc2の温度依存性をもとめ
た。これより推測される0 Kでの上部臨界磁場は(H
c2(0) = 132T、(Hc2)a b(0)= 513Tとなり、コヒーレンス
長はξab=16Å、ξc=4Åと見積もられる。このHc2のab
軸方向に対するc軸方向の比から超伝導異方性γ=4が得
られた。この試料のTcは113Kでキャリア濃度は0.5/CuO
2である。このCu1-xTlx-1223ではオーバードープされて
いるが、選択ドープにより高いTcが維持され、低い超伝
導異方性が実現している。
クアンビル型高圧発生装置により850℃、5GPa、2hで作
製した。この試料を磁場中で配向させ、c軸方向、ab面
方向の磁化の温度依存性をそれぞれ測定した。磁化測定
は0.5〜5Tの磁場中で行い、磁場に対する超伝導転移温
度の変化を観察し図9に示すHc2の温度依存性をもとめ
た。これより推測される0 Kでの上部臨界磁場は(H
c2(0) = 132T、(Hc2)a b(0)= 513Tとなり、コヒーレンス
長はξab=16Å、ξc=4Åと見積もられる。このHc2のab
軸方向に対するc軸方向の比から超伝導異方性γ=4が得
られた。この試料のTcは113Kでキャリア濃度は0.5/CuO
2である。このCu1-xTlx-1223ではオーバードープされて
いるが、選択ドープにより高いTcが維持され、低い超伝
導異方性が実現している。
【0019】
【発明の効果】(1)本発明によれば従来不可能であっ
た高温超伝導体のオーバード−プ領域での高Tcの維持が
実現できる。 (2)従来、オーバード−プではTcが低下するとの考え
が常識化しつつあったので、これまでに存在しなかった
オーバード−プで高Tc、高Jc、高Hirrの高温超伝導体を
実現することにより、従来の常識を破り、学術的に大き
なインパクトを与えることができる。また同時に高温超
伝導機構の解明に対しても重要な指針を与えることが出
来る。また、高性能の高温超伝導材料が開発でき、有望
な線材、バルク材、素子材料として工学的、産業的にも
インパクトが大きい。
た高温超伝導体のオーバード−プ領域での高Tcの維持が
実現できる。 (2)従来、オーバード−プではTcが低下するとの考え
が常識化しつつあったので、これまでに存在しなかった
オーバード−プで高Tc、高Jc、高Hirrの高温超伝導体を
実現することにより、従来の常識を破り、学術的に大き
なインパクトを与えることができる。また同時に高温超
伝導機構の解明に対しても重要な指針を与えることが出
来る。また、高性能の高温超伝導材料が開発でき、有望
な線材、バルク材、素子材料として工学的、産業的にも
インパクトが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】CuBaCan-1CunO2n+4-w 系(n=3, 4, 5)の結晶
構造モデルを示している。
構造モデルを示している。
【図2】高温超伝導材料のTcとキャリア濃度との関係を
示している。
示している。
【図3】Cu1-xMx - 1234(m=Tl, Mg, C, Al, S)系のキ
ャリア濃度とTc との関係を示している。
ャリア濃度とTc との関係を示している。
【図4】CuBa2Ca3Cu4O11(Cu- 1223)のバンド構造を示
している。
している。
【図5】Cu1-xTlx - 1223薄膜の処理温度に対するCuの
占有率(1-x)とc 軸長の関係を示している。
占有率(1-x)とc 軸長の関係を示している。
【図6】Cu1-xTlx - 1223薄膜のJcの磁場依存性を示し
ている。
ている。
【図7】Cu1-xTlx - 1234薄膜の配向特性を示すX線回折
図。(a)はc軸配向性を示し、(b)はa, b 軸配向性を示
す。
図。(a)はc軸配向性を示し、(b)はa, b 軸配向性を示
す。
【図8】Cu1-xTlx - 1234薄膜の電気抵抗の温度変化を
示している。
示している。
【図9】Cu1-xTlx - 1223焼結体のHc2の温度依存性を示
している。
している。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−118014(JP,A) H.Yamauchi et a l.,”Realization of strongly over−dop ed states in M−1223 [M=Hg(Cu,C)]superc onducting cuprate s,”International S ymp−osium of Proce ssing & Critical C urrent of High Tem perature Superc−on ductors,Symposium Handbook,Held at C harles Sturt Unive rsity,Wagga Wagga NSW Australia,2−4 Feb.1998,pp.21,Or5.2 H.Yamauchi et a l.,”Strongly overd oped states and ir reversibility−fiel d characteristics of the Hg−1223 and C u−1223;P superconduc ting cuprates,”Sup erconductor Scienc e and Technology,V ol.11,No.10,Oct.1998,p p.1006−1010 T.Ito et al.,”Opt imization of the s ynthesis and tunin g the oxygen conte nt of the CuBa2Ca2 Cu308+δ(Cu−1223:P)sup erconductor,”Physi ca C,Vol.308,No.1&2, 1 Nov.1998,pp.9−15 H.Ihara et al.,”H ow to make Superco nducting−Anisotrop y in High−Tc Cupra te Superconductor s,”Physica C,Vol. 282−287,Part IV,Aug. 1997,pp.1973−1974 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01G 3/00 C01G 1/00 CA(STN) JICSTファイル(JOIS) REGISTRY(STN)
Claims (6)
- 【請求項1】 高温超伝導体にオーバード−プされたキ
ャリアを、超伝導体を構成する複数種類のCuO2層のポ
テンシャル準位差、あるいはそれらのCuO2層に帰属さ
れるバンドのエネルギー準位差に基づいて各CuO2面に
選択的にド−プすることにより、オーバード−プCuO2
面と最適ド−プCuO2面とを選択的に分離して形成し、
超伝導転移温度(Tc)を大幅に下げることなく高超伝導転
移温度(Tc)状態に維持し、臨界電流密度(Jc)と不可逆磁
界(Hirr)を向上させた(Cu,C)系を除くCu系高温超伝
導材料。 - 【請求項2】 前記CuO2面を複数種類有し、選択オー
バード−プが可能な組成式、Cu1−xMx(Ba1−yS
ry)2(Ca1−zLz)n−1CunO2n+4−wで記述で
き、連続したCuO2層の積層数 n が3以上の請求項1に
記載のCu系高温超伝導材料。但し、M = Tl, Hg, Bi, P
b, In, Ga, Al, B, Si, Sn, Ag, Au, S, N, P, Mo, R
e, Os, Cr, Ti, V, Fe, ランタニド系列元素, アルカリ
金属元素の一元素または複数元素、L = Mg, Y, ランタ
ニド系列元素の一元素または複数元素、 0 ≦x≦0.9,
0≦y≦1, 0≦z≦1, 0≦w≦4, 3≦n≦16である。 - 【請求項3】 アモルファス相エピタキシー(APE: Amor
phous phase epitaxy) 法により作製される請求項2に
記載のCu系高温超伝導材料。 - 【請求項4】 Tlの反応促進効果と構造安定化効果を用
いて作製される請求項2に記載のCu系高温超伝導材料。 - 【請求項5】 M=TlであるCu1−xTlx-1223(n=3) 、C
u1−xTlx-1234(n=4) 、Cu1−xTlx-1245(n=5) 、C
u1−xTlx-1256(n=6), 又はCu1−xTlx-1267(n=7)
である請求 項2〜請求項4のいずれかに記載のCu系高
温超伝導材料。 - 【請求項6】 前記選択的ドープにより超伝導波動関数
を部分的にd波的な対称性からs波的な対称性に変換する
請求項1に記載のCu系高性能 高温超伝導材料。
Priority Applications (6)
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JP10260184A JP3023780B1 (ja) | 1998-09-14 | 1998-09-14 | Cu系高温超伝導材料 |
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EP1174391A4 (en) * | 1999-03-26 | 2006-06-21 | Japan Science & Tech Agency | HIGH TEMPERATURE SUPRALEITER OF THE SELECTIVELY REDUCED TYPE AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF. |
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JP4794095B2 (ja) * | 2001-09-20 | 2011-10-12 | 財団法人国際超電導産業技術研究センター | Ca置換希土類系123超電導単結晶体 |
JP4771632B2 (ja) * | 2001-10-12 | 2011-09-14 | 富士通株式会社 | 高温超伝導体膜の形成方法 |
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US9059371B2 (en) * | 2011-02-18 | 2015-06-16 | Solar-Tectic Llc | Enhancing critical current density of cuprate superconductors |
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CN104737243B (zh) * | 2012-11-02 | 2017-07-28 | 古河电气工业株式会社 | 氧化物超导薄膜 |
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JP2723173B2 (ja) * | 1993-12-07 | 1998-03-09 | 工業技術院長 | 高温超伝導体およびその製造方法 |
US5919735A (en) | 1994-11-04 | 1999-07-06 | Agency Of Industrial Science And Technology | High temperature superconductor |
US5906965A (en) * | 1996-01-19 | 1999-05-25 | Superconductor Technologies, Inc. | Thin film superconductor-insulator-superconductor multi-layer films and method for obtaining the same |
JP3289134B2 (ja) * | 1997-02-28 | 2002-06-04 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 不確定性原理に基づく低異方性高温超伝導体とその製造方法 |
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- 1998-09-14 JP JP10260184A patent/JP3023780B1/ja not_active Expired - Lifetime
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- 1999-09-13 EP EP99307217A patent/EP0987771A3/en not_active Withdrawn
- 1999-09-13 US US09/394,089 patent/US6300284B1/en not_active Expired - Fee Related
- 1999-09-14 AU AU47593/99A patent/AU751958B2/en not_active Ceased
- 1999-09-14 CN CNB991218760A patent/CN1181567C/zh not_active Expired - Fee Related
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2000
- 2000-09-12 HK HK00105725A patent/HK1026515A1/xx not_active IP Right Cessation
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H.Ihara et al.,"How to make Superconducting−Anisotropy in High−Tc Cuprate Superconductors,"Physica C,Vol.282−287,Part IV,Aug.1997,pp.1973−1974 |
H.Yamauchi et al.,"Realization of strongly over−doped states in M−1223[M=Hg(Cu,C)]superconducting cuprates,"International Symp−osium of Processing & Critical Current of High Temperature Superc−onductors,Symposium Handbook,Held at Charles Sturt University,Wagga Wagga NSW Australia,2−4 Feb.1998,pp.21,Or5.2 |
H.Yamauchi et al.,"Strongly overdoped states and irreversibility−field characteristics of the Hg−1223 and Cu−1223;P superconducting cuprates,"Superconductor Science and Technology,Vol.11,No.10,Oct.1998,pp.1006−1010 |
T.Ito et al.,"Optimization of the synthesis and tuning the oxygen content of the CuBa2Ca2Cu308+δ(Cu−1223:P)superconductor,"Physica C,Vol.308,No.1&2,1 Nov.1998,pp.9−15 |
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AU4759399A (en) | 2000-03-23 |
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AU751958B2 (en) | 2002-09-05 |
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EP0987771A3 (en) | 2004-01-28 |
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