JP3022461B2 - 自転車駐車装置の搬器及び留置台 - Google Patents

自転車駐車装置の搬器及び留置台

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JP3022461B2
JP3022461B2 JP9364712A JP36471297A JP3022461B2 JP 3022461 B2 JP3022461 B2 JP 3022461B2 JP 9364712 A JP9364712 A JP 9364712A JP 36471297 A JP36471297 A JP 36471297A JP 3022461 B2 JP3022461 B2 JP 3022461B2
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北村  精男
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自転車駐車装置の
搬器及び留置台に関し、特に、自転車の入出庫の迅速処
理とともに、装置の全体構成およびその制御系の簡易化
が可能な自転車駐車装置の搬器及び留置台に関する。
【0002】
【従来の技術】自転車を受け渡しするためのゲート部
と、自転車を格納するための格納部と、これらゲート部
と格納部との間で自転車を搬送する搬送台とを備えて立
体的に自転車を格納するように構成した自転車駐車装置
が知られている。
【0003】この種の自転車駐車装置は、クランプを備
えた搬送パレットに自転車を固定した上で、搬送台によ
って自転車格納用の棚に運び、また、搬送パレットとと
もに棚から取り出すことにより、自転車の大きさや種別
にかかわらず、共通的な格納取扱いを可能としたもので
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記自転車駐
車装置は、格納取扱の目的物である自転車の他に搬送パ
レットを全格納棚について個別に必要とすることから、
装置構成が複雑化してコスト上の不利が避けられず、か
つ、自転車の収容および取出しの際は搬送パレットの処
理が必ず伴うことから、自転車の取扱いの時間の他に、
搬送パレットの取扱いの時間を必要とし、サイクルタイ
ム上の問題となっていた。また、取り扱い得る大きさと
種別が搬送パレットによって制約されるという問題、制
御系を含め全体構成が複雑化するという問題等がある。
【0005】本発明の目的は、自転車の入出庫の迅速処
理とともに、装置の全体構成およびその制御系の簡易化
が可能な自転車駐車装置の搬器及び留置台を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、ゲート部と格納部との間を移動する移動手段を備え
て自転車を積載移送するための主枠と、この主枠に対し
て進退可能な進退フレームと、この進退フレームにより
その進退方向に沿って走行駆動される走行体を備えると
ともに自転車の前輪を開閉可能に保持する走行クランプ
と、上記進退フレームの進退を案内する案内レールと、
走行クランプの走行を案内する走行路と、走行クランプ
に拘束されて搬送される自転車の後輪を案内するための
案内溝とからなる自転車駐車装置の搬器を構成した。上
記搬器は、進退フレームと走行クランプとを備えたこと
から、進退フレームの及び得る範囲で走行クランプが走
行できるので、ゲート部との受渡し又は格納部との受渡
しのための個別の取扱い機構を要することなく、ゲート
位置から格納位置まで搬器のみによって自転車の取扱い
が可能となる。
【0007】前記主枠に、進退フレームを進退駆動する
進退ベルトと、この進退ベルトの動力を伝える伝達部を
介して走行クランプを走行駆動する走行ベルトとを設
け、かつ、上記進退フレームと走行クランプの動作を拘
束する拘束機構をそれぞれ設けた場合は、両拘束機構に
よって駆動力の伝達先を制御することができるので、進
退フレームと走行クランプの動作を共通動力によって個
別制御することができ、駆動系の構成を簡易化すること
ができる。
【0008】前記拘束機構を進退フレーム上に進退可能
に設けた単一の係合体とこの係合体と係合する係合受部
とから構成し、この係合受部を走行ベルト側および搬器
側に互いに択一的に係合するべく配設した場合は、単一
の係合体からなる簡易な構成により、係合体の進退動作
に対応して進退フレームと走行クランプの動作を確実に
切替え制御することができる。
【0009】前記走行クランプの走行体とクランプとを
別体に構成するとともに、このクランプに拘束した自転
車の前輪を走行体に対して上下動作させるリフト機構を
走行体とクランプとの間に介設する。この場合は、リフ
ト機構を介設してなる簡易な構成の走行クランプによ
り、ゲート部および留置台について個別の取扱い機構等
を要することなく、また、自転車の持ち替えを要するこ
となく自転車を迅速に受渡し処理することができる。
【0010】前記自転車駐車装置の搬器の走行路と接続
し得る走行クランプの走行路と、同搬器の案内溝と接続
し得る自転車後輪用の案内溝とからなる自転車格納用の
留置台であって、前記搬器から受渡された自転車の前輪
の倒れを規制する左右ホルダと、同前輪の前後移動を規
制する前後ホルダとを備えた自転車駐車装置の留置台を
構成することにより、この留置台は、留置自転車を拘束
保持するための動力機構を要することなく自転車を安定
して留置することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の自転車駐車装置の
搬器を示す側面図である。搬器1は、自転車Aの搬送台
をなす主枠2と、この主枠2に対して進退可能な長尺の
ロッド状をなす進退フレーム3と、この進退フレーム3
を介して走行駆動される走行体4に自転車の前輪Bを保
持するクランプ5aを設けてなる走行クランプ5と、上
記進退フレームを主枠2の全長にわたって案内する案内
レール6と、主枠2の後端部から突出して走行体4の走
行を主枠2の全長にわたって案内する走行路7と、クラ
ンプ5aに拘束されて搬送される自転車の後輪Cの案内
用に走行路7と一体に形成した案内溝8とから構成さ
れ、この搬器1に上記進退フレーム3を搬器の全長にわ
たって進退駆動する進退ベルト9を前後のプーリー9
a,9a間に掛け渡す。
【0012】その他、上記進退ベルト9を駆動する原動
部10、各種シリンダ駆動用の油圧源11を同搬器1に
備える他、自転車駐車装置の形式と対応する移動手段、
例えば、旋回可能な昇降レール12に沿って昇降するた
めの図示せぬ昇降ガイド部等を備える。
【0013】図2は図1の搬器の要部を示す部分拡大図
である。進退フレーム3は、案内レール6を挟んで進退
可能に支持するローラー11…をその後端部に備えると
ともに、主枠2の進退ベルト9の動力を伝達するために
ギヤによって互いに噛合する2つのプーリー12a,1
2bからなる伝達部と、この伝達部を介して駆動力を受
ける走行ベルト13とを備える。この走行ベルト13
は、進退フレーム3の全長にわたって掛けわたされ、走
行体4を走行駆動する。
【0014】また、上記プーリー12bと係合して走行
ベルト13の動作を拘束するロックピンと称する係合体
14を上下動作可能に設ける。この係合体14は進退フ
レーム3の後退位置で上記プーリー12bまたは主枠2
側と択一的に係合し、進退フレーム3または走行ベルト
13の動作を択一的に拘束する拘束機構をなす。
【0015】走行体4は、走行路7に沿って走行するた
めのローラー15a,15b…を備えるとともに、走行
ベルト13と連結する連結部16を介して走行駆動さ
れ、さらに、軸支部17を介してクランプ5を傾動可能
に支持し、このクランプ5側に設けた傾動レバー18と
連結するシリンダ19を備える。このクランプ5は軸支
部17を中心にシリンダ19によって傾動動作するリフ
ト機構をなし、クランプ5に保持した車輪Bを昇降す
る。
【0016】図3は図2のIII矢視図である。主枠2
の長手方向に沿って角パイプによる案内レール6と逆T
字断面の走行路7とU字断面の案内溝8とが平行して並
び、案内レール6は進退フレーム3を進退可能に支持
し、走行路7は走行クランプ5の走行体4を走行可能に
支持し、案内溝8は自転車の前輪Bおよび後輪Cを案内
する。
【0017】原動部10から主枠2の下部を横切ってベ
ルト駆動される中間軸10bを設け、この中間軸10b
にベルト9を掛け渡して進退フレーム3を進退駆動す
る。進退フレーム3に設けた走行ベルト13は連結部1
6を介して走行体4と連結する。
【0018】進退フレーム3から上下に進退可能に設け
た係合体14は係合受部を形成したプーリー12bと係
合するべくばね等によって付勢する一方、この付勢力と
対抗して係合体14を主枠2側の係合受部14bと係合
動作させる作用部20を主枠2に設ける。この作用部2
0は、進退フレーム3が後退した位置において係合体1
4に作用し、走行ベルト13側と主枠2側との係合を択
一的に切替える。
【0019】走行体4に設けたクランプ5aは、シリン
ダ21によって対向して回動動作する開閉腕22a,2
2aとその先端に設けた保持部23a,23aを走行路
7および一体に形成した案内溝8を間に挟んで備え、図
示した開放位置23b,23bと案内溝8上の車輪Bの
両側方を押える位置23a,23aとの間を開閉動作す
る。傾動レバー18と連結するシリンダ19が動作する
と、クランプ5は車輪Bを押えたまま傾動動作され、車
輪Bを案内溝8から浮いた位置に保持することができ
る。
【0020】図4は本発明の自転車駐車装置の留置台を
示す側面図である。留置台31は、上記同様のU字状断
面の案内溝32と逆T字状断面の走行路33を一体的に
壁側から突設して構成する。案内溝32は搬器1の案内
溝8と接続可能に、また、走行路33は搬器1の走行路
7と接続可能に形成する。さらに、留置台31の先端部
の案内溝32を仕切るべく、自転車の前輪Bを受けてそ
の前後移動を規制する前後ホルダ34a,34bと、そ
の上方においてこの前後ホルダ34a,34bに規制さ
れた前輪Bの倒れを規制する左右ホルダ35,35とを
設ける。上記前後ホルダ34a,34bは、搬器1の走
行クランプ5が保持する自転車の前輪Bの下端に達しな
い範囲の高さに設定することにより、走行クランプ5に
よる自転車の移動に支障を及ぼすことなく、留置状態の
自転車の移動を規制することができる。
【0021】図5は図4のV−V線断面図である。左右
ホルダ35,35は車輪Bの幅を超える間隔でその両側
に配置し、車輪Bの進退を許容しつつ、その僅かな傾斜
により傾いた側の左右ホルダ35がストッパとして作用
する。また、逆T字状断面の走行路33は、搬器1の走
行路7とともに、L字状断面のいわゆるアングル材を左
右に合わせて同様に構成することができる。
【0022】上記前後ホルダ34a,34bと左右ホル
ダ35,35は、進入させた自転車の前輪Bを前後ホル
ダ34a,34b内に置くことによって前後の移動を規
制しつつ自転車Aを起立状態に保持して留置し、また、
自転車の前輪Bを浮かせることによってそのまま自転車
を引出すことができるので、留置専用の拘束動力等を要
することなく、進入または引出しを行う走行クランプの
制御のみによって搬器1と留置台31との間の自転車の
受渡しが可能となる。
【0023】上記構成をなす搬器の伸縮動作を図6乃至
図9によって説明する。図6は図1の搬器のゲート部に
おける受渡し位置を示す作用説明図である。主枠2の後
端部まで進退フレーム3を後退させ、この進退フレーム
3の後端部に走行体4を配置し、係合体14を主枠側に
係合して進退フレーム3を拘束する。この状態におい
て、搬器1の後方のゲート部にいる取扱者は、搬器1の
走行クランプ5との間で自転車を受渡しすることができ
る。
【0024】図7は図1の搬器の走行クランプの走行動
作を示す作用説明図である。搬器1の進退ベルト9は、
中間軸10bを介して原動部10によって巻送され、拘
束されている進退フレーム3の伝達部をなす2つのプー
リー12a,12bを介して走行ベルト13を駆動し、
進退フレーム3に沿ってその前端における前進位置との
間を走行体4が走行することができる。前進位置まで走
行体4を進出させ、この自転車積載状態において搬器を
移動する。
【0025】図8は図1の搬器の進退フレームの進退動
作を示す作用説明図である。走行体4の前進位置におい
て進退フレーム3の拘束を解いて係合体14をプーリー
12bに係合することにより、走行体4およびプーリー
12aを含む走行ベルト13側が拘束される。この状態
においては、回転拘束状態のプーリー12aを介して進
退ベルト9が進退フレーム3に固定されることとなるの
で、進退フレーム3は、原動部10の動力によって巻送
される進退ベルト9の動作に従ってその巻送範囲を進退
され、進退フレーム3の先端は主枠2の前方に伸び出す
ことができる。
【0026】図9は図1の搬器の延伸状態を示す作用説
明図である。走行体4の走行ストロークは進退フレーム
3上の走行ベルト13の巻送範囲L1とほぼ等しく、進
退フレーム3の進退ストロークは主枠2上の進退ベルト
9の巻送範囲L2とほぼ等しい。したがって、走行体4
の総合ストロークL3は両巻送範囲L1,L2の和とほ
ぼ等しく、すなわち、主枠2の全長の略2倍に及ぶ。こ
の長大な総合ストロークL3によってゲート部の受渡し
位置から格納部の留置位置までの範囲において、途中の
持ち替え動作を要することなく、単一のクランプ5aに
よる拘束動作と、単一の原動部10による伸縮動作とに
よって自転車を取扱うことができる。
【0027】上記搬器を用いた自転車駐車装置の構成例
と、その入出庫動作を以下に説明する。図10は図1の
搬器による自転車駐車装置の構成例を示す要部平面図で
ある。自転車駐車装置41は、入出庫に係る自転車の受
け渡しのためのU字状断面の進入路42を備えるゲート
部と、その下方の地下部に略放射状に、かつ、多段に留
置台31…を備えた格納部と、この格納部の中心位置に
旋回可能に起立する昇降レール12と、この昇降レール
12の側方に昇降可能に取付けた搬器1とから構成した
例である。
【0028】図11は図10のゲート部における自転車
の受渡しを示す作用説明図である。図(a)は、主枠2
の後端部まで進退フレーム3を後退させ、この進退フレ
ーム3の後端部に走行体4を配置し、この状態において
取扱者が進入路42から搬器1上のクランプに持込んだ
自転車の前輪Bをクランプ5aが拘束した状態を示す。
このクランプ動作によって自転車Aは起立保持されるの
で、取扱者は自転車から手を離すことが可能となり、入
出庫する自転車Aの受渡しをすることができる。
【0029】図(b)は、クランプ5の傾動によるリフ
ト動作によって前輪を浮かせた状態を示す。自転車の後
輪Cを搬器の案内溝8に臨む進入路42に置き、前輪B
はクランプ5aによって搬器1の案内溝8から浮いた位
置に保持されることから、自転車Aは走行クランプ5の
走行に応じて起立走行される。
【0030】図(c)は、クランプ5が進退フレーム3
に沿ってその前端に達し、搬器1上に自転車Aを積載し
た状態を示す。この状態で搬器1を昇降レール12に沿
って下降し、また、旋回して所定の留置台まで自転車を
搬送する。
【0031】図12は図10の格納部における自転車の
受渡しを示す作用説明図である。図(a)は、所定の留
置台31に臨んで搬器1が停止され、主枠2の前端から
進退フレーム3を進出させて留置台に達した状態を示
す。搬器1の走行路7が留置台31の走行路33に臨
み、かつ、搬器1の案内溝8が留置台31の案内溝32
に臨み、この状態で主枠2の前端から進退フレーム3が
進出動作すると、この進退フレーム3の先端の走行クラ
ンプ5は搬器1の走行路7から留置台31の走行路33
に沿って進み、前輪Bは留置台31の先端の左右ホルダ
35に達し、自転車の後輪Cも同様に搬器1の案内溝8
から留置台31の案内溝32に至る。
【0032】図(b)は、クランプ5aを傾動させ、保
持していた前輪Bを着地させた状態を示す。クランプ5
aに拘束されていた前輪Bは案内溝32内の前後ホルダ
34a,34b上に着地され、次いで、クランプ5aが
開放されると、前後ホルダ34a,34bと左右ホルダ
35によって左右方向にやや傾斜した状態で自転車Aが
起立保持される。
【0033】図(c)は、進退フレーム3を主枠2内に
後退させた状態を示す。クランプ5aは留置台31の走
行路33から搬器1の走行路7に至り、さらにその後端
位置まで走行クランプ5を移動して搬器1をゲート部に
戻し、次の入出庫のために待機する。また、出庫に対し
ては、目的の留置台に搬器を移動した上で、上記と逆の
手順の動作により自転車をゲート部に戻すことができ
る。
【0034】図示例の搬器は、昇降と旋回によって格納
部の目的の留置台との間で自転車を授受する例であり、
その他、昇降と横移動によって搬送する場合等、搬送の
態様によることなく、同様の搬器によって各種の自転車
駐車装置を構成することができる。
【0035】以上に説明したとおり、本発明の自転車駐
車装置は、その走行クランプが、搬器上で自転車の前輪
を拘束支持しつつ走行しうることから、取扱いに係る自
転車は走行クランプの走行に伴って走行移動され、この
走行クランプの走行路と自転車の後輪の走行路とを搬送
台上の自転車の載置位置から格納部の留置位置までの範
囲で搬送台と格納部にそれぞれ設け、搬送台とその取扱
いに係る格納部との間で上記両走行路を各別に接続する
ように形成したことから、自転車は走行クランプの走行
に伴って搬送台と格納部の間で走行移動される。
【0036】したがって、搬送台と格納部との間で単一
のクランプによって自転車を取扱うことが可能となるこ
とから、自転車を搬送するための専用パレット等を要す
ることがなく、自転車駐車装置の構成が簡易化され、か
つ、自転車の収容または取出しの前後に付帯する専用パ
レット処理を要しないことから、取扱いの迅速化が可能
となる。
【0037】上記自転車駐車装置は、搬器が昇降と旋回
によって格納部の目的の留置台との間で自転車を授受す
る例であるが、その他、昇降と横移動による場合等を含
め、搬送の態様によることなく適用が可能なことが明ら
かなので、その説明を省略する。
【0038】
【発明の効果】本発明による自転車駐車装置の搬器及び
留置台は以下の効果を奏する。自転車駐車装置の搬器に
進退フレームと走行クランプとを設け、かつ、進退フレ
ーム用の案内レールと走行クランプ用の走行路と自転車
後輪用の案内溝とを搬器に形成したことにより、進退フ
レームの及び得る範囲で走行クランプが走行できるの
で、ゲート部との受渡しまたは留置台との受渡しのため
の個別の取扱い機構を要することなく、ゲート位置から
留置位置まで搬器のみによって自転車の取扱いが可能と
なる。したがって、上記自転車駐車装置は、自転車の入
出庫の迅速処理のみならず、ゲート部側および留置台側
の負担を軽減して全体構成およびその制御系を簡易化す
ることが可能となり、迅速な入出庫が可能な自転車駐車
装置を簡易に構成することができる。
【0039】前記搬器に進退フレーム用の進退ベルト、
走行クランプ用の走行ベルト、その伝達部、進退フレー
ムと走行クランプの拘束機構を設けた場合は、両拘束機
構によって駆動力の伝達先を制御することができるの
で、進退フレームと走行クランプの動作を共通動力によ
って個別制御することができ、駆動系の構成を簡易化す
ることができる。
【0040】前記拘束機構を進退フレームに対して進退
可能に設けた単一の係合体とこの係合体と係合する係合
受部とから構成し、この係合受部を走行ベルト側および
搬器側に互いに択一的に係合するべく配設した場合は、
単一の係合体からなる簡易な構成により、係合体の進退
動作に対応して進退フレームと走行クランプの動作を確
実に切替え制御することができる。
【0041】前記走行クランプにリフト機構を設けた場
合は、ゲート部および留置台について個別の拘束保持機
構等を要することなく簡易な構成の走行クランプによっ
て自転車の移動及び受渡し動作を迅速に処理することが
できる。前記留置台に左右ホルダと前後ホルダとを設け
た場合は、留置台側に留置自転車を拘束保持するための
動力機構を要することなく自転車を安定して留置するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自転車駐車装置の搬器を示す側面図
【図2】図1の搬器の要部を示す部分拡大図
【図3】図2のIII矢視図
【図4】本発明の自転車駐車装置の留置台を示す側面図
【図5】図4のV−V線断面図
【図6】図1の搬器のゲート部における受渡し位置を示
す作用説明図
【図7】図1の搬器の走行クランプの走行動作を示す作
用説明図
【図8】図1の搬器の進退フレームの進退動作を示す作
用説明図
【図9】図1の搬器の延伸状態を示す作用説明図
【図10】図1の搬器による自転車駐車装置の構成例を
示す要部平面図
【図11】図10のゲート部における自転車の受渡しを
示す作用説明図である。
【図12】図10の格納部における自転車の受渡しを示
す作用説明図である。
【符号の説明】
1 搬器 2 主枠 3 進退フレーム 4 走行体 5 走行クランプ 5a クランプ 6 案内レール 7 走行路 8 案内溝 9 進退ベルト 9a プーリー 10 原動部 11 油圧源 12 昇降レール(移動手段) 12a プーリー(伝達部) 12b プーリー(係合受部) 13 走行ベルト 14 係合体(拘束機構) 14b 係合受部 17 軸支部 18 傾動レバー(リフト機構) 20 作用部 31 留置台 32 案内溝 33 走行路 34a,34b 前後ホルダ 35 左右ホルダ 41 自転車駐車装置 42 進入路 A 自転車 B 前輪 C 後輪 L1,L2 巻送範囲 L3 総合ストローク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 6/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲート部と格納部との間を移動する移動
    手段を備えて自転車を積載移送するための主枠と、この
    主枠に対して進退可能な進退フレームと、この進退フレ
    ームによりその進退方向に沿って走行駆動される走行体
    を備えるとともに自転車の前輪を開閉可能に保持する走
    行クランプと、上記進退フレームの進退を案内する案内
    レールと、走行クランプの走行を案内する走行路と、走
    行クランプに拘束されて搬送される自転車の後輪を案内
    するための案内溝とからなる自転車駐車装置の搬器。
  2. 【請求項2】 前記主枠に、進退フレームを進退駆動す
    る進退ベルトと、この進退ベルトの動力を伝える伝達部
    を介して走行クランプを走行駆動する走行ベルトとを設
    け、かつ、上記進退フレームと走行クランプの動作を拘
    束する拘束機構をそれぞれ設けたことを特徴とする請求
    項1記載の自転車駐車装置の搬器。
  3. 【請求項3】 前記拘束機構を進退フレーム上に進退可
    能に設けた単一の係合体とこの係合体と係合する係合受
    部とから構成し、この係合受部を走行ベルト側および搬
    器側に互いに択一的に係合するべく配設したことを特徴
    とする請求項2記載の自転車駐車装置の搬器。
  4. 【請求項4】 前記走行クランプの走行体とクランプと
    を別体に構成するとともに、このクランプに拘束した自
    転車の前輪を走行体に対して上下動作させるリフト機構
    を介設したことを特徴とする請求項1記載の自転車駐車
    装置の搬器。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の自転車駐車装置の搬器の
    走行路と接続し得る走行クランプの走行路と、同搬器の
    案内溝と接続し得る自転車後輪用の案内溝とからなる自
    転車格納用の留置台であって、前記搬器から受渡された
    自転車の前輪の倒れを規制する左右ホルダと、同前輪の
    前後移動を規制する前後ホルダとを備えたことを特徴と
    する自転車駐車装置の留置台。
JP9364712A 1997-12-01 1997-12-01 自転車駐車装置の搬器及び留置台 Expired - Fee Related JP3022461B2 (ja)

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